今回は2022年11月12日・13日に開催された埼玉新都市交通(ニューシャトル)の丸山車両基地を公開するイベント「丸山車両基地まつり」に参加しましたのでそのレポートです。
なお、他の遠征記事がまだ公開できていないものがありますが、イベント記事は注目度が高いでしょうから順番を前後して執筆しています。
丸山車両基地まつりの概要
まず最初に今回の記事の主題である「丸山車両基地まつり」の概要について解説しておきましょう。
このイベントは新型コロナウイルスの影響で中止になった2020年を除き毎年11月中旬に実施されていて、11月14日の「埼玉県民の日」に近い土日に開催されるのが通例となっています。
内容は車両基地の公開がメインで、鉄道部品やグッズの販売なども行われます。
会場は丸山駅近くの丸山車両基地で、駅からも近く、他のイベントみたいに駅から更に連絡バスに乗り継いで・・・なんてこともないため気軽に参加できるのも魅力ですね。
なお、2014年と2021年にも参加していてそれぞれレポートしていますので、よろしければそちらも併せてご覧下さい。
参加レポート
それでは早速本題の参加レポートに入っていきたいと思います。
丸山駅にやってきました。
ニューシャトルは東北・上越新幹線の高架に沿って建設されており、駅も新幹線の高架に付随するような形で設置されています。
丸山駅は新幹線の高架下にあって二重高架みたいになっています。
こうしてみると駅が高架に取り込まれているみたいで、要塞感もありますね。
駅名の看板です。
以前はもっとレトロな感じのものだった気がしますが、ここ数年で一気に新しいものにお色直しされてきたような気がします。
駅の入口は高架下にあります。
新幹線の高架の橋脚が鎮座しているためちょっと圧迫感もありますね。
これは毎年恒例ですがイベントの幟も出ていますね。
私はお昼前くらいからのんびりと参戦でしたので、鉄道部品や限定グッズ目当てでの行列などはありませんでしたが、それでも親子連れや鉄道ファンが続々と会場へ向かっている姿が見られました。
こういうのはつい撮ってしまいますw
実は埼玉新都市交通の本社屋は丸山駅前にあります。
鉄道会社としたは小規模な事業者ということもあって、本社屋もそんなに大きくはないですが、大宮とかに持っていかないで車両基地に併設させるというのもローカル感があっていいですね。
会場に入りました。
この建物は工場棟ですね。
まずは工場から見学しましょう。
これを見ると体験系は洗浄線通過体験だけのようですね。
去年もそうでしたが、2014年の時はクレーン実演とかタイヤ交換実演とかもあったのでちょっと寂しい気もします。
やっぱりコロナがまだ完全には収束していないので大勢が集まりやすい実演は自粛しているんですかね。
ただ、1つだけ前回と違うのは洗浄線通過体験は最終の5回目のみそのまま大宮行きの営業列車として運行されるらしく、体験ついでに帰宅の足に使えるというものになっていました。
これはちょっと興味を惹かれましたが、既に整理券配布が終わっていたので残念ながら見送ることに・・・w
工場は「JR東日本テクノロジー」という会社が管轄しているようです。
そう、実は埼玉新都市交通の車両メンテナンスを担当しているのはJR東日本の子会社なんですよね。
そもそも埼玉新都市交通の筆頭株主が埼玉県とJR東日本であり、JR東日本の系列でして、メンテナンスをJR東日本の子会社が担当しているのも不思議ではないんですよね。
2020系と2000系がいました。
幕は「試運転」でした。
これも普段は見られないレア幕ですね。
車輪をアップで
走行用の車輪と案内用の車輪があるのは新交通システムの特徴ですね。
車内にも入れました。
前回は1050系が車内を開放していましたが、今年は2020系なのは相違点ですね。
イベントということで運転台に入れるのではと期待していましたがダメでしたw
なので、窓ガラス越しに撮影しました。
2000系の方は非常口が開いていました。
これも普段は見られない貴重な光景ですね。
これは非常時の脱出方法を説明する意味でも解説が付けられていました。
まあ、ニューシャトルの場合は駅間が短いですし、これを使う機会は滅多になさそうですけどね。
というか、開業以来使ったことあるんでしょうか?w
車輪が取り外されてジャッキアップされている姿も見られました。
展示というわけではないのかもしれませんが、各種部品が並んでいました。
いかにも工場という光景は見ているだけで楽しいですね。
こちらは軌道モーターカーですかね。
保線作業とかに使うやつだと思いますが、新交通システムの事業用車ってあんまり見かける機会もないですしこんな間近で見られるのは貴重ですね。
この”MJK”という銘板ですが、松山重車輛工業というメーカーの略称でして鉄道用の事業用車を中心に製造するメーカーだそうです。
これは従業員向けの安全標語でしょうが、こういうの好きなんですよねw
あとは車両展示ブースへ向かうとしましょう。
パンフレットを見る限りは去年と大体同じラインナップのようですが・・・
まずは1060系です。
現役車両の中では最古参となり、制御方式はチョッパ方式という古い車両なんですが、塗装が刷新されたおかげかそこまで古くは見えませんね。
方向幕は「大宮-羽貫」となっていました。
現在の終点は内宿であり、羽貫行きというのは現存しません。
これは最初は用地買収が上手く行かずに羽貫までの暫定開業だったのですが、この頃の方向幕が残っていたんですね。
こんな表示が出ていたのですが、このまま大宮まで走るなら撮影に行けばよかったです。
まあ、結局行かなかったんですがw
2000系と2020系
隣には鉄道むすめの「丸山はやみ」がいましたので絡めて撮ってみました。
他にも遠景で撮れるブースも用意されていました。
ちなみに、真ん中の1060系が日比谷線っぽいと写真を送った友人から言われましたw
あとは鉄道部品のブースを覗くもほぼ売り切れ状態でめぼしいものもなく、あとは帰るかなと思っていると・・・
こ、こんな体験コーナーが!?
前回はやっていなかった記憶がありますが、今年から始めたんでしょうか。
案内に従って進むとこんな場所に出ました。
あれ?本当にここは行って大丈夫?従業員専用とかじゃないよね?などと思いつつ、封鎖するロープや立入禁止の看板もないのでそのまま進むことに・・・
駅と隣接しているだけあって駅構内が見えました。
電車で通勤している車両基地勤務の方とか、ここを通れたら職場に近いのになぁとか思ってそうw
更に進みます。
というか、どう見ても行き止まりですが本当に「非常停止ボタン体験」なんてやっているのでしょうか?w
どうやら発電機のようです。
そういえば、敷地内に埼玉県と書かれたパラボラアンテナがあったのでそのアンテナ関係の設備のための非常用発電機なんでしょうね。
なんと鉄道運行の中枢とも言える運行指令所でした。
実は2014年のイベントではこの内部も公開していたのですが、最近は公開してくれないみたいですね。
まあ、他のイベントでも運行指令所を公開している例はほとんど見かけませんし、2014年が大盤振る舞い過ぎたということでしょうかw
更に進むとこんな狭いところに出ました。
本当にこの先であっているのかますます不安になりますが、明らかに来場者向けであろう注意書きもありますし、多分あっているでしょうw
そして、抜けた先にあったのがこちら
これまた入っていいのか悩みますが、バリケードが奥の方にあるということはそこまでは入っていいということでしょうし行ってみるとしましょう。
こんな看板がありましたが、早い話が会議室的な場所でしょうか?
内部は本当に会議室そのものでした。
ここに折りたたみテーブルとパイプ椅子が並んで職員の方々が会議をしている光景が目に浮かびますw
パネル展示があるようようなのでそれらを見学していきましょう。
まずは「運転士のお仕事」というパネルです。
埼玉新都市交通って新交通システムにしては珍しく自動運転ではなくて運転士さんが手動で運転する方式なんですよね。
その2
夜も終電接続や保線作業などの対応もあって大変なんですね。
出ました。鉄道業界の最終兵器、定刻起床装置!
体の下に敷いた風船状の部分が時間になると空気圧で膨らみ体を下から持ち上げるということで、朝が苦手な私も欲しいくらいなんですが、あまりに高くて結局買ってはいませんw
現役の全編成の写真パネルでした。
今や2000系と2020系が主力で1050系はわずか2編成しかいないんですね。
でも、1編成ずつ色が違うので撮り鉄するにも飽きは来ないかと思います。
既に引退した車両たちです。
1000系(1010系)はもう全廃されていますが、昔からニューシャトルを知っている身としては1000系こそニューシャトルを代表する車両という認識が今でもあります。
この黄色と緑の塗装も懐かしいですね。
この他鉄道事故のパネルもありましたが、何故か扱っているのは京福電鉄(現えちぜん鉄道)の正面衝突事故と三河島事故のものでした。
埼玉新都市交通ではこれまで乗客に死傷者が出るような事故は発生していないと記憶していますが、同じ鉄道業界で起きた事故は他山の石としてさらなる安全の実現につなげていってほしいですね。
写真も撮ったんですがパネルに反射してもろに他の参加者が写り込んでしまっていて、ぼかすと肝心のパネルが見えなくなるという感じなので無しですw
これは展示品ではないでしょうが、倫理行動規範が掲示されていました。
企業理念と安全綱領
本来の展示品よりこういうもののほうが興味深かったりw
神棚も建立されていました。
鉄道業界というか交通業界って結構験を担ぐところがあって、比較的新しい会社である埼玉新都市交通でもこういう験担ぎはするみたいですね。
そういえば、新しい路線の建設とかでも起工式は神主さんを呼んで大々的にやったりしますしね。
↑こちらは動画でどうぞ
なかなかけたたましい音がしますが、一刻を争う状況で使用するものなので当然と言えば当然ですね。
普段は押すことがまず無い(というより無いに越したことは無い)ボタンですが、貴重な体験ができましたね。
思ったのは結構力強く押し込まないと反応しないということで、いたずらやホームを移動中に誤ってぶつかるなどして誤作動しないように考慮されているようでした。
そのため、体験に訪れた子供はなかなか反応しなくて苦労していました。
いたずら・誤作動防止と子供や高齢者でも扱いやすいことの両立は二律背反で難しいところでしょうが、いざという時には躊躇なく押せるようにしたいと思いました。
さて、これくらいで全部見て回ったので撤収しようと思います。
去年は近くの陸橋から洗浄線通過体験の列車を撮影したりもしましたが、今年はまあいっかということでこれにて記事も〆ようともいます。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
次回ですが、後回しにしてしまった遠征記事を執筆していこうと思いますので公開までしばらくお待ち下さい。
それでは!
あわせて読みたい関連記事
- 横浜線E233系展示会に行ってきました!
- 「2023東武ファンフェスタ」参加レポート
- 【参加レポート】西鉄廃線ウォーク
- コミックマーケットC95に参加します
- 四国の鉄道”ほぼ”乗りつぶしの旅(2日目)