北海道遠征2022(7日目/キハ281系「北斗」)

6泊7日で実施した北海道遠征の7日目(最終日)です。
なお、1日目2日目3日目4日目5日目6日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。

本日の行程

最終日となる今日は、昨晩宿泊した札幌からまずは東室蘭行き普通列車に乗車し、キハ141系のさよなら乗車を済ませ、特急「すずらん」で札幌へ戻ったら、キハ281系「北斗」で函館まで乗車し、キハ281系のさよなら乗車も行うのですが、札幌では滞在時間が長いので暇つぶしに小樽へも行きました。
函館到着後は「はこだてライナー」で新函館北斗へ引き返し、北海道新幹線で帰路に就きます。
今回は行きも帰りも新幹線なので、北海道旅行としては飛行機を使わない異例なものとなりましたね。

キハ141系に乗る

長かったこの北海道遠征も、ついに最終日の朝を迎えました。
まずはキハ141系充当の普通列車で苫小牧まで移動します。
予定では東室蘭まで乗り通すつもりでしたが、昨日のうちに苫小牧から東室蘭までは乗ってしまったので苫小牧までの乗車に変更しました。


今回は札幌を起点に活動をする日が多く、もはや地元感すら出てきた札幌から、最終日の朝が始まります。


6時18分発の東室蘭行きがお目当てのキハ141系充当列車です。
前日に乗車した東室蘭発札幌行きと同じく、千歳線普通列車では唯一苫小牧を越えて運行される列車ともなっています。

キハ141系については昨日の記事で既に紹介済みなのでサクッと本題に入っていきます。

ホームへ行くとまだ入線していなかったので動画撮影をスタンバイしつつ入線を待つことにします。


↑入線は動画でどうぞ


発車まで写真でも撮影していきます。


反対側から


幕は回送のままですが、東室蘭行きは苫小牧より先なら普通に見られるしまあいっかw


ちょっと無理やりですが駅名標と絡めてみました。

それでは乗車します。
時間帯的にまだまだ利用者が少ないですし、ましてやこの時間帯の旅客流動とは逆方向に向かうので空いていましたね。
まあ、そうでなければ千歳線で2両編成なんて不可能でしょうけどw
今度こそ私にとっては最後のキハ141系乗車ということで味わって乗車して苫小牧まで乗車しました。
普段走っている苫小牧~室蘭間に比べると駅間が短いので加減速が頻繁で、エンジン音はより楽しめますね。

あと、同じくキハ141系が使われる「SL銀河」も北海道のキハ141系同様に2023年春に引退することが発表されており、こちらも乗ったことがないので最後に乗れればと思っていますが、指定席券争奪戦にいつも敗退しており、引退までに乗る機会に恵まれるかはまだ分かりません。
運良くどこかで指定席券を入手できて乗ることが出来ればもう1度キハ141系に乗ることが出来るわけですが、どうなることやら・・・


苫小牧に到着です。
ここでは数分停車した後、東室蘭へ向けて再び発車するわけですが、ここまで走ってくる間にラッシュアワーに突入し、苫小牧からは学生さんが大勢乗ってきて混み合っていたので、録音という意味でも苫小牧~東室蘭間は昨晩のうちに乗っておいて正解でした。


それでは「すずらん」で札幌へ戻ります。


方向幕を撮ったら乗車します。
「すずらん」も何度か乗っている列車ですが、今回789系に当たりました。
実は今まで乗った「すずらん」は全て785系であり、789系の「すずらん」に乗るのはこれが初めてでした。
まあ、789系自体は「カムイ」「ライラック」で何度も乗っているんですけどねw

ただ、まさかの満席で座ることが出来ずデッキで立つことになりました。
早朝の札幌行き「すずらん」は通勤需要もあるようでなかなか混み合うようですね。
ただし、南千歳では空港利用者なのかまとまった下車があり、そこから先は席にありつくことが出来ました。


札幌に到着です。
これにて午前中の目玉は終わってしまいましたが、次に乗る「北斗」まではだいぶ時間があるので・・・


一旦駅前に出て撮りバスタイム!
北海道といえば北海道中央バスですね。


こちらはJR北海道バスです。
快速「ていねライナー」というバスで、調べてみると手稲鉱山通から手稲駅・時計台前などを経て札幌駅まで来るバスで、快速の名の通り快速運転をしているため、普通のバスよりも速達性が確保されているらしいです。
運行は午前中に札幌行き、午後に手稲行きという形態だそうで、また乗りたいバスが増えたw
北海道へ来ると乗り鉄がメインになりがちですが、まだ乗ったことがないバスもたくさんありますし、一度バスメインの旅というのもやってみてもいいかもしれません。

さて、まだまだ時間がありますが、ずっと札幌にいるのも退屈だなぁ・・・というわけで!

そうだ、小樽行こう

京都へ行くみたいなノリで決めてしまいましたが、お昼に海鮮丼を頂くがてら、小樽でプチ観光を楽しみたいと思います。


利用するのは快速「エアポート」です。
「エアポート」というと名前の通り空港連絡列車というイメージが強いですが、一部列車は小樽へ乗り入れていて、小樽~札幌間も快速運転をするので、札幌~小樽間の都市間輸送を担う列車でもあるんですよね。


というわけで、札幌から30分ほどで小樽にやってきました。


小樽駅は島式2面4線ですが、1線は札幌方面のみに発着可能な行き止まりとなっています。


中線があるおかげもあって編成写真が撮りやすいです。


ホームにも1つネタがあるのですが・・・


その名も裕次郎ホーム!
言わずもがなで俳優の石原裕次郎氏にちなんだものですが、実は同氏は幼少期を小樽で過ごしていて、その縁で4番ホームを裕次郎ホームと名付けたんだそうです。


これまたレトロな雰囲気ですね。


駅名標に至っては右から左へ読むように書かれていますね。


照明はランプ風になっていました。


最大の目玉はこの石原裕次郎氏のパネルで、かつてNHKの番組ロケでこのホームに立った際の写真を使っているんだとか。


パネルと駅名標を絡めて


レトロな看板には「小樽ステーションギャラリー」と書かれていました。


運転事務室の看板も木製でした。


階段があると思ったら不自然な壁に阻まれていました。
何やら扉がついているので関係者専用の通路とかでしょうか?


ここにも北海道新幹線についての看板が出ていました。
小樽駅そのものには乗り入れませんが、市内に新小樽駅が設置されることになっており、小樽市も北海道新幹線の恩恵を受ける自治体の1つですね。


それでは改札を出るとしましょう。
観光都市小樽の玄関口だけあって自動改札機が並んでいます。


駅舎の内装もオシャレです。


小樽も北前船の寄港地だったんですね。
現在でも小樽には新日本海フェリーが発着し、秋田、新潟、敦賀、舞鶴へ航路を設定していますし、貨物船も多く集まり、港湾都市という側面もありますね。


駅前にはバスターミナルがあります。
札樽道を経由して札幌への高速バスも出ていて、鉄道とはライバル関係にあります。


駅舎です。
1934年に作られた鉄骨鉄筋コンクリート造のもので、その時代の鉄骨鉄筋コンクリート造の建造物として希少なものなんだそうです。


駅前から海までは大通りが一直線に伸びていて、駅前からも海を見ることが出来ます。
まあ、これはズームで圧縮しているおかげでもあるので、肉眼で見るとここまで近くは見えないかもしれませんがw


アーケード街がありました。
ここから既にちょっとレトロな雰囲気ですね。


大通りを進んで海の方へ行ってみようと思います。


こんな看板が出てきましたが・・・


出てきたのは踏切!・・・ではなくて旧国鉄手宮線の廃線跡です。
手宮線はかつて南小樽~手宮間を結んでいた全長2.8kmの鉄道路線でしたが、1962年に旅客営業がなくなり、1985年には貨物列車も走らなくなり廃線になりました。
そんな手宮線ですが、実は北海道で最初の鉄道の一部であり、北海道初の鉄道は手宮~幌内間に作られました。
大部分は函館本線に組み込まれましたが、手宮~南小樽間は手宮線として分離されていたわけですね。

廃止後は廃線跡を観光資源として残すこととなり、線路もそのままに遊歩道として整備されており、小樽観光の目玉の1つになっています。
また、かつての手宮駅の跡は小樽市総合博物館として再利用されており、貴重な鉄道車両も多く展示されているので行ってみたいのですが、小樽駅からは結構遠いのと、今回はそこまでの時間はなさそうなので次回の楽しみにとっておこうと思います。


線路もきれいに残されていて、普通に列車が走ってきてもおかしくないくらいですね。


遊歩道ということで車両の通行は禁止されています。


小樽駅と小樽運河までの距離が案内されていました。
それにしても、踏切っぽいデザインなのはいいですね。


小樽運河にやってきました。
小樽観光の定番の1つですが、実はこれが初訪問というw
普段は乗り鉄ばっかりで、観光に時間を割くことがあまりなかったのですが、案外駅から近くて驚きました。


運河クルーズの船と遭遇しました。


ちょっとマニアックですが、この青看(案内標識)も昭和チックですね。


海まで歩いたら引き返すことにします。


このオシャレな外観の建物は「ホテルノルド小樽」というホテルだそうです。
観光地の小樽運河にも近いですしお高いんでしょうねw


この銅像は「消防犬ぶん公」という犬の像なんだとか。
東京で言う忠犬ハチ公みたいな感じですかね。


こちらの重厚な建物は旧安田銀行小樽支店だそうです。


バスが走る街という感じの1枚が撮れました。


よく見るとハイブリッド車ですね。
屋根上に大きなコブがあるのでちょっと古いタイプのようですがw


そろそろお腹も空いてきたので、駅近くにある三角市場に行ってみましょう。
この中にも海鮮丼を食べられるお店がいくつかあるようです。


やってきました海鮮丼!
今回の遠征では函館でも海鮮丼を頂きましたが、心なしかこっちの方がボリュームがある気がします。
まあ、お値段も相応でしたけどねw


それでは「エアポート」に乗って札幌へ戻るとしましょう。


その前に山線のH100形を撮ってから・・・


5番線で待っていたのは733系でした。


「エアポート」も30周年なんですね。
それではこれに乗って札幌へ向かい、いよいよ「北斗」に乗ります。

キハ281系「北斗」に乗る

それでは後半の目玉となるキハ281系「北斗」に乗ります。


まずは発車標ですね。
キハ183系が走っていた時代は「北斗」といえばキハ183系で、キハ281系ないしキハ261系の列車は「スーパー北斗」でしたが、キハ183系引退で区別する必要がなくなったためか今は全列車が「北斗」です。


既に入線していました。


駅名標と絡めて


反対側からも
こちら側はロゴマークが違っていますが、この”HEAT 281”は2002年まで使われていたもので、引退が迫るこのタイミングでリバイバルされたもののようです。


ロゴをアップで


行先表示を撮ったら乗り込みましょう。


車内です。
流石にJR発足後の車両なのでそこまで古臭さはないですが、それでも最新の特急型車両から比べるとちょっと古さは感じますね。


座席の一部を潰して荷物置き場になっていました。
これはユニークですね。

さて、ここでキハ281系と「北斗」について解説を入れておきましょう。
まずはキハ281系についてですが、キハ281系は札幌~函館間の特急高速化のために開発された特急型気動車で、1992年に登場し、1994年から営業運転を開始しました。
縦長の前面デザインは今やJR北海道の特急型車両の定番になっていますが、実はこのキハ281系が元祖なんですね。
導入目的だった札幌~函館間高速化を実現すべく「スーパー北斗」(現在は「北斗」)として活躍し、国内初の130km/h運転や、カーブを本則+30km/hで走れる振り子式の採用で、キハ183系からすると30分も短縮する最速2時間59分で札幌~函館間を結んでいましたが、2013年からは最高速度は120km/hに減速され、振り子式の使用も停止されているため往時の爆走は楽しめなくなっています。
このようにJR北海道発足直後に登場した車両であり、JR北海道を代表する車両の1つといってもいいわけですが、老朽化もあり2022年9月を持って定期運転を終了し、2022年10月23日の臨時運転をもって引退を迎えることとなりました。
登場から30年ほどでの引退となったわけですが、国鉄時代の車両が当たり前に走っていることを考えると少し早いきもするものの、過酷な北海道の気候や、高速運転を常用することから車体の傷みが早かったのかもしれませんね。

より極端な例では新幹線なら通常は13年程度、長くても20年程度で引退するのが通例ですからね。

続いて「北斗」についてですが、元々は1965年に函館~旭川間を室蘭本線・千歳線経由で運行開始した列車であり、1972年に旭川への乗り入れがなくなり全列車が函館~札幌間での運行となり、1994年にはキハ281系が投入され、キハ281系(と後から投入されたキハ261系)を使用する列車は「スーパー北斗」、キハ183系を使用する列車は「北斗」と愛称が分けられていましたが、2018年にはキハ183系が函館~札幌間の定期運転を終了したため、一旦「北斗」は消滅し全て「スーパー北斗」となっていましたが、2020年に「スーパー北斗」の愛称を「北斗」に改称することとなり現在に至ります。

列車名の「北斗」は北斗七星に由来しており、北極星を指し示す星座であることから北(札幌)へ向かう列車というイメージもあり、青函トンネル開通以前の青函連絡船に乗って函館へやってきた利用者を札幌へ運ぶ列車というイメージで名付けられたようです。

現在の運行形態ですが、全列車が函館~札幌間に設定され、1日11往復が設定されています。
停車駅は札幌を出ると新札幌、南千歳、苫小牧、白老、登別、東室蘭、伊達紋別、洞爺、長万部、八雲、森、大沼公園、新函館北斗、五稜郭、函館となっており、一部の列車は白老、登別、洞爺、大沼公園を通過することになっています。
新函館北斗では北海道新幹線に接続しており、「北斗」は新幹線接続列車とも言えます。

今回乗車する「北斗14号」は上記の全ての駅に停車する便となっており、札幌から函館までを3時間46分で結んでいます。


↑もちろん車窓を撮ったのでどうぞ

それでは乗車レポートに戻りましょう。
札幌を出る時点では3分の1程度の乗車率で札幌駅を後にしました。
ただし、キハ281系引退間際ということで、さよなら乗車の乗り鉄の割合は高かったですけどねw

札幌を出ると8分ほどで新札幌です。
新札幌でも何名か乗ってきて続いて南千歳ですが、このあたりは列車密度が高いためかあまり飛ばしません。
南千歳では釧路・帯広方面や新千歳空港からの利用者をいくらか拾って続いて苫小牧です。


すっかり快晴で、車窓も楽しめそうです。

苫小牧を出ると続いて白老です。
白老は元々「すずらん」のみ停車していて、「北斗」は一切停車していなかったのですが、民族共生象徴空間「ウポポイ」が白老駅の近くに開業したことを受けて2020年より「北斗」のうち「ウポポイ」の営業時間中に白老駅を通る列車が停車するようになりました。

続いて登別です。
温泉地として著名ですが、時間帯的にもちょうど旅館にチェックインするのにちょうどいい時間ということもあってか、旅行客風の人たちがぞろぞろと降りていきました。
その次の東室蘭で電化区間は終わりとなり、あとは伊達紋別、洞爺、長万部と進んでいきます。


海越しに見えるのは駒ヶ岳でしょうか?

長万部からは函館本線となり、2日目に乗った「ニセコ」でも車窓を撮りましたが、今度は海側です。


駒ヶ岳が更に近くなってきました。

函館本線に入ると八雲、森と停車していきますが、このあたりはずっと海沿いを走るため眺めがいいですね。


森を過ぎると海沿いは終わり、山へ分け入ります。
駒ヶ岳がいよいよ眼前となりました。

大沼公園にも停車したら新函館北斗です。
私も北海道新幹線に乗って帰路に就くのでここで降りてもいいのですが、キハ281系に全区間乗りたいのでこのまま函館まで行きます。

五稜郭にも停車したらいよいよ終点の函館です。


函館に到着!


アングルを変えてもう1枚


キハ281単独で


既に夕方ですが、まだ札幌への運行が残っているようですね。
最後までご安全に!


コンコースには写真パネルがありましたが、キハ281系のものもありました。


これは駅員さんの手作りでしょうか?
そうだとしたらいいセンスですね。

これにてキハ281系さよなら乗車も終わりで、あとは東京への帰路に就くのみです。
1週間に渡った北海道遠征もついに終わりだと思うとやっぱり寂しさを感じますね。

東京へ帰る

それではあとは東京への帰路に就くのみです。


まずは「はこだてライナー」で新函館北斗駅へ向かいます。


夜遅い時間なため、快速ではなくて普通列車となっています。


新函館北斗駅にやってきました。
あとは北海道新幹線に乗り換えるだけです。


新幹線乗り場にやってきました。
E5系はもう撮り飽きるほど撮っているので先頭へ行くのも億劫でこれだけしか撮りませんでしたw


この「はやぶさ48号」は新函館北斗から東京行きの最終であり、これを逃すと当日中に東京へ帰る術はなくなります。


実は函館駅では折り返し待ちの間に「ラッキーピエロ」でハンバーガーを買っていたのでした。
時間的に飲食店で食事は厳しそうだし、駅弁ももう販売を終了している時間帯だったため、ラッキーピエロで北海道遠征を締めくくることにしたのでした。


フライドポテトと・・・


今度はとんかつバーガー!
最後まで北海道ご当地を楽しみつつ私は北海道新幹線に揺られて青函トンネルを潜って東京へ帰りました。

というわけで、これにて1週間に渡った北海道遠征は終わりです。
1日目から全て読んでくださった方も、そうでない方も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
次回ですが、北東北方面へ遠征をしているのでそのレポートでお会いしましょう。

それでは!

ブログランキングに参加しています
鉄道コム にほんブログ村 鉄道ブログへ

つばめ501号(管理人) について

関東を拠点に鉄道旅行を楽しんでいます。また、写真撮影や走行音の録音もしています。 サイトの方ではそれら写真や録音も公開していますのでぜひご覧ください。
カテゴリー: 鉄道・バス活動関係 タグ: , , , , , , , , , , , , , , , , , パーマリンク

コメントを残す

このサイトは reCAPTCHA で保護されており、Google の プライバシーポリシー利用規約が適用されます。