6泊7日にて実施した北海道遠征の2日目です。
なお、1日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
2日目となる今日は昨晩宿泊した札幌からスタートして、臨時特急「ニセコ」で函館へ、渡島砂原経由の普通列車で森まで行ったら、「北斗」で函館へ戻り、最後はキハ281系「北斗」で札幌へ戻りゴールです。
函館行き「ニセコ」に乗るところまでは以前実施した旅と同じですが、以前は函館到着後すぐに「北斗」(当時は「スーパー北斗」)で折り返したのが、今回は引退が迫るキハ281系運用を待つため時間が開き、その間に森へ1往復する行程を入れたわけです。
まずは「ニセコ」で函館へ
それでは早速本編スタートです。
朝の札幌駅からスタートです。
昨日の記事でも書きましたが、函館行きの今日は指定券を入手できなかったため自由席を強いられたんですが、「ニセコ」は割りと人気のある列車ですし、今回は「ノースレインボーエクスプレス」の引退も重なって特に混雑が予想されるので、発車時刻の30分前にはホームへ行くようにしました。
ニセコの乗車位置案内です。
自由席のところには既に数十人は並んでいて30分前でも遅かったかと不安になってきました。
列車の定員を考えれば座れないことはないでしょうけど、窓際を確保できなかったら乗る楽しみが半減してしまいます・・・
入線していました。
できれば動画で撮りたかったですが、このタイミングで列を外れるわけにもいかないので撮影はこれだけ・・・
↑無事に窓際を取れたので車窓をどうぞ
今回は昨日とは逆で小樽までの基準で海側です。
まずは小樽までは列車密度が高いこともあってのんびりと走ります。
しかし、ここの区間も石狩湾の絶景が楽しめる区間となっています。
小樽では停車時間があったので軽く撮影です。
小樽に特急がいること自体が珍しいですし、ましてや「ノースレインボーエクスプレス」なんてレアですから大勢の方がカメラを構えています。
小樽を発車するといよいよ山線区間で、単線非電化の線路になります。
この落差が面白いですが、余市あたりまでは普通に札幌への通勤圏内なんですよね。
ただ、JR北海道としては朝夕に「ニセコライナー」を設定しているくらいで、余市町と札幌市との往来は高速バスがメインになっているようです。
余市町はりんごが名産のようで、アップルパイとりんごラムネがホームで売られていたので買ってみました。
そういえば、前回乗車したときもりんごラムネを買った記憶がありますね。
昨日も見ましたが羊蹄山が見えてきました。
石狩湾や噴火湾といった海の景色も見どころですが、山の景色としてはやっぱり羊蹄山がハイライトですよね。
「ノースレインボーエクスプレス」ならではの視点で羊蹄山を・・・
今度はニセコ町の名産品を中心にした車内販売が来たので、パウンドケーキを買いました。
ちょっとつまむにはちょうどいいサイズで、美味しく頂きました。
ホーム上はやっぱり撮影目当ての方で賑わっています。
また、事前申し込み限定ですがかにめし弁当も売られていました。
私は申し込んでいなかったのですが、申し込んでおけばよかったなぁ・・・
隣りにいたキハ40系です。
今やH100形への置き換えが進んでいて、希少になりつつありますからしっかり撮影しておきましょう。
↑と、そこへキハ281系が入ってきました。
写真でももちろん撮ります。
非電化なので架線柱とかも写り込まずいいですね。
それではそろそろ車内に戻ります。
長万部を出ると左手に噴火湾を見つつ進みますが、石狩湾を見える方に座ると噴火湾では山側になってしまうので今度は海が見えません。
ここからは「北斗」や貨物列車の運行経路なだけあってスピードアップしていきます。
また、「ノースレインボーエクスプレス」って実は130km/hまで出せる性能を持っていて、加速性能などは流石にキハ261系などには敵いませんが、以前から定期列車の代走を担うこともあったようです。
まあ、JR北海道で事故が多発した時期を境に130km/h運転を取りやめてしまったので、「ノースレインボーエクスプレス」の引退までにその性能を発揮する機会はなさそうですが・・・
八雲は通過で森に停車したら新函館北斗、五稜郭、終着函館と停車していきます。
大沼付近では小沼を見つつ新函館北斗へ向かいます。
ここで若干降りる人がいて、あとは五稜郭、函館と進みます。
30分ほど停車してから「ニセコ」は札幌へ折り返していくのですが、その前にお昼ごはん!
函館といえば、函館朝市ということで海鮮丼を頂きました。
やっぱり北海道に来たら海鮮を食べなければ・・・
別アングルで
編成写真として撮ると「ノースレインボーエクスプレス」というだけあって1両ずつ色が違うのがいいですね。
↑停車中のアイドリング音目当てで動画を撮ってみました。
↑そして、札幌行き「ニセコ」の発車です。
あとは次の列車まで少しあるので構内をうろついていたんですがこんなものを見かけました。
引退が迫るキハ183系の写真パネルでした。
北海道を代表する車両の1つと言ってもいいでしょうが、もうすぐ終わってしまうんですよね・・・
かつて函館本線を走っていた夜行列車の数々。
どれも過去帳入りしてしまいましたが、このうち「はまなす」と「北斗星」は乗ったことがあります。
このあたりは流石に乗ったことがないですね。
もう10年くらい早く生まれていたら乗る機会もあったかもしれませんが・・・
函館といえばかつては青函連絡船との乗り継ぎ拠点であり、北海道の玄関口でしたが、私が生まれた頃には既に青函トンネルがありましたからこれらは全て記録の中だけでしか知りません・・・
と、これくらいでお次は函館本線の普通列車で森へ向かいます。
キハ40に揺られて森へ
ここからはキハ40系の普通列車です。
乗車するのはこちら
列車自体は長万部行きですが、あくまで時間つぶしの行程なので森まで行って引き返します。
そうしないと、夕方にあるキハ281系の「北斗」に乗ることが出来なくなりますからねw
↑先程乗った「ニセコ」とは違い渡島砂原経由での運行となるので改めて車窓を撮りました。
まあ、大沼までは同じ経路なんですけどねw
ここで、渡島砂原経由の函館本線について解説を入れておきましょう。
函館本線は大沼~森間では距離が短いが急勾配がある駒ヶ岳経由と、遠回りだが勾配がゆるい渡島砂原経由の2つが存在しており、特急列車は基本的に距離が短い駒ヶ岳経由を走行していますが、普通列車については渡島砂原経由のみ・駒ケ岳経由のみがそれぞれ停車する駅もあるため、どちらにも設定されています。
勾配について触れたため察しがついた方もいるかもしれませんが、最初に作られたのは駒ケ岳経由の方で、第二次大戦中に急勾配を緩和するバイパスルートとして作られたのが渡島砂原経由のルートなんです。
建設されてからは坂を下る方向になる下り列車が駒ケ岳経由、坂を登る方向になる上り列車が渡島砂原経由と上下別ルートとして使い分けられていたものの、次第に車両の性能が上がってくると駒ケ岳経由の急勾配も問題にはならなくなり距離の短い駒ケ岳経由を上下列車とも使うようになりました。
しかし、そうなると砂原経由は沿線のローカル輸送のためだけの存在に成り下がったかといえばそんなことはなく、貨物列車については今でも上下で駒ヶ岳経由と砂原経由を使い分ける運用をしており、貨物輸送としては今でも本来の役割を担い続けています。
貨物列車は旅客列車よりもたくさんの車両を連結して運行していますし、重量も重いため旅客列車よりも勾配に弱いんですよね。
解説もこれくらいで乗車レポートに戻りましょう。
最初は意外にも混んでいた車内ですが、函館市内かせいぜい北斗市内への利用がほとんどで、新函館北斗までにはだいぶ乗車率が下がっていました。
函館市近郊はまだ一般利用者もそこそこいるような状況みたいですが、その先は都市間輸送の特急利用者がほとんどで、ローカル輸送は下手なローカル線より少ない状況みたいで、北海道新幹線札幌開業後はどうなるんですかね。
現在では函館市近郊(恐らくは新函館北斗駅まで)は三セク転換の上で鉄道存続、それ以外は地元自治体としてはバス転換で構わないというスタンスのようですが、特急列車の役割は新幹線でもある程度賄えるとしても、貨物列車の走行経路としての役割は新幹線開業後も残るわけで、既に貨物輸送のルートからも外れている山線(長万部~小樽)とは違って、流石に完全に廃線にしてしまったら北海道から鉄道貨物輸送が消えることと同義と言ってしまってもいいですし、本当にどうするんでしょうね。
今のところはJR貨物や北海道、国などで貨物輸送を維持するための方策を模索しているところのようですが、新幹線での貨物輸送は青函トンネルでの例を考えるに単純に三線軌条化しての乗り入れだと新幹線側の減速運転が強いられてせっかくの新幹線の効果が薄れますし、トレイン・オン・トレインのような特殊設備にする場合、そこが輸送上のボトルネックになりかねないのと、やたらとコストを掛けるならば在来線を維持したほうが安そうな気もします。
恐らくは建設中の北海道新幹線のトンネルでしょうか。
新幹線も新しい鉄道ができるという意味では一鉄道ファンとして楽しみではありますが、並行在来線問題を考えると複雑な心境です・・・
そんなことを考えつつ、列車は大沼を過ぎていよいよ砂原経由のルートへ入っていきます。
しばらく左手には水面が見えてきますが、こちらが大沼駅の由来でもある大沼です。
駒ケ岳経由でも大沼は見えるんですが、一瞬だけでして、大沼をより長くみることが出来るのは渡島砂原経由の方ということになります。
そして、列車は鹿部町に入っていきます。
ここからは海沿いに進むわけですが、実はそこまで海際を走る箇所はなく、車窓から海を望めたとしても遠目に少し見える程度だったりします。
なので、車窓動画の方も海側ではなくて駒ヶ岳が見えるであろう山側で撮影しました。
渡島砂原経由という通称に出てくる渡島砂原駅に到着です。
ところで、砂原は「さわら」と読むんですが、普通は「すなはら」とか読みたくなりますよね。
千葉県に発音が同じ佐原駅があるため旧国名を冠しているわけです。
左手には駒ヶ岳が見えますが、あいにく雲が掛かっていますね・・・
渡島砂原駅の次の掛澗駅では停車時間があるみたいなので運転士さんの許可を頂き一旦外へ出ました。
それにしても変わった駅名ですが、北海道ではよくあるアイヌ語由来ではなくて、「舟がかりする・入江」という意味で、元々「船かかりま」と呼ばれていたのが、段々省略されて「かかりま」となり、漢字を当てて現在の「掛澗」となったようです。
“澗”という字も珍しい字ですが、「谷、谷川、谷水。」といった意味合いがあるようです。
ホームは2面2線の相対式となっており、元々特急列車も含めて多くの列車が行き交っていただけあってホームも長いですね。
跨線橋もありました。
現在の運行形態ならば構内踏切でもよさそうですが、一応貨物列車の通過は今でもありますしね。
通路も狭いですねw
流石に雪国仕様ということでしっかり外気を遮ってくれていますが、足元が鉄板なので靴に雪が着いていたら滑りそうです。
駅舎はこちらです。
今は無人駅ですがしっかりした駅舎を持っていますね。
内部です。
無人駅ながらしっかり手が入っているのか綺麗な内部でした。
何故か中に自転車が停まっていたんですが、列車利用者がわざわざ駅舎内に持ち込んで駐輪しているのか、関係者のものなんでしょうか・・・?
駅前広場は道路がそのまま突っ込んでくるような形になっていて、北海道のローカル駅あるあるな感じです。
あと、ホームへ上がるのも階段なんですね。
バリアフリーが当たり前の現代ではスロープくらいあってもよさそうですが、バリアフリーなんて言葉もないような時代に作られてずっとそのまま使われているんでしょうね。
それでは車内に戻ります。
あとはもう森は目前です。
森に到着!
ここでは3分乗り換えで函館行き「北斗」に乗り換えます。
↑「北斗」の入線シーンです。
実はこれもキハ281系なんですよね。
この折り返しの札幌行きに乗るのが目的でしたが、ちょっとフライングしてキハ281系を堪能することになりました。
キハ281系「北斗」で札幌へ
今度はキハ281系の「北斗」で札幌へ向かいます。
今朝は山線経由の「ニセコ」で、今度は海線(室蘭本線・千歳線)経由の「北斗」なので、新旧2つのルートを1日で体験することになりました。
この「FURICO 281」のロゴはかっこいいですよね。
ただし、もう振り子装置は使用停止されているわけですが・・・
キハ40系・733系・キハ281系の並びが撮れました。
それでは乗り込みます。
ここで「北斗」やキハ281系について解説を入れたいところですが、実は最終日も札幌から函館までキハ281系「北斗」に乗車しますのでその時に詳しくレポートしたいと思います。
車窓も途中で日没になってしまうため撮影しませんでした。
今回は長時間動画の撮影が多く、撮る場所はある程度厳選しないとSDカードの容量が足りなくなってしまいますからねw
というわけで記事は札幌へ飛びまして、あとは引き上げまで撮影タイムです。
↑そして、引き上げです。
向きを間違えて奥へ去っていく感じになりましたがこれはこれでいいでしょうw
というわけで、2日目はこれにて終了です。
3日目については別記事として追ってレポートしたいと思いますので公開までしばらくお待ち下さい。
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