今回は2014年11月14日の埼玉県民の日に合わせて開催された埼玉新都市交通(ニューシャトル)の丸山車両基地見学会に参加してきましたのでそのレポートとなります。
ちなみに、同日発売された「埼玉県民の日記念ニューシャトルフリー乗車券」というものを使います。
この切符は420円でニューシャトル全線が1日乗り放題となり、大宮~丸山の往復だけでも元が取れてしまう破格の値段ですが、名前の通り埼玉県民の日にしか発売されませんw
私は初めて買うのですが、なんと硬券でした。
丸山駅
会場へ向かう前に、まずは最寄り駅となる丸山駅を見て行きましょう。
そして、ホーム
新幹線の高架下に潜りこむようにホームがあるため、全体的に薄暗いです。
当駅は今日のイベントの会場でもある丸山車両基地の最寄り駅ということで、入出庫列車があるほか、ラッシュ時には当駅折り返しの列車も設定されるため中線がある2面3線となっています。
軌道も撮ってみます。新交通システムも分岐器ってなかなかじっくり見る機会が無いですよね。
ニューシャトルの場合、大宮駅はそのまま線路がぐるりとループして折り返す構造のため分岐器がなく、当駅まで来ないとポイントを見られません。
改札口は地上にあります。
これは当駅というよりニューシャトルの駅の特徴といえるでしょうが、Suica用簡易改札機と売店を兼ねた窓口があるというスタイルが多いんですよね。
私の知る限り、これに該当しないのは起点の大宮駅と利用者が多い鉄道博物館駅ぐらいですね。
部品の販売もあるようです。まあどうせ混んでいるだろうし、今回もスルーかなw
ちょうど「けんちゃんバス」こと丸健自動車がやって来ました。
この会社は上尾駅と蓮田駅を結ぶ路線を中心に路線バスを展開する他、上尾市コミュニティバスの「ぐるっとくん」の一部路線の運行を受託したり、学校の送迎バスなどを運行しているようです。
会場へ!
いよいよ到着です。
と仰々しく書いてみたものの、駅の真横なんですけどねw
これが会場です。敷地は他の車両基地に比べると小ぢんまりとした感じですが、やたらと広くても歩きまわるのに疲れてしまうので、こういう鉄道イベントもいいですね。
手前では駅弁販売や車両展示もあっていましたが、まずは工場内へ入ります。
ちなみに、右に見える行列は部品販売のものです。
余談になりますが、西鉄8000系さんにレポートして頂いた「メトロファミリーパーク in AYASE」に私も別行動ながら参加しており、この時に同行した友人の付き合いで並んだ部品販売はすごい行列でしたね。
片やこちらはそれほど混んでおらず、1組ずつ売り場に入れるという一見非効率な方法を取っているにもかかわらず待っているのは数組程度のようでした。
やはり、金曜日という平日開催ゆえ、参加者自体が少ないせいもあるのでしょうかね。埼玉県民の日だからといっても普通に出勤or登校という方もいらっしゃるでしょうしね。
まずは展示品を見たいので並びませんが、脇から覗くだけ覗きましたw
一番目を引いたのは運転台ですね。1000系は既に廃車が出ているためでしょうが、実物の運転台がまるごと販売されているというのはなかなかお目にかかりませんw
あと、乗務員扉と貫通扉です。
値段もさることながら、余程広い家に住んでいるとかでないと、買っても置き場に困りそうですね。
ちなみに、こういった大物以外にも、握り棒や車外スピーカーといった値段もサイズも手頃な部品も売られていました。
そして、こちらは台車・・・いや、車軸といったほうがいいのか?w
事前の告知に出ていた「新型車両」のようです。
まあ、すっかりお馴染みの2000系ですが、今度はピンク色で登場のようです。
今日ぐらいしか見られないであろう車輪部分もしっかり撮影です。
更に奥へ
奥には集電靴とサードレールの模型が展示されていました。
ニューシャトルはレールの側面に設置された3本の集電用のレールから電気を取り入れる仕組みで、パンタグラフの代わりに集電靴と呼ばれる部品が車体側面に取り付けられています。
何やらゆるキャラが来ていましたw
最近の鉄道イベントではすっかりお馴染みになりつつありますね。
ちなみに、このゆるキャラは伊奈町の「ローズくん」というようです。
伊奈町といえばバラが有名ですからね。
そして、ニューシャトル最古参の車両である1000系が展示されていました。
2000系が主力となりつつある昨今でも、やっぱり私にとってはニューシャトルの代名詞は1000系ですね。
ちなみに、こちらはただの展示ではなく、車内で運転台を見学するという催しもされているようでした。
ただ、流石にすごい行列だったのと、折り返し待ちなどを狙えば営業中でも運転台を見ることは容易いということもあり参加しませんでしたw
方向幕をよく見ると「大宮~羽貫」になっていました。
現在、羽貫で折り返す列車は設定されていないため、レア幕となっていますが、なんでこんな幕が用意されているかといえば、最初にニューシャトルが開業した時は羽貫が終点だったからです。
現在の終点である内宿から1駅手前で止まっていたわけですが、どうやらその1区間の間で用地買収に手こずって開業が遅れたという経緯があるようです。
そして、こちらが1000系の車輪
ニューシャトルの軌道は側面が壁で隠れているため、車輪をじっくり見られる機会ってなかなかないんですよね。
そして、その脇にいたのがこれ
どうやら保守作業などに使う事業用車のようです。
新交通システムの事業用車って初めて見た気がします。
まさかの”アレ”まで公開!?
鉄道関連の施設では最も厳重なセキュリティが施される場所ではないかと思われる”アレ”まで公開してしまうようです。
そこへ向かう前にこんな張り紙があったのでw
ニューシャトルの車体をキャラクター化したものなんですかね。
ちなみに、公式サイトにもこのキャラクターが使われている部分があります。
さて、今から向かう場所はこれです。
信通機器室とありますが、分かりやすく言えば運行指令所です。
中に入ると非常ボタンを押す体験ブースや乗車マナーに関するクイズ、ニューシャトルに関するパネル展示といったものがあり、クイズに答えるとクリアファイルがもらえるという催しもありました。
さて、これがその運行指令所の内部です。
私も最初は流石に撮影は禁止なのではないかと思っていましたが、どこにも撮影を制限するような掲示はなく、他の方が何人か実際に撮影されていましたが、それを明らかに見ていたであろう職員の方も咎める様子は一切なかったことから撮影OKと判断し撮らせて頂きました。
普段は見られない施設を見られるという点で、ファンとしては非常に嬉しいですが、公開してしまって大丈夫なのかと逆に心配になってしまいますw
ダイヤグラムも展示されていました。開業当初と現代ではかなり本数が増えているのが分かりますね。
あと、パネル展示の中に、ニューシャトルの開業を報じた新聞記事が展示されていたのですが、ニューシャトルのことを「ガイドウェーバス」と表現していたのが印象的でしたw
しかも、「ガイドウェイバス」ではなく「ガイドウェーバス」という表記なのも時代を感じますね。
まあ、この当時は今ほど新交通システムというものが世間一般に認知されていなかったでしょうし、わかりやすさを重視してこの表現を使ったのかもしれませんね。
クレーン実演
ここまででも既に結構充実した展示だったわけですが、今回のイベントでは2つの実演が行われます。1つはこれから見るクレーン実演で、もう1つはタイヤ交換実演というものです。
クレーン実演は他の鉄道イベントでも定番と言ってもいいくらいよく行われる実演ですが、吊り上げるのはなんと先ほど見た事業用車とのこと。
↑実演は動画で見ていただくのが一番でしょうから、よろしければ再生して下さい。
感想ですが、やはり新交通システムの、しかも事業用車が吊り上げられるというのは珍しいので興味深かったです。
あと、他の鉄道イベントのクレーン実演よりもより近くで見ることができたというのも印象的でした。
工場内が狭いという事情もありそうですが、目の前での実演は迫力がありました。
実演を満喫したら続いては車両展示です。
車両展示
これまた鉄道イベントの目玉、車両展示です。
今回の売りは2000系全編成展示とのことでしたが、ここまで揃うと圧巻ですねw
また、よく見ると登場した順番に並べられていて、なかなか粋な事をしてくれるなと思いました。
2000系最初の編成ですね。
初めて見た時はかなりインパクトがあり、未だに印象に残る編成です。
これで全部ですが、「ウラデンフェスタ」同様に同じ形式ばっかりの展示ではありましたが、全編成で色が違うので単調さは感じなかったですね。
そうそう、「ウラデンフェスタ」もそうでしたし、「川越車両センターまつり」や「つくばエクスプレスまつり」でも見られたような珍行先は今回なかったですね。
まあニューシャトルの場合、大宮・丸山・内宿の3つしか行先がありませんし、2000系に関しては内宿延伸後のデビューですから羽貫という表示はそもそも入っていないと思われますし、致し方無いですね。
ちなみに、今日は2000系全編成がここにいるため、営業列車は全て1000系ないし1050系での運行となっています。2000系登場以前のニューシャトルにタイムスリップした気分になりますねw
予想外のお買い上げ
さて、ひと通り見るものを見てしまったし、そろそろ帰ろうかなと思っていると、部品販売の列に並ぶ友人の姿を発見。
雑談しているうちに私も部品販売の列に並ぶ形になってしまい、せっかくなので一緒に見て回っていると、車外スピーカーに目が留まりました。
先ほどは他の展示を見るのを優先してスルーしましたが、よくみるとちゃんと配線もそのまま付いていて、アンプでも接続すれば使えそうで、しかも1000系の塗装がされているため記念にもちょうどよい。
それで1000円という比較的手頃な値段であったこともあり、普段は部品などまず買わない私がつい買ってしまいましたw
あと、1000系自体に思い出があるというのもあって、何か1000系の記録になるものを手元に残しておきたいという思いもありましたね。
さて、部品の購入を終えるとあとはたった今到着したばかりだという友人と改めてあちこち見学しているうちに次の実演であるタイヤ交換実演の時間まで30分ほどとなりました。
せっかくここまで残ったのならば・・・とその実演を見てから会場を後にすることにしました。
タイヤ交換実演
というわけで、タイヤ交換実演を見ることになりました。
この実演はニューシャトルの車体に付いている走行用車輪を交換する実演なのですが、このレポートの最初のほうでご紹介した台車なのか車軸なのかといったアレが実演の舞台のようです。
最初はてっきりあの事業用車を使うのかなと思いましたが違ったんですね。
↑こちらも動画でどうぞ
というわけで、ひと通り見終えましたし、今度こそ会場を後にすることにしました。
まだ「戻る」をクリックしないで!
イベントのレポートとしては終わりということになりますが、実はまだネタがあったのです。
そのネタに行く前に、イベント後の我々の行動を簡単にご説明すると、一旦昼食のために大宮に戻りました。
そして、その昼食を食べている間に、友人からの情報で明日の尾久車両センター「ふれあい鉄道フェスティバル」での展示に合わせ高崎にいる旧型客車が尾久に回送されるとのことで、ちょうどこのあと大宮駅を通るとのことでした。
なお、尾久車両センターのイベントについても私は参加していますがレポートがまだ書けていませんw
書き上がったらリンクを追加しておきますね。
というわけで、最後にその回送を撮って今日の活動は終わりです。ただ、大宮駅構内で撮ると多数の同業者が集まっていて撮影しづらいだろうし、沿線撮りがいいという友人たっての希望もあり私がたまに使っている撮影地に行くことになりました。
再びニューシャトルで移動し、その撮影地までやって来ました。
練習がてら、E231系を撮影
ちなみに、この時既にその撮影地には10名近い同業者が集結しており、回送の注目度の高さが伺えました。
↑来ました!
キャプチャーですが写真もどうぞ。
電気機関車の次位にディーゼル機関車というのもなかなかすごい編成ですよねw
↑EH200(ブルーサンダー)の貨物列車も来たのでついでに撮影
というわけで、レポートは以上です。
最後までお付き合いありがとうございました。
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