前回に引き続き、近畿ぶらぶら珍道中の後編です。
前回のあらすじ
・西鉄好き、出張で大阪へ
・自腹切って泊まる
・京阪を撮りまくる
といった内容となっております。 気になる方はご覧になってみてください。
西鉄好きは北へ
大和田駅での撮影に満足し、次なる目的地を考えておりますと、前の記事で紹介した、
京橋の横、京阪野江に比叡ちゃんと金剛…じゃなくて _人人人人人人人_ >九条カレンデース<  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ pic.twitter.com/pb6Z6ghXlJ
— 巫女巫女インバータの潮煮 (@miko2inverter) 2014, 5月 25
これが頭に浮かびました。 私は金剛型の中では、比叡と霧島が好きなのです。 よし、比叡山に行こう! 比叡山に行くとなると、出町柳から叡山電車に乗って八瀬比叡山口駅、そこからケーブルカー・ロープウェイで山頂です。 大和田から萱島、萱島から準急で枚方市、枚方市から特急で出町柳に到着です。
叡山電車はアニメラッピングが数多く行われているということで、今回はこれと。車内にもいろいろありまして、
このラッピング車両で、八瀬比叡山口駅まで行くのですが、発車までまだ時間があるようで、隣のホームに停車中の電車も撮ろうと、移動している時、ある看板を発見しました。
さぁどうしましょう。 これでは比叡山山頂には行けません。 ですがご安心を。 実はもう一つ山頂へ向かうルートが有ります。 これからそちらに向かいます。 京阪線に乗り、三条へ向かいます。 出町柳駅のホームに入ると、先発は8000系の特急でした。三条に着くと、そこから地下鉄東西線の三条京阪駅に入り、浜大津行きを待ちます。 連絡通路でこんな広告を見ました。
リニア中央新幹線、奈良ルートとなるのか、はたまた京都に寄るのか。 「京都経由にしてよ、金は出すから」ならまだいいかもしれませんが、要求だけならまったく質の悪い話です。
京都市交通局は進んでますなぁ・・・。 福岡市営地下鉄でもやってほしいものです。 京都なだけあって、舞妓さんとかを多用してるのかなぁと、勝手な想像をしていたのですが、意外でしたね。 叡山電車や京阪石山坂本線でアニメラッピングが大いに賑わせています。 「けいおん」と、京都アニメーションの功績の一端を垣間見ました。
駅構内に入り、浜大津行きに乗車。 ホームドアがあるため、浜大津で降りるまで写真を一切撮っておりません。 ここで驚いたのが、進行方向の乗務員室扉カーテンが閉じていないことです。 前面展望見れるじゃん と、意気揚々と扉のそばに立ち、コンクリだらけの前面展望を楽しみました。運転士さんはあまりいい顔してませんでしたけど。 確かに、後ろめたい事してる訳ではないけど、人からじっと見られるのは確かに良い気しませんね。
御陵駅で乗務員交代があり、京阪の運転士が御陵から浜大津まで運行します。 京津線を走る800系は二代目で、地下鉄区間・最大勾配:61‰(パーミル:千分率 1キロ走って何メートル上下移動するか。)・併用軌道区間走行 を全てこなすハイスペックな車両で、その分お値段もお高いとのことで。
上の写真を撮ったのは去年の6月21日、yamanomiが書いた「特急ラピート ネオ・ジオンバージョン」を撮影しに行った翌日でございます。 この時は京津線メインで撮影を行い、浜大津-石山寺を往復乗車したのみでしたが、今回は、浜大津-坂本を乗り通します。 石山坂本線は700形によって運行されていますが、多種多様なラッピング車両で有名で、何が来るかと待っていると・・・
「けいおん!」放送開始からもう5年ですか・・・ 早いですねぇ~。5年前となると、高校1年生のときです。 私、数話進んだ時にこのアニメを知りまして、高校3年のときに第2期を見て、第1期をDVD借りて見ておりました。 私の家族は少し変わっておりまして、「けいおん!」はアニメの中でも、「クレヨンしんちゃん」や「サザエさん」と同じ位置づけにされており、「家族で見れるアニメ」として定着しています。 「たまこまーけっと」も同様であって、その話をすると、羨ましがられる事がしばしば。
さて、けいおん!ラッピング車両で坂本まで向かうわけですが、車内は思いのほか混んでおり、車内ラッピングは撮影できておりません。 機になる方はぜひ、足を運んで頂けたらと思います。2015年3月末までの運行だそうです。 車内から琵琶湖を眺めたり、Twitterでフォロワーにクソリプを飛ばしていると、坂本駅に到着しました。 駅前にバス停があり、ケーブル坂本駅まで行くバスが出ているのですが、リサーチ不足の当方はバス停に目も留めず、ただただ長い坂道を登って行きました。
ここに来る前に京都や滋賀は大雪に見舞われており、その跡がここに残っておりました。
石山坂本線坂本駅からこの看板に至るまで徒歩で約20分。 気温7度とはいえ、日差しも手伝って暑い。手袋やネックウォーマーを外し、コートを少し開け、体を冷やしつつケーブル坂本駅まで向かいます。
中に入ると、丸型の暖房が置いてあり、女性たちが暖を取っていました。
この暖房、小中高とお世話になったもので、職場にもありびっくりしました。 すげえよトヨトミ!
時刻表をみていると、毎時0・30分の発車、改札は発車5分前とのことで、それまで近くをウロウロすることに。 この際に、バスが運行されていることを知ります。 バスは坂本駅を毎時20・50分発で、ケーブルの発車時刻に合わせた運行を行っています。 帰りはこれに乗ろうと決めつつ、駅の周囲を見て回ります。
山上のケーブル延暦寺駅から歩いて数分の所にバス停があり、そこから山頂まで向かうバスが出ているようですが、冬期は運休しているようです。 スタッドレスタイヤを買う余裕が無いのでしょうか。所要時間は6分とあり、徒歩でも行けそうな距離なので、徒歩で山頂まで行くことに。
寒いので駅舎に入り、中を見てみます。
さて、発車時刻5分前となり、駅員が改札を開けました。いざ乗り込みます。
ケーブルカーの特性上、上下の列車が同時発車しないといけないため、上との連絡が密に行われていました。 ケーブルカーは山上の駅にある設備でケーブルを巻上げ・巻下げすることで、車両を走行させるもので、車両自体に駆動装置は無く、そこら辺を走る電車とは一味違う走行音や走りを楽しむことができます。
坂本ケーブルは運行距離の長さが日本一(2025m)で、橋梁7箇所・トンネル2箇所と変化に富む面白みのある路線です。 私自身、ケーブルカーに乗るのは数年ぶりで、以前乗ったものといえば、皿倉山の帆柱ケーブルくらいなものです。 久々に味わう引っ張られている感覚を楽しみながら、ケーブルカーは山頂を目指します。
ケーブルカーは中間地点で下り方向に向かう列車と行き違うのですが、その場所のことを「ターンアウト」と言うそうで、非常に複雑な構造をしておるのですが、当方は見るのに夢中になり、三上の延暦寺駅まで写真を撮っておりません。 さて、列車は11分で三上のケーブル延暦寺駅に到着しました。 そこから山頂へ向かう道路まで歩いてゆきます。 標高600mを超える山中は、雪に覆われ、10cmを超えるであろう積雪が確認できます。 駅から延暦寺に向かう人たちを尻目に、私は山頂を目指します。道路に当たりましたので、上り方向に歩こうとすると、一枚の看板が・・・
この看板を見てしまった以上、ここから先に進むことはできません。 仮に強行した場合、道路交通法違反で2万円以下の罰金が課せられます。 ちゃんと下調べしたり、駅員に聞いておけば、こうはならなかったでしょうが・・・。 山頂で比叡への愛を叫ぶ事は叶いませんでした。 雪に覆われた山道をとぼとぼ歩いて延暦寺駅に戻ります。
戻る途中、行きには見れなかった美しい風景を楽しむことが出来ました。 琵琶湖、大きいですねぇ。
いまさらなのですが、私が申します「比叡」というのは、大日本帝国海軍が建造した金剛型戦艦の二番艦のことで、艦これで可愛らしい女性として描かれております。
(追記)2015年2月21日、E-5ボスマスにて轟沈しました。 謹んでご冥福をお祈りします。
さて、山頂に行けない以上、次の目的地を探さなければなりません。 ケーブル延暦寺駅に着くと、次の下りは1400発。 駅で待っていますと、こんなものが。
一本のロープで上げ下げしてたんですね。 ロープの安全率は11.1倍 とありますが、この「安全率」というのをざっくばらんに説明すると、1トンの荷重に耐えられるロープで1トンの物を吊るのではなく、1トンの物を吊るのに、11.1トン以上の荷重に耐えられるロープを使おう、という考えのもので、命綱でもあるロープの点検は徹底的に行われているようです。
さて、下りの列車に乗り込みますが、下りは下りで、また違った乗り心地が楽しめます。 上りは、上に上に引っ張られている感覚なのですが、下りはそろそろ紐を降ろしている感覚があり、駅に止まるときも、完全に停車するまでに車両が上下に揺れる不思議な感覚があります。 下り方向での琵琶湖を眺める景色は最高で、これはぜひ、皆さん足を運んで直に見ていただきたいと思います。
ケーブル坂本駅に着き、バスで京阪坂本駅に向かいます。運賃220円、バスは2分で京阪坂本駅に到着しました。
なんだかとっても近代的。 というより、独創的と申しましょうか。ともかく改札を通り、列車を待ちます。
京阪はこういうのを全面に推してくれるからすごく羨ましいです。 西鉄にも一応鉄道むすめはいるのですが、なんと申しますか、まるで無かったかのように扱われておりまして・・・。 さて、石山寺行きが来ましたのでカメラをカバンに入れようとしていると・・・
トーマスラッピング車両に乗ることが出来ました。 車輪とレールの間から火花が出てるのは演出なのでしょうが、実際に火花が出てたら大騒ぎです。 なにより一番驚いたのは、トーマスの自動放送です。 録音出来ていませんが、中にいた子供は大興奮でした。 私もですが・・・
ここから淀屋橋に出るまで、一切写真を撮っておりません。 祇園四条の西尾の八つ橋でお土産を買い、特急で淀屋橋を目指します。 帰りの新幹線は新大阪1959発「みずほ611号」鹿児島中央行き。 淀屋橋に着いたのが1630、あと3時間強あります。 とりあえず、淀屋橋から阪急梅田駅に向かいます。 乗るのはこれ。
阪急の車両の中では一番好きな車両です。この形式、両先頭車と9100寄りの中間車がM車というMT配置で、M車が端にしかないという面白い設計がされています。 京急のように踏切事故対策としてこのようにしているのでしょうか。 ともかく、先頭車でM車というのは前面展望とモーター付きの走行音が一手に楽しめる一石二鳥な車両です。 私は運転席の真後ろの席に座り、前面展望を楽しみました。 降りたのは高速神戸駅ここから阪神神戸線に乗り、阪神梅田駅を目指します。 近畿圏の私鉄車両は、電鈴で車掌合図などをだしているのが特徴で、 ドアが閉まり車掌が「チンチン♪」と2回電鈴を鳴らすと、電車が動き出す。 九州ではブザーしか聞くことが出来ません。路面電車に乗れば話は別ですが。 阪神神戸線の車窓から海が見れるかと期待していましたが、季節は冬、とっくに日が暮れていました。夜景はきれいでしたよ。
阪神梅田駅に着いた私は、知り合いに聞いた串揚げ屋さんに向かいました。
阪神百貨店地下の何処かにある 串揚げのお店です。 ここまでどうやって来たのか、自分でもよく覚えていません。 私が入ったあとにぞろぞろお客さんが増えてきて、列ができていました。 カウンターの中にいるお姉さんに注文してアツアツを食べることもできますし、カウンターの前には、すでに揚げてあるものもあり、そこから取って食べるという方式もあり、度肝を抜かれました。
「は~い、チーズ揚げたてダヨ~」と、若干ぎこちない日本語で話すお姉さんたち。 揚げたてとカウンターのトレーに入れられた串揚げを取って食べ、ビールを飲むおっちゃんたち。 子供を抱っこしつつ、串揚げを食べるご夫婦。 そこには異様な景色が見受けられていました。 長居しては申し訳ないとそこそこ食べてお店を後にし、新大阪駅を目指します。
最近振り子装置の改良を受けた1000番代が活躍してるとのことで。
http://www.westjr.co.jp/fan/blog/article/2014/11/page_6488.html
上のURLで、改良の様子を知ることができます。
N700系7000・8000番代に乗れるは、この列車が最後です。
やってきたのはR6編成。 やりました、向谷サウンドが楽しめます。 車内清掃が終わり、いざ乗り込みます。 そして列車は、定刻で新大阪を発車しました。
先ほどの串揚げも相まって、当方は満腹。 でも締めの甘味がありません。そこで買ったのが・・・
桃の果肉入りでとても美味しかったです。 新神戸を出たあとに買って、食べ終えたのは広島に着く前。 どんだけ固いねん!
この後西鉄好きは、スマホでアニメを見つつ、博多までの2時間半を過ごしました。 いきなりの出張からこのような1日を過ごすことが出来ましたが、行き当たりばったりな旅の中にも新たな発見や、前とは違う面白さを見ることが出来、よい1日を過ごすことが出来ました。 前後半に渡り、閲覧いただきましてありがとうございました。