今回は引退が迫る西鉄313形を追いかける旅をしました。
なお、この旅は前回の旅人や前々回の313形&春日原駅取材に引き続いて福岡にいる頃に実施した活動ですが、現在は関東に戻っております。
今回の計画
今回は「はかた号」を降りて貝塚駅に立ち寄った際に購入した313形引退記念乗車券を使います。
この手の記念乗車券を使うというのは若干もったいない気もしましたが、貝塚線が乗り放題で600円は安いですし、券面に日付印が入ってしまうとはいえ、切符自体は手元に残るのでまあいいかというわけですw
お金に余裕があれば、保存用と乗車用で2枚買うとか、この旅は普通乗車券で実施するという選択肢もありましたが、予算はそれほど潤沢というわけではないのでこういう決断となりました。
少々話が脱線してしまいましたが、今回はまずJRで千早駅まで移動して、西鉄千早駅から記念乗車券を使い、まずは600形で千早→新宮→貝塚→千早とめぐり、全区間録音を揃えます。
続いて、千早で待ち構えて313形に乗り換えて同様に千早→新宮→貝塚→千早と巡ります。
途中、香椎宮前駅や新宮駅、千早駅などで313形撮影の機会も設けつつ、313形も全区間録音を揃えて、貝塚線の写真・動画・音を揃えるというのが今回の目的となります。
これが終わりますと、千早駅から再びJRに乗って博多駅に立ち寄り、クルーズトレイン「ななつ星in九州」を撮影したら、地下鉄で天神地区へ移動し西鉄バス620系統でコットンヒルズ那珂川ハイツ南というバス停まで乗り通して終わりとなります。
実はこの日、那珂川方面で友人同士の集まりがあったため、その前の空き時間を活用した活動ということになりますね。
千早駅
まずは西鉄貝塚線とJR鹿児島本線との接続駅である千早駅に向かいます。
ところで、西鉄とJRって大牟田線系統を含めても直接接続している駅って少ないんですよね。
同一の駅舎に乗り入れているのはここ千早駅と大牟田駅、それから和白駅の3箇所だけで、あとは隣接していても別駅扱いで、徒歩やバスを挟まないと乗り継ぎができないという特徴があります。
そして、この駅の”ある意味”名物「72キロポスト」ですw
元ネタはアイドルマスターに登場する如月千早でして、単に名前が駅名と一緒というだけでなく、彼女の胸囲が72cmであり、当駅構内に72キロポストがあることから、ファンの間ではある種の聖地になっているそうです。
こんな感じで駅名標と絡めるのが定番ですかねw
ちなみに、門司港駅から当駅までの営業キロは71キロのようですが、それなのに72キロポストが設置されているのは、”千早いじめ”のためというわけではなく、元々72キロ地点にあったものがスペースワールド駅付近の鹿児島本線が経路変更で1kmほど短くなったのが原因のようです。
初っ端からネタに走ってしまったものの、真面目なレポートに戻りますw
駅構造は島式2面4線で、中央に貨物引上げ線があります。
西鉄の駅も隣接しており、改札は別ながら同じ駅舎を共有する形になっています。
ここで817系3000番台がやって来ました。ちょうど私が福岡を離れる頃にデビューした車両ですが、だいぶ増えたようですね。
あまり滞在時間があるわけではありませんが、一旦駅前に出ます。
JRと西鉄が併記されているのもなかなかレアですね。
正式駅名は「西鉄千早」ですが、駅名標では西鉄が省略されて「千早」のみとなっています。
ここからはいい感じで撮れますね。313形もここで撮ろうっとw
↑動画でもどうぞ
この600形に乗って貝塚線の旅が始まりますが、1駅で降りてしまいますw
香椎宮前駅
西鉄千早駅から1駅だけ乗って香椎宮前駅にやって来ました。
ここへ来た目的は313形の撮影であり、駅の方はほとんどスルーですw
といいますのも、以前に貝塚線全駅制覇の旅をしていて、当駅もその時にじっくり見ているからです。
そのため発車標はどっち方面の電車なのか分かりやすいように、こんなデザインです。
↑313形を撮影
無事にミッションをこなしたら後続の列車で新宮駅へ向かいます。
西鉄新宮駅
貝塚線の北側の終着駅、西鉄新宮駅にやってきました。
こちらも単に「新宮」と呼ばれることがありますが、私としては「新宮」と聞くと紀勢本線の新宮駅の方を連想してしまいますねw
↑ここで600形の発車シーン
折り返しまで若干時間があるので一旦改札を出ます。
駅舎とかは以前にも訪れていたので撮っていませんが、ビックリしたのはこの光景です。
以前の様子を知らない方が見れば、単に住宅が並んでいるという全国的にもごくありふれた光景でしかないと思いますが、この住宅が並んでいる一角はかつての西鉄宮地岳線の線路敷だったのです。
念の為に書くと「宮地岳線」というのは貝塚線のかつての名前で、当駅から先津屋崎という駅まで続いていましたが、当駅以北の区間が廃止となり、合わせて路線名が貝塚線と改められた経緯があります。
文章で書いても信じられないという方もいらっしゃるかもしれませんので2年ほどタイムスリップしましょう。
この写真は2012年訪問時のものです。工事が始まっていて整地などはされているようですが、まだ住宅は立ち並んではいません。
更に4年タイムスリップしましょう。
こちらは2008年訪問時の写真になります。レールや架線こそ撤去されていますが、バラストはそのまま残っていて廃線跡の雰囲気を色濃く残していました。
さて、この流れで廃止前の様子も掲載したいところなのですが、廃止前にも訪問こそしていたのになぜか同じようなアングルの写真を撮っていなかったため掲載はできません。悪しからず。
↑改札内に戻って313形の入線を撮ります。
最後に写真も撮ったら隣のホームにいる600形に乗って貝塚へ移動します。
この後は貝塚駅でそのまま折り返して千早駅で後続の313形を待ち構える形になります。
そうそう、途中で多々良車両基地が見えるのですが、妙に台車が新しい試運転幕の600形がいました。
もしやこれは筑紫車両基地にいたモエ901・クエ902ではないでしょうか?
執筆時点ではモエ901・クエ902の貝塚線転用は公式発表されていましたが、旅の時点では噂程度の話でしたが、筑紫から陸送された時期などの時系列を踏まえれば当たっているような気がします。
2度目の千早駅
600形を降りてここで313形を待ちます。
駅の方は2度目なので取り上げませんが、600形と同じアングルで313形を撮るのがメインとなります。
↑600形の発車シーン
↑続けて到着シーン
↑そして、いよいよ本命313形
ここからは先ほどと同じように新宮→貝塚→千早と巡っていきます。
↑今時珍しい片開きドアなのでドアを撮影してみましたw
これまた2度目の新宮駅
新宮駅でも313形を撮りまくります。
車内
これだけゆっくり車内を撮れるのも新宮駅ならではですね。
貝塚駅も停車時間はありますが、地下鉄接続駅だけあって利用者が多いのと、当駅は2編成が並ぶため、反対側の列車が先発であるかぎり車内はスカスカになるのですが、貝塚駅は日中ダイヤでは2編成が並ぶことはないので到着するなり乗客が乗り込んできてしまってこうも行かないんですよね。
車内には313形へのお別れの寄せ書きのようなものが掲示されています。
中吊り広告の部分には313形フォトコンテストの入賞作品が展示されています。
私もいつかはフォトコンテストに入賞するような写真を撮ってみたいものですが、私の写真はどちらかと言えば記録とか資料という意味合いが強いですし、難しそうですw
そして、313形最大の特徴といえば、この片開きドアですね。
先ほど開閉の動画を張りましたが、一応写真でもw
最後に運転台を撮ったら車外に出ます。
同じことを考える同業者が並んでおられたので速やかに順番を譲ります。
600形との並びを撮影です。
まだ時間があるので改札を出て別のアングルを探します。
駅の南側にある踏切から撮ってみました。
意外なことにここも西鉄が公式サイトで紹介していた撮影地でして、やはりここで撮っているファンも多かったです。
↑600形の入線を撮ったら313形に乗って、私にとっては人生最後の313形の旅を味わいます。
乗車時間にして10分ちょっとでしたが、思い出をしっかり刻みつけました。
博多駅へ
千早駅で313形とはお別れして博多駅へ向かいます。
↑最後に発車シーンを撮ったらJRに乗り換えます。
私が撮る最後の313形の動画ということになりそうです。
ここからはJR鹿児島本線で博多駅に出ます。
篠栗線の415系が発車するところだったので撮影。
何度か乗っていますが、未だに篠栗線での運用が残っていたんですね。
↑動画でも撮影
811系
ラッピング車両でした。
787系
こちらもラッピング車両でした。
そして、この黒いDE10がななつ星を博多運転区まで回送する際の牽引機となります。
DE10といえばオレンジに白い線が入っているデザインが主流でしょうけど、ななつ星に合わせたこのデザインも悪く無いです。
↑キハ185系が入線してきました。
そういえば、キハ185系って「くまがわ」や「九州横断特急」としては乗ったことがありますが、「ゆふ」としては乗ったことがないんですよね。
↑そして、いよいよ「ななつ星in九州」のお出ましです。
実は生で「ななつ星in九州」を見るのは初めてだったりしますw
乗車料金も伊達じゃない高級感溢れる塗装なんですが、ある問題が・・・
側面を撮るとよく分かりますが、塗装が綺麗すぎて鏡みたいに反射して写り込んでしまうんですね。
そのため、被写体に対して斜め向きで撮らないと自分が写り込んでしまうというちょっと厄介な車両ですw
まあ、見た目はかっこいいですけどね。
九州各県の名前があしらわれているんですね。
この装飾にも相当お金がかかっているんでしょうねw
そして、こちらが牽引機です。
DF200という機関車で、同型機が北海道で「レッドベアー」の愛称にて活躍中です。
しかし、旅客列車に使用するに際しては様々な仕様変更が施されており、7000番台を名乗っています。
7000なのは、言わずもがなで「ななつ星」の7だそうです。
これだけ豪華な列車もやっぱり工業製品なんだなと実感する1枚ですw
迫力のエンジン音をどうぞ
と言っても、アイドリング音ですがw
DF200ってななつ星以外は貨物列車しか牽引しないので、通常の方法では走行音の収録が困難なんですが、ななつ星に乗れば収録できるんじゃないかなんて考えもしましたが、まずそんなお金ないですし、こんな豪華列車は私には似合いませんねw
私には14系客車あたりがお似合いでしょうw
さて、本来なら回送まで見送ってから退散としたいところでしたが、夜からの約束の時間があるので地下鉄に飛び乗って天神地区に移動します。
行先は那珂川町方面なので博多駅から博多南線に乗るのが最短ルートでしたが、せっかくなので「乗りバス」しますw
バス停に着いたものの、目的のバスが来ないのでしばらく「撮りバス」
結局乗るバスは撮影できませんでしたが、620番というバスで、天神地区から都市高速経由で野多目まで行き、那珂川営業所、松の木などを経由してコットンヒルズ那珂川ハイツ南というバス停まで行く系統です。
午前に上り、午後に下りのみ運行というダイヤですが、何より面白いのは都市高速を経由するためにかえって遠回りをしていることですw
天神から野多目は下道をまっすぐ行くほうが距離は短いのですが、都市高速は環状線をほぼ半周する形になるため倍近い遠回りになります。
信号なしで快走できるメリットを考えてもどの程度の時短効果があるのかなと思ってしまいますが、実際にこうして運行されているわけですから、効果はあるんでしょうね。
さて、実際に乗ってみると都市高速に乗るまでは渋滞にハマり思うように進めませんが、都市高速に乗ってしまうと本当に野多目で降りるまでノンストップで、乗っていて気分が良かったです。
野多目を降りてもこの日は休日だったこともあってか大きな渋滞はなく快調に進みます。
以外に利用者は少なかった印象ですが、十数名は乗っていたようなのでバスとしてはまあまあというところでしょうか。
流石に終点付近はスカスカでしたけどねw
そして、ここが「コットンヒルズ那珂川ハイツ南」です。
すっかり夜になってしまった上、住宅地のど真ん中にあるのでこの時間帯は閑散としていました。
そんな中を2kmほど歩いて約束の場所に向かいましたけどねw
この区間もバスはあるのでバスに乗っても良かったんですが、次のバスを待っていると間に合わなくなり歩いた方が早いという状況でしたw
というわけで、レポートは以上になります。
最後までお付き合いありがとうございました。
和白駅もJR西鉄の同居駅だったと記憶しています。
大牟田同様歩道橋を渡る必要ありますが
コメントありがとうございます。書いているうちに無意識的にJR=鹿児島本線となっていて香椎線のことを忘れていました。
早速訂正させて頂きます。ご指摘ありがとうございました。
また、今後とも当ブログをよろしくお願いします。