2015年4月12日に山手線・京浜東北線の神田~秋葉原間で発生した架線柱倒壊事故に伴うJR各線の影響などをたまたま当日都内へ移動する予定があった私がレポートしようと思います。
事故の概要
山手線・京浜東北線の線路内に架線を支える柱(架線柱)が倒れ、その復旧のため山手線・京浜東北線は9時間以上にわたって運転見合わせとなりました。
大宮駅
まずは大宮駅にやって来ました。この時点で京浜東北線は東十条駅での折り返し運転とのことで、以前の不発弾処理に伴う運転見合わせの時以来となる大宮発東十条行きが見られるかと思ったのですが、駅の発車標も車内の案内も普通に「快速大船行き」だったのでスルーしました。
更に悪いことに京浜東北線各駅で列車が詰まっているらしく当分発車できないという案内がされていて、さいたま新都心・浦和・赤羽・上野などの中電を利用可能な人はそちらを利用するようにという案内がされていました。
南浦和についても埼京線で武蔵浦和に出てから武蔵野線経由でのルートを案内するくらいでしたから、よほど運転再開はまだ先になるということなんでしょうね。
というわけで、宇都宮・高崎線で一気に東京まで移動します。
都内入りを阻止される!?
京浜東北線が動かないので上野東京ラインの列車で移動していたのですが、荒川鉄橋を越えてもうすぐ赤羽駅というタイミングで「急停車します。ご注意下さい」という放送が入り列車は急停車、更に車内の照明や空調も停止してしまう始末・・・
続けてアナウンスがあり、赤羽駅で旅客転落のため列車を止める信号(=防護無線)を受信したために停車したとのことでした。
更に悪いことに、「車両点検が必要な箇所(=エアセクション?)」に停車してしまったとのこと。
全てのパンタグラフがセクション内ではなかったのか、徐行で運転再開できたものの8分程度かかりました。
上野駅
列車は上野駅までやって来ました。この時点で遅れは5分程度でした。
以前はここで乗り換えていましたが、今は上野東京ラインがあるのでそのまま東京駅や東海道本線まで直通するようになったのでそのまま乗っていきます。
停車中に山手線ホームが見えたので撮影してみました。
いくら休日とはいえこんなにガラガラな山手線は違和感がありますね。
車内の照明も消えており、架線の送電も止められているのが伺えます。
このまま発車しますが、事故現場が見えるのではないかと思って車窓を動画撮影してみました。
結論から言ってしまえば、防音壁に遮れて見えなかったのですが、山手線・京浜東北線が一切動いていない異常事態という状況は分かるかと思いますので動画を貼っておきます。
↑上野東京ライン車窓風景
東京駅
東京駅にやって来ました。東海道本線・上野東京ラインの乗り場はいつも通りの運行が続いていますが、山手線・京浜東北線の乗り場には誰もおらず照明も消えて真っ暗な電車が立ち往生していました。
とりあえずホームに出てみようと思ったらご覧のように封鎖されていました。
中にはロープをくぐって普通に入っている人もいましたが、余計なトラブルは避けたいのでそのような真似はしません。
こんな張り紙も用意されていました。
ところで、ふと疑問に思ったんですが、こういう張り紙って駅の中で印刷しているのか、それともどこか業者に頼んでいるんでしょうか。
事故があったのが今朝の6時過ぎなので業者に頼んだのだとすると随分すばやい仕事ですよね。
このあとは平常運転だった中央線で1駅隣の神田まで移動します。
神田駅
事故が発生した区間の南側の神田駅に一旦降り立ちます。
そろそろ目的地にまっすぐ向かってもいいのですが、せっかく乗りかかった船(?)なので秋葉原駅に行って様子を見て来ることにします。
ただ、山手線・京浜東北線が動いていないので中央線で御茶ノ水に行って、中央・総武緩行線に乗り換えるというルートになりますw
秋葉原駅
ここはネタが多かった秋葉原駅です。
ここは普通にホームには入れました。
中央・総武緩行線ホームと改札との動線が山手線・京浜東北線のホームを通るので、そこを封鎖していまうと一部の階段やエスカレーターに旅客が集中して危険という判断から封鎖されなかったのかもしれませんね。
発車標もこんな表示になっていました。
今までにも何度か運転見合わせに遭遇してきましたが、こんな表示を見るのは初めてでした。
そして、ホーム端からは現場が見えました。
倒壊したという架線柱は既に撤去されたのか、この場所からはアングル的に見えないのか、確認できませんでした。
やはり同じことを考える人が多いのか、ホーム端には同業者はもちろん、新聞記者の方もいらっしゃいました。
少し引いた写真です。
ちなみに、ホーム上にはテレビ朝日の腕章をつけたスタッフがインタビューをしていました。
これはおまけ的なものですが、改札口にはこの春から放送開始のアニメ「長門有希ちゃんの消失」の広告が設置されていました。
私は長門有希が好きということもあって気になったんですが、この位置だと多くの人に踏まれることになってしまうのはどうなんだと思いました。
続いては品川に移動します。
品川駅
京浜東北線の運転区間の南側北限となる品川駅です。
ここでの目的は京浜東北線の折り返し運転の様子を見ることと、山手線田町行きを見ることです。
京浜東北線も品川行きは定期列車では存在しないのでレアですが、山手線の田町行きもまたレアですね。
ラッシュ時に田町始発は存在するのですが、田町行きは存在しません。
余談ですが、山手線の品川行きは深夜帯に運行があります。
普段は南浦和とか大宮といった表示が出ているはずの発車標も全て「回送」に・・・
続いては山手線の「池袋行き」
こちらは車庫がある関係で定期列車にも存在するのですが、こればっかりが来るのは今日ぐらいでしょうね。
このあとは京浜東北線の引上げ線への出入りの様子を見るために一旦東海道本線の乗り場へ移動します。
移動した時点でちょうど引上げ線から列車が出たばっかりだったので30分位待つことになってしまいました。その間上野東京ラインなども撮りながら待ちました。
↑山手線
↑スーパービュー踊り子通過シーン
↑山手線その2
↑そして、いよいよ京浜東北線引き上げシーンです。
↑引上げ線からホームへの移動シーンですが、途中で上野東京ラインにカブられてしまいました・・・
撮り直しも考えましたが、次の列車がいつ来るのかもわからない状況だったため、これで我慢します。
行先表示器をアップで。
それにしても、田町表示がちゃんと収録されていたことに驚きです。
今回のように異常時を想定して用意されていたんでしょうか。
常磐線の日暮里駅工事の時の北千住行きなんかは行先表示が路線名だけだったのとは対照的ですね。
ただし、車内の案内モニターには田町表示が入っていなかったのか、普通の山手線内回りの表示でした。
このまま乗車して田町まで行きましたが、自動放送もさすがに用意されておらず、車掌による肉声放送でした。
あと、田町駅での折り返しに手こずっていたのか、なかなか発車してくれませんでした。
田町駅
今日だけ終着駅となっている田町駅です。
隣には京浜東北線が立ち往生していましたが、「京浜東北線」という表示にも違和感が・・・
↑乗ってきた山手線が回送となって引上げ線に引き上げていきます。
この引上げ線はラッシュ時に回送で引き上げさせて、当駅始発として運行するのに使っているものですが、こんな真っ昼間には普段見られない光景ですね。
待ち時間で一旦駅前に出ます。どの道折り返し乗車になるので一旦改札を出なければいけませんしねw
そして駅前です。山手線・京浜東北線のみ利用可能な駅ですが、地下鉄の三田駅が徒歩圏内となっている他都営バスも利用可能です。
しばらく列車は来ないようなので普通に運行している東海道本線や上野東京ラインを撮影しながら待ちます。
まずはE657系です。ここは撮影地としても優秀ですよね。
特に今日は山手線・京浜東北線が来ないということはかぶるリスクが0ということでもあります。
撮り鉄にとっては棚ぼたでしたかね。
続いてE531系
動画も撮りました。
↑E531系通過シーン
↑E231系通過シーン
そうしているうちに反対側のホームに山手線が入ってきました。
↑いよいよ山手線の引き上げシーンです。
↑そして、入線シーンです。
まさに引上げ線から出てきますよというところをキャプチャしてみました。
この後も山手線で帰路についたわけですが、主要駅ごとに運行間隔の調整とやらで長時間停車していました。
総括
今回は不名誉な形でのネタということになってしまいましたが、倒壊した架線柱が列車と衝突しなかったこと、比較的混雑の少ない休日だったこと、上野東京ライン開業後だったことなどいくつかの幸運もありましたかね。
もちろん事故など起きないのが一番ですが、起きてしまった以上はこれを活かして今後の安全に繋げてほしいものです。
また、復旧作業に当たられた作業員の方々や駅などで対応に当たられた職員の方々は本当にお疲れ様でした。
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