今回は特急「踊り子」と「スーパービュー踊り子」を利用して伊豆へ遠征しましたのでそのレポートとなります。
目的としては185系と251系の録音を確保すること、伊豆急行線の完乗ですが、それだけでは時間を持て余したので乗りバスもすることとしました。
行程の説明
今回は1泊2日の行程でして、「南伊豆フリー乗車券」というトクトクきっぷを使います。この切符は伊豆急行線全線と東海バスの指定区間が乗り放題に加えて、発駅から伊東の往復乗車券がセットという切符であり、特急券を別途買えば特急列車も利用可能です。
往路は新宿から出る「スーパービュー踊り子」で伊豆急下田へ向かったら、堂ヶ島まで東海バスの路線を1往復乗車し、伊豆急行の普通電車で途中伊豆高原駅に立ち寄りつつ伊東まで向かって1泊、翌朝は一旦エリア外となる熱海まで向かい、伊豆箱根バスの路線で箱根へ向かい、東海バスで三島へ下ったら「踊り子」で熱海へ、普通列車で再びフリーエリア内に戻ったら川奈、南伊東、稲梓、蓮台寺の各駅を取材しつつ伊豆急下田へ戻ったら「踊り子」で一気に東京へと戻ります。
今回は1日目の朝からがっつり活動しますので泊りがけの旅行のレポートのお約束に倣って1日を1記事として分割してお届けしていきます。
よって、このレポートでは伊東に到着して宿泊するまでとして、翌日分は別記事となります。ご了承下さい。
新宿駅から旅立ち
それでは新宿から「スーパービュー踊り子」へ乗って旅立つとしましょう。
しかし、新宿から出発というと、まるで中央本線の特急に乗るような気分ですねw
ご覧のように9時25分発とゆっくりした出発なんですが、これは「スーパービュー踊り子」にこだわった結果です。
伊豆方面の特急で1番列車となるのは東京駅9時ちょうど発の踊り子105号(伊豆急下田・修善寺行き)ですが、185系は復路で利用する予定であり、かといって東京発の「スーパービュー踊り子」だと11時まで設定されておらず、新宿発9時25分が「スーパービュー踊り子」としての1番列車だったわけですね。
ところで、タイトルは『「踊り子」で行く』なんて銘打ちましたが、「スーパービュー踊り子」も踊り子の仲間だということでw
私が乗るのは4号車ですが、実はここは3号車の扉です。
なぜわざわざ別の車両の扉から乗り込むのかというと、「スーパービュー踊り子」では乗車扉を制限していて、乗車扉がない車両の乗客は別の車両の扉から乗らないといけないわけです。
このようなややこしい運用をしている理由ですが、乗車口に係員が立って特急券を確認するためです。扉を制限すれば必要な要員を減らせますからねw
似たような運用を東武鉄道の春日部駅でもやっていますね。
ちなみに、4号車にもドア自体はついていますが、ご覧のように開きません。
通常開かないドアには窓ガラスがはめられておらず、区別しやすいようにしているようです。
他の車内の写真は聞ける車両辞典に譲るとして、そろそろ発車時間です。
が・・・埼京線が遅延しているらしく接続を取ってからの発車となるとのこと。
結局7~8分程度遅れて新宿を発車しました。平日ダイヤでは新宿発の伊豆方面はこの「スーパービュー踊り子3号」だけなのでもう少し混雑するかと思ったら新宿発車時点では空席が目立っていました。
都心のビル群を見つつ進みます。ハイデッカーの251系なのでいつも見る東京の景色も違って見えますね。
そして、最初の停車駅の武蔵小杉に到着します。東急東横線、東急目黒線とも交差するターミナル駅だけにここから乗ってくる人も多かったです。
神奈川県に入り鶴見から東海道線と並走し始めますが、このあたりは京浜東北線も並走していて圧巻の複々線区間です。
並走する京浜東北線です。
特急の車窓から普通列車と並走するとなんか優越感を感じるのは私だけですかね?w
横浜線も見たら横浜に到着です。
やはりというか、横浜からの乗車が最も多かったですが、それでもまだ座席には余裕がありました。
予約の段階でシートマップを調べたところ、半分くらいは埋まっている印象でしたが、今のところ明らかに実際の乗車率はそれを下回っています。
横浜を出るといよいよ東海道本線を爆走し特急の本領発揮ですね。「スーパービュー踊り子」は横浜~熱海間は基本的にノンストップで運行しているので次の停車駅は熱海です。
これが「踊り子」だと大船・小田原・湯河原なんかが停車駅に加わりますが、「スーパービュー踊り子」と「踊り子」では使用車種の違い以外に速達型と停車型での区別もあるようですね。(ついでにいうと、「スーパービュー踊り子」はA特急料金、「踊り子」はB特急料金であり、特急料金も違います)
それにしても、横浜~熱海間は新幹線との併走区間だと考えるとこの停車パターンはすごいことだと思います。新幹線がJR東海で、在来線がJR東日本と管轄が違うことが影響しているんでしょうね。
小田原を過ぎると長らく並走していた貨物線も終わり、天下の大動脈たる東海道線も複線に収束し、険しい地形を縫うように走り、車窓も一変します。
写っているのは西湘バイパスの石橋ICであり、小田原厚木道路などを通って熱海や伊豆を目指す時にはお世話になることも多いICですよね。
今日は平日なので車もスムーズに流れていますが、これが休日となれば大渋滞必至のポイントでもあります。
早川から高度を上げていき根府川あたりではこんな相模湾を見下ろすような車窓が楽しめます。
これは東海道新幹線では楽しめない車窓風景ですね。
↑動画も撮りました。
時折相模湾も見つつトンネルをいくつも抜けて、気づくと列車は静岡県に入り熱海に到着します。
熱海からは伊東線に入りまして、ここからは単線なので運転停車なんかもあってスピードダウンした感もありますが、急ぐ旅ではありませんし、のんびり行きましょう。
そういえば、横浜で感じた乗車率の少なさですが、結局熱海でもさほど乗ってくることはなく、席を仮押さえしていた人が直前キャンセルしたとかでしょうかね。
まあ、おかげで割りと静かな録音になりましたし私としては歓迎ですけどねw
実は「スーパービュー踊り子」にこだわった理由として251系の録音がなかったというのもありまして、以前にも乗っていたことは乗っていたのですが、家族旅行だったこともあって録音できていませんでした。
それが、中央線のE257系転用という形で251系が置き換えられる可能性を考慮し、乗りに来たというわけです。
伊東線もトンネルが多いですが、いかにも伊豆に来たなぁという景色も現れました。
伊東線に乗るのは初めてということはなく、確か3度目の乗車になるはずですが、いかんせん前回、前々回ともに家族旅行での利用であり、満足に撮影もできていませんからね。
伊東を出るとそのまま伊豆急行線に入ります。
↑伊豆高原を過ぎたあたりで、伊豆七島のうち、大島と利島が見えるとアナウンスがあったので撮影してみました。
利島
それにしても、静岡県側からこうしてよく見える伊豆七島が東京都だというのは驚きですよね。
それを言ったらもっと遠くにある小笠原諸島も東京都なんですが、そう考えると東京って狭いようで広大な気がしてきます。
こうして海の景色を中心にご紹介してきましたが、実は伊豆急行線ってさほど海が見える区間は多くないんですよね。
伊豆半島の地形からトンネルを多用する線形だというのもありますし、河津から下田にかけての区間は地図で見てもわかりますが、あえて海沿いではなく内陸へ迂回するような経路を辿っています。これは、東急系列の伊豆急行が下田へ乗り入れるのを妨害すべく、当時対立関係にあった西武陣営に海沿いの土地を買い占められてしまい、やむなく内陸に迂回したという逸話もあります。
せっかくなのでちょっと脱線しますが触れますと、箱根の旅では箱根山戦争のことをご紹介しましたが、伊豆でも伊豆戦争と呼ばれる西武と東急の熾烈な観光開発競争がありました。
元々熱海~下田間の鉄道は国鉄が建設する計画でしたが、伊東まで開業した所で財政難などの問題もあって工事はストップしてしまいました。これに目をつけ東急は国鉄の計画を引き継ぐ形で伊東~下田間を建設するものとして、将来的には石廊崎まで延伸する計画もあったようです。
建設費は東急側が全額負担するなどの大盤振る舞いの対応もあって下田の住民も歓迎ムードとなりますが、西武がこの計画を知ると国鉄に下田までの建設を再開するよう働きかけたり、系列の伊豆箱根鉄道に同じ区間の免許を申請させるなどして対抗しますが、伊豆箱根鉄道の計画案は急ごしらえゆえ不備も多く、結局東急側に免許が与えられることとなり、「伊東下田電気鉄道」(現在の伊豆急行)を設立して建設に着手しました。
また、元々は国鉄の計画路線だったことから免許には色々と条件が付けられ、「国鉄の規格に合わせること」「国鉄の列車乗り入れの要請には応じること」「国鉄が買収を求めたら応じること」などありましたが、買収以外は実現して、現在でも「踊り子」を始め様々なJRの列車が乗り入れていますね。
そんな歴史にも思いを馳せていると列車は終着の伊豆急下田に到着しました。
伊豆急下田駅
静岡県で最南端となる伊豆急下田駅です。
駅名標です。
そういえば、なんでわざわざ社名を冠しているのかと思ったら、青森県に下田駅があり、現在は青い森鉄道ですが、昔は国鉄東北本線の駅だったわけで、国鉄との直通を前提とする場合、いくら遠隔地でも駅名の重複はまずいという判断があったのかもしれませんね。
ただ、重複回避が目的なら旧国名を冠して「伊豆下田」とかでもよさそうですが、「伊豆急」を入れたのは、国鉄と直通になった時に東京側で列車の行先として「伊豆急下田」が連呼されればPRになるという狙いもあったりしたのかもしれませんw
売店か待合室のようでしたが、使われている形跡はありませんね。
ホームです。櫛形2面3線を備えていて、運行本数からしたら妥当な規模ですかね。
これ以外にも側線があり、終着駅としての機能は十分のようです。
隣にいたのは8000系です。普通列車用の伊豆急行の主力車種であり、元東急8000系です。
奥のアクリルのような板は伊豆半島の地図と路線図となっていて、手前には車輪が飾られています。
外から見ると関所のようなデザインになっていました。
確かに切符を改める場所ということで、関所というのはしっくり来ますねw
ちなみに、史実では下田に関所が置かれたことはないようですが、下田港は江戸時代から風待港として重宝されており、下田港に出入りする船を見張る番所があり、これが海の関所の役割を果たしていたんだそうです。
あ、ここは出口専用だったんですね・・・
入場と出場で完全に改札口を分けているのは珍しいですよね。
その改札口の脇には水槽が置かれていました。
てっきり、近くに下田海中水族館があるので、そのPRで設置されているのかと思ったら・・・
伊豆急オモシロ駅長と銘打って、ウミガメ駅長として”勤務”中のようでした。
このオモシロ駅長というのは、実在人物や動物、果てはキャラクターまで様々な対象を駅長に任命してPR活動をするという企画のようで、下田はウミガメの産卵に適した砂浜が多く存在することをPRする目的でウミガメ駅長なんだとか。
ちなみに、水槽に制帽のイラストが貼ってあったので、被っている感じで撮影したかったんですが、なかなかいいポジションに行ってくれずこんな感じにw
ウミガメですもの、大目に見ててね♪
駅前にもやっぱり黒船のオブジェ
そういえば、黒船来航は浦賀がメインであり、下田は下田条約の交渉が行われた地だったと思いますが、ここまで黒船をプッシュされると下田が黒船来航の地だったかなと誤解しそうになりますねw
すぐ脇には下田ロープウェイの駅もあります。
まあ、今回は乗りませんけどw
ちょうどバスの経路となっているようでバスと絡めても撮影できます(だから何だという話ですがw
駅前はそのままバスターミナルになっていますが、バスがバックで据え付けるスタイルでコンパクトにまとまっていました。
さて、ここから堂ヶ島行きのバスに乗るわけですが、ここまでの取材時間を入れても30分ほど待ち時間があります。駅前にあったマクドナルドで昼食がてら時間を潰しつつバスを待ちましょう。
本音を言えば、せっかく伊豆へ来たのだから海鮮丼でも食べたい気分でしたが、今日はホテルへのチェックインが早いので夕飯に期待しましょうw
東海自動車 下田駅→堂ヶ島
ここから乗るのは東海自動車というバスでして、一般的には東海バスと呼ばれているようですね。このバス会社は伊豆半島の全域に進出している他、箱根地区にも一部足を伸ばす会社です。現在は多くのバス事業者の例に漏れず地域ごとに分社化を進めており、今回乗る下田駅~堂ヶ島の路線は西伊豆東海バスという会社が担当しているようです。
ところで、この路線、正式名称がいまいち不明であり、「西伊豆ライナー」とか「特急バス」としている資料もあったんですが、実態は各バス停に停車していく通常の路線バスであり、現地でも「西伊豆ライナー」としては案内されていませんでした。
といった所で旅のレポートに戻りまして、バスは下田駅を発車します。乗客はそれほど多くはなく10人もいなかったくらいです。
平日で観光客が少ないのもあるでしょうが、もう少し混雑しているかと思っていたので拍子抜けでした。
駅周辺の市街地を抜けて川沿いに進みます。
伊豆急行線と並走する形となっており、逆側には線路が通っています。
バスは蓮台寺駅に差し掛かります。ここは一旦道を外れて駅に乗り入れていますが、細い道に頭を突っ込んでバックで据え付けるというなかなかアクロバティックな停留所でしたw
そうそう、実は蓮台寺駅は以前特急停車駅でした。それは、当路線との乗り継ぎ客への便宜を図ったものだったようでしたが、実際には当駅での特急とバスの乗り継ぎは少なかったようで、「スーパービュー踊り子」が通過となったのを皮切りに、「踊り子」も通過するようになり、現在は特急は全て通過で普通列車のみ利用可能な駅となっています。
この路線は下田駅が起点なので蓮台寺で乗り継がなくても下田駅で乗り継げばいいわけで、飲食店なども充実した下田での乗り継ぎを選ぶ旅行者が多かったのかもしれませんね。
あと、沼津駅・三島駅から伊豆半島西側を縦貫するような経路で、伊豆長岡、土肥温泉などを経由して松崎・堂ヶ島まで向かう西伊豆特急バスというのが運行されており、東海道新幹線が利用できる三島から西伊豆特急バスで松崎を目指すルートにシフトしたというのもありそうです。
駅を出ると川を渡って山の方へ進路を変えていきます。
バサラ峠経由と案内されているこの路線ですが、峠越えをするということですね。
で、その峠越えなんですが、緩やかなワインディングロードがある程度で、ヘアピンカーブが連続するとか急勾配があると言った典型的な峠越えの景色ではなく、伊豆半島の峠は険しいものが多いイメージが強かった私としては拍子抜けでしたw
あと、バサラ峠という日本離れした名前が気になって調べてみたんですが、バサラ峠という表記はバス会社での案内に使われている表記で、正式な峠の名前としては「婆娑羅峠」というんだとか。
さて、峠自体はトンネルで一気に越えてしまいまして、景色が開けてくるとそこは松崎町の市街地でした。
ちょっと傾いてしまいましたが、松崎のバス停はバスターミナルになっていて、三島方面への直行バスや下賀茂経由下田行き、その他ローカル路線と乗り継ぎができます。
松崎町には鉄道は通っておらず、以前運行されていた沼津港までのフェリーも廃止となったため、町外との公共交通機関での往来は路線バスに限られているようです。
途中から乗ってきた地元の方たちもほとんどがここで降りていましたね。
鉄道がない街の場合、バスターミナルが地域の核になるんですね。
松崎を過ぎると海が見えてきました。伊豆急行線から見たのは相模湾でしたが、こちら側は駿河湾ですね。
堂ヶ島でプチ観光
下田から1時間ほどの乗車で堂ヶ島にやってきました。
ここではバスの接続の関係で40分程度の滞在になります。
ここが堂ヶ島のバス停です。バスの枠にも「バサラ峠」と書かれていますが、下田駅~堂ヶ島間の路線の通称にでもなっているんでしょうかw
乗ってきたバスはバス停の脇に停まったかと思ったらしばらくして回送で走り去っていきました。
さて、バス停の前にはコンビニがあり、また付近には加山雄三ミュージアムというのもあったんですが、コンビニで時間をつぶすにも都会の店舗のようにイートインコーナーがあればまだしもそうではないようでしたし、私が熱心な加山雄三さんのファンというわけでもないので、どうしたものかととりあえず付近をぶらつくことに・・・
内部は地域の見どころを紹介するコーナーとなっていて、地下道にありがちな寂しい雰囲気はありませんでした。
バス停のすぐ近くということで、この地域の玄関口という位置付けなんでしょうね。
地下道を抜けるとこんな所に出ました。
この上は国道が通っていて、バス停から海の方へ道路を横切らずに抜けられるルートとして整備されたようですね。
窓口があったのでバスの乗車券でも売っているのかと思ったら遊覧船の窓口のようでした。
が・・・今日は高波のため欠航とのことです。
といっても元々乗るつもりはありませんでしたけどねw
ビジターセンターなる建物がありましたが、それより気になったのは「天窓洞」です。
遊歩道があるようなので散策がてら行ってみましょう。
先ほどの地点も結構登っていた気がしますが、まだまだ登るようです。
海辺の遊歩道なのでこんなに階段だらけなのは想定外でしたね・・・
所々に案内看板があるんですが、ここからトンボロ現象が見られるとのこと。
トンボロ現象とは、干潮時に陸地と島が地続きになる現象のことで、有名どころでは神奈川県の江ノ島や福岡市の志賀島なんかでも発生するそうですね。
この時は潮位が高いときだったのか、はっきりとは見えませんが、漣の立っているあたりが恐らくトンボロなんでしょうね。
遊歩道の分岐がありましたがチェーンで封鎖されていました。
遊歩道の廃道ということでしょうか。
ようやく過酷な階段登りから開放され、下りに転じた先にあった大穴、これが「天窓洞」のようです。
「天窓洞」というのは海蝕洞の天井部分が崩落したものだそうで、海蝕洞とは海の波の力で崖の弱い部分が集中的に削られていき、洞窟状になったものですね。
写真では分かりづらいかもしれませんが、穴の底は海面になっています。
環境保護のためにゴミを投げ込むなということかと思ったら、遊覧船が中に入ることがあるからという理由に驚きました。
っていうか、遊覧船に乗ればこの中を見られたんですね。それなら乗ってみたかったです。欠航だったのが残念・・・
↑一応動画も撮ってみました。相変わらず海面はよく見えませんが、潮騒が聞こえるでしょうか?
遊歩道も終わって元の場所に戻ってきたようです。
そろそろいい塩梅で時間も潰れたのでバス停に戻って下田駅へのバス旅に戻りましょう。
それにしても、あの階段上りが堪えて足がガクガクになってしまいました・・・日頃の運動不足が祟りましたねぇw
復路は先ほどとは別の車両で東海バス100周年記念で運行されている「ゆめちゃんバス」というラッピング車でした。
そもそもの話で「ゆめちゃん」とは、東海バスのオリジナルキャラクターだそうです。
帰りは堂ヶ島に宿泊して観光を終えて帰路に就くであろう観光客の姿が若干見受けられた以外は特にネタもないので下田駅からレポート再開とします。
下田から再び伊豆急行
バスで下田駅に戻ったら今度は普通列車に乗って伊豆高原駅に立ち寄りつつ伊東を目指します。
というわけで改札前にやってきましたが、あれ?「改札中」なんて表示があるってことは・・・?
出ました!列車別改札!
北海道や東北、北陸といった寒い地域では一般的な列車別改札ですが、温暖な伊豆でもやっているとは予想外でした。
特急も運転されているため、特急券の検札の都合なんですかね。
私が乗る普通列車の直前に特急があるため、そっちの改札が先のようです。
ようやく改札が始まって中に入れたので251系を撮影しておきました。
ちなみに、池袋行きでした。
池袋行きは休日だけだと思っていましたが、平日でも走っているんですね。
そして、私が乗るのはこっちです。
東急線沿線にお住まいの方にはお馴染みの東急8000系を譲り受けた車両です。
列車は熱海行きでした。伊豆急行線の普通列車は日中は伊東線と直通運転で熱海~伊豆急下田間で運転されており、伊東線と伊豆急行線は一体となった運行形態となっています。
そのため、日中の熱海~伊東間ではJR線でありながら普通列車は伊豆急行の車両しか走っていない状態になりますw
一方、朝夕は伊東を境に系統分断となり、東海道線から直通の伊東発着普通列車が運転され、これらはJRの車両が使われます。つまりはE231系やE233系で伊東線に乗れるのは朝夕の直通列車のみということになりレアですね。
車内ですが、流石に東急時代のロングシートでは観光客輸送に向かないという判断だったのか、片側だけクロスシート化された変則配置になっています。
それでは、この列車で伊豆高原を目指しますが、途中で書くこともなかったので記事は伊豆高原に飛びます。
伊豆高原駅
車両基地もある伊豆急行の拠点駅の伊豆高原で寄り道です。
↑乗ってきた列車がここで増結するようなので連結作業の様子を撮影です。
まずは駅名標ですね。
ところで、隣の駅が城ヶ崎海岸だったりしますが、”高原”の隣が”海岸”というのもすごいですw
構内の端の方には何やら車両が留置されていました。
過去に使っていた車両を放置しているんでしょうかw
ホームは2面3線となっていて、折り返し運転や特急退避にも対応します。
もう観光客もホテルや旅館に入ったか帰路に就いたであろう時間であり、構内は空いていますね。
こちらが改札口です。自動改札機はICカード用の簡易型のみで紙の乗車券の人は昔ながらの改札スタイルとなっています。
しかし、仕切るロープが簡素なものですねw
自動券売機は結構新しいタイプがありますが、乗車券発売範囲が広いのに驚きました。
この時間でなければ観光客でごった返して撮影どころではないんでしょうね。
伊豆急行の資料館と聞いて入ってみたいと思うも、今日は終わってしまったようでした。残念・・・
当ブログでも何度かレポートしている、武蔵丘車両検修場の西武電車フェスタのポスターが貼られていました。
東急系列の伊豆急の駅に西武のイベントのポスターが貼られているというのも時代の変化を感じますね。
駅舎はレストランやお店が入った複合駅ビルと一体化していて、こんな外観です。
なるほど、コロを噛ませて石を運ぶ様子を表現しているんですね。
江戸城の石垣にも伊豆の石が使われているんだとか。それで展示されているんですね。
これくらいで再び構内に入りたいと思います。
跨線橋からは遠目ながら海が見えました。
高原と言ってもやっぱり伊豆ですね。
その向こうには何故か先頭車がない8000系が留置されていました。
検査の途中とかですかね。
さてさて、当駅に立ち寄った目的がそろそろやってきますので構えて待ちましょう。
↑その目的というのは「キンメ電車」です。
「黒船電車」と同じ2100系ですが、金目鯛をモチーフにした電車なんだとか。
今日は撮影だけですが、これを撮るために当駅で待ち構えていたわけです。
当駅止まりで入庫する運用のようなので先頭に回って引き上げの様子を撮りたいと思います。
↑引き上げシーンです。
一旦下田方に引き上げた後、スイッチバックする形で側線に入っていくようなのでそれも撮ります。
↑入換シーン
あとはすることもないのでベンチに座ってのんびりと待つこととしました。
↑乗車する列車が入線してきました。
ちなみに、もうこの時間帯では熱海まで直通の普通列車は運転されておらず、伊東止まりだけになります。
伊東にて宿泊
普通列車で伊東にやってきて今日は終わりですが、まだ明るいですし、少し撮影をしてから今日の活動を終わりたいと思います。
駅名標は両端でJRと伊豆急行に分かれることを表して2色に分けられていました。
鉄道会社の境界の駅はこういう駅名標の変化があるのが面白いですよね。
そういえば、今回は「スーパービュー踊り子」と「踊り子」に乗りますが、「マリンエクスプレス踊り子」なんてのもありましたね。いずれ乗りに行かないとw
熱海行きも結局伊豆急行の車両であり、東海道線直通の列車に接続する列車以外は普通に熱海まで直通でいいんじゃないですかねw
エレベーター・エスカレーターが設置されたり、「伊豆クレイル」の看板がついていたりと現代的な部分もありますが、どこか古風な印象を受ける地下道です。
ちょっと古いターミナル駅という感じがしますね。
ホームは2面3線ですが、側線も備えており、伊東線の拠点駅となっています。
伊豆急行線内では見かけることのなかった自動改札機があるだけで都会に来た感がありますねw
ちなみに、当駅はJR東日本の管轄となっており、駅業務は全てJR東日本によって行われており、伊豆急行の駅員はいません。
余談ですが、JR東日本管内で最南端の駅であり、かつ上野東京ラインとして運行される区間の最南端でもあります。
改札外からの様子です。以前に訪れたときよりは綺麗になった気がしますね。
駅前には伊豆急下田駅と似た構造のバスターミナルがあり、ここからは市内各所へのローカル路線や修善寺駅まで向かう路線なんかも出ています。
以前は熱海駅まで直通の路線もあったようですが現在は宇佐美港までで打ち切られており、バスだけで伊東~熱海間を移動することは出来ないようです。
なんだか違う塗装のバスが居ると思ったら訓練車だったんですね。
他のバス会社でも通常の営業では使われなくなった旧型のバスを新人運転士の訓練用として活用している例はありますが、専用の塗装になっているのには驚きました。
その脇にある建物はバスの案内所のようで乗車券の発売などの業務をしているようです。
で、気になったのがその建物の中に入っていた「さかなや道場」というお店です。
関東を中心に全国各地に展開するチェーン居酒屋のようでしたが、実はこれと同じ店が伊豆急下田にもあり、そこで見かけたランチメニューの海鮮丼の文字が気になっており、結局マクドナルドで食事を済ませてしまったので、夕飯こそは海鮮丼でも食べたいと思っていましたw
伊東駅前にも同じ店があると知って心が揺れたわけですねw
が、堂ヶ島でもコンビニで買食いしたりしたこともあって、まだそこまで空腹ではなかったため、駅を撮ったら一旦ホテルにチェックインすることとしました。
伊豆遠征1日目の打ち上げ(一人)
ホテルですっかりリフレッシュして、いい感じにお腹も空いてきたところで先ほどの「さかなや道場」に行くこととしました。
ホテルではダラダラしていたら思いの外時間が過ぎていて、すっかり暗くなっていました。
一人で居酒屋というのはなんだか躊躇してしまう気持ちもありましたが、「お一人様・食事のみも歓迎」との張り紙を見て意を決して入店しようとすると客引きのお兄さんから「待ち合わせですか?」と聞かれてしまいましたw
やっぱり、一人で居酒屋に来る人は珍しいですよねw
入店すると個室のような所に通され、通常なら3~4人で囲むであろうテーブルを一人で広々と使うこととなりました。
他のお客さんたちはほとんどグループ客であり、楽しそうに盛り上がっていたことがなおさらに居心地の悪さを感じさせましたが、それも覚悟の上での入店です。今更気にすることではないでしょうw
注文したのは炙り金目鯛丼
伊豆急行が「キンメ電車」を走らせていることからも分かるように金目鯛は伊豆の名物の1つですが、ついに食べることが出来ますね。
普段は趣味の旅の最中にお酒を飲むことはほとんどない私ですが、居酒屋の雰囲気に流されたのもあって注文したのは「静岡割」なるもの。
静岡名産の日本茶で割ったお酒のようでしたが、これも行けました。
同行者がいればもっと楽しい時間を過ごせただろうなと思いつつ、伊豆の魚介に舌鼓を打ち、空腹も満たしたらホテルに戻って明日に備えましょう。
今回は現地で名物を、しかもしっかりとした食事をとるという、普段の私の旅からしたら異例のパターンでしたが、これこそ旅らしい旅なのかもしれませんね。
ほろ酔い状態で最後にバスターミナルに並ぶバスを撮ったらホテルに戻り今日の行動は終了です。
冒頭の予告通り、この記事はここで一旦〆させて頂き、2日分は別記事として追ってレポートします。公開までしばらくお待ち下さい。
~追記~
2日目も公開しました。