今回は1泊2日の日程で五能線へ出掛けましたのでそのレポートです。
例によって1日を1記事として分割していきます。
時系列としては「パンダ号」で青森に到着したところからスタートとなります。
今回の行程
今回は「五能線を満喫する旅」と銘打ったわけですが、メインは新型気動車への置き換えが発表された五能線のキハ40系へのさよなら乗車、並びに快速「リゾートしらかみ」のうち唯一キハ40系改造車となっているくまげら編成への乗車というのがメインであり、余った時間で特急「つがる」なんかにも手を出します。
初日となる今日は、夜行バスで到着した青森から「リゾートしらかみ」で一気に秋田まで移動、空いた時間は男鹿線の出戸浜駅を取材しつつ潰して奥羽本線の普通列車で東能代へ向かい、東能代からは五能線の普通列車をひたすら乗り継いで弘前まで行ってゴールです。
2日目の行程は次回の記事で説明するとして、早速本題へ入っていきます。
旅は朝の青森から
夜行バスを降り立った私は朝の青森駅にいましたが、次の列車までは1時間以上の待ち時間があります。
これはあえてそうしたのであり、夜行バスといえば遅延がつきものですから、多少の遅延はカバーできるようにと朝一番に到着する「パンダ号」を選んだ経緯があります。
まあ、蓋を開けてみれば定刻通りの到着だったわけですが、青森駅周辺をぶらついて朝ごはんを済ませたりしながらこれからの行程に備えたいと思います。
まずは暇つぶしに駅取材がてら撮影して回ります。
実は青森駅は以前の旅で訪問したことがあるのですが、これまたブログ開設以前の旅であったため記事化はしておらずブログの記事として青森駅をご紹介するのはなにげに初めてかもしれません。
それにしても、前から思っていたんですが、駅名の表記が「あおもり駅」と平仮名なのが面白いですね。
「青」も「森」も比較的早い段階で習う漢字だと思いますから、幼児なんかを除けばほぼ全員が読める平易な漢字だと思いますが、字面がいいとかそういう理由であえて平仮名なんでしょうか?
かつての東北本線のうち青森~目時間を引き継いだ第三セクター鉄道の「青い森鉄道」も同居しています。
この一風変わった建物は「ねぶたの家 ワ・ラッセ」という観光施設らしく、ねぶたをテーマにしているそうです。
駅前にあってアクセスもよいので青森観光のコースに組み込むのもいいでしょう。
この橋は「青森ベイブリッジ」です。
「ベイブリッジ」といえば横浜のイメージが強いですが、横浜の方は1989年、こちらは1992年より供用されているため、元祖は横浜ですね。
それにしても、橋の構造まで横浜にそっくりですが、やっぱり意識しているんですかねw
青森を語る上で欠かせない青函連絡船ですが、その戦災の碑がありました。
真ん中の部分は最初ロゴマークか何かだと思っていたのですが、これって爆撃を受ける連絡船の写真だったんですね。
石碑に写真とは斬新ですが、言われないと写真だと分からないですね・・・
あと、本物の青函連絡船として使用された「八甲田丸」もメモリアルシップとして保存・展示されています。
これは内部にも入ることができ、青函連絡船に関する展示はもちろん、北海道で活躍したものを中心に鉄道車両の展示もあるらしく、これはぜひ行ってみたかったですが、この早朝ではまだ営業開始していませんので次回にお預けです・・・
そういえば、函館の摩周丸も結局中には入れていませんね・・・
桟橋にもレールが敷かれていますが、これはかつて「車両航送」といって、主に貨車をそのまま連絡船に載せることで貨物を積み替える手間を省くということをしていました。
列車ごと載せてしまうなんてダイナミックなことが出来るのも、船という乗り物のキャパシティの大きさゆえですね。
ちなみに、旅客列車についても客車ごと連絡船に載せることをほんの僅かな時期やっていたようですが、青函連絡船での洞爺丸事故のような事故の影響か定着はしなかったようです。
まあ、客車ごと船に載ってくれれば乗客からすると乗り換え不要ということになって便利ではありますが、万が一海難事故でもあったら、まず列車から脱出して、続いて船から脱出ということになりますから、一旦車両から降りて客室で過ごすよりはリスクは高いと言えそうです。
「あれ?青森駅のレポートでしょ?貼る写真間違えてるよ?」なんていうツッコミが来る前に言っておきますが、間違いなく青森駅の写真ですw
信じられないという方のためにもう少しアップにした写真をご用意しました。
ね?ちゃんと「あおもり駅」って書いてあるでしょ?w
こちらは西口でして、最初に降りた東口の反対側ということになります。
東北をよく旅するという知人にさえ「青森駅のショボい方」と言わしめるほどの東西格差ですが、1984年に新築されたんだそうで、最初に日本鉄道の手によって1891年に開業してから100年近くを経ての新設ということになりますが、駅の西側の住民への便宜を図って設置したというのが実情なんでしょうね。
現代なら自由通路の設置でお茶を濁しそうなものですが、ちゃんと独立した駅舎を作ったのは国鉄としてのプライドみたいなものなんですかね。
ちなみに、この「ショボい方」にもちゃんとみどりの窓口や改札もあります。
ここから入場することも出来るのですが、まだ時間もあるしもう少しだけぶらつきます。
暫く南へ進むとこんなものが出てきました。どうやら線路を跨いで東口へ戻れる跨線橋のようですが、なんだか無駄に壮大な見た目w
どうやら自転車やベビーカー、車椅子などでもそのまま通れるようにとスロープを設置したために、ループ橋のような構造にせざるを得なくなってこうなったようです。
跨線橋からは線路群がばっちり見下ろせてトレインビュースポットとなっていました。
東口へ渡りきりました。
ところで、ちゃんと道路標識があるということは公道扱いなんですかね。
と、ぶらついていると見つけたのがこのお店です。
実は以前にテレビ番組(おそらく「秘密のケンミンSHOW」だったかと)にて、青森県民は朝ラーメンの習慣があるという話を聞いたことがあり、それならば朝から営業しているラーメン屋さんもあるに違いないと探していたのでした。
ただ、開店まであと10分ほどあるようなので、今は入店せずにもう少し散策を続けます。
その間に撮りバス。写真は青森市営バスです。
そういえば、八戸もそうですが、青森県は地方都市でも市営バスが残っていることが多いのは何か理由があるんですかね。
と言ったところでラーメン屋さんが開店するようなので戻りましょう。
先ほどは1人しか並んでいませんでしたが、開店間際になるとどこからともなくお客さんが集まってきて店内は結構な混雑になっていました。
青森県民が朝ラーメン好きなのは本当のようですね。
早くも飯テロ要素ですが、注文したのは煮干しラーメン・・・っていうかトッピングや麺の太さ・硬さが選べるのみで基本的に煮干しラーメンしか扱っていないようです。
あまり馴染みのない種類のラーメンですが、煮干し自体は嫌いではないので挑戦してみました。
上の写真でなんでラーメンに白飯や納豆が付いているんだ?と思った方もいるでしょうがその答えがこれです。
どうやら青森ではお店が麺や具を食べ終えたスープにご飯と納豆を入れて〆る食べ方を推奨しているようで、このお店では店内に炊飯ジャーが置かれてセルフサービスで自由によそって食べることが出来るようになっていました。
納豆はセットで付いている場合と個別で注文する場合があるようですが、いずれにせよスープに入れる用の納豆であるのは共通のようです。
納豆自体は好きですが、ラーメンに入れるという初の体験に若干の躊躇もありましたが食べてみると煮干しのスープとよく合いました。
ただ・・・ラーメン自体もボリュームがあったのに、ご飯まで入れちゃってちょっと食べすぎたかもw
それでは、そろそろ構内に入りましょう。
今回は青春18きっぷなので日付を入れてもらっていよいよ旅が始まります。
「リゾートしらかみ」で一気に秋田県へ
最初に乗るのは「リゾートしらかみ」ですが、当ブログ常連さんであれば「去年も乗っていたよな?」とお思いのことでしょう。確かに「リゾートしらかみ」という列車自体には去年も青森→秋田で乗車していたのですが、前回はHB-E300系というハイブリッド気動車だったのに対し、今回はキハ40系改造車となる「くまげら編成」という点で違いがあります。
「五能線を満喫」なんて銘打っていますが、実際のところキハ40系さよなら乗車という意味合いが強く、くまげら編成もいずれハイブリッド化されてしまいそうですから、乗れるうちに・・・ということですねw
「リゾートしらかみ」という列車については前回の記事であらかた説明してしまいましたのでこの記事では軽く流すとして(興味のある方は前回乗車時の記事を参照下さい)、まずは青森駅でくまげら編成を待ち構えて撮影をこなします。
↑入線シーンは動画で
反対側から
ここまで見てみても、キハ40系の面影などほとんど見出だせませんでしたが・・・
それでは早速乗車します。
この日は日曜日とあって観光客が多いかなと思ったのですが、車内は意外と混んでおらず録音環境も悪くない状態でした。ええ、この時までは・・・
最初の停車駅、新青森です。
「リゾートしらかみ」は全車指定席であり、指定席券がないと乗車できませんが、青森~新青森間のみを利用する場合に限って指定席券がなくても立席での乗車を認める特例があり、青森駅と新幹線の連絡列車という役割も担います。
弘南バスと並走するシーンも有りつつ奥羽本線を快走します。
この区間は新青森~弘前間ノンストップで走りますから、なにげに特急「つがる」が停車する浪岡も通過していて特急より早い快速となっていますが、指定席券が必要なことが敬遠されているのかこの区間だけの利用者はあまりないようでした。
「パンダ号」の記事でも触れましたが、青森~弘前間って都市間輸送が公共交通機関では鉄道の独占状態にあるにもかかわらず、優等列車が少ないのが難点ですよね。
五能線との接続駅となる川部駅も一旦は通過して「リゾートしらかみ」は弘前駅に滑り込みます。
ここで1回目のスイッチバックがあります。若干停車時間がありますが、以前にも降りていることもあってここは車内でおとなしく過ごします。
が・・・ここで予期せぬ出来事が・・・
私は窓側の席をとっていて、通路を挟んだ向かい側にもお一人で乗っている方がやはり窓際に座っていたのですが、その間の通路側2席に、小さい子供を連れた親子が乗ってきたのです。
しかも、乗ってくる段階からテンションマックスw
ああ、嫌な予感しかしない・・・
案の定というか、ちょうど好奇心旺盛な時期なのか、お母さんを質問攻めにするかのごとくおしゃべりが止まらない上、じっとしていられないようでジタバタと動き回って座席は揺れるしその足がこちらに当たることもしばしば・・・
指定席でなければ席を移動して回避したいところですが、そうはできないのが指定席のネックであり我慢して過ごします。しばらくして、その親子の会話から「ドラえもんの映画1本分」くらい乗車するというやり取りが聞こえてきました。
ドラえもんなんて小さい頃に見て以来で最近の映画がどれくらいの上映時間なのか知りませんが、仮に2時間くらいだと考えるとこの親子が降りるのはおそらく深浦と予想されました。
青森~秋田間の約5時間のうち2時間分のダメージで済んだと考えるか、2時間も・・・と考えるかにもよるでしょうが、音鉄として考えうる最悪の録音環境に遭遇してしまった私は、「黙れ!」と怒鳴りつけるわけにも行かず苦笑しつつ過ごしました。ああ、だから指定席って嫌いなんですよねぇ・・・
なお、誤解してほしくないのが、別に子供を列車に乗せるなとか、乗車マナー云々を言うつもりはなく、くだんのお母さんだってたまたま手配した席の隣に私のような人がいたというだけで悪気はなかったでしょうし、子供自身にももちろん悪気などないでしょうから親子ともども責めるつもりはありません。
ただ、不幸中の幸いだったのが、以前の旅で弘前→五所川原でくまげら編成に乗車したことがありましたからその際は比較的綺麗な録音が確保できており、その部分はボツにしてしまえば、実質的なダメージは五所川原→深浦で済んだことですかね。
川部駅で2度目のスイッチバックをしていよいよ五能線へ入っていきます。
「心頭を滅却すれば火もまた涼し」とでも心の中で唱えつつ隣の席のことは気にしないようにしながら車窓を眺めて過ごします。
五能線といえば海沿いを走るイメージが強いですが、鰺ヶ沢あたりまでは内陸部を走行し、田畑が続く長閑な田園風景が多くなります。
津軽鉄道との接続駅の五所川原に到着です。
前回はここで降りてしまっているので、この先で実施される津軽三味線の演奏は聞いていなかったのですが、今回は聞くことができそうです。
ところで、HB-E300系が使用される青池編成、ブナ編成は実演が行われない車両に乗っていても車端部にあるモニターに映像が映るのでそれを介して見学ができますが、キハ40系改造のくまげら編成ではそのようなモニターはなく音声のみが各車に流されます。
どうせまともな録音にならなさそうだし、三味線の演奏を見に行こうかなと思っていると、くだんのお母さんもずっと騒ぎっぱなし&ジタバタで流石に申し訳ないと思ったのか子供を連れて車端部のフリースペースへと移動してくれました。
これで少しは落ち着いて乗車できるようになりましたし、席を離れるのは逆にせっかくの向こうの気遣いを無下にする行為にも思えたためそのまま席で過ごすことにしました。
鰺ヶ沢を過ぎていよいよ海が見えてきました。
前回も乗っているため2度目の車窓ですが、前回は雨模様だったため、今回はより綺麗に見られますね。
列車は千畳敷駅に到着しました。
ここでは駅至近にある千畳敷海岸のミニ散策を楽しむための停車時間があり、ほとんどの乗客が外へ出ていました。
私は前回乗車時にもこの千畳敷海岸を散策していましたが、気分転換に降りてみることにしました。
前回と重複するため貼る枚数は絞りますが、千畳敷海岸の名に相応しい光景ですね。
そして、深浦に到着です。くだんの親子は予想通りここで降りていきました。
ここでは列車行き違いのため停車時間があるようなのでホームで軽く撮影をします。
↑発車シーンは動画で
深浦を出ると車内販売で「マグカツサンド」なるご当地グルメが販売されていたので買ってみました。
朝のラーメンがまだ尾を引いている形でそこまで空腹ではなかったのですが、サイズも小さいですしちょうどいいです。
これは、名前の通りマグロをカツにしたものをパンで挟んだサンドイッチとなっています。
とっても美味しく頂きましたが、どうやら人気商品のようで2回目に車内販売が私の席を通りがかったときには売り切れになっていました。
と思ったら「リゾートしらかみ」がくっついてる!?
実はこの車両、先代の青池編成であり、HB-E300系に置き換えられた後は「クルージングトレイン」として臨時列車などで活躍しているようです。
この日も臨時列車として一般の普通列車に併結する形で運行されていたようです。
くまげら編成も「リゾートしらかみ」としてはそう遠くないうちに乗れなくなってしまうのでしょうが、「クルージングトレイン」のように別の形でも残ってくれればまだ車両自体に乗車するチャンスは残りますね。
このあとは十二湖やらウェスパ椿山やら、観光地に近い駅に停車していきますが、土曜の夜から観光地付近の宿に泊まって今日帰るという人も多いのか、このあたりからの乗車も多く、先ほどに比べたら全然許容範囲ではありますが、車内はちょっと騒がしくなってきました。まあ、観光列車に綺麗な録音環境を求めるほうが間違っているのでしょう。
2度目の乗車とあってあとはカットして東能代に到着です。
ここからは奥羽本線ですが3度目のスイッチバックがあります。停車時間がありますが前回も降りているためここは車内でおとなしく過ごします。
秋田に到着したところで「リゾートしらかみ」編は終わり!
ここからは男鹿線の出戸浜駅に寄り道しつつの弘前まで引き返す行程になります。
男鹿線で出戸浜駅へ
秋田からは10分接続で男鹿線に乗り換えて出戸浜駅を目指します。男鹿線自体は昨年の旅で完乗を果たしているため、今回は暇つぶしに途中駅へ行ってみようというわけですね。
車両はキハ40系。こちらも蓄電池電車「アキュム」への置き換えが進んでいるため、遠からず見られなくなりますね。
道中はサクッと省略して出戸浜駅のレポートとなります。
↑発車シーンは動画で
かつては2面2線の相対式ホームだったようで、廃ホームが残っていました。
ローカル駅には似合わない7両停止位置を発見!
臨時列車用なのか、それとも男鹿線もラッシュ時には7両編成が走るということなのか・・・
元々は照明用の柱だったのだと思いますが、植物がまとわりついて原型が想像できないw
廃ホームの方ですが、土を盛った構造でなかったのがちょっと意外
駅舎・・・というか待合室レベルですが、ちゃんとした建物がありますが無人駅です。
駅前通りです。いくつかの商店があって昔ながらのローカル駅の駅前という雰囲気ですが、ほとんど人通りもなく寂しい印象でした。
それにしても、「出戸浜」って名前なのに、浜辺どころか海すら見えず、ごく普通の住宅地でしたねw
ちなみに、駅名の由来となったであろう「出戸浜海水浴場」はここから約1km離れていて、アクセスに使うには微妙な立地だったりしますw
ただ、当駅とその出戸浜海水浴場までを結ぶ「県道123号出戸浜停車場出戸浜線」なるミニ県道が結んでおり、開設当初は海水浴客の輸送を主眼においた設置だったのかもしれませんね。
道路から駅を見ると道路が駅に突っ込んでいるように見えますが、駅直前で直角カーブになっています。
駅前には随分と大規模な駐輪場がありましたが、高校生がここまで自転車でやってきて列車に乗っていくというパターンもあるんですかね。
よく見ると支柱の間にあるオブジェが自転車を模していたんですね。
これ、ゴミ集積場に貼ってあったゴミ出し日を守れという趣旨の貼り紙ですが、よく読むと「クマが出る」という物騒なワードが・・・
カラスが出るならよくありますが、クマが出ると聞いては流石にゴミ出し日を守らない人はいないでしょうねw
駅周辺は普通に集落が広がっていましたから、こんな場所にクマが出たらニュースで取り上げられるレベルの出来事だと思いますが、地元ではよくあることだったりするのでしょうか。
さて、それでは男鹿線の列車で秋田へ・・・
え?ちょっと待って!?
実は今回この機械で男鹿線の駅を訪問した理由は前回の旅では追分→秋田のキハ40系の録音が取れていないためそれのリベンジでしたが、何故かやってきたのは「アキュム」
計画策定時には列車番号の末尾が”D”、すなわちキハ40系運用であることを確かめた上で選んでいたのですが、私が勘違いしたか、時刻表サイトの誤りだったのか・・・
時刻そのものの誤りであれば訂正のリリースが出るでしょうが、列車番号というごく一部のマニア以外気にもしないであろう情報の間違いだといつの間にかひっそり訂正というパターンでしょうし、真相は闇の中・・・
結局、目的だったキハ40系による追分→秋田の録音は録れないことになりましたが、「アキュム」も男鹿線の方は初めて乗るのでこれはこれで良しとしましょうw
この手の車両らしくエネルギーの流れを示すパネルがありました。
この他の細かい部分は聞ける車両辞典のページ作成時のお楽しみということでw
1両目と2両目で塗装が違うという面白い構成だったので秋田駅でもう1枚撮影
秋田駅でお昼ご飯を頂いたら、この701系で東能代に引き返します。
東能代駅
五能線との接続駅の東能代駅にやってきました。ここでは若干乗り換え待ちがあるのでその間に駅の方をレポートしたいと思います。
既に五能線の列車は入線していました。
やっぱり五能線といえばこの色ですね。それももう少しで見納めなのが残念ですが・・・
ホームの柱でも五能線起点をPRしていましたw
いまや、五能線自体が1つの観光ブランドと言えるのかもしれませんね。
前の記事でも触れた気もしますが、能代市にある能代工業高校のバスケ部が名門として知られているようで、そのことから「バスケの街」としてプッシュしているようです。
何故か改札の上にはロケットの模型が。
どうやら能代市には「能代ロケット実験場」なる施設があるらしく、宇宙ロケットの技術開発のための研究を行っているんだとか。
この訪問まで、能代といえば五能線の起点であることと、某軽巡洋艦しか知りませんでしたが、色々知識が増えましたw
奥羽本線の中では主要駅の位置づけでしょうが、駅舎は意外とコンパクトでした。
駅前の道路もこれまた雪国らしく道幅がやたらと広い作りでした。
駅前のバス停
デマンドタクシーのほうが目立っていますが、路線バスのラインナップは秋北バスのみであり、能代市中心部への路線など数路線が発着しています。
東能代駅よりは能代駅のほうが能代市中心部へ近いですし、バスはそちらがメインなのかもしれませんね。
五能線で青森県へ
「リゾートしらかみ」では既に2度乗車したことがある区間になりますが、やはり乗り鉄は普通列車で乗ってこそというところもありますよね。
深浦行きのサボを撮ったらいよいよ乗車です。
車窓などは「リゾートしらかみ」だろうが普通列車だろうが変化はないということであまり貼りませんが、客層が地元民中心になるのが一番の特徴ですね。
とはいえ、それも岩館あたりまでで、その後は観光客っぽい人か乗り鉄っぽい人ばかりになり、地元民と思しき人はほとんど見かけなくなりました。
岩館~深浦間が海沿いに走る区間であり車窓的にはハイライトと言える区間でもあり、また、十二湖やウェスパ椿山といった観光客が多く利用する駅もこの区間にあるんですが、沿線人口が希薄な区間であり、県境にあたるという一般的な旅客流動はあまり発生しない条件の区間でもありますからね。
おかげで録音環境は良好であり、メインだったキハ40系普通列車の録音はバッチリ録れました。
車窓は貼らないなんて書きましたが、日本海に沈む夕日が綺麗だったのでやっぱり貼りますw
時間的にもう夕方の列車であり、観光では利用しにくい時間帯だったこともあるでしょうが、ウェスパ椿山を過ぎたあたりで私の車両は貸切状態となり、深浦駅到着直前に車掌さんが車内改札に来たのでなにかと思ったら、なんと乗客は私ただ一人だけだったようですw
下車時にホームで集札するのが面倒だから、車内で済ませてしまおうということだったんですねw
深浦駅
「リゾートしらかみ」でもちょっとだけホームに降りましたが、今回は1時間以上乗り換え時間があるのでじっくり撮影します。
ここで「リゾートしらかみ」と交換です。
この「リゾートしらかみ」は弘前発秋田行きであり、秋田方面の最終便となります。
↑「リゾートしらかみ」の発車を見送ったら取材開始です。
五能線の中では主要駅という扱いであり、側線も設けられています。
夜間滞泊の設定もあるようです。
こちらが改札口となりますが、早朝・夜間は無人になるようで駅員さんはおらず、フリーパス状態になっていました。
その割に多くのベンチが用意されていますが、日中はこれが埋まるくらい人が来るんでしょうね。
ホームに看板を出していたくらいですしあるだろうなとは思っていましたが、北前船の模型が展示されていました。
また、近くには「北前船の館」なる施設もあるようですが、流石にこの時間では開いてなさそうなので暇つぶしに立ち寄る訳にはいかないですね。
駅舎です。すっかり観光地っぽいデザインに改装されていますが、別に改装前の駅舎も特別古かったり特徴的だったわけでもないですし、これはこれでありかw
早くも駅舎関係は見終えてしまったので周辺散策へと移ることに・・・
駅前を横切る道路は国道101号であり、青森市と秋田市を結ぶ道路ですが、内陸ルートの国道7号に対して、日本海沿岸を通るルートとなっていて、五能線とはほぼ全線で並行しています。
海沿いに散策します。日没が迫るとはいえ、まだ撮影可能な明るさがありますし、駅にじっとしているのはもったいないです。
気になったのはこの岩山です。鳥居もありますし、小さな神社か祠があるのかなと思って立ち寄ってみることに・・・
Googleマップによれば「恵比寿神社」という名前らしいこの神社ですが、神社というより祠と言ったほうがしっくり来そうな規模でした。
当然神職の方も常駐はしていないようで、無人駅ならぬ無人神社?w
その神社の脇にも道が続いていることに気づいて進んでみるとこんな看板がありました。
大岩海岸というらしいですが、明らかに支柱から外れて落ちた状態のまま放置されているあたり、決してメジャーな観光地ではなさそうです・・・
更に進むと意外に立派な建物が出てきて驚きました。
どうやら公衆トイレだったようですが、閉鎖されているようで利用はできないとのこと・・・
実は深浦駅でも用を足そうとしたら、駅員不在時間帯はトイレが使用できないようで施錠されており、ここでトイレは渡りに船だと喜んだら「使用できないので深浦駅のトイレを利用するように」との張り紙がありました。
その深浦駅のトイレが使えないからここを使いたかったんですけどw
とりあえず、深浦駅のトイレが普通に使えた頃に閉鎖されたということは分かりますね。
更に進むと歩行者か、せいぜい自転車が通るのが精一杯の道幅の道が海へ突き出すように続いていました。
看板やトイレの放置っぷりからすると意外なほど立派な道に思えましたが、海に突き出す割に手すりすらない上、あまりに人がいないので進むべきか躊躇していると、向こうから自転車に乗った少年がやってきたのでとりあえず今でも立ち入る人がいる場所だということは分かり、進むことにしました。
大岩海岸というだけあって、大きな岩が見えてきました。
この道はあの岩を見るための遊歩道ってことでしょうか?
気になったのはトマソンと言ってしまってもよさそうな、特に障害物があるわけでもないのに数段登ったと思ったらまた下るという階段です。
船を通すためかなとも思いましたが、この周辺は小さな岩がたくさんあって船が通れそうにはないですし、そもそもこの高さをくぐれる船となるとかなり小さいサイズに限られると思いますし、何のためのものなんでしょうね。
道の両側の景色です。眺めとしても素晴らしいですが、この岩が天然の防波堤となって歩道部分には大きな波は押し寄せないという効果もあるようです。
↑動画も撮ってみました。
岩に囲まれた範囲だけ波が穏やかになっているのが分かるでしょうか?
岩山に近づいて本土側を振り返りパノラマ撮影ですが、意外と長い遊歩道でした。
その遊歩道はそのまま岩山へと続いていました。
どうやら上陸できるようです。
まだ続きがあるようです。え?素掘りトンネルみたいな造りなんですけど、入って大丈夫なの?w
とはいえ、立入禁止とも書かれていませんし行けるところまで行ってみることにしましょう。
その素掘りトンネルを抜けるとコンクリートで作られたしっかりした橋がかかっていました。
どうやらループ線の要領で一気に登っていくようです。
ここはちゃんとした手すりもあって整備された観光地っぽさを演出していました。
普段はあるのが当たり前と思っている設備がこんなにありがたいものだったとはw
と思ったら錆びていてとても体重を預ける勇気を持てないような心許ない柵もあったりw
でも、ここからの眺めはなかなかのものでした。
展望台的なスポットとして整備されているんですかね。
ベンチも用意されていて観光地らしさが再び出てきましたが、私以外に誰もいない上、日没迫る黄昏時もあってか、ちょっと不気味な雰囲気も感じていました。
ところでこの広場へ至る道がこれですが、あのトンネルの先は歩行者しか来られないだろうから幅はともかくとして、柵が片方にしかないのは微妙に不親切ですよね。
写真では分かりにくいですが、微妙に右に傾斜していて、その先は険しいわけではないですが、谷のようになっていて足を滑らせれば滑落していきそうな感じだったため、一歩一歩慎重に歩みを進めました。
それにしても、なんだかデジャブを感じる光景だなと思ったら、小幌駅から続く小道の雰囲気に似ているんですね。あちらは海ではなくて山の中でしたが。
でも、この景色のためなら、多少の道の不便さは我慢してでも訪れる価値はあるでしょうね。
と、一通りの撮影を済ませたら急いで岩山を降ります。
既に太陽は完全に沈み、その残光で辛うじて足元を確認するに足る光量が維持されている状態でしたから、完全に暗くなってしまう前に本土側に戻らなければ、足場の悪い素掘りトンネルや柵のない海のど真ん中の歩道を進まなければいけなくなり、それで海へドボンはご勘弁願いたいということで、帰路は日没との競争になりました。
この岩山へ行かなければ絶対撮れなかったであろう、海越しの五能線。
ちなみに、この大岩海岸とあの岩山は廃観光地ってやつなんじゃなかろうかと思っていたのですが、記事執筆のために調べた結果、Googleマップにも載っていますし、深浦町が運営する公式観光サイトにも掲載があるなど、一応は現役の観光スポットと言えるようです。
私が訪れた時間帯が悪いだけで、観光客が闊歩するような時間帯に来ればそれなりに賑わっているんですかね。
本土側へ戻りましたが、まだまだ滞在時間はあるということで、飲み物確保とトイレを求めてドラッグストアやスーパーがある方へ歩いてみることにします。
駅前ではなく国道沿いにそういったお店があるのは田舎あるあるですが、ここはまだ歩いていける範囲にあるだけマシですかね。
その道中で五能線と交差しました。ちょうど列車が来ればいいロケーションですが、次に通るのは私が乗る列車ということになりますからそれは叶いません。
買い物を終えて戻ると既にこんな暗さになっていました。
街灯や民家の明かりもあるため、もう暗くなっても歩行に支障はありませんが、1つ困ったことが・・・
それは、ホームの取材をしないで駅を出てきてしまったことです。考えてみれば戻る頃には暗くなっているのだからホーム取材を終わらせてから散策を開始すべきでしたね。
案の定、構内もこの暗さ・・・
こりゃ撮影はちょっと難しいぞw
先ほど撮った列車も入ってきてキハ40系が並ぶことになりました。
意外にもホーム上にも待合室がありましたが、既に列車が入線していてドアも開いているためここで待っている人はいないようです。
別バージョンの駅名標もありました。
列車の背景にある景色は大岩海岸ですかね?
それでは乗り込みますが、今度も乗客は私だけの模様w
あとは弘前まで一気に移動ですが・・・
鰺ヶ沢駅
鰺ヶ沢駅では30分程度停車するとのことなのでその間に退屈しのぎに撮影をしました。
暗闇の中に浮かぶ列車のテールランプって何だか哀愁を感じます。
漁船の壁画が描かれているんですね。
しかも、よく見ると船の名前は「リゾートしらかみ」のくまげら編成に因んでか「くまげら丸」w
ホーム上にあった乗車位置案内のようですが、よく見るとこれ「リゾートしらかみ」のやつじゃないですか!?
現役列車なんだし、ちゃんと綺麗にしてあげてw
何の貼り紙かと思ったら、海側の席を求めてホームを走る人への注意喚起でした。
やっぱりあった「わさお」絡みのお菓子w
「わさお」とは、映画にもなったのでご存知の方も多いでしょうが、鰺ヶ沢町にいる犬の名前でして、ブサかわ犬としてネットで話題になり、今では鰺ヶ沢町の名物犬としての地位を確立しています。
待合室の脇にはレンタサイクルの自転車が並んでいました。
元々KIOSKがあったようなのですが、閉鎖されて観光案内所に転用されているようです。
「わさお」本人には今回会うことはかないませんが、代わりにぬいぐるみが出迎えてくれました。
新幹線の看板がありましたが、車両のラインナップが古くありません?w
駅前の看板にも「わさお」がいましたw
鰺ヶ沢町としては「わさお」は重要な観光資源の1つなんでしょうね。
この「わさお」は鰺ヶ沢駅の観光駅長もしていて、時々駅にやってきて列車の見送りなどの仕事を任されたりもするようですが、普段は駅から少し離れたお店にいるようで、鉄道利用だと会いに行くのがちょっと大変だったりします。
再び構内に戻ってホーム端ですが、ホーム端は途中から半分に分かれているのが面白いですね。
どうやら向こう側へ渡る構内踏切へ通じるスロープのようですが、有効長の確保とバリアフリーの両立を図った結果でしょうかw
いよいよゴール!
鰺ヶ沢駅を出たらあとはもう途中下車も長時間停車もなく一気に弘前まで向かいます。
鰺ヶ沢でも乗客はおらず、引き続き私だけの貸切列車と化しましたが、五所川原からは流石に何人か乗ってきて弘前到着時点ではそれなりに利用者がいました。
そういえば、サボを撮っていなかったのでそれだけ撮ったら撤収します。
時刻は既に10時過ぎ、昨晩は夜行バスで快眠とも行かなかったため一刻も早くチェックインして寝たいw
弘前駅は去年訪れていて撮影も済んでいますしね。
この時間になると22時35分発の大館行きをもってすべての列車が終了し、駅は営業を終えます。
なので発車標には何も表示されていないというある意味貴重な光景が見られます。
ひっそりとした改札を抜けて駅を出たらホテルへ直行して明日に備えます。
それでは、2日目の記事は別記事としますので、この記事はこのあたりで〆させて頂きます。
2日目執筆までしばらくお待ち下さい。
~追記~
2日目も公開しました。
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