【第25回】SimuTrans OTRPで関東+αを再現

皆様、新年あけましておめでとうございます。
2025年一発目の記事となりますが、それはSimuTrans開発記となりました。
前回の更新では「年内にあと1~2回更新できれば・・・」なんて書きましたが、結局越年してしまいましたw

今回の更新内容

それでは今回の更新内容をご紹介していきましょう。
鉄道・・・ゆりかもめ(全線)
高速道路など・・・首都高速湾岸線(大井~新木場)、首都高速11号台場線(全線)、首都高速10号晴海線(全線)、首都高速9号深川線(辰巳JCT~塩浜)
高速バスなど・・・空港リムジンバス(羽田空港~武蔵小杉)、空港リムジンバス(羽田空港~大井町)、空港リムジンバス(羽田空港~お台場・有明)、空港リムジンバス(羽田空港~豊洲)
海運・・・東海汽船(東京~伊豆大島)
といった感じで今回からいよいよ本格的に東京都内に入り、大田区・品川区・江東区・港区を中心とした開発になりました。
今までにも町田市が出てきたこともありましたし、伊豆大島も東京都ですから東京都内が初めてというわけではないですが、23区内に入るといよいよ本格的に東京だなという感じがしますね。
それに合わせて首都高速も延伸され、湾岸線は一気に新木場まで延伸です。
レインボーブリッジを含む11号台場線や10号晴海線といった湾岸線の支線的な路線も開通し、お台場地区を縦横に走る新交通システム「ゆりかもめ」もいよいよ開通です。

海運においては東京港竹芝桟橋を設置したため、伊豆大島への航路を開設しました。
三浦半島の開発において城ヶ島や猿島への航路を再現したことがありましたが、これらは観光用という色の濃い航路で、実用的な交通機関とはいいかねるものだったので、久々の本格的な航路の開通となりました。
ちなみに、前回開設した本格的な航路というと熱海~伊豆大島間の航路であり、これにて伊豆大島を発着する航路は2つになりました。

スクショ

それではここからはスクショと共に開発したマップをご覧頂きましょう。


まずは蒲田駅の南側から
以前は川崎駅から羽田空港へ向かう路線バスが走るだけでしたが、蒲田駅発着路線も続々登場し、だいぶ賑やかになってきました。
蒲田駅から羽田空港への路線バスも存在しており、更に途中大鳥居のみ停車する急行便的な系統の蒲95という路線もあったりします。
蒲田と羽田空港は京急空港線でも結ばれていますが、京急蒲田駅とJR蒲田駅が少し離れていることからJRや東急池上線・多摩川線からの乗り継ぎ需要でバスの需要もあるんでしょうね。


首都高速に沿って北上して平和島周辺です。
このあたりは埋立地で占められており、運河が張り巡らされているのですが、平和島や昭和島といった地名が本当に”島”なんだなと分かりますね。
仕切り直し前の再現プロジェクトでも再現していた地区ですが、前プロジェクトでは川などは再現していなかったので、より雰囲気は出ていると思います。
ところで、昭和島には東京モノレールの車両基地がありますが、実際にはモノレールの軌道と首都高速の間にあるのが、スペースが確保できず、実際とは逆のモノレールの運河側になってしまいました。
まあ、車両基地はSimuTrans的には本来必要ない設備なので、雰囲気だけということでw


こちらは京浜島です。
首都高速湾岸線が通過する島ですが、工場や倉庫が集まる一角になっているようです。
しかし、それでも路線バスが乗り入れており、それも通勤需要が見込めない土日や日中も運行されているんだからすごいものです。。


いよいよ東京湾を望むところまで出てきまして城南島と令和島です。
城南島は路線バスが乗り入れていますが、令和島については路線バスはないようです。
令和島は正式には中央防波堤埋立地の一部で、埋立地ということで昔から存在する土地ではなく、長らくどこの区に属するのかで揉めてきた経緯があり、最終的には2019年9月に裁判が終結し、江東区と大田区にそれぞれ79.3%と20.7%の割合で帰属するということで確定し、そのうち大田区に属する部分について「令和島」という地名が付けられたようです。
これは帰属先が確定したのが令和元年だったことにちなむものだそうで、元号にちなむ地名という意味でも珍しいですね。


その令和島を含む中央防波堤です。
北側半分が江東区であり、そちらは「海の森」という地名がついているようです。
「海の森」側には都営バスの波01系統が乗り入れており、中央防波堤へ繋がる道路はすべて自動車専用道路なので、マイカーやレンタカーを利用できない場合はこの波01系統が唯一の中央防波堤への交通手段となります。

この波01系統は東京テレポート駅との間を結んでいますが、大田区側や東京ゲートウェイブリッジ(マップでは未建設)を介して繋がる若洲方面への路線バスは存在しないようです。
余談ですが、この波01系統は平日・土曜日は多くの本数があり、日中でも毎時1本程度は出ているのですが、日祝日は1日1往復しかなく、到着後すぐに折り返すのが終バスとなってしまうため、日祝日に路線バスで中央防波堤へ向かうと、帰りはタクシーを呼ぶしかなくなってしまいます。
この波01系統は実際に乗車したこともあるので、興味がある方はその時の乗車記をどうぞ!


そしてお台場地区です。
こちらも埋立地ですが、今や臨海副都心として発展し、東京都内の観光スポットの地位も確立していますね。
交通としては首都高速湾岸線と湾岸道路があり、レインボーブリッジで芝浦方面へも繋がっています。

鉄道は新交通システム”ゆりかもめ”と”りんかい線”の2つがあり”りんかい線”は以前から運行していましたが、ゆりかもめは地上の道路と一体的に建設する必要があったため、今回までお預けとなっていました。

路線バスについては中央防波堤へ向かう波01やレインボーブリッジを渡るお台場レインボーバスの他、晴海地区を経て東京駅へ向かう東16や都05-2などのラインナップがあります。
湾岸道路で大井方面へも繋がっており、かつては京浜急行バスの井30系統が湾岸道路を経て大井町駅まで結んでいたものの、残念ながら2024年2月末で廃止されてしまいました。
大井町方面へはりんかい線も利用できるため、大田区方面への移動手段がなくなったわけではないですが、前プロジェクトでは再現していた路線だったので、廃止は残念ですね。
ちなみに、こちらも実際に乗車したこともあるので、乗車記も併せてご覧ください。

ところで、このお台場地区なんですが、このプロジェクトにおいてはかなりの難所でした。
というのは、お台場地区って道路や鉄道に注目した場合、全体的に南西から北東を向いた斜めの形をしており、SimuTransを触ったことがある人なら分かるでしょうが、SimuTransは基本的には縦と横の組み合わせて線形を再現することになるため、斜めって難しいんですよね。
しかも、首都高速湾岸線や湾岸道路には複雑なジャンクションや出入口、立体交差などがあって、バスも通っているため、バス停の位置も考えて道路を作らないといけないなど、まるで複雑なパズルを解いているような気分で開発していましたw

前プロジェクトでは位置関係は目分量だったので、逆にいえば各地区単位で考えると作りやすかったんですが、今回は位置関係もきちんと座標を計算して厳密にやっているので、かえって難しくなった側面もあります。
お台場についてはやはり位置関係については若干妥協することになり、位置をずらすたびにりんかい線も線路を引き直す羽目になりましたw


一旦大田区に戻って蒲田駅の北側です。
東急池上線・多摩川線がありながらも路線バス網も発達しており、東急バスを中心にきめ細かい輸送サービスが提供されている地区です。
また、蒲田には環八通りが通っていますが、空港リムジンの武蔵小杉駅~羽田空港線は環八通りを走行します。
途中で田園調布本町、久が原駅入口、武蔵新田駅にも立ち寄るというのもありますが、この路線は首都高速も自動車専用道路も一切通らないんですね。
空港リムジンバスといえば高速道路を走るものというイメージが強いですが、全区間一般道を走る珍しい路線でもあります。


ここからは環七通りに沿って進みます。
環七通りには東急バスの森91系統が走っており、それに合わせて新代田駅まで環七通りを延伸しました。


途中にある東急世田谷線の若林駅近くには、若林踏切があります。
環七通りという主要道路ながら踏切があるという点でもネタですが、ここは信号機によって制御されており、タイミングによっては電車が信号待ちすることもあるという面白い場所です。
SimuTransではそういった制御はできませんが、この場所も実際に訪れたことがありますので、興味がある方はレポートをどうぞ!


続いて大森駅から西大井駅にかけてです。
このあたりも路線バスが密集するエリアですが、西大井駅付近は狭隘路が多いのも特徴です。
このうち、荏原営業所方面は本来あまりに狭隘なため上下でルートが違うのですが、スペースの都合上、上下とも同一経路としています。
というか、SimuTransだと道路の幅は一定なので、狭隘路線というのがそもそも存在しない概念なんですよね。


大井町駅です。
東海道線・京浜東北線と品鶴線(横須賀線・湘南新宿ライン)に挟まれた狭い範囲にバスがひしめいていますが、注目したいのは大井町線に沿って伸びる道路です。
大部分がアンダーパスや地下道になっていて分かりづらいですが、この道路は都道420号鮫洲大山線といい、品川区東品川から板橋区氷川町までを結ぶ路線です。
環状六号線(山手通り)と環七通りの中間に位置することから「環状6.5号線」とも通称されるこの路線ですが、大井町駅付近の区間は2022年に開通したばかりの新しい道路であり、開通に合わせて武蔵小山駅と大井町駅を結ぶ路線バスも新設されています。
当然ながら前プロジェクトの際は存在しなかった道路だったので、初めて再現することになりました。


武蔵小山駅近辺です。
このあたりは以前から存在する区間ですが、バスが走る始めたのは最近ですね。


続いて八潮地区です。
首都高速湾岸線や東京モノレールが通り、東海道新幹線の車両基地もありますね。
隣接して東京貨物ターミナル駅や東京臨海高速鉄道の車両基地もあったりと、鉄道の運行拠点としての性格も持つ場所だったりしますね。
東海道貨物線については今のところ貨物列車を運行していないので、現状では特に機能していない駅ですが、車両基地については景観要素として車両を置いてみました。
実車は引退が迫っているドクターイエローも置いてみました。

海辺には貨物船が発着する港湾施設があり、こちらも現状では特に機能してませんが、いずれ海運による貨物輸送を再現してみるのも面白そうです。


新橋駅周辺です。
ゆりかもめの起点でもありますが、このあたりは従来から軌道を設置していました。
ですが、お台場方面へやっと延伸できたので、ついに運行開始です。
ゆりかもめは基本的に新橋~豊洲間通し運行となっており、全列車が各駅停車というシンプルなダイヤなので、ダイヤ面での再現は楽勝でした。


品川駅周辺です。
東海道新幹線の回送線と東海道貨物線の線路が伸びていますが、いずれも特に使わない線路なので景観要素ですね。
とはいえ、信号や架線などはちゃんと作っているので、列車を走らせようと思えばすぐにでも走らせられる状態です。
ただし、東海道貨物線については2025年現在は休止扱いとなっているものの、将来的に羽田空港アクセス線として活用される計画になっていますから、そうなればここにも列車が走るようになるでしょう。
ただし、開業は予定通り行っても2031年度だそうなので、まだ6年ありますね。
その頃にはこのプロジェクトはどこまで進捗しているでしょうかw


そして品川駅です。
実はこの品川駅、一度作り直しています。
具体的に何が変わったかというと、横須賀線のホームを東海道新幹線のホームの真下に移設し、その他のホームは京急も含めて新幹線側にずらしました。
これは、あまりに品川駅が東西方向に大きくなりすぎてしまい、京急乗り場から東海道新幹線のホームへ行くよりも五反田駅へ行ったほうが近いという有り様になってしまい、さすがにこれから道路の整備を始めるにあたりスペースが足りないと判断してこのようにしました。
まあ、構造は従来どおりなので運行への影響はありませんけどね。


続いてレインボーブリッジです。
え?全然それっぽく見えないって?w
途中にランプウェイが分岐する部分がある関係で、吊橋のアドオンを設置できなかったんですよねw
また、レインボーブリッジといえば、芝浦側にあるループも名物ですが、それもスペースの関係でかなり簡略化してしまいました。
やっぱり都心部の開発に入ってくるとスペース不足との戦いになりつつありますね。


東雲ジャンクションから分岐する10号晴海線です。
わずか2区間しかないミニ路線であり、しかもほとんどの区間が暫定2車線の対面通行であるなど、首都高らしからぬ路線です。
将来的には銀座まで延伸して都心環状線と接続する計画もあるそうで、そうなれば湾岸線から東京都心へ向かうルートとして11号台場線や9号深川線のバイパスとしても機能しそうですね。


続いて湾岸線と9号深川線の分岐点である辰巳ジャンクションです。
9号深川線への分岐ランプ上にパーキングエリアがあり、辰巳第一パーキングエリア、辰巳第二パーキングエリアとそれぞれ呼ばれていますが、いずれも湾岸線から9号深川線へ入る際にのみ利用でき、反対方向からは利用できません。
そのうち辰巳第一パーキングエリアについては、速度抑制のためのパンプ(段差)が設置されたのですが、かえってこのパンプを高速通過して車体をはねさせるのが流行してしまうという逆効果になってしまっているようです。


そして、湾岸線の新木場出入口です。
新木場駅の目の前にあり、一般部である湾岸道路は立体化されているため、なかなか複雑な構造です。


一気に飛んで伊豆大島の元町港です。
東京航路の開設により、熱海航路から利用者のシフトが見られました。
なお、現実では高速船が1日2往復と、大型客船の夜行便が運航されており、高速船は東京~大島直通が基本ですが、久里浜にも寄港するパターンや、大島から先、利島・新島・式根島・神津島まで運航する便もあったりするようです。
大型客船については基本的に大島・利島・新島・式根島・神津島の全てに立ち寄り、週末のみ横浜港にも寄港するパターンになっています。

現状では大島以外の伊豆諸島は再現エリア外となってしまうこともあり、利島以南の島は省略して、東京~大島間の航路としており、夜行という概念もSimuTransでは再現しにくいので、高速船と大型客船が同じ航路を走っているという形で再現しています。
高速船単体だとほぼ満員に近い利用状況なので、積み残し対策として大型客船も走らせている形ですね。

ちなみに、伊豆大島への交通機関としては調布空港からの空路もあるんですが、調布空港がまだ出来ていないため、こちらについてはもう少しお預けです。


またしても本土に戻りまして、こちらは川崎市の沖に浮かぶ扇島という人工島です。
首都高湾岸線が通過する場所でもありますが、首都高速の用地以外は全て企業の私有地となっており、更に島自体が港の一部になっており、保安上の理由もあって一般人立入禁止の島となっています。
交通としては東扇島との間に橋がありますが、この橋も関係車両のみ通行できるもので、一般車は通行できません。
そういった事情もあって首都高速以外は一切再現していなかったのですが、一般車が通行できないだけで道路は存在するということで、それを再現することにしました。
今のところは殺風景な更地に道路だけがある状態ですが、現実でも存在する発電所などを再現して、そこへ物資を搬入するトラックを走らせたら雰囲気が出るでしょうし、いずれはやりたいですね。

といったところでスクショのご紹介は以上です。

次回予告

それでは次回の開発の予定ですが、実を言うといくつか案がありまして、1つは湾岸線をそのまま辿っていって江東区、江戸川区へと進む案です。
もう1つは東京都心部へ向かう案で、とりあえず山手線の内側を一通りやるというのを目標にしたいと思っています。
いずれにしても23区内の再現を終えるというところを1つの目標としてやっていきたいので、どの区からやるかという話でしかないんですけどねw

ただ、これから先は3月のダイヤ改正に向けたリアルの活動が増えていく時期ですし、次の更新がいつになるかはちょっと分かりません。
まあ、気長にお待ち頂ければと思います。

つづく

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つばめ501号(管理人) について

関東を拠点に鉄道旅行を楽しんでいます。また、写真撮影や走行音の録音もしています。 サイトの方ではそれら写真や録音も公開していますのでぜひご覧ください。
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