新春西日本遠征(2日目/中国地方乗り鉄)

4泊5日で実施した西日本遠征の2日目です。なお、1日目をご覧になっていない方はそちらを先にご覧頂くことをおすすめします。

本日の行程

昨晩、宿泊した新大阪より2日目はスタートします。山陽新幹線で岡山に出ると特急「やくも」で出雲市へ、普通列車で宍道へ引き返した木次線で備後落合へ出て、芸備線で新見に出ると終了となります。乗りつぶしとしては木次線と芸備線末端部が対象となり、最後の381系定期運用となる「やくも」への乗車も絡めて中国ちほー地方の乗りつぶしとなります。行程をこうして説明すると、「やくも」全区間乗車のために一旦出雲市まで行って引き返す以外はごくシンプルな行程なのですが、私の旅では珍しくなってきた”初めて乗る”路線や列車が多いので濃密なものになりました。

新大阪より2日目の幕開け

それでは2日目のレポートに入っていきます。


ホテルから新大阪駅への道中には複線の線路がありましたが、これは北方貨物線という貨物線に通ずる連絡線で、大阪駅発着の列車が宮原の車両基地へ回送されるのに使われているようです。


駅前にいたのは神姫バス
戸と路からとって神姫バスのようですが、名前の通り、神戸市から姫路市に至るエリアで事業を展開しており、兵庫県下有数の規模のバス事業者のようです。


こちらも神姫バスですが、観光バスのようです。


駅前の写真も撮ったら新幹線乗り場へ急ぎます。


かつては「ひかりレールスター」の代名詞だったこの車両もいまや山陽新幹線の「こだま」の代表になってしまいましたね。
一応「ひかりレールスター」はまだ残っていますが、早朝や夜間にしか走らなくなり、停車駅も増えかつての栄光は見る影もありません。
そんな「こだま」に乗って岡山へ向かいます。こちらも「さくら」や「のぞみ」に乗ったほうが早いのですが、どうせ大した所要時間の差はないし、新幹線で西明石と相生に停車する列車には乗ったことがなかったので選びました。
以前の旅で岡山→博多を「こだま」で乗り通したことはあるので、これで山陽新幹線全区間で「こだま」を体験できたことになりますね。(だから何だという話ですがw

新幹線では特筆すべきこともなかったので記事は岡山に飛びます。

岡山にて

大都会岡山では「やくも」に乗り継ぎますが、ちょっとだけ駅ネタを紹介してから乗り継ぎの間の撮影をこなします。


まずはこちら。
ただの発車標だと思わず目を通してみて下さい。
「団体専用 新倉敷」とありますが、新倉敷への団体列車となるといわゆる金光臨ですかね。


コンコースに降りると「カンセンジャー」がいましたw


こちらはご当地キャラですかね?


あと、気になったのがこれ


実物の方は、「津山まなびの鉄道館」として一般公開されているようですが、いつか行ってみたいですね。


在来線乗り場へ行くと末期色・・・もとい、真っ黄色の117系がいました。
117系自体見るのもかなり久々ですが、この色だとあまり有り難みがない気がしますw


そして、私の乗る「やくも」が入線してきました。
381系は「くろしお」としては乗ったことがありましたが、「やくも」としては初です。今となっては希少車種ですしいよいよ乗れる高揚感を感じます。


「ゆったりやくも」とありますが、内装などをリニューアルしており、古い車両ながら時代に合わせる努力はされているようです。


あと、先頭車と中間車が連結されている光景が珍しかったので撮影
「やくも」は基本は4両編成での運転ですが、時期や便により7両、ないし9両での運転もあるので、そういう時は増結編成が連結されてこのような光景が見られます。

特急「やくも」 岡山→出雲市

それでは早速乗車しましょう。ホームには意外に長い列ができていたので座れるか心配になりましたが流石に座れないほどの混雑ではなく一安心。
それにしても、帰省シーズンは終わったと言うのにこれだけ混むというのは、新幹線に接続しているとはいえ、地方の特急にしてはすごいと思います。
考えてみれば、陰陽連絡特急の中では唯一気動車でなく電車で運行されていますし、最大で9両編成で運行されるのも陰陽連絡特急の中では最大でしょうし、「やくも」は島根県・鳥取県と山陽地方や関西、首都圏を結ぶ重要な列車だと実感します。

ここで「やくも」の概要ですが、岡山~出雲市間を結ぶ特急列車で、走行ルートの大半は伯備線です。伯備線は中国山地を縦断するルートのため急カーブが多いながら振り子式車両である381系の性能をフル活用して高速運転を実現しています。
そのため、高速バスでは4時間を要する岡山~出雲市を3時間弱で結んでおり、所要時間では鉄道が優位の状態にあります。「くろしお」の方は287系、289系への置き換えでスピードダウンしてしまいましたが、こちらは高速バスとの競合もあるので古い車両ながら振り子式という利点がある381系が使われ続けているのかもしれませんね。

歴史についてですが、現在の形で運転されるようになったのは、山陽新幹線が岡山まで開通した1972年のことですが、当時は伯備線も非電化であり、キハ181系などの気動車が使われていたようです。また、当時は出雲より先益田まで行く列車もあったとか。
1982年に伯備線と山陰本線の伯耆大山~西出雲間が電化されると381系に置き換えられ、益田方面への直通はなくなり岡山~出雲市の運転となったようです。その後は速達型列車に「スーパーやくも」という別愛称が与えられたり(現在は「やくも」に統一)、増便されるようになったり、停車駅の追加があるなどの細かい変化はありましたが、現在まで大きな変化はなく運行されています。

あと、「やくも」という愛称の由来ですが、私は長らく沿線にある松江市に縁のある小泉八雲氏から来ていると思っていたのですが、実際は出雲国に掛かる枕詞に「八雲立つ」というものがあり、そこから来ているようです。また、小泉八雲氏の”八雲”という名前もやはり「八雲立つ」から取られていたようです。結局は同じ由来というw

前置きはこれくらいでレポートを続けると、岡山を発車して最初の停車駅である倉敷までは山陽本線を走ります。かつては特急列車が多く走る幹線だった山陽本線も山陽新幹線に都市間輸送の役割を譲ってからはローカル列車ばかりになりましたから、そこを特急で通ることが出来るというのもいいですね。私は山陽本線は18きっぷで通ることがほとんどだったので尚更です。
意外にも倉敷で降りる人がチラホラと見受けられましたが、ちょっとでも早く到着したいがために特急料金も厭わないというブルジョワなのか、土地勘がなくて倉敷は特急で行かなければならないほど遠い場所だと思っているのかどっちなんでしょうね(倉敷までは普通列車でも4駅目です)
倉敷からは伯備線に入ります。
「サンライズ出雲」としては乗ったことがあるので未乗区間というわけではありませんが、早朝だったし、285系(ノビノビ座席)は景色を見るには向かない構造だったこともあるので実質初乗車のようなものです。
伯備線に入り最初の停車駅は総社ですが、総社は一部の「やくも」のみが停車します。井原鉄道との接続駅でもあるので、岡山までの移動でも特急の利用者として取り込みたいということなんでしょうか。それまでは開けた景色だったのが徐々に山の中の景色へと変わっていき、いよいよ中国山地を突き抜けていきます。


ここらで画像を入れておきましょう。


山に入ると大体川の写真を撮っている気がしますw

普通列車の半数ほどが折り返す備中高梁を過ぎると今宵の宿のある新見ですが、もちろん降りずにそのまま乗車です。ちなみに、新見駅は始発の倉敷発西出雲行きを除いては普通列車の系統が分断される駅であり、伯備線を18きっぷで乗り通そうと思ったらほぼ必ず乗り換えで降りる駅ということにもなります。


キハ120系の並びが見えると新見駅です。新見駅からは伯備線に加えて芸備線、姫新線が出ており、中国山地の中ではターミナル駅の1つです。


駅名標ですが、隣の駅に注目です。光の加減で見づらいかもしれませんが、左側の駅は「びっちゅうこうじろ」となっているものの、本当の隣の駅は「備中神代」ではありません。


というわけで、新見を発車してしばらく車窓を眺めているとまだ備中神代駅ではありませんが、短いホームのようなものが見えてきました。これは廃駅なんかではなく列記とした現役の駅の「布原」という駅なんですが、伯備線の線路上にありながら伯備線では普通列車を含めて全ての列車が通過し、備中神代~新見間で乗り入れてくる芸備線の列車のみが停車するという変わった運用になっており、実際には伯備線にある駅なのに案内上は芸備線の駅として案内されるため、伯備線の乗り場の駅名標には載っていなかったというわけです。
伯備線も新見以北の普通列車は2~3時間に1本しか走らない閑散区間だと言うのに、全列車通過なんていう運用をしているのは、単純に利用者が少ないからだそうです。いわゆる秘境駅の1つにも数えられるであろうこの駅も降りてみたいですが、今日は特急の車窓から数秒だけ見て終わりw


備中神代からしばらく行くと列車はスピードを緩め始め駅に差し掛かりましたが、次の停車駅である生山はまだ先です。
どうやら単線区間なので対向列車と行き違いのための運転停車があるようです。


都民ならば間違いなく「あだち」と読みたくなるであろう「あしだち」駅に停車しました。
漢字の本来の読み方からすれば「あしだち」の方が自然な読み方なのに、足立区を知っていると「あしだち」の方が変わった読み方に思えてくる不思議w


生山を過ぎてしばらく単調な山あいの景色を進むと車窓には伯耆富士の別名もある大山(だいせん)が見えてきます。今日は生憎雲がかかってしまっていますがw
大山の名前はかつて大阪と米子を結んでいた夜行急行の愛称としても使われていましたし、伯備線と山陰本線の接続駅は伯耆大山駅なので、鉄道ファンには馴染みのある名前ですかね。
この大山は中国地方最高峰であり、中国地方を代表する山ですが、「大山」で「だいせん」と読むのは変わっていますよね。
他には岡山県に蒜山(ひるぜん)高原というのがありますし、”山”を「せん」ないし「ぜん」と読むのは中国地方独特の慣習なのかもしれませんね。

山陰本線に入って最初の停車駅である米子は鳥取県西部の主要駅であり、境港線も分岐します。島根県に入り安来、松江、玉造温泉と進むと木次線との乗換駅の宍道駅となりますが、全区間乗車したいので出雲市まで行きますw


駅名にもなっている宍道湖が車窓に広がります。


いよいよ終点の出雲市駅にやって来ました。


ここでも列車を撮影


反対の乗り場からも


当駅より益田方面の列車は西出雲止まりを除いて気動車です。


逆に米子方面は大半が電車となっています。都会に住んでいると気動車のほうが珍しい存在ですが、山陰では逆に電車のほうが珍しく感じますねw

この普通列車で宍道駅まで引き返します。

宍道駅

木次線の乗換駅の宍道駅まで普通列車で移動したわけですが、道中書くことはないのでいきなり駅レポートとします。
木次線との接続が微妙なため、じっくりと取材できました。


というわけでまずは駅名標
ある意味エヴァファンの聖地?(駅名的な意味で


木次線の乗り場の方は駅名標の色が違っていました。
あと、さり気なく115系と絡めてみたりw


縦型


木次線との分岐部


木次線の乗り場の向かい側には廃ホームがあるんですね。
ちなみに、廃ホームの向かい側は駐車場に転用されているんだとか。


停止位置目標だと思われますが、列車番号で指定しているのが面白いですね。
本数が少ない木次線だからこそ出来るというかw


「トロッコ」の停止位置目標もありましたが、木次線を走る観光列車「奥出雲おろち号」のことですかね。基本は木次~備後落合間の運転であり当駅には乗り入れないのですが、一部運転日には備後落合行きのみ出雲市始発として延長されるようなのでその時に使用する停止位置目標なのでしょう。


乗換案内ですが、広島も表記されているのが興味深いですね。
今でこそ芸備線への直通はなくローカル線に甘んじている木次線ですが、かつては広島と米子や鳥取を結ぶ急行列車のルートだった時代もあり、その時代を考えれば当時は木次線で広島へ出るのはごく普通のルートだったんでしょうね。


↑ここで「やくも」も通過です。
私が乗った「やくも」は宍道駅にも停車していましたが、このように通過する列車もあるようです。


キャプチャですが、普通列車と並べてみました。


ローカル線には何だか似合わない「通勤ライナー」という名称ですが、出雲市→米子で1本だけ運行されている快速列車であり、宍道~松江間をノンストップで走る以外は各駅停車となってます。出雲市や宍道から県庁所在地である松江市へ通勤する人向けの列車なのでしょうが、この区間では「アクアライナー」や「とっとりライナー」といった快速列車も各駅停車になるので同区間で通過駅のある快速列車は「通勤ライナー」のみということになります。
この区間は「やくも」がほぼ毎時1本のペースで走っていますし、「スーパーまつかぜ」や「スーパーおき」なんかもありますから急ぐ人は特急に乗れってことなんでしょうw


普通列車がなかなか発車しないなと思いつつ撮影していると、どうやら今度は出雲市行きの「やくも」と交換待ちをするようです。


↑その間に木次線の列車が入線してきました。
この折り返しが私の乗る列車ですがまだまだ発車までは時間があります。


続いて「やくも」がやってきました。
国鉄型特急のあのスタイルもいいですが、パノラマグリーンもかっこいいですね。


↑こちらももちろん発車シーンを撮影


あとは駅取材の残りをこなします。
当駅は2面3線であり、駅舎寄りの1番線が山陰本線の本線であり、特急などが使用し、2番線は副本線として待避や交換を行う普通列車がメイン、3番線は主に木次線の乗り場となっていて使い分けられているようです。
なお、現在廃ホームとなっている4・5番線がかつては木次線乗り場だったんだとか。


それからこんなものを発見。
JR西日本が鳴り物入りで導入した豪華列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の案内(・・・いや停止位置目標か?)
立ち寄り観光として当駅に立ち寄るコースもあるようです。


「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」を受け入れるために待合室もこんなに綺麗になっていました。


ドアもこんな風になっていました。
「ななつ星」にしても「四季島」にしてもそうですが、私には当分縁のない列車でしょうが、撮るくらいはしてみたいですね。


随分と風流だなと思って撮りましたが、来待石という地域の特産の石をPRする目的で設置されているようです。


中には金魚がいました。


こちらが解説


ベンチも来待石製かな?


地方駅には似合わないハイテクな発車標


それでは外へ出まして駅の入口部分です。


こちらは古風な書体ですね。


と思ったらこっちはモダンでした。


「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の看板もありました。


駅前のバス停ですが、民間の路線バスは乗り入れておらず、松江市が運行する「宍道コミュニティバス」が唯一のバスになるようです。
特急停車駅なのに意外に思いましたが、比較的需要が見込めるであろう木次方面は鉄道があるのでバスの需要は小さいのかもしれませんね。


この像は何かと思ったら来待石で作られたタヌキの像だそうです。駅前にある宍道郵便局が設置しているもので、肩にかけたかばんは郵便局員をイメージしているようです。


ちょっと古風な趣の建物はトイレでしたw


駅舎全景を撮ったら取材は終わりですが、まだまだ時間があります。何せ1時間以上待ち時間がありますからね。
よって、駅から少し歩きまして、ロードサイド店でお昼ごはんを食べることに。
駅前より国道沿いにお店が充実しているのは地方あるあるですが、実は宍道駅前にも飲食店は幾つかあります。そちらを利用する手もあったんですが、お店を覗くも営業しているのかどうかもよく分からない雰囲気だったので、時間もあるし確実さを取ってロードサイド店へ行くことにしました。


↑お店への道中で撮った「やくも」
意外にいい撮影地にありつけまして、わざわざ歩いた甲斐がありました。


キャプチャです。


駅に戻ってくると引き上げ線に入っていた木次線の列車がホームへ入ってきていましたが、まだ発車まで時間があります。


するとまたしても「やくも」がやってきました。


↑動画もどうぞ

滞在中に「やくも」を4本も撮れて大満足というところで木次線に乗り込みます。

木次線で備後落合へ

ここから乗車する木次線ですが、宍道駅と備後落合駅を結ぶ全長81.9kmのローカル線でして、観光列車の「奥出雲おろち号」以外は全て普通列車となっています。先程も少し触れましたが、広島と島根・鳥取を結ぶ短絡ルートとしてかつては「ちどり」などの急行列車のルートだった時代もありましたが、伯備線の電化や山陽新幹線の博多延伸で一旦岡山に出て伯備線を経由するルートへ旅客が流れたことや、高速道路網の整備でマイカーや高速バスに押される形でそれらの急行群は廃止されてしまい、現在のようなローカル線となりました。そのため、現在は純然たるローカル線ということになっていますが、中国地方では廃止が決まった三江線に並ぶ赤字ローカル線と言われており、実際国鉄時代から利用者が少なく「特定地方交通線」の定義にも当てはまっていましたが、「代替道路の未整備」を理由として廃止を免れJR西日本に継承されました。JR西日本管内では三江線が最も営業係数(100円稼ぐのにいくらコストがかかるか)が悪く、ついで大糸線(JR西日本管内のみ)、木次線となっているようですが、三江線が廃止されてしまうとJR西日本でワースト2位の赤字ローカル線となるわけで存廃論議が再燃しないか心配ではあります。また、国鉄時代に存続できた理由であった「代替道路の未整備」は「奥出雲おろちループ」と言われるループ橋を用いた国道の改良で解消されています。
ただ、全線に渡って利用者が少ない三江線と違って、宍道~木次間は日常利用もある程度はあるようで、同区間は1~2時間に1本の運転とローカル線にしてはそれなりの本数が確保されていたりします。
とはいえ、特に本数が少ない出雲横田~備後落合間は1日に3本しかなく、全区間制覇をする難易度は三江線と同等ですね。

さて、宍道駅を発車した木次線ですが、車内は乗り鉄っぽい人たちもいますが、日常利用者もそこそこいるようで、それぞれ半々といった割合。
宍道~木次間は「簸上鉄道」という私鉄の手によって開業した経緯がある区間ですが、私鉄が手を出すだけあって今でもそこそこの旅客流動があるんでしょうね。また、並行する路線バスがないというのも鉄道においては有利な条件ですね。


しかし、木次を出ると車内の乗車率は下がっていき、ローカル線の雰囲気となっていきました。実は当駅以南は「奥出雲おろち号」として乗車したことがあったので、ここまでくれば木次線完乗ですが、ここから先が木次線のメインと言ってもいい区間ですから楽しんでいきましょう。


木次のお次は日登駅ですが駅名標のデザインが変わっていたのでつい撮影。


メインとは書きましたが、木次駅からしばらくはこんな普通の山村の雰囲気ですね。


こういう雰囲気の道路って何だか萌えます。


九州人はつい「やつしろ」と読みたくなりますが、「いずもやしろ」と読む出雲八代駅です。

その先にある亀嵩駅ですが、駅舎内にそば屋が入っていて、予約をしておけば列車に届けてもくれるそうです。

出雲横田駅でミニ取材

その次の出雲横田駅では列車交換のため16分間停車します。
せっかくなのでその間に駅取材を敢行することに。


まずはやっぱり駅名標


縦型


列車を撮ったり


キハ120系はJR西日本の非電化ローカル線なら大抵走っているくらいありふれていますが、木次線のキハ120系は専用の塗装になっているので撮りがいはありますね。


ホームは相対式2面2線と普通の交換駅です。


三江線では駅に石見神楽に因んだ愛称を付けていましたが、木次線でも木次~三井野原間の各駅に日本神話に因んだ愛称をつけており、当駅の愛称は「奇稲田姫(くしなだひめ)」となっています。名前を聞いてもピンと来ない人がほとんどかと思いますが、ヤマタノオロチのお話で、ヤマタノオロチの生贄とされそうになっていた娘の名前で、櫛に変えられてスサノオの髪に挿したままヤマタノオロチを撃退するというのがあるんですが、この話を聞けば「ああ、あれか」となる人もいるのではないでしょうか。


ちなみに、向こうのホームへはローカル駅御用達の構内踏切で連絡します。


対向列車の到着まで時間があるので先に駅を見ることにします。
まずは改札口ですが、当駅は簡易委託駅であり、集札・改札は行われていません。


何やらしめ縄が飾られていましたが、駅舎は神社を模したデザインになっているようです。


待合室です。


簡易委託駅ながら窓口は有人駅と同等のものでした。駅について詳しくない方は普通に有人駅だと思うかもしれませんね。


それでは、駅舎です。
たしかに神社っぽいですね。
あと、駅舎の左側に腕木式信号機が保存されていたそうなんですが、あまり滞在時間がなかったこともあり見落としてしまいました・・・


これまた昭和チックな丸型ポストもありました。


↑いよいよ対向列車がやって来ました。


これもキハ120系ですが、先ほどとは塗装が違いますね。
木次線の新塗装だそうですが、いわゆる地域統一色みたいな感じなんでしょうか。


↑ついでに発車シーンも撮影


ついでに並べてみるw

さて、いよいよ発車ですが、実は木次線の列車の大半は当駅で折り返しとなっており、備後落合方面へは1日に3往復しか走っていない(観光シーズンには追加で「奥出雲おろち号」も走りますがそれでも4往復w)のですが、私が乗った出雲横田駅15時52分発の列車が備後落合への最終列車となりますw
備後落合行きの始発列車は木次始発であり、宍道方面からの接続もないので木次に宿泊しない限り利用できない列車ですから、宍道→備後落合で乗車する場合事実上選択肢は2つしかないことになりますが、やはり車内の大半は乗り鉄となっていましたw

とはいえ、そんな最閑散区間の出雲横田~備後落合間こそが木次線のハイライトとも言える区間であり、乗り鉄するならこの区間は外せませんね。

スイッチバックの駅 出雲坂根駅

ハイライト区間でも目玉といえるのが出雲坂根駅にあるスイッチバックです。


スイッチバックとは勾配緩和のためにジグザクに線路を敷設し、列車は何度か進行方向を変えながら進むことになるというものであり、かつては山岳路線には多く見られる設備でしたが、列車の向きを変えなければならないということは特急や貨物列車の運行には大きなボトルネックとなってしまいますから路線改良により次々姿を消し、現在は一部のローカル線で見られる程度になっていて貴重なものです。
特にJR西日本管内ではここが唯一の3段式スイッチバックです。
ここでも若干停車時間がありますので足早にですが駅取材をします。


隣りにある三井野原駅は標高726mで、JR西日本管内で最高所にある駅となっていますが、当駅からは167mもの高低差があるそうです。
そこから算出される平均勾配はおよそ26‰ですが、直線距離で1.3km程の三井野原駅までを、実際の路線長では6.4kmも要しておりスイッチバックを考慮しても5倍ほど遠回りしていることになります。それでこの急勾配なんですからいかに鉄道にとっての難所かが分かりますね。
ちなみに、仮に最短経路で線路を敷いたとすると128‰となり、粘着式鉄道では国内最急勾配の箱根登山鉄道(80‰)を遥かに上回るものになってしまいますから、この遠回りも妥当なものですね。


スイッチバックがある方向です。また、ホームは2面2線相対式であり構内踏切があります。


駅前に通るのは国道314号ですが、この国道は広島県福山市と島根県雲南市(鉄道駅で言えば木次周辺)を結ぶ国道となっています。


駅の案内看板ですが、スイッチバックのことも紹介されていました。
道路管理者的には駅も観光名所みたいな扱いなんでしょうかw


こちら、当駅名物の「延命水」なる湧き水です。
「奥出雲おろち号」でも紹介されますし、今回乗った列車でも案内してくれたので飲んでみましたが、天然の湧き水もおいしいですね。


延命水の説明と祠のようなものがありました。


せっかくなので駅舎も撮りましょう。
ただ、残念なことに旧駅舎は2009年に解体され、現在の駅舎は2010年に建てられたものとのことです。


スイッチバック駅ということで終端部があります。


最後に駅名標を撮ったらいよいよスイッチバックを体験します。


↑ここは車窓を動画で撮ります。先ほど走ってきた線路を離れてどんどん登っていく様子が楽しめます。


坂を登りきったところにはこんな車庫のような場所がりますが、これはポイントに雪が詰まって動かなくなることを防ぐ目的のシェルターですね。


いかにもスイッチバックらしい写真を目指してみました。


先程登ってきた線路と分かれて更に登っていきます。


登り続けるとこんな赤い橋が見えてきますが、これは先ほど出雲坂根駅前を通っていた国道314号の橋です。
それにしても、ここまで登ると雪がすごいですが、近年は一度大雪が降ると春になって自然に溶けるまで並行道路を使用した代行輸送という形を取り列車は運休させるという措置が取られることが恒例になっているようなので、冬季に木次線乗りつぶしを考える方は要注意ですね。
ようするに、たった3往復の列車のために除雪作業をするなら、代替輸送をしたほうが安いという判断なのでしょう。


さて、視線を手前へと移すと見えてくるのがこれ。
これこそが「奥出雲おろちループ」です。
鉄道もスイッチバックを用いてようやく克服する難所ですが、道路にとっても一筋縄には行かず、ループ橋を用いて105mもの高低差を克服しています。
このループ橋の開通で木次線の存続理由であった「代替道路の未整備」が解消されてしまったわけですが、それを逆手に取りこのループ橋をこのアングルから見ることが出来るのは木次線の車窓のみであることから、景色を売りにした観光列車「奥出雲おろち号」に繋がるわけですが、逆境をチャンスに変える姿勢は素晴らしいですね。
今回は乗らない「奥出雲おろち号」ですが、今やすっかり島根観光の定番の1つとして定着しており、木次線が今のところ存廃問題が浮上しない理由の1つにもなっているでしょう。


JR西日本の最高所にある三井野原駅を過ぎて続いては油木駅ですが、「ゆき」なんて女性の名前みたいですね。
ちなみに、「涼宮ハルヒシリーズ」に登場する「長門有希」というキャラクターがいますが、もし旧長門国の範囲内に「ゆき」と読める駅名を採用しようとした場合、当駅と重複するので「長門ゆき」駅になる可能性が高いななんて妄想したことがありますw


スイッチバックからのループ橋の景色と来て、最後は何だかネタで締めてしまいましたが、終点の備後落合駅にやって来ました。

備後落合駅

木次線と芸備線の接続駅の備後落合駅ですが、ここでは驚愕の3時間待ちとなりますw


まずは駅名標ですね。


縦型


国鉄時代から使われていると思われるものも・・・
※最初の撮影時に見落としてあとから追加で撮ったのでこれだけ暗くなってからの写真となります。


信号がたくさん並ぶ主要ターミナル駅のような光景ですが、現在は単行のワンマンディーゼルカーが行き来するのみです。


ホームは2面3線と2路線が乗り入れるだけにそこそこの規模ですが、構内踏切なんですねw


しかも、ホーム端とかじゃなくて、ホームのど真ん中から直接降りるスタイルも珍しい気がします。


かつては芸備線や木次線にも優等列車が走っていてその運行拠点という役割もあったため構内は広いですが、それに対して利用者や列車が少ないため余計に寂しく見えますね。


ここも中国地方の中では雪の多い地域ということで、信号機も耐雪仕様でした。


海抜452mだそうです。最高所の三井野原駅が726mですから274mも下ってきたんですねぇ。


おお!これはスタフ閉塞(タブレット閉塞?)の頃の名残でしょうか。


ホームにも待合所がありました。何せここで3時間待ちですからありがたいです。


中も綺麗に保たれていて、3時間の列車待ちはここですることとしましょう。


芸備線のキハ120系が停車していますが、これは残念ながら私が乗る新見行きとは逆方向の三次行きです。
これなら15分乗り換えと常識的範囲内の乗り換え時間で済みますし、どうせ翌朝も三江線駅巡りの都合で三次へ行くわけですから、これに乗って三次へ行って宿泊したほうが効率はよかったのですが、それをやってしまうと芸備線の備後落合~新見間に乗れなくなってしまう問題があったため3時間待ちを承知で新見行きを待つ選択をしました。


↑というわけで発車を見送ります。
なお、私と共に木次線で当駅にやって来た人たちも同業者がほとんどで駅をウロウロしていましたが、全員この三次行きに乗って行ってしまい、いよいよこの備後落合駅は私の貸切状態となりましたw


駅舎側にあった「木次線方面」という乗換案内ですが、路線名に方面と付けるのは何だか違和感が・・・


こちらは駅舎内の待合所です。
流石にホームのものより充実していますね。


駅ノートもありました。


地元有志によるものと思われるメッセージボード


かつての繁栄の時代を物語る写真や展示品


地域掲示板なるものまでありました。今や利用者数が20名にも満たないローカル駅ですが、地域には愛されているのでしょうね。


その中でも注目したいのがこの「おでんうどん」です。かつては駅構内で食べることができた名物料理だそうですが、現在は駅から1kmほどの所にある「ドライブインおちあい」というお店で食べることができるそうです。
どうせあと2時間以上暇ですし、今から向かえば閉店時間には間に合いそうなので行って食べてみることにしましょう。


ちなみに、駅舎内には公衆電話がありました。都会でさえあまり見かけなくなった公衆電話ですがローカル駅の構内に残っているのはすごいですね。
列車で帰ってきた学生さんが親に迎えを頼むなんて使い方もあるんですかね。


時刻表ですがこの閑散っぷりw
木次線と芸備線新見方面は1日3往復ずつしかなく、比較的本数がある三次方面でさえ6往復(うち1往復は臨時便)という状況です。


それでは外に出ましょう。こちらが駅舎ですが、駅舎はまあ普通ですかね。


駅から橋を渡ると国道に出られますが、周辺には建物が数えるほどしかなく、お店などは皆無なので駅周辺で部外者が時間を潰せる場所ってほぼありませんね。
ちなみに、真正面の建物はかつて駅前旅館として営業していたそうですが現在は廃業しているようです。


国道にはバス停もありましたが時刻表すら貼られておらず、私はてっきりバスはとうの昔に廃止されているのではないかという疑惑を持っていましたが、帰ってから調べると今でも運行はされているようです。


国道側にも駅の案内はありますが、車でやって来る場合見落としそうですよねw

それでは「おでんうどん」を食べるべく「ドライブインおちあい」を目指して歩きましょう。
国道を15分ほど歩いて到着しました。


こちらが「おでんうどん」です。名前の通り、うどんにおでんの具が入っているというもので、9月~5月の季節限定のメニューなんだそうですが、逆に言えば6・7・8月の3ヶ月間以外は食べられるということなので、夏季のみ食べられないメニューと言ったほうがいいかもしれませんね。
結局撮影しながらだったこともあり、閉店の15分ほど前の到着となりましたが、快く迎え入れて下さり、心も体も温まりました。
また、駅には自販機がないので、飲み物を調達するにもこのドライブインが最寄りとなります。


店を後にすると外は真っ暗になっていました。
関東よりは日没が遅い西日本とはいえ、6時過ぎでもうこんなに真っ暗になるのは山の中ということもあるんでしょうね。
該当も所々にしかなくまさしく暗闇の中を歩く感じになりました。
写真も加工したわけでもなく素でこんなに暗いのですが、浮かび上がるような赤い点は駅の信号機です。
ちなみに、写真を撮るときだけは暗さを実感するためにあえてライトを消しましたが、それ以外は安全のためスマホのライトを付けながら歩きました。


線路と交差するところをフラッシュを焚いて撮ってみましたがそれでもこの暗さw
道路に沿って川が流れているので川のせせらぎも聞こえますが、この暗さだとかえって不気味さを助長しますw

無事に駅まで戻りましたが、駅の明かりが見えたときの安心感は計り知れませんね。都会に住んでいると夜でも街頭あり、お店ありと光源には事欠かないわけですが、田舎に行ってこそ夜の暗さを実感できますね。
先ほどの待合室に陣取り残り2時間近くの列車待ちに備えます。風が当たらないだけマシですが、暖房は流石に付いていないので寒さが堪えましたが、携帯でアニメを見たりしながら時間を潰しました。(ちなみに「けものフレンズ」です。たつき監督ありがとう!)


アニメを4話分くらい見た所でようやくやってきた新見行きで今宵の宿のある新見を目指します。


↑方向幕回転シーン
キハ120系の方向幕って手動なんですよねw

芸備線で新見へ

「わーい!たーのしー!」気分になったところで、芸備線で新見へのラストスパートをかけます。
芸備線は広島駅と新見駅(厳密には備中神代~新見間は伯備線)を結ぶ路線ですが、三次駅、備後落合駅でそれぞれ運行系統が分離されており、広島~三次間、三次~備後落合間、備後落合~新見間でそれぞれ路線の顔が大きく違いますが、今回乗車する備後落合~新見間は芸備線で最も本数が少ない閑散区間であり、木次線の閑散区間と同じ3往復しか列車がありません。
早朝の備後落合行きが快速である以外は普通列車のみの運転ですが、かつては広島~新見間を走破する列車や、更には姫新線に直通して広島~新見~姫路を走破するような列車まで走っていた時代もあるようです。
今の状況からしたら考えられないですが、今でも決して需要がないというわけではなく、広島と東城を結ぶ高速バスが1日に5往復も走っています。ただ、中国自動車道が直線的に庄原・三次へと続いているのに対して、芸備線は北へ大きく迂回する線形になっているために所要時間面では不利なんでしょうね。これを改良するとすれば中央本線における塩嶺トンネルのような長大トンネルで短絡する新ルートを建設するしかないでしょうが、そこまでの投資をして回収できるほどの需要もないんでしょうね・・・
というわけで、芸備線は広島~三次に快速「みよし」がある以外は普通列車のみのローカル輸送に徹することになってしまっているようです。


先ほど名前が出た東城ですが、東城~新見間の区間列車が設定されているため、東城~新見間は倍の6往復となっており、芸備線の閑散区間内では比較的利用者のいる区間なんでしょうね。
それにしても、この区間は広島県と岡山県の県境をまたぐ区間であり、普通なら県境区間が一番本数が少ないものですが、ここはむしろ県境のほうが本数が多いのが面白いですね。
これは東城~新見間にはバスが走っておらず競合がないためにむしろ鉄道の需要は多くなるということなのかもしれません。

備中神代からは伯備線に入りまして、芸備線列車しか停車しない布原も過ぎたらいよいよ終点の新見です。


ついに到着しました!


かつては直通運転もしていた姫新線とは乗り場が隣同士になっています。
また、中国勝山という駅名が面白いですが、これは福井県に勝山駅があるために重複を避ける目的で中国地方の勝山という意味で「中国勝山」らしいです。
素直に旧国名である美作を関して「美作勝山」でよかったのではないかと思いますが、開業当時の地元議員の意向もあって「中国勝山」となったようです。


隣に停まっていたキハ120系ですが、快速の表記がついていますね。
明日私が乗る始発の快速列車に充当される列車をホームに留置するようです。


それにしても、後付感がすごい案内方法ですねw


明日も早いのでさっさとホテルへ向かうこととして駅は通路だけ撮ったら撤収です。


駅前は何やらイルミネーションがされていました。


「縁の広場」ということで石像が飾られていましたが、早くホテルに行きたいので深追いはせずにこれにて撤収しますw

というわけで、2日目は以上!
3日目以降はまた追ってレポートしますのでしばらくお待ちください。
~追記~
3・4日目も公開しました。

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つばめ501号(管理人) について

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