新春西日本遠征(3・4日目/三江線駅巡り)

4泊5日で実施した西日本遠征の3・4日目です。2日分を1記事ということでイレギュラーな形となりますが、これは今回は特殊な執筆形態を取るためです。(後述)

本日の行程

昨晩宿を取った新見からスタートして、芸備線を西へ進んで三次まで行きます。新見→備後落合で利用するのが快速という以外は単なる移動に近いですが、一応未乗区間を挟むので乗りつぶしでもあります。
で、いつもと違うのはここからでして、三次駅到着後、近くにあるレンタカー店でレンタカーを借りて、車で三江線の駅巡りをします。
私の趣味のポリシーとして、駅への訪問は原則として列車に限るというものがあるのですが、三江線の場合、全区間走破する普通列車は1日3往復、区間便を入れても4~5往復しかない上に意外に長い路線のため駅数も多く、限られた日程でできるだけ多くの駅をめぐろうと思えばレンタカー以外に選択肢がなかったわけです。鶴見線みたいに駅間が短ければ徒歩を併用したり、並行する路線バスがあればそれを併用しつつ駅巡りという手もあったんですが、いずれも出来ませんでしたしね。ましてや廃止までもう3ヶ月程度しか残っておらず、廃止前に訪問できるのは恐らくラストチャンスということもあり、イレギュラーなレンタカーでの駅巡りとなりました。
また、この3・4日目の駅巡りは西鉄8000系さんが同行することとなっており、3日目の三次駅から合流し、4日目終了後、福岡へ帰られます。

で、記事の書き方も特殊でして、私単独となる三次まではこの記事内でレポートしますが、駅めぐりは1駅を1記事として分割して西鉄8000系さんに執筆して頂きます。公開され次第私の記事からリンクしますのでお待ち下さい。

まずは三次へ

宿を取った新見からスタートして、一気に三次へ向かいます。まあ、この記事内での内容はそれだけだったりしますがw


新見駅で待っていたのはやっぱりキハ120
5時18分発とかなり早い出発であり、言うまでもなく芸備線の始発列車です。
余談ですが、流石にこんなに早いんじゃ新見駅を朝一番に出る列車だろうなと思って調べてみたら、伯備線岡山方面の始発が4時57分、姫新線津山方面の始発が4時53分(これも快速ですが1駅しか通過しない名ばかり快速ですw)と、意外にもこれより早い列車が2本もあるようです。
ていうか、大都市圏の路線でもここまで始発が早い路線って限られますが、ここはすごいですねw


芸備線は芸備線でも、違うのは快速だということです。
ローカル線の快速というと1~2駅しか通過しない名ばかり快速ということも珍しくないのですが、新見→備後落合の快速についてはそうではなく、新見を出ると次は矢神までノンストップで運行し、野馳も通過して東城まで行き、以降備後落合まで各駅に停車するということで、実質的な快速運転区間は新見→東城ということにはなりますが、間に6駅あるうちの1駅しか停車しないことを考えれば快速を名乗っても恥ずかしくない設定ですね。


ただ、もう発車時間だというのに乗客が私しかいないんですよね・・・・w
この日は連休の最終日でして、ローカル線のお得意さんであろう高校生も休みで乗らないでしょうし、こんな早朝から買い物や通院をするお年寄りも皆無ということで私の貸切状態となりました。

それにしても、この区間の快速は備後落合行きしか設定されておらず、逆に新見行きはありませんし、こんな早朝に走らせるというのも謎ですね。
可能性としては東城から備後落合方面への始発列車として設定しているが、新見でしか夜間滞泊が出来ないので新見→東城間は回送のついでに営業をしているものの、どうせ途中駅での乗り降りなんてないし快速運転してちょっとでも所要時間を短縮することで乗務員の拘束時間を減らして運行コストを削減しようといったところでしょうか。(もちろん推測ですw
このような予想から流石に矢神や東城からは乗ってくる人がいるだろうと思っていたものの、まさかのここでも乗車はゼロw
平日ならば高校生が乗ってきたりもするのかなとも思いつつ、気づけば列車は私の貸切のまま備後落合に到着していましたw
ということは、もし今日私がこの旅をしていなかったら、新見発備後落合行き快速は全区間で文字通り空気を運んで走っていたことになるんですねぇ。

早朝ゆえに暗くて車窓も見れなかったのですが、一切ノイズがない究極的な録音が録れたのは収穫でした。あと、矢神を発車する時点でワンマンの札の所についていた快速のプレートを外していたのが印象的でした。
確かに、矢神の次の停車駅である東城から先は各駅停車になるので快速を表示する意味もないですしね。


そんなこんなで備後落合です。
昨晩はここで3時間待ちでしたが、今度は9分連絡という素晴らしい接続で乗り換えができます。


列車同士の並びを撮ったら寒いのでさっさと乗り換えます。


あれれ~?w
またしても私だけ?w

というわけで、6時43分、私だけを乗せて三次行きが発車します。
今回は流石に途中から乗ってくる人がいましたが、それでもトータルで10名行くかどうかという感じ。


このあたりでようやく薄っすらと日が昇ってきて車窓が見えるようになりました。


そして、差し掛かったのは備後庄原駅。
ここからは広島駅への高速バスが出ていて、三次への路線バスもあるので、都市間輸送という意味で需要はあるはずなんですが、この区間の芸備線は全て各駅停車でそれも三次駅で乗り換えが必須という有様になっています。
ちなみに、2007年までは芸備線に急行「みよし」が走っていて当駅にも乗り入れていましたが、末期は広島~三次間のみ急行運転で、三次~備後落合間は各駅停車扱いだったそうです。

このあとは順当に乗っていき三次まで行きました。これにて晴れて芸備線完乗を果たしたわけですが、新見~備後落合間は結局暗い時にしか乗れていないのでいつか明るい時にリベンジしたいですね。
というか、あの乗車率を目の当たりにしてしまうと、三江線の次は芸備線末端部が廃止のやり玉に上がるのではないかと心配になりました。

三次駅で少し撮影

主に三江線関連で何度か来ている三次駅ですが目についたものを幾つかご紹介しつつレポートしていきます。


これも地味に難読駅名ですよね。


乗ってきた列車。
私が九州に住んでいた頃、最も身近なキハ120系は山口県内で見られるものだったので、キハ120系といえばこのカラーというイメージが強いですね。


留置線には2両編成で停まっていました。
私も最近知ったのですが、広島~三次間でも僅かながらキハ120系の運用があるそうで、それの関連での留置だったのかもしれません。


発車標ですが、注目して頂きたいのは両数です。
三次駅で最も需要があるであろう広島行きが2両なのに対して、今やキング・オブ・ローカル線とも称される三江線が3両編成なんですね。
これは言わずもがなでさよなら乗車のファンらで混み合い通常の1両編成では捌ききれないための対応だそうで、遠方からでも乗りやすく全区間走破できる列車を中心に3両編成としているようです。
さよなら乗車ツアーの団体客が乗車できなかったなんてニュースもあったくらいですが、廃止が決まって大盛況とはなんとも皮肉な話です。


そして、このキハ40系が広島行きの快速列車です。
広島~三次間の快速は「みよしライナー」なんて愛称まで付けられており、列記とした都市間輸送の列車として活躍しています。
庄原や東城では高速バスの独壇場を許している芸備線ですが、広島~三次間ではそれなりに対抗措置を取っている形ですかね。


そういえば、私はまだ「みよしライナー」には乗ったことがないんですよねぇ。
当分廃止ってことはないでしょうが、キハ40系の置き換えとかはあるかもしれないですし、いずれ乗りに行かないと・・・

余談ですが、この快速は私が乗ってきた列車と3分接続で連絡しており、新見に宿泊する前提にはなるものの、芸備線を一気に完乗してしまいたいという方は私がやったように新見から備後落合、三次と乗り継いでいくと効率よく完乗できます。


↑快速広島行きの発車シーンを撮影。


ホームですが、2面3線という地方線区の主要駅としてはあるあるな構造ですかね。


「ありがとうJR三江線」の横断幕
こういうのを見ると、いよいよ廃止が間近なのだなと実感します。


こちら、三江線とは関係ないんでしょうが、三次が故郷という方が帰省でこの駅に降り立ってこれを見たらきっと嬉しいでしょうね。


あと、これは三江線絡みなんですが、まるで都市部の駅みたいに整列乗車のテープが貼られているのにお気づきでしょうか?
こんなものが必要になるくらい混み合うんでしょうね。


乗車位置案内までありました。


わざわざ「先頭車両」なんて書くあたり、乗り鉄心理を分かっている駅員さんが作ったんでしょうかw


待合室の中まで並ぶほどなんですね。
それはそれで見てみたい光景ですw


三江線の各駅では石見神楽にちなんだ愛称を導入していますが、三次駅は「土蜘蛛」だそうです。
それにしても、この愛称を導入した頃は、JR西日本も三江線を何とか活性化して維持していきたいという気概のようなものを感じたものですが、結局廃止という結末を避けられなかったのは残念でなりません。
とはいえ、これだけの赤字ローカル線を今の今まで維持して来られただけでも御の字だったとも言えるのでしょうか。とすれば三江線は大往生ということになるのでしょうか。


そういえば、何気に三江線専用の発車標が用意されているんですね。
1本逃すと次が4時間後というのは流石と言わざるを得ませんw


以前に1度駅前も見ていますが、夜だったので明るいうちの写真ということでw


駅舎です。


昨日見てきた駅に比べて一気にモダンな雰囲気になりましたが、広島との結びつきも強いですし、JR西日本としても注力しているエリアなのでしょうか。


先ほど発車していった快速「みよしライナー」のライバルとなる高速バスがちょうど通り掛かりました。
ちなみに、広電バスの担当便のようでした。

と言った所で旅レポートという意味では終わりw

列車からレンタカーへモードチェンジ!

ここから先ですが、駅周辺で朝食を済ませたらレンタカー店に向かってレンタカーを借りる手続きとなります。
一通り説明を受けて書面にサインなどしたらいよいよ出発ですが、その際に店員さんより「やっぱり三江線ですか?」と質問がw
それから軽く話したのですが、そのお店でレンタカーを借りる人の大半が三江線目当ての利用者らしいです。この記事冒頭でも触れましたが三江線の駅を効率的に回ろうと思ったらレンタカー以外の選択肢がないですし、みんな考えることは同じなんですねw
レンタカー店にとっては”三江線特需”とでも言うべき状況ですが、三江線がなくなってしまったらまた元の売上に戻るかと思うとちょっと気の毒にも思えてきました。

無事レンタカーを借りたら三次駅の駐車場に入れて西鉄8000系さんを待ちます。無事合流を果たしたら以下のような順序で駅めぐりをしました。
これまた冒頭での予告通り、各駅のレポートは西鉄8000系さんに執筆していただくこととして、私は書きませんので、以下は駅名の羅列となり、西鉄8000系さんのレポートが書き上がり次第リンクを追加していくことになります。ようするに目次みたいなものですね。

尾関山

長 谷

船 佐

式 敷

江 平

石見都賀

石見簗瀬

乙 原

石見川越

川 平

千 金

江津本町

以上を3日目で巡り江津に取ったホテルで1泊しまして、4日目は以下のようになります。

川 戸

田 津

鹿 賀

石見川本

木路原



明 塚

粕 淵

浜 原



石見松原

宇都井

口 羽

香 淀

所 木

信 木

以上が今回訪問した駅となります。ちなみに、乙原駅と浜原駅については私個人は以前の旅で行ったことがあるので再訪ということになりますね。

駅レポートの方は私はタッチしませんので触れることはしませんが、全体的な総括としては、やはり車移動だと効率はいいですね。今までにも西鉄8000系さんと共に駅巡りをしてきたわけですが、列車移動だとどうしても取材は終わったが列車がまだ来ないので待機という形で無駄な時間が生じてしまうものなのですが、車だと撮影が終わり次第移動を開始できるのは強みでした。一方で、その無駄な時間が休憩時間という部分もあったため、かえって疲労感は増した気もしますw
あとは、車移動だと避けて通れないのが駐車場問題です。もちろん私有地への無断駐車や違法な路上駐車は避けるようにしていたのですが、小規模なローカル駅だと駅から少し離れた場所にしか車を停められなかったりして、列車での訪問ではまず無い苦労もありました。今回は西鉄8000系さんが事前に駐車可能場所を徹底リサーチしてくれていたので当日はスムーズに行程をこなせましたが、行き当たりばったりだと駐める場所探しで結局時間をロスしてしまうことでしょう。

それから、バッテリーの充電がし放題というのは嬉しかったですね。車であればシガーソケットというモバイルバッテリーから比べればほぼ無尽蔵と言ってもいい電源が移動中は使い放題だったので携帯もカメラも心置きなく使うことが出来ました。

道という面では、三江線沿線は一度県道や国道を外れてしまうと極端に狭い道が多く、そういった道を通らないとたどり着けない駅もあるので、レンタカーで駅巡りを考える方はその辺の覚悟はしておいた方がいいかもしれません。特に運転に自信がない方にはオススメできない箇所もありました。
まあ、私は酷道や険道も好物ですからむしろご褒美でしたがw
また、我々が回った時には雪はチラつく程度で本格的な積雪に遭遇することはありませんでしたが、今の時期なら積雪や凍結なんていう状況もありえますからこの辺も要注意ですね。

というわけで、この記事単体としてはボリューム感に欠ける内容になりましたが、西鉄8000系さんによる駅レポートが随時追加されていく予定ですのでお待ち下さい。
なお、5日目は再び私単独での活動となりまして、いつも通りのレポートに戻りますので、”適度に”期待してお待ち下さいw
それでは
~追記~
5日目も公開しました。

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つばめ501号(管理人) について

関東を拠点に鉄道旅行を楽しんでいます。また、写真撮影や走行音の録音もしています。 サイトの方ではそれら写真や録音も公開していますのでぜひご覧ください。
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