1泊2日で実施した「SL銀河」に乗る旅の2日目です。
なお、1日目をご覧になっていない方は、そちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
2日目となる今日は、「SL銀河」の撮影をメインに活動します。
まず昨晩宿泊した水沢から快速「アテルイ」で盛岡へ、暇つぶしに山田線で上米内まで1往復したら東北本線で花巻へ向かい、あとは釜石線で青笹と鱒沢の2駅で「SL銀河」を撮影し、最後は快速「はまゆり」で盛岡へ戻り、「SL銀河」の回送を撮影し、あとは帰路に就きます。
”乗る旅”と銘打っていますが、2日目については正しくは”撮る旅”ですねw
快速「アテルイ」で盛岡へ
2日目の始まりは水沢駅から出る快速「アテルイ」からとなります。
まずはホテルをチェックアウトして駅へ向かうところから始まります。
「アテルイ」が水沢を出るのは6時50分ですが、昨晩は出来なかった水沢駅の駅取材を朝のうちにするために少し早めにホテルを出まして、時刻は6時を少し過ぎた頃です。
この日は日曜日とあって、余計に街は閑散としていましたが、地方都市でましてや早朝ではこんなものでしょうね。
まあ、下手に混み合っているよりは撮影がしやすくて助かりますがw
あちこちに掲げられていたこの「ILC」と書かれた幟ですが、「国際リニアコライダー」のことで、素粒子を高速に加速して衝突させる実験装置のことらしいです。
全長30kmを超える巨大な装置になるらしく、それを北上山地の山中に建設することを目指して誘致活動をしているために、こういう幟を出しているみたいですね。
国内では他に九州の脊振山地などの候補もあったらしいですが、現在では北上山地が有力候補になっているんだとか。
今のところは市民生活に直接の恩恵をもたらすことはない施設と言えますが、将来の革新的な技術の基盤になるかもしれないわけで、こういう投資も大事ですよね。
駅舎です。
コンクリート造りの少々無骨ですが、飾らない美しさと言うのもありますね。
駅前の柱にはスポーツに疎い私でも知っているプロ野球選手の大谷翔平氏の名前がありました。
調べてみると大谷翔平氏は水沢の出身だそうですね。
岩手ということはなんとなく聞いたことがありましたが、水沢だとは知りませんでした。
あの宮沢賢治が名付けた「イーハトーブ」を冠した高速バスも発着します。
岩手県内の都市をこまめにカバーする設定で、盛岡へ直行する高速バスと差別化しているようですね。
郵便ポストの上にはパラボラアンテナのオブジェが飾られていました。
調べてみると奥州市には電波望遠鏡の「国立天文台水沢VLBI観測所」が設置されており、その関係みたいですね。
なお、電波望遠鏡は望遠鏡とはいいますが、電波をキャッチすることに特化したものなので、レンズではなくてこのようなアンテナとなっています。
それでは駅の中に入りたいと思います。
関東ですら冬の足跡が迫る中、東北の朝は寒かったので少し暖まっていきましょうw
駅舎内は意外と広かったですが、人がいないせいで寂しさも感じましたw
改札口です。
自動改札こそありませんが、流石に無人駅なんてことはなくてちゃんと駅員さんがいます。
きっぷ売り場です。
元々は3台の券売機があったようですが、1台撤去されてしまったみたいですね。
あと、みどりの窓口もありますが、指定席券売機も設置されていて、地方の駅にしてはなかなかの待遇だと思いました。
ホワイトボードには鉄道院総裁を務めたことでも知られる後藤新平についての解説文がありました。
観光列車「しんぺい」の影響もあってなんとなく九州に縁がある人物という認識でしたが、この方も水沢の生まれだったとは知りませんでした。
そして発車標です。
ただ単に「快速」とだけ表示してお茶を濁さずにちゃんと列車名も表示してくれているのはグッドですね。
それでは入場です。
昔ながらのラッチが残っているのがいいですね。
1番乗り場もなかなかの広さです。
かつては急行も停まっていたみたいですし、今でも奥州市の代表駅として朝夕のラッシュ時間帯などは賑わうんでしょうね。
乗り場案内です。
関東では「宇都宮線」と呼ばれることがほとんどな東北本線も、ここでは案内上も「東北本線」なのがいいですね。
今では旅客輸送の面では地域輸送に徹するようになったとはいえ、やっぱり東北本線が東北を代表する鉄道だと思います。
今や電光掲示板や液晶の案内装置が普及して、もはや懐かしいアイテムになった遅延を知らせる黒板ですが、当駅では今でも現役で使っているんでしょうか?
「アテルイ」は中線の2番乗り場から発車なので跨線橋を渡って移動します。
跨線橋から見た構内です。
2面3線の典型的な国鉄型配線ですね。
新幹線開業前の特急や急行がひしめくように走っていた時代は当駅での待避も頻繁にあったのではないでしょうか?
さて、ホームへ降りようと思ったら階段が狭いw
エスカレーターを後付で設置したんでしょうけど、元々の階段がそれほど広くなかったのでこうなったんでしょうね。
いかにも古い駅のホームという雰囲気ですね。
廃レールを転用した屋根の柱も見られます。
あと、右手にはコンテナがたくさん置かれていますが、実は今や珍しくなりつつある貨物駅を併設した駅となっているのです。
縦型駅名標ですが、JR東日本の標準的なデザインとも違うので、もしかして国鉄時代からのものでしょうか?
名所案内がありました。
このあたりで観光といえば平泉が著名ですが、水沢も見るところが結構あるんですね。
それでは、あとはここで「アテルイ」を待ちたいと思います。
↑やってきました!
車両は普通列車と同じ701系です。
車両側の表示は「快速盛岡」だけとなっており、ちょっと寂しいです。
側面はスペースに余裕があるのでもしや・・・と期待するも同様でしたw
それでは乗り込みます。
この日は日曜日ということで、乗客は少なめで余裕で座れたのですが、せっかくなので前面展望を撮ってみようということで、盛岡まで立ちっぱなしが確定しましたw
運転室と客室が完全に区切られていて、間に窓ガラスがあるようなタイプの車両ならば、吸盤で取り付けるタイプのカメラマウントを使うことも出来ますが、701系の場合完全には仕切られていないタイプなので、撮影するならば手持ちしか無いんですよね。
まあ、1時間位なので耐えられないこともないので頑張りますw
↑というわけで前面展望をどうぞ
さて、それでは発車ですが、ここで「アテルイ」について軽く解説しておきましょう。
「アテルイ」は水沢から盛岡まで1日に片道1本だけ設定されている快速列車であり、歴史としては1993年に平日と土曜日のみ運行の無名の快速列車として運行開始しました。
当時は気動車だったようですが、1995年頃から電車に置き換えられ、2001年にはアテルイ没後1200年記念事業の一環として「アテルイ」の愛称が付与されました。
また、2010年からは日曜日・祝日も運行されるようになり、毎日運転となりました。
そんな「アテルイ」ですが、列車名の由来は先程もちらっと名前が出たアテルイという人物の名前から取られていて、このアテルイは漢字では阿弖流爲、あるいは阿弖流為などと書くそうで、奈良時代から平安時代に活躍した武人なんだそうです。
諸説あるもののその出身地が水沢であるという説があるそうで、それにちなんで水沢を起点として走るこの列車の愛称に採用されたということのようですね。
初見ではまず人名だとは思えないですし、どことなくアイヌ語っぽい響きも感じますが、東北地方にもアイヌ語を語源とする地名があるみたいですし、何らかの関係はあるかも知れませんね。
そんな快速「アテルイ」ですが、2022年現在では水沢から花巻までは各駅停車となり、その先は矢幅・仙北町・盛岡と停車していきます。
2020年までは花巻以南でも快速運転をしていて、その頃は北上・花巻・矢幅・仙北町・盛岡と停車していたようです。
現在は花巻~盛岡間のみとなった快速運転ですが、それでも水沢~盛岡間を1時間程度で結んでいて、普通列車より15分ほど短縮しているようです。
早朝のみ走る列車ということで、奥州市や北上市などから盛岡市内へ通勤通学する人へ向けた列車と言えますが、この手の列車は沿線に住んでいる人以外は乗るのが大変なことが多く、「アテルイ」もその例に漏れないので岩手県内で1泊することになった今回の活動を好機と捉えて行程に入れたのでした。
花巻までは各駅停車なので普通列車と変わらないですが、東北本線は駅間が長く各駅停車でもなかなか飛ばしていました。
この区間も快速運転していた頃に乗りに来ればよかったなと思いつつも、以前は通過していた金ヶ崎や六原、村崎野などの駅からも結構な人数が乗ってきていたので、利用者の利便性を考えれば仕方ない改正だったのかなとも思いました。
まあ、盛岡へどうしても早く移動したいなら水沢江刺駅や北上駅から新幹線を使う手もありますしねw
花巻からはいよいよ快速運転開始となり、矢幅までは5駅連続通過です。
この区間には釜石線直通の快速「はまゆり」もあるので「アテルイ」は唯一の快速というわけではないですが、「はまゆり」は全て気動車による運行なので、逆に電車による快速は「アテルイ」だけということになります。
ただ、先行する貨物列車が遅延していたようで、時折減速や注意信号となり徐行運転を強いられたり、ついには停止現示で停車してしまう場面もあり、肝心の快速運転区間でノロノロ運転となってしまう場面もありました。
これはちょっと残念でした。
まあ、このためだけに乗り直すかと言われたらそこまではしませんけどねw
矢幅を出ると岩手飯岡の1駅だけ通過して仙北町です。
仙北町は「はまゆり」の全列車が通過するものの「アテルイ」は停車するというあべこべな設定になっていますが、「アテルイ」は通勤・通学者向けの列車ですし、仙北町周辺へ通勤・通学する人も多いということで停車駅に加えているのかも知れませんね。
例の停止現示による機外停車の影響もあって遅延しての到着でしたが、ようやく終点の盛岡に到着です。
ずっと手持ちで動画撮影を続けたので腕はプルプル状態になってしまいましたw
↑盛岡ではIGRいわて銀河鉄道のIGR7000系が発車するところに遭遇しましたが、なんと花巻方面への発車だったんですよね。
実は朝に限りIGRいわて銀河鉄道と東北本線を直通する列車が設定されており、その中にはIGR7000系を充当する列車もあるのです。
IGR7000系もJR東日本の701系を譲渡したものなので、実質同型式といえばそれまでなんですが、こういうのに惹かれてしまうのが鉄道ファンのサガですねw
というわけで、「アテルイ」は以上となり、続いては・・・
山田線で上米内へ1往復
ここからは「SL銀河」を撮影するわけですが、今から向かっても2時間近く暇になってしまうので一旦山田線で上米内へ1往復します。
ようするに暇つぶしというわけですねw
上米内行きに乗ろうとホームへ向かうと・・・
なんか変わった列車があるぞ!?
どのみち、私が乗る上米内行きより後なので、とりあえず上米内へ1往復してから撮れそうなら撮ることにしましょう。
待っていたのはキハ110系の単行列車でした。
今やJR東日本のローカル線の代名詞的存在ですが、キハ40系程ではないにせよ、もはや古参の部類になりつつありますね。
行先表示を撮ったら乗り込みます。
車内には数名乗っていて、うち半分くらいは鉄道ファンと思しき雰囲気の人でした。
私と同じで暇つぶしに乗ったのかな?w
ところで、この上米内行きについてですが、山田線自体は盛岡~宮古間を結ぶ路線であるものの全区間走破する列車は1日4往復しかなく、典型的なローカル線となっているものの、盛岡~上米内間は盛岡市近郊の区間となり区間需要が見込まれるということで、朝夕を中心に区間列車が設定されており、平日は3往復、土休日は2往復が設定されています。
15分ほどの乗車で上米内駅に到着です。
滞在時間が7分しかないのでちょっと慌ただしいですが、初訪問の駅でもありますし、軽くですが取材していきます。
内部にはこんなスペースが・・・
調べてみると工房&カフェとして活用されているんだとか。
この時は営業時間外だったのか無人でしたけどね。
無人駅ということで集札箱がありますが、私が乗ってきた列車は車掌さんが乗務する列車だったので降車時に車掌さんがホームに降りて集札をしていました。
駅前にも出ました。
ちょっとした駅前広場があり、自動車で来駅する人向けの駐車場も写真には写っていませんが完備しているようです。
見た目こそ古風ですが、実際には新しそうな建物がありました。
何かのお店みたいですが、駅構内のカフェとも関係あるのかな?
何やら看板がありましたが、ここにも宮沢賢治とのゆかりがあるんですね。
駅舎です。
下手に観光地化されて飾られるよりも素朴でいいですね。
バス停がありました。
上米内駅から丘の上にある桜台団地までは岩手県交通による路線バスが出ていて、朝は上米内行き、夕方は団地方面の松園営業所行きという運行で、平日のみですが鉄道とのフィーダー輸送を行っているようです。
なお、桜台団地から盛岡駅へ直通のバスももちろんあるみたいですが、上米内駅へ乗り入れるバスがあるのは、通勤・通学では渋滞で時間が読めないバスよりも時間に正確な鉄道がいいという需要もあるということですかね。
この区間利用だけで200人ほどの利用者があるらしいですが、これを多いと見るか少ないと見るかは考え方次第でしょうか。
時刻表ですが、朝は上米内駅行きのみとなり、逆にここから乗れるバスは夕方にしか走らないため1日2本となっています。
それでは列車に戻って盛岡駅に引き返したいと思います。
盛岡駅に戻ると例の臨時列車がちょうどいました。
これは撮れそうですね。
「宮古鮭あわび号」というお腹が空いてきそうな列車名ですが、イベントに合わせての臨時列車のようです。
↑動画でも撮りました。
待っていたのは「リゾートあすなろ」でした。
この「リゾートあすなろ」を使った山田線の臨時列車は「宮古さんりくトレイン」としてほぼ毎週末設定されており、珍しくはないのですが、「宮古鮭あわび号」という名前で走るのはレアですね。
なんだか、海鮮を食べに宮古に行きたくなっていましたが、今日は「SL銀河」を撮りに来たんでしたねw
↑発車は動画でどうぞ
釜石線で青笹へ向かう
ここからはいよいよ「SL銀河」の撮影に入りますが、最初の撮影地と決めた青笹駅へ向かいます。
移動手段は釜石線を利用しますが、この時間帯は盛岡からの列車がなくて花巻始発の列車だったので東北本線で花巻へ移動してからの乗り換えです。
当初は撮影ということでレンタカーを借りての移動も考えたのですが、「SL銀河」の引退が決まったこのタイミングでは撮影者も多くて撮影地についても車を停める場所がなかったりして、かえって車が足手まといになりそうだったのと、「SL銀河」が遠野駅で長時間停車するおかげで、列車による移動でも2回(回送を入れれば3回)撮影することが可能な行程を組めたこともあって、列車を利用することにしました。
車の運転も好きではありますが、列車なら乗っていれば移動できてその間寝ていることも出来るわけで、単純な移動手段としても魅力的ですよね。
花巻駅では少しだけ乗り換え時間があったので駅前に出てみました。
駅舎は花巻温泉などの観光地を抱えるためか、立派な駅舎になっていました。
改札口ももちろん自動改札完備です。
観光客だけではなくて、盛岡都市圏の駅として単純に利用者も少なくないでしょうしね。
「はまゆり」の案内がありました。
そういえば「はまゆり」には指定席もあるんですが、観光列車とかを別にすれば快速で指定席というのも珍しい気がします。
これは「はまゆり」がしっかり都市間輸送を担う列車として運行されていることの証とも言えますね。
それでは釜石線に乗り込んで青笹駅へ向かいます。
今回は普通列車ですが、急ぐ旅でもないのでいいでしょう。
昨日も紹介しましたが、宮守川橋梁を渡ります。
今度はカーブの具合で車窓からも見ることが出来ました。
昨日のSLの旅も楽しかったですが、こういう普通の列車の方がのんびりと落ち着いて車窓を楽しめる気がします。
そして列車は青笹駅に到着です。
ここで降りるのは私だけのようでしたが、ホームには既に撮影場所を確保するためかスタンバっているファンの方が見受けられました。
↑発車は動画で
田園風景を走る列車も映えますね。
ところで、奥の方で野焼きなのか煙が上がっていますが、このせいで「SL銀河」の煙に見えてしまって列車を待つ間、ハラハラすることにw
まずは駅名標ですね。
「SL銀河」に合わせて独特なデザインになっています。
また、昨日の記事でも紹介しましたが、釜石線では宮沢賢治にちなんで各駅にエスペラント語の副駅名を付けていて、青笹駅の場合は「カパーオ」となっており、意味はカッパだそうです。
これはなんとなく分かりますねw
このオブジェは「SL銀河」が停まらない駅にも設置されているんですね。
雪国ということで小さな駅ながらしっかりした待合室もあるのですが・・・
なんとその手前には公道が横切っていますw
普通に車も通るので、駅構内だと思って飛び出すと危険なのでご注意下さい。
内部はまあ普通ですが、除雪用のスノーダンプがあるのはさすが雪国と言ったところでしょうか。
それではあとは「SL銀河」を待ちます。
ちょうどベンチもあるので座って待っていてもいいのですが、いい撮影場所を取られてしまったら嫌なので早めにポジションを決めてあとはその場で立って待ちたいと思います。
最初はホームからの撮影も考えましたが、並行する道路が見晴らしもいいし、道幅や通行量的にも邪魔にもならないだろうということで路肩から撮ることにしました。
一人だと待っている時間は退屈ですが、スマホという文明の利器があるので昔に比べたらだいぶマシですね。
↑「SL銀河」の通過です。
写真でも撮りました。
ビデオカメラとコンパクトデジタルカメラの二刀流ですので、構図とかはある程度大目に見て下さいw
というわけで、目的を達成したわけですが、次の列車まで1時間ほどあって暇ですw
これがローカル線のネックですが、たまにはこういう場所でのんびり過ごすのもいいでしょう。
↑ここで「はまゆり」の通過です。
これが停まってくれたら・・・w
次の列車を待つ間に誰もいない待合室で昼食を食べました。
実は青笹駅や鱒沢駅では近くに飲食店どころかコンビニすら無いということは確認済みだったので、事前にパンを買い込んでおいてバッグに入れていたのです。
せっかくの旅で、お昼がコンビニのパンでは味気ないですが、仕方ないですね。
↑そして、キハ100系の普通列車がやってきました。
というわけで青笹駅編は以上で、続いては釜石線で鱒沢駅に移動します。
この列車に乗っている間に遠野駅で「SL銀河」を追い越すことになりますが、停車時間もなかったので車窓から軽く眺める程度にしました。
まあ、遠野駅での撮影は昨日たくさんしましたしいいでしょうw
鱒沢駅にて
というわけで鱒沢駅にやってきました。
↑乗ってきた列車の発車シーンです。
「SL銀河」までは時間があるのでその間に駅取材です。
まずは駅名標からですね。
ここにもエスペラント語の副駅名が付いていて、その副駅名は「ラクタヴォーヨ」、意味は天の川だそうです。
時刻表です。
ローカル線ということで2~3時間開く時間帯もありますが、実は1日1往復だけ快速「はまゆり」が停車するんですよね。
実はこの「はまゆり」が停車することが理由で当駅での撮影を決めたのでした。
おかげで、盛岡で回送を撮ることも出来るというわけです。
駅前には国道107号(と国道283号の重複区間)が通っています。
概ね釜石線に並行する国道ですが、高速道路もあるためかそこまでの交通量はありませんでした。
駅前にはちょっとした広場がありますが、駐車場になっているみたいですね。
なんかボロボロな案内がありましたが、実はここ、県道503号遠野東和自転車道線という県道なんです。
え、さっきは国道107号って言ったじゃないかと突っ込まれそうですが、県道の方は自転車道という名称の通り、いわゆるサイクリングロードであり、独立路線扱いではあるものの、大部分は国道の脇に設けられているなど県道なのにサイクリングロードという変わった路線になっています。
あとは、これですね。
なんとも変わった案内ですが、実は迷岡方面はJR釜石線を踏切で横断する必要があり、踏切待ちによる渋滞を回避するためか側道のようなものが整備されているみたいです。
反対方向にも側道みたいなものがありますが、これも踏切渋滞を回避するための施設ですかね。
こういう施設が充実しているあたり、国道107号も重要な路線と位置づけられているんですね。
青看(案内標識)ですが、右へ曲がると大船渡へ抜けられるんですね。
鉄道しか知らないと一旦釜石へ出ないと大船渡へ行けないイメージですが、道路だと繋がっているようです。
駅前にはバス停もありますが、利用者の待合スペースなのか川にせり出したスペースが作られていました。
バスの本数も少なく、地域内のローカル線があるだけかと思ったら、1日1往復だけですが、大船渡と盛岡を結ぶなかなかのロングラン路線も立ち寄るみたいです。
これも乗ってみたいなぁw
こちらはコミュニティバス的なものでしょうか?
運行日が週に1日ないし2日なのは地方の公共交通機関の現状を物語っている感じですね。
路肩の柵にもSLのイラストがありました。
ここまでして、地域を上げて「SL銀河」を盛り上げている感じですが、運行終了はもったいない気がしますね。
運行するJR東日本はお金があるでしょうし、「SLやまぐち」や「ばんえつ物語」みたいに新型客車を投入して再スタートというわけにはいかないんですかね。
それではこの側道部分で「SL銀河」を待つことにします。
今のところ撮影者っぽい人は周りにいませんが、「SL銀河」の時間が迫ると車で乗り付けてきた人たちが集まり始めて、数名の同業者と共に「SL銀河」を待ち構えていました。
↑来ました!
さて、これにて目的達成であとは盛岡へ引き返すわけですが、次の列車までまたしても1時間ほどありますw
なので暇つぶしに近辺を散歩することにします。
これがインターチェンジですね。
小規模なインターチェンジのためか、シンプルな構造です。
地方ということで無料区間があるようです。
それにしても、地方にも高速道路網を広げるのはいいんですが、鉄道にももうちょっと予算を割いてほしいなと思います。
高速道路の入口です。
誤進入防止のために大きな看板で注意喚起していますし、通行止めに備えて遮断機もありますね。
銘板ですが、何気にあの東日本大震災の1年前に完成していたんですね。
あの大地震を耐え抜いたのか、損傷があっても復旧されたのかは分かりませんが、土木と災害も切り離して考えることは出来ません。
岩手県交通が通りましたが、例の盛岡大船渡線ですかね。
流石に距離が長いので高速バスタイプの車両なんですね。
あとは近所にあったコンビニで軽食を買ったりしてから駅へ戻りました。
ちょうどいい時間つぶしになりましたね。
盛岡で「SL銀河」回送を撮る
ここまで「SL銀河」の営業列車を2回にわたって撮ってきたわけですが、あとは回送を盛岡で撮ります。
快速の中では俊足を誇る「はまゆり」も流石に花巻までには「SL銀河」に追いつくことは出来ませんが、花巻から盛岡までの回送列車を途中で追い越すので、盛岡駅でまた撮ることが出来るわけですね。
どこで追い越したかはうたた寝していて気付きませんでしたがw
在来線ホームにも「こまち」用と思われる乗車位置案内がありましたが、東北新幹線が不通になった際や、秋田~盛岡間の区間列車が臨時に設定された場合に使うんでしょうかね。
↑やってきました!
回送時はバック運転になるので、客車が先頭になっています。
昨日の記事でも触れましたが、回送時は客車のエンジン動力で走行し、機関車は牽引される形となるため、客車が機関車を牽引するあべこべ状態になっています。
写真でも撮ります。
機関車が尾灯を付けているのもレアですね。
↑機関車と客車が切り離されました。
↑最後にキハ100系の東北本線の列車の発車を撮ったら撤収です。
盛岡駅で夕飯を食べたら、あとは帰路に就きますが・・・
一ノ関までは下道で・・・
実は盛岡からそのまま新幹線に乗るのではなくて、一ノ関までは在来線を使います。
この日の活動では「いわてホリデーパス」を使っていたのですが、一ノ関までフリーエリアなので、そこまでは在来線を使うことで帰りの新幹線代を浮かせようというわけですw
普通列車に乗って一ノ関まで来ました。
意外と混んでいたのですが、早めに並んだおかげで座れたこともあって、寝ていたら着いた感じでしたw
時間にすれば1時間半でしたが、ほとんど寝ていたのは疲れていたんですかね。
ここから先は仙台方面の列車と接続しますが、流石にフリーエリア外になりますし、大人しく新幹線に乗り換えます。
これが18きっぷでも使っていたら仙台あたりまで下で頑張ったかも知れませんけどねw
改札機はICカード用の簡易型のみで、紙の切符の人は駅員さんが確認するスタイルでした。
一方、新幹線は流石に自動改札機が設置されています。
なお、一ノ関駅は在来線の構内に新幹線の改札口があるため、駅の外から新幹線を利用する場合はまず在来線の改札を通過してから、更に新幹線の改札を通過するという流れになります。
ピカチュウが鎮座していました。
そういえば一ノ関から出ている大船渡線にはポケモントレインが走っていましたね。
水沢駅のくだりで出てきたILCのブースもありました。
何やら二次元キャラのパネルもありますね。
↑ボタンを押すと動くか光るかするみたいなので、動画で撮ってみました。
ILCの建設が予定されている北上山地の地質のサンプルも展示されていました。
もちのブースもありましたが、一ノ関もちなんてものもあるんですね。
乗車するのはこちらです。
一ノ関には基本的には「やまびこ」しか停まらないので「やまびこ」です。
しかもこの「やまびこ72号」はなんと各駅停車なんですよね。
構造は通過線を備える相対式2面4線で、典型的な新幹線駅の構造です。
駅名標です。
バックライト付きのタイプのはずですが、節電のためか消灯していました。
あとは列車を待つだけですが・・・
↑ここで「はやぶさ」「こまち」の通過です。
↑続いて下り列車の「はやぶさ」「こまち」
↑そして、私が乗る「やまびこ」の入線です。
今や東北新幹線もE5系ばっかりですね。
ところで、乗車したのは8号車だったんですが、「新幹線オフィス車両」なんですよね。
ただし、設定は平日のみなので日曜日だったこの日は設定対象外でした。
設定日では車内でテレワークやオンライン会議が奨励され、座席での通話も許容されるというやつですが、個人的にはこういう車両を設定するならば、一般の車両ではノートパソコンのタイピングは禁止してほしいなと思ったり・・・
移動中も仕事を進めたいというのは分かるんですが、軽くメールチェックする程度ならともかく、がっつり書類作成とかされるとなかなかの騒音なんですよね。
荷物置き場に設置されていたこれはノートパソコンに付ける目隠しの間仕切りで、画面を覗き込まれて機密情報が漏洩するのを防ごうという意図のようです。
これは貸し出し品なので使用後は返却する必要がありますが、なかなか考えましたね。
まあ、機密情報云々言うなら車内で作業しないのが一番の防止策ですがねw
さて、あとは東京まで乗っていくだけだと思ったら・・・
これは試験車両の「ALFA-X」こと、E956形ですね。
実物は初めて見ましたが、窓越しとは言え見られてよかったです。
といったところでこの「SL銀河」に乗る旅は完結としたいと思います。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
次回は関東近郊で単発の活動をしていますので、その記事でお会いしましょう。
それでは!
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