1泊2日で実施した伊豆遠征の2日目です。なお、1日目の続きとなりますので、まだ1日目をご覧になっていない方は先にそちらをご覧頂くことをおすすめします。
本日の行程
前回の記事内で大体の行程を説明してしまいましたが、より詳しくご紹介しますと、伊東駅から一旦伊豆高原駅まで向かったら、2100系「キンメ電車」に乗って熱海へ向かいます。なお、伊東以北は南伊豆フリー乗車券の範囲外なので別途乗車券を買っています。
熱海からは伊豆箱根バスで箱根関所跡まで乗車し、東海バスオレンジシャトルに乗り継いで三島へ降りたら、特急「踊り子」で熱海まで向かい、伊東線・伊豆急行線の普通列車でフリーエリア内に戻って、そこからは川奈、南伊東、稲梓、蓮台寺にて途中下車して特急の撮影や駅取材をしつつ伊豆急下田まで南下して、最後は特急「踊り子」で東京駅まで乗車して帰路に就きます。
朝の伊東駅から一旦南へ
昨夜はチェックインが早かったこともあってゆっくりホテルでリフレッシュすることが出来まして、7時前の出発も全然苦ではありません。
今日の予定は一旦フリーエリアを出て熱海に向かうのですが、この電車で一旦伊豆高原まで向かいます。
それは、この後乗る「キンメ電車」が伊豆高原始発で運行されるのですが、せっかく伊東以南はフリーエリアであり、それなら少しでも多く2100系の録音を確保したいという事情がありました。
早朝の列車ということで録音環境もよかったですが、伊豆高原駅では数分の乗り換え(というか折り返し)なので外観を撮る間もなく乗車です。
よっていきなり車内の写真からですが、海辺を向いた座席があるのが特徴ですね。海沿いの車窓を観光客に楽しんでもらおうという趣向はいいですね。
これは、東武のスカイツリートレインにも採用されていますね。
山側はこのような1列配置のクロスシートとでもいうべき配置です。
海側座席です。何気にモケットに金目鯛がデザインされているあたり、細かいですよね。
あと、2100系の特徴として、先頭部に展望席があるんですが、これは熱海駅到着後、乗客が降りた後撮影しました。
普通列車として運用している時は全車自由席であり、展望席も早い者勝ちなんですが、私のように早朝に乗るとかしなければ起点の駅で早めに並ぶ以外は展望席を取るのは難しそうですよね。
座れなくても景色は見たいなんて人もいるのかこんな注意書きが・・・
逆に立っている人のせいで景色が見えないなんて苦情があったり、乗降の妨げになったりというあたりが理由ですかね。
さて、伊豆高原→伊東間で早朝の列車であったことが幸いして、2100系の綺麗な録音が確保できまして、列車はそのまま伊東線に入っていきます。
伊東線は今まで特急列車でしか通ったことがなかったので普通列車の録音という意味でも初となりますね。
「伊東に行くならハトヤ♪」のCMソングでお馴染みのハトヤホテルも見えました。
流石に伊東線に入ると乗客が増えていき、騒がしくなってきましたw
まあ、伊豆急行線では静かだったのでよしとしましょうw
熱海駅で少し撮影
熱海駅でバスに乗り換えとなりますが、ここでは1時間ばかり待ち時間がありますので、駅取材もしつつ撮影をしながら時間を潰します。
伊豆高原では撮れなかった外観を撮ったら駅取材に移りましょう。
熱海駅って東海道線を18きっぷで移動する場合、大抵乗り換えでホームには降りるんですが、実はまともに駅前に出たことがなく、この機会に見ておきます。(相当昔家族旅行で熱海駅を利用した記憶もありますが、あやふやであり写真なんかもないので実質初訪問に近いですね)
改札のあたりにある発車標ですが、電車のイラスト付きで表示しているのが面白いですね。
限られたドット数でE231系だと分かる表現力はすごいと思います。
更には伊東線・伊豆急行線の列車にもイラストが付けられており、リゾート21と8000系の運用を区別して表示しているようでした。
改札の脇に飾られていたのは打ち上げ花火の玉でした。
そういえば、熱海では「熱海海上花火大会」が有名でしたね。
駅前ですが、なんか有名な温泉地のイメージとは乖離した普通の街の風景w
駅舎もモダンな都市の駅という雰囲気になっていました。
それもそのはずで、今の駅舎は2015年に供用開始されたばかりだったようです。
熱海市やJRも流石にかの有名な熱海の駅前に温泉要素がほとんどないのは寂しいと思ったかどうかは知りませんが、駅前に足湯があります。
なお、足湯そのものは無料なんですが、近くにタオルの自動販売機が設置されていて、タオルを持参しない場合はタオル代はかかりますw
まだ時間もあるのでネタを求めてうろついていたら機関車を発見!
熱海を通る鉄道といえば、日本の大動脈たる東海道本線ですが、そこで使われていたにしては小型の機関車ですよね。
というわけで、説明文を見てみると・・・
なるほど、軽便鉄道の機関車だったんですね。
この機関車が使われていたのは、熱海鉄道という軽便鉄道であり、簡単にご紹介しますと、当初は東海道本線が熱海を通らず御殿場経由(現在の御殿場線ルート)だったため、熱海は当時から著名な温泉地でありながら交通不便な土地であり、鉄道の建設を求める声があがり、当時東海道本線の国府津駅から小田原まで結んでいた「小田原馬車鉄道」に接続して、小田原~熱海間に鉄道を建設する構想が持ち上がりますが、資金難から人車軌道(人間が客車を押すいわば人力車の鉄道版)の「豆相人車鉄道」として開業したものが起源となり、後に蒸気機関車を導入して「熱海鉄道」となりますが、国府津から真鶴まで国の手により「熱海線」として開業すると完全に並行する形となる「熱海鉄道」は並行区間を廃止し、真鶴~熱海間は熱海線の熱海までの延伸時には廃止する前提で存続しましたが、熱海線の熱海延伸前年に発生した関東大震災で壊滅的被害を受け、熱海線全通を待たずに廃止になったという経緯があります。
いわば東海道本線国府津~熱海間の前身とも言える鉄道ですが、鉄道ファン以外にはあまり知られていない鉄道かもしれませんね。
駅前広場の横にはこんな立体駐車場のような空間がありますが、ここはタクシープール兼バスターミナルとなっていて、1階部分がタクシープール、2階部分がバスターミナルとなっています。
伊豆東海バスです。
社名やバスの塗装から分かるように、昨日乗った西伊豆東海バスと同様に東海自動車の傘下であり、熱海地区では網代方面などローカル路線や観光客向けの周遊バス「湯~遊~バス」、MOA美術館への路線などを手がけています。
大雑把に言ってしまえば、伊豆箱根バスは山の方へ向かう路線、伊豆東海バスは海の方へ向かう路線が中心となっていて住み分けているようですね
私が乗る箱根関所跡行きと同じ乗り場にやってきたのですが、これは笹良ヶ台団地というところまで行って戻ってくるいわば箱根関所跡行きの区間便とも言えるバスでした。
伊豆箱根バス 熱海駅→箱根関所跡
系統番号は付けられておらず、正式な路線名も不明なのでこんな見出しをつけてみましたが、箱根関所跡までバスで移動です。
この路線、前々から気になっていて乗ってみたかった路線の1つだったんですが、今回、三島から「踊り子」に乗るのにまっすぐ三島に向かっては時間を持て余すという理由からバスで箱根に立ち寄るルートを思いつき見事乗り継ぎが繋がったという経緯があります。
熱海駅の時点では乗客は10人もいるかどうかという程度ですが、ぼちぼち観光客も動き始める頃合いなのか、十国峠ケーブルカーの乗り場へ行くかと訪ねている人もちらほら見受けられました。
駅を出てすぐの場所には伊豆箱根バス熱海営業所がありまして、ここからの乗車もありました。
目指す箱根は言わずもがなで山の方ですが、バスは一旦海の方へ降りていきました。
熱海市内って幹線国道の135号にすら一方通行があったりして、ドライバー泣かせな街だった記憶がありますが、それゆえバスの経路も複雑になっているのかもしれませんね。
ビーチが見えてきました。実はこのあたりが熱海海上花火大会での有料座席が設置されるあたりでして、有料座席を買って花火を見たことがある方は見覚えるのある景色かもしれませんね。
「お宮の松」というバス停がありますが、これは尾崎紅葉作の「金色夜叉」の作中に登場したことから知られることとなり、作中の人物「貫一お宮」の像が建てられたりして、今では熱海の観光スポットの1つになっているようですね。
近年はアニメなどの舞台となった土地をめぐる「聖地巡礼」が流行っていますが、それの走りとも言えますね。
お宮の松のあたりからは熱海城も見えます。
ところで、実は熱海城って歴史のある古いお城ではなく1959年に端から観光スポットとすべく建設された「天守閣風観光施設」だったりしますw
しかも、鉄筋コンクリート造りだとかw
一旦海辺に下りたバスも、進路を山側に転じて市街を抜けると威厳のある風貌のトンネルをくぐります。
このトンネルは伊東線・東海道線の線路をくぐっているようですね。
そこからはどんどん高度を上げていき、ずっと見上げていた新幹線の高架もついには見下ろすようになります。
写っているのは新丹那トンネルの坑口です。
ところで、ちょうど新幹線が通ればすごく絵になる写真だと思うもそうは問屋が卸しませんでしたw
これでも頑張って拡張したんでしょうが、バスにとっては窮屈な幅の道路が続きます。
狭い+急カーブ+急勾配とバスでなくても初心者にはつらそうな道ですね。
まあ、乗っている側としては楽しいですけどw
見慣れない標識だなと思ったら、静岡県独自の標識らしく、歩行者が多い生活道路などで設置されているんだとか。
ちなみに、この標識があったあたりに熱海駅で見かけたバスの行先にもなっていた笹良ヶ台団地がありまして、まだ熱海の市街地といえる区間なんでしょうね。
まあ、流石にこの急坂を徒歩や自転車で行き来する人はほとんど見かけませんでしたけどw
逆に言えば、マイカーを持たない人は平地以上に移動をバスに頼ることになりますから、バス会社にとってはこういう地形の街は営業に有利ですよね。
「あたみ梅ライン」という愛称がありますが、これは今まで通ってきた県道20号ではなく、熱海と函南を結ぶ県道11号の愛称のようです。
ちょっとだけ重複した県道11号は分かれていき、県道20号の方を通って箱根へ向けてさらに登ります。
そして、バスは十国峠に到着しました。ここからは伊豆箱根鉄道のケーブルカーが運行されており、十国峠からの眺望を楽しめます。
このバスに乗る人はこのケーブルカー目当ての人も多く、ここで降りる人が多かったです。
ちなみに、私は以前にこのケーブルカーに乗ったことがありましたので、途中下車はせずそのまま箱根関所跡まで向かいます。
しばらく行くと広大な駐車場を擁するドライブインがありました。
が・・・いくら連休とかではないとはいえ車一台停まっていません・・・
調べてみると、2003年に閉鎖されてしまった廃ドライブインだったようです。さらに調べるとこのドライブインは伊豆箱根鉄道がかつて経営しており、かつてはここからロープウェイも運行されていたようです。
ロープウェイの方は完全に施設が撤去されており、今では全く痕跡はありませんけどね。
バス停もありましたが、ロープウェイのない今、どれくらい利用されているんですかね・・・
湯河原峠から暫く進むと一旦県道を外れてせっかく登ってきた高度を捨てるかのようにどんどん下っていきました。
富士箱根ランドという停留所に立ち寄るためのようです。
ご覧のように出入り口前に停留所があります。
ちなみに、「富士箱根ランド」というのはリゾートホテルの名前のようですね。
小田原駅からの送迎バスもあるようですが、本数が少なく公共交通機関でのアクセスはもっぱら当路線に頼っているようです。
2月の旅では箱根登山バスで通行した芦ノ湖スカイラインと分岐します。
バスは県境をまたいで神奈川県に入りました。箱根町はちょうど県境の街ですから箱根町に入ったということでもありますね。
箱根登山バスの運行拠点となっている箱根町港のレストハウスが見えてきました。
ちなみに、伊豆箱根バスは少し先の箱根関所跡を運行拠点としているのでここへは入りません。
箱根関所跡でプチ観光
1時間ほどの乗車で箱根関所跡に到着しました。ここでは乗り継ぎの関係で1時間ほど滞在しますので、プチ観光を楽しみたいと思います。
レストハウスと遊覧船乗り場、バスターミナルが一緒に配置されている形ですね。
暇つぶしにレストハウスの中に入ってみたのですが、この芦ノ湖の解説って・・・
Wikipediaだこれ!w
遊覧船に乗って暇つぶしもいいかなと思いましたが、バス停の名前にもなっている箱根関所跡を見学することにしました。
何気に歩行者専用道路の標識がありますが、ここも公道扱いなんでしょうか?
可愛らしいキャラクターが出迎えてくれました。
ところで、関所をくぐるだけなら無料のようであり、建物の中や資料館へ入るのは有料ということみたいです。
まあ、時間もありますし、入場料も500円と手頃なのでお金を払って全て見ていくことにしましょう。
関所の門をくぐるとその先に係員がいてチケットの検札をしていました。
有料エリアの最初の展示は厩でした。江戸時代の陸上交通手段といえば徒歩か馬くらいしかなかったでしょうしね。
これは人見女による検分の様子だそうです。
「入鉄砲出女」という言葉が有名ですが、江戸から地方に向かう女性は厳しく監視され、女性の身体検査を行う専門職として「人見女」が常駐していたとのことです。
ちなみに、普段は外から覗き込むだけで内部に入ることは出来ないそうですが、この日は特別公開ということで中にも入れました。たまたまそんな日にあたってしまうとは運が良いですね。
ここは実際に旅人を尋問したりする場所だったようです。今風に言えば入国審査場みたいな場所ですかね。
番人の目線を体験できるということで座れるようになっていました。
後ろには武器が並んでいて、関所破りなどを目論む輩を威圧しています。
こちらは獄屋、つまり牢屋ですね
関所破りなどの罪人を拘禁しておく施設だったようです。
外に出ると井戸もありました。関所は役人にとっては生活の場でもあるわけですね。
裏手からは階段が続いているようでした。上にも展示があるようですが、この階段には堂ヶ島の苦労が蘇ります・・・
まあ、結局登ったんですけどねw
なるほど、単なる展望所ではなく、箱根関所が現役だった頃はここから関所を破ろうとする輩がいないか監視していたんですね。
芦ノ湖が見渡せるのも、芦ノ湖を舟や泳ぎで突破されないようにという意味合いのようです。
これくらいでそろそろ降りますが、あの階段は石段になっていて1段1段の高さも高く、降りるほうが大変でした。
見事に足もガクガクに・・・w
降りた先には茶店風の作りのお店がありました。ここで飲み物を買って休憩しました。
「休めたらゆるりと進もう♪」というわけで、続いては資料館の方に行ってみます。
その途中にあったのがこれ。
「快晴の日に富士を眺めるベンチ」だそうです。
さて、あとは内部もレポート!
・・・と思ったら、内部は撮影禁止でしたw
大名行列を再現した人形など見応えのある展示内容でしたが、実際に訪れてあなたの目で見て下さいw
資料館を見終えたらちょうどいい時間になったのでバス停に戻ります。
このバス停に発着するのは箱根登山バスがメインですが、これから乗る三島行きのN65系統は東海バスオレンジシャトルが運行します。
東海バスオレンジシャトル 箱根関所跡→三島駅
この路線はこの先の元箱根港が起点なので、箱根関所跡は途中の停留所ということもあり、不意打ちをつかれてバスの写真は撮り損ねましたが、乗車して乗車レポートを開始したいと思います。
この路線、何気に箱根フリーパスにも含まれていて、東海バスオレンジシャトルでは唯一箱根フリーパスで乗れる系統になっています。まあ、私は今回普通に運賃を払って乗りましたけどねw
あと、面白いのが土休日に限り特急バスも運行されており、通常は1時間に1本の各停便の他、特急便も混じって30分ヘッドでの運行となります。
この特急バスですが、経路は各停便と変わらないものの、通常は42箇所あるバス停のうち、15箇所にしか停車しないという設定ながら所要時間的には6分しか変わりませんw
ようは、土休日は観光客の利用が増えるからと増便した分を観光客の利用に特化して特急として運行しているということなんでしょうね。
ちなみに、先行する各停便に追いついたりするようなダイヤではないので、次にやってくるのが各停便だとしても後続の特急を待たずにそのまま乗ってしまって構いません。
バスは箱根町港を過ぎると芦ノ湖スカイラインや先程登ってきた県道20号とも分かれて国道1号を直進していきます。
↑車内にも方向指示器があるのに驚きました。
こういうギミックって面白いですよね。
しばらく行くと山中城に差し掛かります。
北条氏によって築かれた小田原城の支城なんだそうですよ。
その先はバイパス工事の真っ最中でした。来年には開通するそうですが、その時は特急バスの経路は変わるんですかね。
車窓から何やら吊橋が見えてきましたが、これは一昨年オープンしたばかりの「三島スカイウォーク」です。
正式名称を「箱根西麓・三島大吊橋」という、全長400mの歩行者専用吊橋となっており、日本最長の歩行者専用吊橋なんだとか(ちなみに、それ以前に日本一だった大分県の「九重”夢”大吊橋」は390mであり、「三島スカイウォーク」に抜かれて日本一の座から陥落しました)
バスはスカイウォークの施設の敷地内まで乗り入れており、三島から登ってきたバスの車内は超満員でした。
すっかり、三島名所の1つとして定着しているようですね。
こういう標識はまるで高速道路のSAか道の駅みたいですね。
それにしても、ここは伊豆方面にも箱根方面にもアクセスが良く、周遊観光に組み込みやすいのもいいですね。
まあ、今回は車窓から見るだけでしたがw
スカイウォークを過ぎるとバスは更に下っていき伊豆フルーツパークという所に立ち寄ります。
ここも目の前まで乗り入れており、季節によって様々な果物狩りや果物を使ったスイーツなどを楽しめる施設なんだとか。
麓へ下りたあたりで三島塚原ICという所に差し掛かります。
ここから利用できるのは伊豆縦貫自動車道という高速道路ですが、実は現在は大場・函南ICまでしか開通しておらず、そこから修善寺道路に接続して修善寺へ向かうには使えるんですが、計画上の終点である下田へ繋がるのはまだまだ先になるようです。
現状は一部区間を除いて2車線での供用ですが、今のところは三島市内の一般道に対するバイパス程度の役割しか果たせていないのでこれで十分なのかもしれませんね。
既に方向幕が別の行先に変わってしまっていましたが、乗ってきたバスです。
三島駅で小休止
熱海を出てからほとんどバスに揺られており、箱根での滞在時間も観光ということで動きっぱなしだったので三島でようやく落ち着けます。
なお、ここではバス遅延時のマージンも兼ねて40分ほど滞在時間がありました。
こちらは富士急シティバスです。富士急と言うと山梨側の会社というイメージが強いですが、三島や沼津にも路線を持っているんですね。
そして、こちらが駅舎です。
三嶋大社が近いからか、それをモチーフにしたデザインなんですね。
隣には伊豆箱根鉄道の駅舎もありまして、JR・伊豆箱根鉄道それぞれ独立の駅舎を持っています。
まだ取材の途中ですが、お腹がすいたので伊豆箱根鉄道の駅舎内にあったそば屋でお昼ご飯としました。
注文したのは「みしまコロッケそば」でして、三島名物の「みしまコロッケ」が乗ったそばです。普通のコロッケとどう違うのかといえば、箱根西麓で採れたメークインを使用しているというだけで、作り方や見た目は普通のコロッケと変わりません。
ようは地場野菜の消費促進も兼ねた取り組みなんでしょうね。
そばの出汁と合わさって美味しく頂きました。
ちなみに、そば以外にもコロッケ単品で注文できるお店もありますから、三島を訪れた際には是非食べてみて下さい。
ジャンボタクシーにしか見えないこの車は「きたうえ号」という三島市自主運行バスだそうです。
富士急静岡タクシーに運行を委託しているようですが、名前の通り、三島駅と北上(きたうえ)地区を結ぶ設定になっており、路線バス同様に所定のダイヤと経路に従って運行されます。
1日7往復設定されているようで、この手の自主運行バスにしては頑張っている方ですかね。
それではJRの方へ入場したいと思いますが、こんな表示がありました。
これは三島駅はTOICAのエリア内であり、1駅隣の函南駅までがエリア内となっていますが、熱海駅についてはSuicaエリア内であり、函南~熱海間を跨いでICカード乗車券での乗車はできないという注意書きです。
私もこの区間を利用しますが、伊東からそのまま南伊豆フリー乗車券のフリーエリアに戻る関係上、Suicaだと精算がややこしくなるため普通乗車券を買っていました。
それではわざわざ三島までやってきた目的の踊り子の乗り場へ向かいましょう。
踊り子は通常、東京~伊豆急下田間での運行ですが、1日数往復が熱海駅で分割されて伊豆箱根鉄道直通の修善寺行きとして運行されており、そのうち、伊豆箱根鉄道内は別の旅で乗ったことがあったのですが、三島~熱海間は乗ったことがなかったわけです。
185系の踊り子撤退も時間の問題だと思われる今、せっかく伊豆方面まで出向いたなら乗っておこうと思ったわけですねw
こちらは伊豆箱根鉄道連絡改札です。ホームへ通じる地下道と外へ繋がる改札口から分岐する形で中間改札があり、JRと伊豆箱根鉄道を乗り継ぐ人は駅舎の外に出ることなく乗り継ぎが可能です。
ただし、伊豆箱根鉄道駿豆線はICカード乗車券に対応しておらず、TOICAなどICカード乗車券でJRに乗ってきた人は一旦外に出てから乗り換える必要があります。(ちなみに、同じ伊豆箱根鉄道の大雄山線はSuicaに対応しています)
この連絡線を通って、伊豆箱根鉄道直通の「踊り子」が入線してきます。
そういえば、ポイントのあたりだけホームが窪んでいますが、あれは列車のオーバーハング部分がホームに接触しないためですね。
関東地区ではすっかり数を減らした211系も静岡地区ではまだまだ現役です。
暇つぶしに伊豆箱根鉄道の列車を撮ってみました。
ん?これってもしや・・・
贅沢にも1区間だけの特急「踊り子」
それでは、「踊り子」での丹那トンネル越えを楽しみましょう。
↑そして、いよいよ「踊り子」の入線です。
そしたら、乗車です。まあ10分ちょっとで着いてしまうんですけどねw
で、実はここで問題がありまして、それはM車の配置です。
修善寺発着の踊り子は5両編成なんですが、そのうち、M車は2両のみであり、かつその2両は指定席扱いという音鉄泣かせw
奮発して指定席を取るという手もありましたが、それだと特急料金は1170円w
自由席特急券の650円でもちょっと惜しい気持ちがある中、流石にそれは勘弁・・・でも録音はしたいということで取ったのはM車に隣接するT車(自由席)デッキに立っての録音という作戦です。
この方法は実は以前に伊豆箱根線内で収録した際にも使っていた技であり、今回も端からそれで行くつもりだったわけですね。
三島を出てしばらくは大人しい走りだったのですが、函南を過ぎたあたりから本領発揮の爆走でした。丹那トンネルで反響するモーター音も堪能したら熱海に到着します。約15分の乗車でしたが、普通列車でも所要時間はほぼ同等であり、新幹線に乗った場合が約8分、流石に新幹線なら半分程度の所要時間ですが、自由席利用の特定特急券でも860円の追加です。
↑熱海駅に到着するとイベントがあります。
それは連結作業です。乗ってきた修善寺からの編成と伊豆急下田からの編成がここで連結されるわけですね。
下田からの編成が入線してきました。
JR東日本、JR東海、伊豆急行の車両が並びました。
15号車まであるのがこの踊り子の特徴ですね。
というのも、東京~伊豆急下田間の10両編成に東京~修善寺間の5両がくっつくわけですから必然的に15両になるわけですが、2017年現在定期運行される在来線特急では最も多い両数になっています。
新幹線も入れれば、東京~盛岡間で「はやぶさ」と「こまち」の併結運行が17両編成がありますが、それほどの需要があるところはまず新幹線が作られているでしょうからね。
↑それでは、日本一長い特急列車の発車を撮りましょう。
そうしたら、伊豆急行の電車で川奈まで移動し、再び南伊豆フリー乗車券のお世話になります。
川奈駅
本日最初の駅巡りとして川奈駅に立ち寄ります。
昔よく使っていた駅の地下道が落書きだらけで薄汚れた印象が強かった私としては地下道にいいイメージがないのですが、ここは綺麗に保たれていていいですね。
線路際の柵には伊豆急行の車両たちを紹介する張り紙がされていました。
ひらがなばっかりで書かれていますから子供向けなんでしょうけどねw
ここで「踊り子」が通過します。
↑185系「踊り子」の通過シーン
これくらいで南伊東駅に向けて電車に乗ることにします。
続いて乗るのは「黒船電車」です。
今朝「キンメ電車」にも乗りましたが、「黒船電車」にも乗れてよかったです。
といっても、1区間だけですけどねw
車内はボックス席が中心になっていて、黒船にまつわる資料や解説が並んでいます。
1区間しか乗っていないのでこれくらいしか撮影できませんでしたが、とりあえず乗れてよかったです。
南伊東駅
1駅引き返す形で南伊東駅にやってきました。
乗ってきた「黒船電車」です。
ここで特急列車と交換するようなので特急を撮ってから駅取材を始めたいと思います。
↑「スーパービュー踊り子」通過シーン
↑続いて「黒船電車」発車シーン
これでいよいよ取材開始ですね。
ホームは1面2線の島式ホームであり、高架駅ゆえ見晴らしがいいですね。
こちらが改札口です。ここもICカード用の簡易改札機以外は昔ながらのスタイルですね。
駅前はそのまま路地のようになっていて、駅前広場といったものもはありません。
駅舎です。ここは観光客より地元の方の利用が多そうな駅ですし、観光地っぽさはあまりないですね。
バスの時刻表です。
伊東駅と伊東病院を結ぶ系統が乗り入れているようですね。30分~1時間に1本程度の運行本数となっており、地方路線にしては充実していると思った矢先、全ての便に▲印が付いていることに気づきました。
その印の意味は・・・「土休日運休」
つまり、土休日はこのバス停にバスは来ないということですねw
病院発着ということで通院路線という性格が強いんでしょうね。
今だったらコンクリート橋で作られそうな高架も盛土になっているあたり、開業時期の古さを物語りますね。
島式ホームなのでどっちの乗り場に入ろうが同じホームなわけで必要性が若干疑問ですが、こういうギミックは好きですね。
そうそう、当駅は1線スルーになっているので出発信号機が2つ並んでいます。島式ホームだと分かりやすいですね。
↑今度は上りの「スーパービュー踊り子」が通過しました。
さて、ここからは普通列車で南下していきます。
普通列車で南へ
南伊東駅からは下田方面に向けて普通列車で移動します。
列車は伊豆高原行きだったので伊豆高原駅で乗り換えがあります。
え?稲梓と蓮台寺はどうしたって?w
昨日の堂ヶ島、今日の箱根関所跡での階段上りによる私の駆動系への過負荷が原因で残り2駅の取材をする気力をなくしてしまい、2駅への訪問を断念して下田へ直行し、一休みしてから「踊り子」で帰路に就くこととしましたw
実を言うと、まだ記事にはされていないようですが、西鉄8000系さんがつい最近伊豆急行全駅制覇をされたそうで、そのことも無理して駅取材をしなくてもという自分への言い訳になっていましたw
まあ、西鉄8000系さんの記事もいずれ公開されるでしょうし、お楽しみに!
側線には185系と251系が並んでいました。
一旦外に出て駅前のお店で一休みしてから見落としたところを回収して帰路に就くこととしましょう。
昨日はスルーしてしまいましたが、駅前に足湯もあったんですね。
艦これ経由で軍艦の知識を多少かじった私も、この時代の艦艇はさっぱり分かりませんw
最後に下田ロープウェイをズームして撮ったら下田を後にします。
ちなみに、予定通り稲梓と蓮台寺へ訪れていたら当駅の滞在時間は5分もないまさにとんぼ返りになっていたので改めて外を見る時間はありませんでした。
「踊り子」で帰京
既にお昼頃、三島→熱海で乗ってしまった「踊り子」でしたが、今度が本番ですね。
方向幕です。写真は指定席ですが、私が乗ったのは例によって自由席です。
ただ、踊り子の場合、列車によって差異があるものの私の乗った便の場合、自由席は9号車・10号車の2両のみで、10号車はT車なので、録音ができる自由席は9号車しかないんですよね。
そのため、車内全体が宴会状態になったらどうしようもないというリスクはありますが、たまたま自分の指定した席の近くにうるさいグループが乗り合わせるリスクを考えればどっちもどっちであり、安く上がる方を選びましたw
始発からの乗車ですし、東京方面の最終便ということもあって観光客の利用が少ないことを考えれば座れないことは考えにくいですしね。
しかし、発車数分前にスーツ姿のグループがぞろぞろと乗ってきて、座席を回転してボックス席を作り始めました。
更にはおつまみとお酒を取り出す様子が見え、これは危ないとすかさず反対側の車端部へ避難w
出張帰りか何かなんでしょうが、私の経験上、特急や新幹線の録音では出張帰りのサラリーマンも脅威度の高い存在だと認識していますw
そんな一コマもありつつようやく列車は発車していきました。既に反対側の車端は塞がれた今、更にうるさい人が近くに乗ってくればもはや避難路はない状況ですが、運を天に任せていきましょう。
伊豆急行線内では「踊り子」も「スーパービュー踊り子」も停車駅は同じで河津、伊豆稲取、伊豆熱川、伊豆高原、伊東と停車していき、JRの線内は「踊り子」と「スーパービュー踊り子」で差がつけられていて、「スーパービュー踊り子」は熱海、横浜、東京のみとかなり絞られる一方、「踊り子」は伊東線内は網代にも停車します。2013年までは来宮、宇佐美にも停車しており、伊東線内で通過するのは伊豆多賀の1駅だけという状態でしたが、網代のみとなって名ばかり特急ではなくなりましたw
そういえば、東京まで乗車すると3時間を超える長丁場になりますが、車内販売がないのがネックですね。
放送でも車内販売も自販機もないのでご了承くださいと案内していました。
また、停車時間がある駅ではホームの自販機を利用するように案内していました。特急でこんな放送を聞いたのは初めてのような気がしますw
私も最初は我慢していましたが、喉の渇きに耐えかねて熱海駅でホームの自販機に走りました。
東海道線内でも「スーパービュー踊り子」より停車駅が多く、湯河原、小田原、大船、横浜、川崎、品川、東京と停車していきます。
これでも結構停まる気がしますが、一時期は平日限定で藤沢、茅ヶ崎、平塚にも停車していた時期もあったようで、その頃からすれば特急らしい設定になっているといえますね。
なお、余談ですが、「踊り子」の短距離利用者を分離したいという意図から快速「アクティ」が登場しました。
熱海からは東海道新幹線と並行していますから時折車窓から新幹線が見えますね。
以外にも小田原で降りる人もいましたね。小田急沿線に住んでいる人だと小田原から乗り換えたほうが安くて早いんでしょうね。
小田原から先は貨物線も並走して複々線になりますが、車窓はすっかり日没寸前
あとは東京まで大人しく乗車します。
大船・横浜・川崎・品川とそれぞれ下車がありますが、横浜以外は「スーパービュー踊り子」では通過する駅ということもあって「踊り子」に集中しているのか下車する人が多かったです。
ついに東京駅までやってきました。
ここまでやってくれば旅という非日常は終わり、日常に戻ってきた実感が湧きます。
↑おまけに山手線でE235系がやってきたので入線シーンを撮ったら終わりです。
この後は普通に帰宅しただけなのでレポートはここで〆ます。最後までお付き合いありがとうございました。
実は、この数週間後、またしても「踊り子」に乗ることになりますが、それはまた別のお話ということで・・・