「ビューやまなし」とキハE200系の旅

今回は青春18きっぷを使って、中央本線方面を旅しましたのでそのレポートです。なお、18きっぷを使っていることからも分かるようにこの旅は3月中旬に実施したものであり、レポートの執筆が遅れています。なので、レポート内の記述は当時のものとしてご覧下さい。

行程の説明

今回は中央本線のホリデー快速「ビューやまなし」に乗車するのがメインの旅であり、小淵沢でちょうどいい時間つぶしをと考えた結果、小海線で小海駅まで往復するとちょうどよかったためそのようにしました。で、小海線では片道はハイブリッド気動車として知られるキハE200系が充当される列車だったため、今回は215系とキハE200系に乗るための旅といっても過言ではありませんね。
内容的に軽い旅ですが、これは先週飯田線と「はまかいじ」の旅で使用した18きっぷの余りを消化するためという意味合いが強かったためです。
行程自体はごく単純なものなので説明はこれくらいで本題に入っていきたいと思います。

新宿からゆっくり出発

先週も「スーパーあずさ」に乗った新宿駅から今日も旅立ちます。
発車が9時2分なので朝ゆっくり出来ていいですねw
それでは早速ですが乗り場へ向かうこととしましょう。


こちらが215系「ビューやまなし」です。


ちゃんと先頭部にも列車名が表示されているんですね。


方向幕はストライプが入った独特のデザインでした。


詳しい解説は聞ける車両時点に譲るとしても、元々着席通勤というコンセプトで作られた車両だったのでボックスシートが基本になっています。


そして、この車両の特徴は2階建てということですが、そのため1階・2階を行き来する階段があるのも特徴ですね。


1階部分の車内です。やはり天井が低めで圧迫感がありますね・・・

という感じで車内なんかを撮ったりして過ごしますが、まだ時間が余っているので一旦ホームに出て外からの撮影を続けたいと思います。
ちなみに、ここに公開した写真以外にも色々撮りましたが、それはいずれ聞ける車両時点に追加する形でお見せしたいと思いますのでしばしお待ちを・・・


忘れてはいけない発車標
停車駅案内が付いていますが、中央快速線の区間である高尾までは三鷹、立川、八王子、高尾にしか停まらず、高尾に停まることを除けば特急「かいじ」と変わらない停車駅です。
逆に「成田エクスプレス」は上記停車駅に加えて吉祥寺、国分寺にも停まるので臨時とは言え特急より停車駅が少ない快速になっていますねw


コンコース階の発車標です。特急に混じって案内されており、「ビューやまなし」が中央快速線ではなく中央本線の列車だということがわかりますね。
ところで、特急の2分後に発車するダイヤになっているんですね。


そういえば、「新宿さざなみ」もこの時間帯ですね。
「あずさ」の東京行きもレアです。


反対側のホームからも撮ったらいよいよ乗車して旅立ちましょう。

ホリデー快速「ビューやまなし」

それではそろそろ発車時間になりますから車内に戻って小淵沢を目指して行きましょう。
まず、この「ビューやまなし」についてですが、新宿~小淵沢間を運転するホリデー快速の1種で、3月~11月の土休日を中心に運転される臨時快速列車です。充当される215系が元々東海道線での運用が前提だったこともあり、耐雪仕様にはなっていないため冬季は運転されませんが、首都圏から山梨県への行楽輸送の足として活躍しています。
停車駅ですが、全区間で通過駅のある快速運転をしており、特急「かいじ」より若干停車駅が追加された程度になっています。流石に特急との差別化は必要ということなのか、途中駅で特急退避をするダイヤになっていますが、18きっぷシーズンであれば18きっぷで乗れますし、それ以外でも特急券不要で東京都内と甲府や小淵沢とを乗り換え無しで移動できるため人気があるようです。ちなみに、東京側は千葉まで、小淵沢側は上諏訪や松本まで延長運転されることもあるようです。

あと、使用される215系は上述の通り2階建てとなっており、2階席に乗れば特急列車では味わえない高い視点からの眺望を楽しめます。これが列車名の「ビューやまなし」の由来でもありますね。

それから、使用される215系についても聞ける車両辞典と重複にならない程度に解説していきたいと思いますが、元々は首都圏で増加していた長距離通勤の通勤客に対して着席通勤のサービスを提供しようという意図から生まれた車両です。そのため、両端の先頭車以外はオール2階建てという構成で、座席定員を極力増やそうという設計になっています。
当初は「湘南ライナー」や快速「アクティ」に使用され、特に「アクティ」では本形式が「アクティ」のイメージとして定着し、箱根や熱海、伊豆への行楽客から人気を集めますが、出入り口が2箇所しかなく車内に階段があるという構造が災いして乗降に手間取って遅延が目立つという問題もあり、2001年に「アクティ」からは撤退、その後湘南新宿ラインのうち新宿以南のみ運転の一部列車に転用されますが、そちらも2004年に撤退となり、以後は定期運用は「湘南ライナー」といったライナー列車のみとなり、土休日は「ビューやまなし」などの臨時快速として走る場合以外は運用がないニート状態になっています。
と、これ以上掘り下げると聞ける車両辞典と完全にかぶるのでこれくらいにして、レポートを旅に戻していきましょう。


山手線を見つつ新宿駅を後にします。
ちなみに、今回は録音的な都合もありあえて眺望のよい2階席ではなく台車直上の平屋部分に乗りましたので視点も普通の車両と同じですw

新宿では先発の特急の発車が遅れた関係で数分遅延しての発車となりました。
この時点では立ち客はなく席を選り好みしなければ座れる程度の乗車率でした。新宿を出て最初の停車駅は三鷹ですが、中央特快でも中野に停まるので新宿~三鷹ノンストップを特急料金不要で体験できるのは「ビューやまなし」ならではですね。ちなみに、平日の夜に若干設定されていた新宿始発の中央特快は中野を通過していましたので新宿~三鷹ノンストップでしたが、この前の改正でひっそりと消えてしまったようですね。

しばらくは中央・総武緩行線とも並走しつつ見晴らしのいい高架区間が続きますが、あんまり飛ばさないのはこの区間のお約束ですねw
中野を過ぎて最初の待避線のある駅が三鷹であり、高頻度運転の快速電車の合間を縫って走る関係で致し方ないのですが、特急でもあまり飛ばさないのが残念です。

そして、三鷹に到着します。ここから乗ってくる人も結構いましたね。


武蔵境駅で西武多摩川線と分かれます。

続いての停車駅の立川でも乗車する人が多いですが、降りる人も多かったです。新宿始発で座れる可能性が高く珍しい車両にも乗れるからとあえて立川や八王子と言った短距離でも「ビューやまなし」に乗ろうという人もいるんでしょうね。


豊田車両センターが見えたら八王子はすぐです。


普段はE233系で通ることばっかりなのでじっくり車窓に目をやることも少なく今まで気づきませんでしたが、西豊田駅設置を求める看板があったんですね。

一般に中央快速線と呼ばれる区間の末端に当たる高尾を過ぎると今までの都市内交通の顔から都市間交通の顔へと変貌していきます。東京や新宿からの快速・特快電車も1日数本の大月や河口湖発着を除いて当駅で折り返しですし、松本や甲府からの普通列車(いわゆる中電)もやはり早朝や夕方の立川発着を除いては当駅で折り返しますから、運行系統上でも境界点ですね。

高尾の隣の駅、相模湖は「ビューやまなし」にとって東京都内を出て最初の停車駅であり、相模という名前の通り神奈川県に位置していますが、中央本線が神奈川県を通っているって意外な事実かもしれませんね。
駅名の通り近くには相模湖というダムによる人造湖があり、釣りやキャンプといったレジャーが楽しめるほか、プレジャーフォレストという遊園地もあるようです。そのため、「ビューやまなし」の停車駅になっているんですね。


車窓の方も一気に山の景色に変わっていきます。


並走する道路は国道20号です。東京都内では「甲州街道」の通称でも知られますが、東京と塩尻を結ぶ国道です。


すっかり長閑な景色になりました。


大月では富士急行と接続しますが、見えたのは元JR東海371系の8500系「富士山ビュー特急」でした。「あさぎり」時代にも乗りに行きましたが、富士急に転籍してからは乗っていませんねぇ。
ちなみに、大月では結構な人数が降りていきました。その殆どが富士急行の乗り場へと吸い込まれていきましたが、河口湖や富士急ハイランド、富士登山などその目的地は様々なんでしょうね。


大月を過ぎると地形は険しくなっていきます。
甲州街道の難所としても知られた笹子峠を目指して登っていきます。中央本線は笹子トンネルで一気に通過してしまうので列車に乗っているとあっという間に過ぎてしまいますし、中央自動車道、国道20号もいずれも長大トンネルで越えているので現代の交通路としては笹子峠が難所という感覚はないかもしれません。
ちなみに、国道20号の新笹子トンネルが開通するまでの旧道は県道に格下げされているものの現役で供用されており、登録有形文化財にも登録された笹子隧道も残っていますから、古い時代の峠越えを体験したい方はそちらを通って笹子峠を越えてみるのもいいかもしれません。


峠を越えると一気に景色が広けます。甲府盆地に入って列車は勝沼ぶどう郷駅に到着します。
駅周辺には桜の木が1000本ほど植えられており、桜の名所としても知られていますが、この日はまだ早かったのか咲いていませんでした。
また、付近には古い中央本線のトンネルを転用した遊歩道があるなど鉄分も豊富なので一度降りてみたい駅ですね。


盆地の景色が続きます。

段々と市街地に入っていくと塩山、山梨市、石和温泉、甲府と停車していきます。甲府は山梨県の県庁所在地であり、身延線とも接続する主要駅ですが、やはりここで降りる人がかなり多かったです。そして、車内に残ったのはごくわずかw


甲府を出るとまた市街地から長閑な景色に戻りますが、「ビューやまなし」は韮崎、小淵沢にしか止まらず特急と同等の停車駅です。

しかし、小淵沢の2駅手前、日野春で特急退避がありますw
停車駅が同等なんだから、いくら215系が特急型車両より最高速度が劣るとは言え小淵沢まで逃げ切れないことはないと思うんですが、これは小淵沢まで乗り通す人を特急に誘導したいがためにこういうダイヤにしているのではないかと穿った見方をしたくなりますね。

そんなわけで、ようやく終点の小淵沢に到着です。

小淵沢駅

ついに終点の小淵沢に到着しました。ここでは小海線まで1時間弱の滞在時間があるので取材がてら色々見ていきたいと思います。


とりあえず215系を撮影
流石に午後の折り返しまで当駅で待機するとは思えず、どこかに回送されるんでしょうがそのシーンを動画撮影しようかと思っていたらあっさり塩尻方に発車していってしまったので動画は撮れずw


ビューやまなしの乗車位置案内


縦型駅名標
通常のタイプはあとで貼ることにしますw


松本や長野は分かりますが、現在直通のない名古屋が書かれているあたり、中央本線は名古屋までなんだと訴えているようですね。
かつては新宿~名古屋間を走破する列車も運転されていたようですが、現在では塩尻駅を境に完全に運行系統が分断されていて、中央西線・中央東線なんて呼び方もあるように、実質別路線と言ってもいいような状況になっていますね。


ログハウス風の建物(?)がありましたが、ホームの屋根を作っている最中のようで、埋もれているみたいな感じになっていますねw


新しい駅舎を作っているのか、連絡通路のようなものもありました。


あと、先週乗った「はまかいじ」の案内もありました。


それでは改札の方へ向かいたいと思います。小海線乗り場へは別の跨線橋で接続されていますが、どのみちこの後小海線に乗るわけでその時に通るので先に外に出てみたいと思います。


こちらが改札口です。ICカード用の簡易改札機はありますが、乗車券の人は手動での改札になるようです。


誤タッチとはどういうことかと思ったら、最寄り駅からSuicaなどで入場して、新宿からあずさ回数券などを併用した場合、ここでSuicaをタッチしてしまうと最寄り駅から当駅までの運賃が引き去られてしまい、運賃を二重に支払うことになってしまうため、窓口で処理してくださいってことなんでしょうね。
確かに、この辺はJRの運賃制度に明るくないと分かりづらいですよね。


あちこちの駅にあると思われるミニチュアがお出迎えw


よく見ると紙粘土のような質感ですが、もしかして手作りなんですかね?


これって、秋田県の「なまはげ」ですよね?現れる場所を間違えてませんか?w


地元の子どもたちが描いたと思われる壁画


改札を出た所です。入ってすぐの所に発車標があるのはいかにも地方の駅って感じの構造ですね。


そして、こちらが駅舎です。
見た目はそこまで古そうには見えませんが、開業当初からの木造駅舎という記録もあるそうですよ。


駅舎に併設されているのはデュオレールという売店です。駅構内からも直接利用できる構造になっており、乗り換え待ちの間に軽食や飲み物を調達するのにも便利です。


観光案内所も併設されています。


駅前の様子です。昔ながらの観光地という風情ですね。


駅前に回数券のバラ売りをする自販機があるあたり、当駅からの特急利用者はそれなりに多いということなんでしょうか。
なお、この手の自販機はJRが設置しているわけではなく、金券ショップがどこからか仕入れた回数券をバラ売りしているものであり、JRで正規に買うより若干安い値段で買えるみたいですね。


駅前にバスが待機していましたが、これは路線バスではなくアウトレットへのシャトルバスだそうです。
それにしても、最近はあちこちにアウトレットがありますよねぇ。


建設中の新駅舎(多分)
今の駅舎は小じんまりとしたものですが、かなり立派な駅舎に生まれ変わるようですね。


当駅は甲府盆地から一気に高度を上げた八ヶ岳の高原地帯にあるため標高は881mもあります。甲府市が大体300m程度らしいですから、そこから一気に500m以上も登ってきていることになりますね。
そんな当駅から小海線は更に登っていくわけですが・・・w


横から見るといかに大きな駅舎を作ろうとしているか分かりますね。


当駅には何路線かの路線バスも乗り入れていますが、山梨交通の子会社の「山交タウンコーチ」という会社が周辺の観光地とを結ぶ路線を季節限定で運行している以外は、北杜市が運行している北杜市民バスのみとなっていて、純粋な市民の足としての路線バスからは民間事業者が撤退している状況のようですね。
特急停車駅ですらこんな状況なんですから、地方のバスを取り巻く環境の厳しさが伺えます。


周辺散策も終えたら駅構内のそば屋でお昼ご飯にします。
実は最初は改札を出てすぐに食べようと思っていたんですが、「ビューやまなし」を降りた利用者が私同様に小海線に乗り継ぐのを待つ間に食事を済ませようと考えたのか混み合っており、先に外の撮影をすることにしたのですが、撮影を終えてから来てもまだ多少混んでいましたね。
まあ、駅周辺で手軽に立ち寄れる飲食店はこのそば屋ぐらいですからね。


ここで頂いたのが小淵沢駅名物「山賊そば」です。
どこに”山賊”要素があるのかというと、山賊は物を”取り上げる”→”鳥、揚げる”ということで大きな唐揚げが乗ったそばを「山賊そば」と呼ぶようになったんだそうです。
唐揚げのそばといえば、我孫子駅の弥生軒が有名ですが、ここの山賊そばも美味しかったです。
様々なトッピングを追加できるのも魅力ですね。
ちなみに、このそば屋は丸政という会社が経営していて、同社は山梨県で駅弁を製造販売する会社としても有名らしいです。


昼食を済ませたら構内に入ります。するともう小海線の列車がやってきていました。


キハE200系の愛称「こうみ」のロゴ

さて、まだ小海線の発車までしばらくありますので先ほど見落としたところを構内取材です。


工事の足場に囲まれて窮屈そうな駅名標
何気に国鉄タイプですね。


ちなみに、小海線の乗り場の駅名標も国鉄型ですが、小海線独自のデザインが追加されています。


ホームの端まで来てみました。中央本線と小海線の分岐点が見えます。


ここからはホームが見渡せますが、工事中でごちゃごちゃしていますね。

と、ここで「あずさ」が入線してくるようなので撮影のためここで待機です。


↑「あずさ」入線シーン


せっかくなので写真も


「こうみ」と並べてみます。
それでは、そろそろ小海線の乗り場へと向かいましょう。


この乗換案内もどこか国鉄チック


小海線ホームへは改札へ向かう通路とは動線が違うので都会の駅にありがちなこんなマークで案内されています。


小海線乗り場への跨線橋ではこんなポップな案内がありました。
やっぱりキハE200系は小海線の象徴的存在なんですね。


入口のポップなデザインに反し、跨線橋内部はくたびれた感じw


工事現場の囲いで仕切られた空間がありますが・・・


隙間からカメラを差し入れて撮影してみると、中はこんなになっていました。
ホームから見えた新駅舎への連絡通路だったようですね。内部はほぼ完成しているようですが、肝心の奥は木の板で塞がれています。
現在、小海線の利用者は一旦中央本線のホームへ行って、更に地下道で改札に向かうという、地上→跨線橋→地上→地下道→地上という2階分の階段の昇り降りを強いられる不便な状況ですが、新駅舎が供用されれば恐らく駅舎2階部分に設けられるであろう改札から直接小海線乗り場へ向かえることになり便利になりますね。


小海線乗り場にも売店がありますが、やはり営業していないようです。
オフシーズンは駅舎内の売店のみということのようですね。


それではキハE200系に間近で対面といきましょう。


方向幕


車内でもハイブリッド気動車であることをPRしていました。


これはエネルギーモニターと言って、エンジンとバッテリー、モーターの動作状況をリアルタイムで表示するモニターのようです。
2両のうち、トップナンバーのキハE200-1にしか付いていなかったので、デビュー時のPR用の設備という位置づけなんでしょうね。


運賃がたかーい!
・・・なんてのはもちろんネタで、これは系統設定中に一時的に表示される状態のようです。1駅で8888円だったらタクシーのほうが安いですよねw


車内はこんな感じです。2列+1列のクロスシートに、ドア付近のみロングシートという地方線区向けの車両に多いセミクロスシートの配置です。

キハE200系とは

と言った所で車両の紹介に移らせて頂きたいと思います。
え?もっとキハE200系の写真を見せろって?
聞ける車両辞典に追加した時のお楽しみってことでw

というわけで、215系同様に聞ける車両時点とネタかぶりしすぎない程度に解説しますと、キハE200系は2007年に登場した世界初の営業用ハイブリッド気動車でして、分類としてはシリーズ・ハイブリッドというタイプになります。そもそも、鉄道に限らず自動車においてもハイブリッドというのは複数の動力源を持つという意味であり、一般的には内燃機関(エンジン)と電気モーターという組み合わせが多いようですが、そのうち、エンジンは発電のみで、実際に車輪を駆動するのは電気モーターのみというのがシリーズ・ハイブリッドで、エンジンも電気モーターもどちらも車輪の駆動に利用するのはパラレル・ハイブリッドというものになります。
で、キハE200系の場合は、バッテリーに蓄えた電力で電気モーターを駆動しますから、基本的な構成は電車に近く、電力の供給元が架線から蓄電池に変わり、発電用のエンジンを追加したという構成になりますね。
古くからある気動車の形式としてエンジンで発電した電気でモーターを駆動して走る電気式気動車というものがあり、本形式もそれに近いように思えますが、電気式気動車はエンジンで発電した電力を蓄える機能は持っておらず、走行時には常にエンジンが回っていなければいけませんが、キハE200系はバッテリーに十分な電力が残っている場合はエンジンを停止しての走行が可能であり、下り勾配走行時やブレーキ時にはモーターを発電機として使用して回生ブレーキを使うことができ、発生した回生電力で充電ができるため、下り勾配区間ではほとんどエンジンを動かさずに走ることも可能です。

こんな先端技術を使ったような車両が実は10年前にデビューしていたというのが驚きですが、現在は3両のみの導入で、小海線の全列車を置き換えるまでには至っておらず、3両のうち1両を予備車として、2両で1編成を組んで走るため、小海線の中ではレアな車両になっています。JR東日本は一度導入を決めたらあっという間に置き換えを完了させる傾向がありますから、未だに置き換えが進まないということは、キハE200系のようなハイブリッド気動車はそこまで経済性にすぐれないということなのかもしれませんね。
まあ、同じことは自動車のハイブリッドカーにも言われていて、維持費まで考えるといくら燃費がよくとも経済的な車ではないなんて話も聞きますからね・・・

高原列車は行く

とある楽曲のタイトルを拝借しましたが、高原を行く列車で旅を進めていきましょう。(ちなみに、「高原列車は行く」のモデルは福島県にあった磐梯急行電鉄らしいです)
最初は写真の通りガラガラだった車内も発車時間が近づくに連れて混雑していき、ついには立ち客まで出始めました。
私は早めに乗り込んでいたので座れましたが、ローカル線とは言え侮れませんね。

さて、小淵沢駅を発車してまず面白いのが走行音です。停車中は電車のように静かですが、時々バッテリー残量が減ってくるとエンジンが始動して充電し、またエンジンが止まって静寂に戻るという感じですが、発車時は電車のようなインバータ音とともに静かに走り出し、ある程度の速度にあるとエンジンがかかるという電車に乗っているのか気動車に乗っているのかわからなくなる走行音ですw
実際に録音をお聞かせしたいところですが、あいにくまだ録音の整理が済んでおらず、いずれ聞ける車両辞典にページを作ったときのお楽しみにしておいて下さいw
また、エンジンが回っているときも、あくまで発電用なので走行スピードや加減速の状態に関係なく一定の回転数なのも違和感があります。


小淵沢からみるみる高度を上げていき高原の景色になっていきます。
ところで、清里~野辺山間にJR最高地点があるらしく、沿線にその看板もあったようですが見落としてしまいましたw
これは次回再訪時の宿題ですねw


写真の巨大なパラボラアンテナは野辺山宇宙電波観測所という施設のアンテナで世界最大級のミリ波電波望遠鏡だそうです。


いよいよJR線最高地点にある駅、野辺山駅に差し掛かります。
尤も今日は降りませんがねw
ちなみに、当駅の標高は1345mであり、小淵沢からは更に500mも登ってきています。標高が4桁というだけでも十分すごいですが、トロリーバスも含めるならば室堂駅の2450m、ロープウェイも入れれば千畳敷駅の2611mがそれぞれ国内最高ということになります。

余談ですが、国鉄末期に当駅と清里駅の間に「フォトデッキ駅」(標高1375m)という臨時駅が開設されたことがあり、開設期間中はそちらが国内最高の駅でした。これは国鉄のキャンペーンのために設置された臨時駅で、観光用の臨時列車が10分間停車して写真撮影をしてもらうという目的の駅で、乗降はできなかったようですけどねw


長野支社管内でよく見かけるタイプの駅名標もありました。

野辺山で大半の乗客が降りていき、ようやくローカル線の雰囲気に戻ってきましたが、最高地点を過ぎたことでここからは下り勾配になっていきます。一番変化を実感したのが走行音でして、下り坂の回生電力だけで十分な充電ができるのかほとんどエンジンが回らない状態が続き、気動車に乗っていることを忘れそうになりましたw
そして、バッテリーが満杯になるとそれ以上の回生ブレーキは使えなくなるため、排気ブレーキを使うためにエンジンが回るという面白いことになりますw


↑そうそう、走行時のエネルギーモニターを撮ったので貼っておきますね。

この後は小海線に乗るのは実は2回目だということもあって、大人しく小海駅を目指して進んでいきました。

小海駅

出来れば終点の小諸までキハE200系に揺られていたいところでしたが、それをやってしまえば上りの「ビューやまなし」に乗れなくなってしまいますからねぇ・・・


小海駅でも1枚


↑もちろん動画も撮影
と、ここで異変に気づきます。それは明らかに片方の台車からモーター音がしなかったということです。
すぐに携帯で調べてみるとビンゴで、キハE200系は動力台車1基と付随台車1基という構成だったらしく、私が乗っていた位置の直下にあったのはどうも付随台車だったようなのです。
やけにモーター音が小さいなとは思っていましたが、ハイブリッド気動車なのでこんなものなんだろうと勝手に納得していた自分がいましたw(あと、エンジン音は付随台車上でもはっきり聞こえていたのもあって違和感を持ちませんでした)
一応モーター音は聞こえていたのでこれはこれでよしとしてもいいですが、どのみちちゃんとした録音はいずれ録り直さねばなりませんね・・・


気を取り直して駅名標を撮って・・・


長野支社管内は駅名標のバリエーションが多くて楽しいですね。


縦型


観光客向けの横断幕


ここにも「こうみ」の宣伝がw


小海線には快速などは定期運行されていないのですが、停車駅案内もありました。


待合スペースの屋根が三角屋根なのが特徴的ですね。


石碑のようなものがありました。ここにも標高が書かれていますが、小淵沢駅とほぼ同じであり、野辺山付近をピークに登り降りしたのがわかりますね。


2・3番線へは構内踏切で接続している構造です。


構内から見た駅舎


最後に構内を見渡したら外に出ます。2面3線の構造ですね。


改札口です。流石にSuicaエリア外となり、簡易改札機すらなくなり、有人の改札口のみとなっています。


観光案内と一体化したベンチ


信州ディスティネーションキャンペーン(DC)を今夏に控え、宣伝看板も設置されていました。
それにしても、長野県民は県全体を指す呼称として「長野」を使うことを嫌う人が多いと聞きますが、「長野DC」ではなく、「信州DC」なのもそのあたりの事情に配慮したんでしょうかね。


駅前にはレトロな丸型ポストがありました。


ポストの解説が付けられていました。


地方駅なのに3社もバスが乗り入れているなんてすごーい!
と思ったら、全て公営のバスで小海駅が立地する小海町営バスの他、南相木村営バス、北相木村営バスも乗り入れているようです。
ただ、時刻表を見ればわかりますが、この手のバスにしては本数は恵まれている方で、下手したら週に1回しか運転がないような地域もある中、1日5~6本は運転されているようです。


観光客を出迎えるモニュメントがあったりもしますが、列車が到着してしばらくすれば周囲は閑散とした雰囲気に包まれます。


駅前ロータリーも閑散としていますね。列車の時間が近づけば送迎の自家用車が乗り付けたりという光景もあるんでしょうけどね。


それにしても、駅前に並ぶこの物体は何なんでしょう。
駅員さんか周辺住民の手作り作品とかですかね。


そして、駅舎です。
教会を思わせる造りですね。


こんな所で「君の名は。」という文字を見かけるとは思いませんでしたが、監督の新海誠さんがここ小海町の出身らしいですね。


駅の隣には「アルル」という商業施設が併設されています。
地方駅だと主だった商業施設は国道沿いなどロードサイド店に転換されて、駅周辺からは撤退してしまうケースが多い中、駅直結の商業施設が残っているのはいいですね。
ただ、中に入っているのは衣料品店や薬局、花屋などであり、旅行者よりは地域住民向けの施設のようですね。


駅からしばらく行くと橋が見えてきました。
川の向こうにある国道141号にアクセスするための橋のようです。


分類的には下路アーチ橋になるでしょうけど、橋の中央部の幅員が広がっていて、更にはアーチから降ろされたハンガー(?)部が通行路上に来ているなど、面白い構造です。
両端にポールが建てられて車両の通行を阻止していることから歩行者専用の橋として設計されているんでしょうけど、面白い橋ですね。


橋から見下ろす千曲川もきれいです。


飲み物でも買おうかと立ち寄ったコンビニで思わず笑ってしまったのがこれw
24時間営業が標準の都会の感覚からすれば短い営業時間もさることながら、下に添えられた一文がw
店内ではおじいちゃんの店員さんが対応してくれまして、雰囲気からして元々個人営業の酒屋さんか何かだったものがフランチャイズ契約をしてコンビニに鞍替えしたと言ったところでしょうか。
まあ、24時間営業が過剰サービスだと言われたりもする時代、こんなゆるいお店があってもいいのではないでしょうかw

あとは、駅に戻って小淵沢へ戻る列車に乗るだけです。今度はキハE200系ではなくキハ110系が来るでしょうけどねw


↑というわけで、キハ110系入線シーン


写真も撮ったら乗車します。

あとは東京へ帰るだけ

この後、実はついウトウトしてしまいまして気がついたら野辺山を過ぎていましたw
すっかり寝ていて何があったのか分からないのですが、何故か列車は5分ほど遅延して小淵沢駅手前に差し掛かっていました。時計を見ると既に「ビューやまなし」の発車時間を若干過ぎていましたが、アナウンスによれば接続を待ってもらえるとのことで到着後ダッシュでの乗り換えが確定しましたw
前回の「はまかいじ」といい、続くときは続きますねw


ホームで撮影する暇はないでしょうから、せめて車窓から1枚w

ドアが開くやいなや、ダッシュで「ビューやまなし」に乗り込んで東京への帰路につきます。

上り列車についても停車駅などは下りと一緒ですが、甲斐大泉で特急退避のため運転停車がありますね。
あとは、下りと逆パターンで甲府や大月からの乗車が多く、八王子、立川からの乗車が結構あったといったことを書いたらレポートは新宿に飛びますw

新宿ではこのあと湘南新宿ラインなどが走る山手貨物線を通って回送される関係で中央線のホームではなく湘南新宿ラインのホームに到着します。


ここでも最後の1枚


幕はとっくに回送に変わってしまっていて、ついに新宿行きの幕は撮れませんでしたw


隣の乗り場には大宮行きの「スーパービュー踊り子」が入線してきました。

さて、このあと、小淵沢で回送シーンを撮り損ねたリベンジということで回送を動画撮影する気満々だったのですが、なかなか発車しないので携帯で回送スジを調べるとまだまだ時間があったので一旦コンコースで休憩しようと離れた途端、いきなり動き出し撮り損ねるという失態を犯しましたw
携帯で調べた回送スジが情報が古かったのかガセだったのか分かりませんが間違っていたようでしたね。
というわけで、「ビューやまなし」の動画を撮れなかったことと、キハE200系の録音が付随台車上での収録になったことが残念でしたが、気軽な乗り鉄ということで楽しめたと思います。

これにて3月中の活動はようやく記事化が完了しましたが、4月に入ってからもちょいちょい活動をしており、そのレポートが溜まってしまっていますw
ぼちぼち書いていきますので、程々に期待をしてお待ち願います。

P.S.今回の旅で使用後、2回分残った18きっぷですが、西鉄好きさんとyamanomiさんの手に渡っており、九州の方で旅をしたとの情報があります。そのうち記事にしてくれることでしょうw

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