3泊4日で実施した遠征の実質2日目ですが、初日と2日目以降は活動内容が大きく異なるため別のタイトルを付けています。
時系列としては「臨時特急「まほろば」に乗車!」の続きとなります。
なお、2019年12月に実施した活動ですが、何かと多忙につき執筆が遅れに遅れて越年レポートとなっていますw
今回の目的
タイトルには鳥取遠征とありますが、ここでその内容をざっくり説明しておきたいと思います。
今回の目的は「スーパーはくと」に乗車することと鳥取・岡山・兵庫県内の路線の乗りつぶしです。
詳細は各日程の記事でレポートするとして、1日目となる今日は昨晩宿泊した奈良から直通快速で新大阪へ行き、おおさか東線の普通列車で久宝寺へ1往復したらJR京都線で京都へ向かいます。ここまでの活動はむしろ昨日までの活動の続きとも言えますが、京都から「スーパーはくと」に乗ると名実ともに「鳥取遠征」が始まります。
「スーパーはくと」で倉吉まで行ったら普通列車に乗り継いで米子へ、更に境線に乗り継いで境港まで1往復したら、米子から特急「スーパーまつかぜ」で鳥取へ戻り終了です。
初日はほぼ移動で終わってしまっていますが、山陰本線の鳥取~伯耆大山間は新規乗車区間となりますし、境線も以前に1度だけ家族旅行で乗ったことがありましたが、撮影も録音もほとんどなかったので乗り直しですw
と言ったところで本編スタートです。
まずは直通快速で新大阪へ
昨晩宿泊した奈良からスタートしてまずは直通快速です。
どうしても昨日のうちに直通快速の往復乗車を収められなかったという理由から2日目にも活動が跨いだ格好ですね。
まずは発車標から
直通快速に並んで区間快速もありますが、こちらは早朝・夜間に大和路快速の代わりに運転される種別であり、天王寺~奈良・加茂間では大和路快速と同じ停車駅ですが、大和路快速が大阪環状線内でも通過駅があるのに対して、区間快速は大阪環状線内は各駅停車になるという違いがあります。
また、何もつかないただの「快速」もありますが、こちらは大阪環状線へは乗り入れずにJR難波発着となる列車に付けられる種別であり、やっぱり停車駅は大和路快速と同じです。
それにしても、大和路線は快速のバリエーションが豊富ですねw
↑ホームへ上がるとちょうど207系の直通快速が入線してきました。
写真でも撮ります。
ところで、大和路線って基本的に201系か221系ばっかりであり、201系は各駅停車メインであり王寺までしか来ないことが多いので、奈良駅で見られるのは専ら221系ということになるんですが、おおさか東線と直通するこの直通快速のみが207系ないし321系を見られる運用となっていますからこれらの形式を奈良駅で見られるのはレアです。
ちなみに、早朝や夜間に普段は木津までしか来ない片町線の列車が奈良発着で運転されることがあるので、その場合も207系や321系を奈良駅で見ることが出来ます。
直通快速の概要については昨日分の記事で解説済みなのでいきなり乗車レポートとしますが、今日は平日とあって利用者は通勤客がメインでした。奈良駅の時点ではそれほど混んでいませんが、以前に比べて乗車率が増しており、普通に新大阪方面への利用者が使っているようでしたね。
おおさか東線の新大阪延伸以前の直通快速に乗った時は放出で極端に乗車率が上下しており、おおさか東線内の利用者の少なさが目立ちましたが、新大阪直結となったことで通勤ルートとして定着し始めているのでしょうか。
とまあ、書くことはこれくらいで新大阪に到着です。まあはっきり言って書きたいことは昨日の記事で書き尽くした感がありますしねw
新大阪に到着です。
たったの1500字程度にしてもう終わってしまいましたが、今日のメインは鳥取なので前座は手短に済ませましょうw
久宝寺へ1往復
続いてはおおさか東線の普通列車で久宝寺へ1往復です。
これは「スーパーはくと」まで時間があるのと普通列車でもおおさか東線を乗っておきたかったという理由からです。
車両は201系です。
まあ普通列車だとこれしか来ないんですけどねw
それにしても、新しい路線なのに主力車種が国鉄型ってどうなんでしょうかw
ここまで快速と特急でしか通っていなかったおおさか東線ですが、普通列車だと結構長いですね。
というわけで久宝寺に到着です。
ここからはおおさか東線で引き返すわけですが、1本見送る形で少しだけ時間があるので駆け足ですが駅の方もご紹介していきます。
↑乗ってきた201系を見送ります。
おおさか東線の案内です。
確かに路線図に慣れていないと天王寺行きやJR難波行きと新大阪行きの違いが分かりづらいですよね。
床にも同じく乗り場案内がありました。おおさか東線の案内はかなり徹底しているようですね。
改札口です。
久宝寺駅は八尾市にありますが、大阪にもほど近いため大阪近郊の駅として賑わっており、相応に改札口も多いですね。
駅前です。
意外なことに駅前広場はなくそのまま路地になっているという駅の規模からすると意外な光景ですが、駅自体は大きいのに駅前は・・・というパターンはたまにありますよね。
裏側はエレベーターになっています。
橋上駅舎ゆえ駅舎の写真というのが難しいのですが、これが駅舎の写真ってことでいいですかねw
ところで、「久宝寺」という駅名ならびに地名についてですが、普通に考えれば久宝寺というお寺があるからだと思いたくなりますよね。
しかし、実は現在は「久宝寺」というお寺は存在しておらず、地名だけが残っている状態です。
どうやらあの聖徳太子がこの地に「久宝寺」というお寺を創建したことがきっかけで「久宝寺」という地名になり、それが駅名になったことは間違いないらしいのですが、その「久宝寺」が久宝寺と呼ばれる地区のどの当たりに作られ、そしていつ頃無くなってしまったのかという点についてはよく分かっていないらしいです。
まあ、聖徳太子といえば飛鳥時代の人物であり、その時代なら正確な資料が残っていないのも致し方なしですね。
断じてジャージを着ている方の聖徳太子ではないw
新大阪についた時点でおおさか東線編は終了で、あとは「スーパーはくと」に乗るべく京都へ向かいます。
「スーパーはくと」は新大阪にも停車するのでここからそのまま乗っていくことも出来るのですが、「奈良満喫フリーきっぷ」は今日も有効であり新大阪~京都間もフリーエリアに入っていることからこの区間は乗車券不要で往復乗車できますし、特急券もそれほどの差額ではないということで全区間乗車するべく京都へ移動ですw
「スーパーはくと」で倉吉へ
京都へ移動したらここからは「スーパーはくと」編となります。
京都ではなんとなく115系を撮影しました。
こんな色にはなってしまいましたが、今や希少車種ですしね。
こちらが「スーパーはくと」です。
HOT7000系という気動車であり第三セクターの智頭急行が保有する車両です。
JRと第三セクターを直通する特急の場合、JRの車両をメインで使用して、JRと同型の車両を三セク側でも導入するケースが多い中、「スーパーはくと」は全列車がHOT7000系で運行されており、JRの車両を使わないのが特徴です。
号車表示ですが、どこかで見覚えがある気がしたと思えば、JR四国の2000系気動車の側面にそっくりなんですよね。
実はHOT7000系は実際に2000系気動車をベースに開発されており、細かい部分が似ているのも当然だったりします。
それでは乗車ですが、乗車レポートへと進む前にここで「スーパーはくと」について解説をしてから始めていきます。
まず、現在の運行概況ですが、京都~鳥取・倉吉間を1日に7往復しており、下り2本、上り1本が鳥取~京都間での運転となっており、それ以外は倉吉まで走ります。
京阪神から鳥取県への輸送のみならず、東海道新幹線と接続して首都圏・中京圏から鳥取県への輸送も担っており、東海道新幹線から鳥取県への鉄道での最速ルートともなっています。
京都から上郡までは東海道本線・山陽本線を経由し、上郡からは第三セクターの智頭急行を通ってから智頭を経て因美線を通って鳥取へ、更に山陰本線に乗り入れて倉吉まで走ります。
京都~上郡間は複線(一部は複々線)の電化区間である一方、上郡~倉吉はすべてが単線の非電化となっております、上郡を境にして大きく路線環境が変わるのも特徴です。
ところで、近畿や中国地方の路線図に明るい方からすると、京都から鳥取へ行くのにわざわざ東海道本線・山陽本線を通るのは遠回りに思えますよね。
実際に京都から鳥取ならば山陰本線でまっすぐ結ばれており、かつてはこのルートで特急「あさしお」が走っていました。
山陰本線経由だと230.3kmなのに対し、「スーパーはくと」の経路で京都~鳥取間が253.5kmですから、23.2kmの遠回りをしていることになります。
しかしながら、京都~上郡間は線路規格が高く高速運転が可能であり、上郡~智頭間で経由する智頭急行線も高規格路線となっていることもあって「スーパーはくと」は最高速度130km/hで爆走するため、京都~鳥取間は3時間程度となっており、「あさしお」が4時間以上を要していたことを考えると1時間以上もの短縮が実現しています。
これによって山陰本線経由で京阪神と鳥取県を結ぶ列車はなくなり、京都発着の特急は福知山や舞鶴、豊岡、城崎温泉といった北近畿を目指すものだけとなりました。
歴史から行くと1994年に山陽本線と鳥取県への短絡ルートとなる智頭急行線が開通したのを受けてデビューし、当初はJRのキハ181系も使用されていたため、キハ181系を使用する列車が「はくと」、HOT7000系を使用する列車が「スーパーはくと」と愛称を使用車種によって使い分けていました。
現在はキハ181系は引退してHOT7000系に統一されているので「スーパー」を付ける意味は無くなっているのが実際ですが、昔の名残でそのままになっているんでしょう。
JR北海道みたく、そのうち「スーパー」を外すようになるかもしれませんね。
続いて停車駅ですが、基本パターンは京都・新大阪・大阪・三ノ宮・明石・姫路・上郡・佐用・大原・智頭・郡家・鳥取・倉吉となっており、13号のみが追加で神戸・西明石・加古川にも停車します。
13号以外は神戸市の名前を冠する神戸駅や、山陽新幹線が停まる西明石を通過するのが面白いですが、神戸駅についてはそもそも神戸市の中心部は三ノ宮駅の方であり、地下鉄やポートライナーなどの他路線との接続も三ノ宮駅の方でなされており、ターミナル機能も神戸より三ノ宮の方に集まっているためといえますね。過去を遡ると最初期の新快速は三ノ宮のみに停車して神戸を通過していましたし、かつて多く走っていた関西発着のブルートレインも神戸は通過して三ノ宮だけ停車というパターンが多かったです。
西明石については接続路線が新幹線のみであり、新幹線も基本的には「こだま」と一部の「ひかり」が停まるだけである上、新幹線接続の役割は姫路で果たせているのでわざわざ停車する必要がないという判断なのでしょう。(特急どころか快速にも通過される三河安城よりマシ?w)
複々線区間の西端であり、各駅停車は大半が西明石で折り返すこともあって駅としての知名度は高いですが、特急が停まるようになったのはごく最近の話であり、2019年春のダイヤ改正より「らくラクはりま」がデビューしたのに合わせて「スーパーはくと13号」と「はまかぜ5号」が停車するようになりました。
いずれも夕方のラッシュ時間帯に走る列車なので近距離客のライナー的な利用を想定しての停車であり、新幹線接続は必ずしも考慮していないものと思われます。
それでは乗車レポートへと進みましょう。京都駅発車時点では乗車率は20~30%程度と思われます。
軽快なエンジン音を響かせて京都駅を発車するとみるみる加速していきあっという間に西大路駅を通過しました。
新快速でも体験できるこのスピード感ですが、大出力エンジンによる音や振動があることで余計に加速感を感じる気がします。
いつしか大阪府へと入り各駅停車を追い越す場面もあった後、最初の停車駅の新大阪に到着です。
東海道新幹線・山陽新幹線と接続する大阪市の玄関口とも言える駅ですが、意外にもここからの乗車は少ないようでした。
調べてみると、新幹線との接続は姫路駅で行うようなダイヤとなっており、原則として姫路停車の「のぞみ」に接続させるダイヤのため新大阪で乗り換えるルートはあまり一般的ではないんでしょうね。
となると、今は御堂筋線や北大阪急行からの連絡や、開業して間もないおおさか東線との接続なんかが主な役割になってくるでしょうか。
そんな新大阪を出て5分程度で大阪駅に到着です。
JRに限っても大阪環状線と接続しますし、隣接する梅田駅なども合わせれば私鉄・地下鉄各線との接続も担うターミナル駅だけあり、ここからはまとまった乗車がありました。
大阪環状線の電車を見つつ大阪駅をあとにします。
再び高速運転に戻り神崎川を渡れば兵庫県に入ります。
尼崎や芦屋を通過するのは新快速では体験できないことですが、あっという間に通り過ぎてしまうのでいつ通過したんだろうという感じでしたw
三ノ宮に到着です。
ここでも若干名乗車がありましたが、降りる人もいました。
京都や大阪から三ノ宮なら所要時間では新快速とほとんど差はないと思いますが、確実に座れて、特急型の快適な座席で移動できる点に魅力を見出して特急料金を払ってでも乗るという人も一定数いるようですね。
先頭部は展望席となっておりこんな景色が見られます。
ハイデッカーではないので眺望を売りにした車両ほどではないですけどねw
神戸から先、明石にかけての区間は海を見渡せる区間となります。
内陸ばかり走る「スーパーはくと」においては、海の車窓は特に貴重ですね。
そして、そんな海の車窓のハイライトとも言えるのが明石海峡大橋!
淡路島までを結ぶこの橋は、更に大鳴門橋を介して四国へのルートを構成しており、関西~四国の高速バスが頻発するなど、高速バスのメッカともなっています。
もしこの橋に鉄道も通っていたら徳島方面の特急列車なんかもあったかもしれませんね。
明石を出て西明石を通過すると京都からずっと続いていた複々線区間は終わり、ここから先は複線になります。
そして、「スーパーはくと」は姫路駅に滑り込みます。
前述の通り新幹線との接続は主に姫路で行うダイヤが組まれており、実際ここから乗ってくる人が多かったです。
多くはスーツ姿のビジネス客であり、出張へ向かう、あるいはその帰りとかでしょうか。
JR神戸線と呼ばれる区間も姫路までであり、ここから先は名実とも「山陽本線」となりますが、その途中にある相生駅は新幹線停車駅ながら「スーパーはくと」は例外なく通過しますw
ところで、日中時間帯は山陽本線の岡山方面からの列車は相生止まりとなり、代わりに姫路~播州赤穂間の赤穂線からの直通列車か、播州赤穂発着の新快速が走る形になり、姫路方面から山陽本線の岡山方面へ向かう場合は相生での乗り換えが必要なダイヤになっているんですが、「スーパーはくと」はそこを直通してくれるので、姫路と上郡を行き来するだけでもそれなりに利用価値はありそうですよね。
姫路を出ると一気に車窓はのどかになっていきます。
ところで、このあたりにある”たつの市”は「夕焼小焼の赤とんぼ♪」の出だしで知られる童謡「赤とんぼ」のモデルとされており、作詞した三木露風氏は同市の出身であり、幼少期に過ごしたたつの市(当時は龍野町)の情景をイメージして作られたようです。
特急はあっという間に走り過ぎてしまいますが、「赤とんぼ」で歌われた情景に思いを馳せるのもよいでしょう。
そして、「スーパーはくと」は上郡駅に滑り込みました。
上郡駅で智頭急行線に入るため、乗務員もJR西日本から智頭急行に交代となります。
上郡駅は山陽本線では兵庫県内最後の駅となり、この次の三石駅からは岡山県に入ります。
このため、朝晩に設定される大阪方面への直通列車は上郡までとなっていますし、日中は相生~上郡間の区間列車と岡山方面への直通列車が交互に走るダイヤになっているなど、県境の駅ということを物語る運行形態になっていますね。
また、隣の三石駅までの駅間は12.8kmもありますが、これは山陽本線では最長の駅間になるようです。
このように運行形態の面では存在感は決して小さくない上郡駅ですが、利用者自体はあまり多くないようであり、ここでの乗り降りは少なくとも私の乗った車両ではいませんでした。
智頭急行線に入ります。ついに線路は単線となり、スケールダウンしてしまいますが、智頭線もまた高速運転に適した高規格路線として建設されており、ほとんどの区間が高架や盛り土であり、長大トンネルや橋梁を駆使した直線的な線形となっています。
さしづめ非電化版のほくほく線と言ったところでしょうか。
最高速度130km/hで鳥取へ急ぎます。
トンネルが連続していることもありスピード感がより感じられるようになり、あっという間に智頭線で最初の停車駅の佐用に到着です。
姫新線との接続駅であり、乗り継ぎ利用を考慮しての停車でしょうが、ここでの乗降はありませんでした。
県境をまたいで岡山県に入ると大原駅に停車しますが、ここは特に接続路線はない一方で、智頭急行の車両基地があります。
まあ車両基地があるから特急が停まるということもないでしょうけど、智頭急行線内の特急停車駅では唯一岡山県内にある駅なので、岡山県内にも1つは停車駅を作ろうとかいう配慮なのかもしれません。
そんな大原駅を過ぎれば智頭急行の名前の由来でもある智頭駅です。
ここはもう鳥取県であり、同時に智頭急行から再びJR西日本の管轄となり、ここから先は因美線を通っていきます。
因美線は従来からあるローカル線であり、智頭線ほどの高規格ではありませんが、それでも「スーパーはくと」が走るようになったあとは線路改良が実施されて一部区間では110km/hを出せるようになっています。
因美線に入って最初の停車駅は郡家駅です。
初見じゃまず読めないであろう難読地名の1つですが、「こおげ」と読みます。
ここから若桜鉄道が分岐しており、接続のための停車なんでしょうね。
郡家を出たらあと10分ちょっとで鳥取駅です。
言わずと知れた鳥取の県庁所在地であり、山陰本線と接続するターミナル駅でもあります。
大半の利用者がここで降りていきますが、「スーパーはくと」はこのまま山陰本線に入って倉吉まで行きます。
ここまで来ると利用者は少なく車内はガラガラでしたが、それでも大半の「スーパーはくと」は倉吉まで運転されているあたり、倉吉市関係の需要も結構大きいのでしょうね。
山陰本線では海が見える区間もあり、山陽本線以来の海の景色ですが、撮影にはことごとく失敗したため写真はありませんw
それにしても、瀬戸内海と日本海を1つの列車で見られるのは陰陽連絡列車ならではですよね。
倉吉駅に到着!
なんか隣にも「スーパーはくと」がいて、図らずも並びになりました。
ここは乗り換え時間が短いので細かい取材はできませんが、せめて駅名標くらいは・・・
駅員さん渾身の力作がお出迎えしてくれますが、すぐに乗り換えてしまいます・・・w
ここから先は普通列車に乗り換えて米子を目指します。
キハ40系を期待していましたが、キハ126系でした。
普通列車で米子へ
というわけで、「スーパーはくと」で無事に鳥取県入りを果たしたらあとは普通列車で米子へ向かいます。
これは私にとって山陰本線の伯耆大山~福知山間は未乗区間であり、乗りつぶしという意味合いが強いですね。
なお、鳥取~福知山間は今回の遠征では乗らないので山陰本線の完乗は今回の遠征では達成できません・・・w
実は当駅の副駅名として「コナン駅」というのがあり、理由は「名探偵コナン」の原作者である青山剛昌氏が由良駅のある北栄町出身だからです。
市内には「青山剛昌ふるさと館」という施設もあるくらいで、街を上げてコナンをプッシュしています。
そんなコナン駅を発車してしばらくすると・・・
続いてはこの御来屋駅ですが、ここはなんと降りてしまいます。
実はここで対向列車と行き違いのためしばらく停車するようであり、その間に駅取材というわけですね。
つい習性で列車も撮影w
このキハ126系も山陰でしか見られない車種ですから、レアといえばレアですよね。
早速ネタですが、この待合室、よく見ると何かに似ていませんか?
実はこれ車掌車でして、車掌車を駅舎にした例は結構ありますが、ホーム上の待合室としての利用って珍しいと思います。
内部です。綺麗にお色直しされていますが、車窓車の雰囲気は十分残っていますね。
特急の走行に合わせて1線スルー化がされており、独特の線形になっています。
駅舎へは跨線橋で連絡なので渡って外へ出ます。
実はこの停車は20分近くにも及び、じっくり見て回ることが出来ますw
こちらが1番乗り場です。
駅舎へ面する単式ホームとなっています。
地元の中学生による壁画が出迎えてくれました。
描かれている山は大山(だいせん)でしょうか?
何故か消火水槽がホームにありました。
SL時代の名残でしょうか?
何かと思ったら駅舎の清掃をしたというお知らせでした。
でも、地元の人にも愛されているという意味ではいいことですね。
本が置かれていました。
列車を待つ間に読めるようにってことですかね。
現在は無人駅となっていますが、券売機は設置されており、近距離だけならきっぷを買って乗ることが出来ます。
山陰最古の駅舎ならばむしろ当然とも言えますが、登録有形文化財になっているようです。
こちらはかつての窓口でしょうか。
なお、内部は地元の特産品を売る直売所「みくりや市」となっており、活用されているようです。
こちらが駅舎です。
丁寧に保守されているのか、ボロさは感じませんが、それでも年季は感じられますね。
なお、1902年に開業した頃の駅舎らしいので、明治生まれの約120年使われている駅舎ということになります。
丸型ポスト
駅舎の雰囲気に合わせてあえて丸型を設置しているんでしょうかね。
ホームへ戻ると対向列車が入線していました。
まだ私が乗る列車の発車時刻まではしばらくあるんですが・・・
とりあえず2・3番線側へ移動して撮影します。
やっぱりローカル線といえばキハ40系ですよね。
これはいわゆる地域統一色ではありますが、結果的に国鉄時代のカラーのリバイバルになっているので古い駅舎の駅にもよく似合っていると思います。
更にもう1本入線してきました。
こちらは快速「とっとりライナー」であり、当駅で追い越しをするようです。
こういう地方線区で普通と快速が緩急接続するというのは珍しいですよね。
乗り換えたほうが早く米子へ行けますが、米子に早く着いてもその先の乗り換えを考えると結局変わらないので普通列車でのんびり行きましょう。
↑「とっとりライナー」を見送ります。
壁画にも描かれていた大山の実物が見えるようになると米子はもうすぐです。
米子駅からは境線
そんなこんなで終点米子に到着です。
ここでは若干の乗り換え時間のあと、境線に乗り換えますが、その間に米子駅を軽くご紹介します。
車窓から見えた除雪車
まだ雪はほとんど降っておらず、待機中ですね。
ホームは3面6線となかなかの規模ですが、流石は鳥取県西部の主要駅です。
末期色真っ黄色の115系
米子駅には伯耆大山駅を介して伯備線も乗り入れていて、その関係で当駅付近の山陰本線は電化されており、このあたりの山陰本線は山陰地方にしては珍しく電車が見られます。
これは「やくも」や「サンライズ出雲」の乗り入れのためでもありますね。
国鉄チックな案内!
こういうのを見つけるのは旅の醍醐味の1つです。
跨線橋を渡るとこんな案内が出てきました。
境線は0番乗り場という切り欠きホームから発車なので慣れないと分かりづらいです。
地方メインで旅をしていると自動改札機があるだけでも驚きですが、台数もなかなかですね。
岡山方面の「やくも」や鳥取方面の「スーパーおき」「スーパーまつかぜ」など多方面からの特急が集まる駅ですしね。
ちなみに、鳥取県内で唯一の自動改札機がある駅らしいですw
ホーム上からも利用可能な立ち食いそばがあります。
ここで軽く腹ごしらえもいいですが、今は取材を急ぎます。
降りてくる時は気づきませんでしたが、階段にはねずみ男がいました。
目玉の親父の案内で0番乗り場を目指します。
ところで、0番は「れいばん」と読みますが、「霊番」と引っ掛けてもいるようですよ。
0番という番線自体はあとから乗り場を追加したときに既存の乗り場の番号をずらさなくていいようにという理由で採用されたりするので他にも例はありますが、”霊”にしてしまうのは面白い発想です。
「よなご」→「にゃ~ご」で猫をモチーフにしているんですね。
ここまでの鬼太郎推しからして猫娘かと思ったら普通に猫でしたw
↑ここで115系の発車シーンです。
↑隣のホームにはキハ187系が入ってきました。
「スーパーおき」か「スーパーまつかぜ」だと思いますが、この車両も山陰ならではですよね。
古い駅にありがちな廃レールを転用した支柱ですが、ちゃんと説明があるのがいいですね。
駅名標ですが、鬼太郎ワールド全開!w
副駅名として「ねずみ男駅」というのが付けられています。
ところで烏天狗だけ何故かチェーンで囲われていたのですが、何故かと思ったら・・・
なるほど、尖っている部分があって危ないからなんですね。
妖怪といえども安全第一ということですねw
そして、トリはアニメでの主人公の鬼太郎です。
米子空港の愛称が「米子鬼太郎空港」になるくらいメジャーな存在です。
そして、こちらが境線の列車ですが、キハ126系です。
先程乗ったのもキハ126系だったので別におかしいことはないようにも思えますが、境線については逆にレアだったりします。
実は境線はほとんどの列車がキハ40系で運転されており、キハ126系が入るのはごくわずかな運用に限られるのです。
ただ、何故か幕は「回送」
構内放送があり、「回送と表示されていますが境港行きです」とのことw
何らかのトラブルで正しい表示ができなくなってしまったのでしょうか。
↑今度は381系「やくも」の入線です。
今や最後の381系の活躍の場となりましたが、この光景もあとどれくらい見ることが出来るでしょうか。
↑こちらも発車シーンです
0番乗り場へ戻ると何やら技術系のスタッフと思われる方が来て色々やっていました。
なんとか幕を直そうとしているみたいですね。
システムの再起動をかけるのか、一旦エンジンを停止させるなどしていましたが、その甲斐あって幕は正常に戻りました。
それでは、ここから境線の旅に進みましょう。
なお、米子駅についてはまだ外観を見ていませんが、折返しの乗り換えでも時間があるのでその時にご紹介します。
境線で境港へ1往復
毎回恒例ですが、ここで境線について解説をしてからレポートを続けていきたいと思います。
境線は米子と境港を結ぶ全長17.9kmのローカル線であり、米子~後藤間が後藤総合車両所への出入庫の関係で電化されている以外は非電化であり、境線として運行される旅客列車はすべて気動車となっています。
沿線には米子空港があり、このアクセス路線としての役割のほか、終点の境港駅は、境港と連絡しており、隠岐諸島へのフェリーへの連絡手段ともなっています。
また、境港市は「ゲゲゲの鬼太郎」の作者として知られる水木しげる氏の出身地であり、これに因んで境線自体も「ゲゲゲの鬼太郎」とタイアップをしており、鬼太郎列車を走らせたり、アニメ版での声優さんによる車内放送(一部の列車のみ)が流されたり、各駅に「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪の名前を副駅名として付けるなどの取り組みをしています。
続いて運行形態についてですが、定期列車では全列車が普通列車となっており、また、途中駅止まりの区間便はなく全列車が米子と境港を走破する列車となっています。基本的には線内完結の輸送形態であり、山陰本線との直通は朝の1本を除いて設定されていません。
また、全線が車載型カードリーダーによるICOCAサービスエリアとなっており、路線バスや路面電車のような形でICOCAを利用して乗車することも可能となっています。
歴史についてですが、開業は1902年と非常に古く、これは鳥取県内の現在の山陰本線にあたる鉄道を建設する際に、資材を陸揚げする拠点として境港が選ばれ、そこから山陰本線のルート上にある米子までを結ぶ鉄道として作られた経緯があるからです。
似たような例としては、中部地方の東海道本線を建設するために、やはり資材運搬を目的に建設された武豊線などがありました。
もう1つ特筆すべき点としては、米子空港の拡張に伴うルート変更が挙げられます。
境線の中浜~大篠津町間には米子空港駅があり、実際に米子空港へのアクセス手段となっているわけですが、このようになったのは2008年からであり、それまでは大篠津駅というのが別にありましたが、米子空港のターミナルからは滑走を跨いだ立地となっており、大幅な迂回を強いられ空港アクセスとして利用するのは困難でした。
それが、2008年に米子空港の滑走路が拡張されることとなり、この用地に境線の一部もかかっていたことから、ルート変更がなされて合わせてターミナルビルの近くに米子空港駅を設けることで空港アクセス鉄道としての役割を持つことになりました。
地方空港で鉄道によるアクセスが実現しているのはすごいですよね。
それでは乗車レポートと行きたいですが、時間帯的には高校生の帰宅ラッシュに当たり車内は高校生で満員状態・・・w
行程を組む段階で分かってはいたことなんですが、今回はとりあえず乗っとこう程度のものだったのでまあいいでしょうw
ようやく車内が空いてきた頃には外も真っ暗で車窓も見られずw
あと、キハ126系だったため「ゲゲゲの鬼太郎」の声優さんによる放送ではなく普通の放送だったのも残念。
1つだけ思ったことを書くならば、境線は全長17.9kmとそれほど長いとは言いかねる路線ですが、途中には14駅もあり、平均すれば1.2kmおきに駅がある計算になりますから案外長く感じました。
非電化路線でこれだけ高頻度に駅があるというのも珍しいですよね。
これだけ駅が多いと快速が欲しくなりますが、繁忙期限定で「みなとライナー」という快速が走りはしますが、運行頻度はそれほど多くはありません。ちなみに、停車駅は米子・後藤・弓ヶ浜・米子空港・中浜・余子・馬場崎町・境港となっており、途中停車駅は6駅とそこそこ飛ばすようです。
こちらもいつか乗っておきたいですw
というわけで境港に到着です。
なお、駅名や所在する市名は「さかいみなと」と読みますが、隣接する港湾としての境港は「さかいこう」と読みます。
出口から既に鬼太郎ワールドですw
境港へは水木しげる記念館などを目当てに訪れる人も多いでしょうし、観光で訪れるならば嬉しい演出ですね。
ところで、妖怪の世界にもICカード乗車券ってあるんでしょうか?w
こちらは改札口です。
境線は途中駅についてはすべて無人駅ですが、終点の境港だけは有人駅となっており、改札機こそありませんが、駅員配置時間帯は改札・集札が行われます。
駅舎内はそのまま待合室になっていました。
JR西日本管内ではよく見られるタイプのベンチですね。
窓口の上には鬼太郎列車のPR
実は私もこの活動以前に1度だけ境線に乗ったことがあったのですが、それはまさしく「鬼太郎列車」に乗るためでした。この時は完全に家族旅行であり、観光アトラクション的な意味合いで乗った感じでしたが、ごく普通のローカル線でも走っている車両を工夫するだけでも観光客を呼べるという一例でしょうか。
ちなみに、鬼太郎列車の運行ダイヤはこのように掲示されているので、私みたいにキハ126系が来て残念!・・・となるのが嫌な人は事前に調べてから乗りに行きましょう。
鬼太郎とねずみ男に挟まれているのは水木しげる氏ですね。
ここに来てご本人の像も出てきました。
あまりのネタのオンパレードに忘れそうになっていましたが、こちらが駅舎です。
港町ということで灯台をモチーフにした駅舎になっています。以前訪れていたから知っていたんですが、駅舎は流石に鬼太郎関係じゃなかったですねw
該当は目玉の親父(の目玉部分)だぁ!w
これは以前訪れたときには気づかず素通りしていました。
さて、ここまでくれば水木しげるロードを歩いて街歩きもいいですが、もう真っ暗で多くの観光施設は閉まっていますし、駅に戻り米子へ引き返すとしましょう。
ちなみに、駅の隣には「みなとさかい交流館」という施設があり、こちらは隠岐諸島へのフェリーの旅客船ターミナルをメインにいくつかの店舗が入る施設になっているようです。
それにしても「さかいみなと」じゃなくて「みなとさかい」とひっくり返しているのが印象的です。
米子を経て鳥取へ
ここまで来たらもうこの日の活動はほぼ終わったと言ってもよく、あとは米子駅へ出て特急で鳥取まで戻ったらそこで宿泊となります。
今度は駅前に出ました。
もう暗いのでざっくりしか撮りませんがw
「やくも」をモチーフにしたパネルがありました。
これってペーパーフラワーを敷き詰めたものだと思いますが、手が込んでいますね。
あと、ここにも鬼太郎要素がw
そりゃあ境港への玄関口となる駅ですからね。
ちょうど鳥取行きの普通列車がいました。これに乗って鳥取へ行っても良かったですが、今回は普通乗車券ですから特急券を追加するだけで特急に乗れる権利があるわけで、その権利を生かして特急課金ですw
だって、普通列車だと鳥取着が1時間以上遅くなるんだもんw
さて、それではあとは特急で一気に鳥取へ向かって終わりですが、乗り場へ向かうとなんとすごい行列・・・
米子から鳥取へ向かう人ってこんなに多いんですね。地方線区だと思って舐めてはいけませんね。
なんとか座れましたが、相席になっているところもあるなど、ローカル特急らしからぬ混雑ぶりでした。
もう夜ですし、疲れもあってのんびり過ごしていましたが、キハ187系も「スーパーはくと」に劣らず俊足っぷりを発揮してくれていて、景色が見えなくても楽しかったです。
構内の配線は中線を持っていますが、ホームに接するのは2面4線と県庁所在地駅にしてはちょっと小さい気も?w
↑ここで豊岡方面の普通列車が発車します。
エスカレーターの案内はちょっとレトロな雰囲気です。
昭和の高度成長期という感じがします。
砂丘に因んでか砂像も
鳥取砂丘も行ってみたいですが、今回は行程の関係上、その時間はありません・・・w
そして、改札口です。
それにしても、県庁所在地の鳥取に自動改札がなくて、県内唯一の自動改札が米子というのもどうなんでしょうかw
観光列車「あめつち」のパネルがありました。
これも今回は乗りませんが、次回鳥取を訪れる時は行程に入れたいですね。
駅前に出ると変わった形のオブジェ(?)がありましたが、これって何なんでしょうか?
鳥取ではブランド椎茸を生産しているそうなので、もしや椎茸?
鳥取駅の駅舎です。高架駅ということもあって大きな駅舎になっています。
それではホテルへ向かいます。
ホテルへ向かう道中で見つけたんですが・・・
めっちゃ気になります!明日早起きして出発前に見学していくとしましょう。
それではあとはホテルへチェックインして行動終了となります。
これにてこの記事は終了となり、翌日以降は別記事で追ってレポートしますのでしばらくお待ち下さい。
~追記~
2日目も公開しました。