5泊6日にて実施した北海道遠征の2日目です。
なお、1日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
それでは早速行程の説明と行きましょう。
2日目となる今日は、昨晩宿泊した岩見沢からスタートし、岩見沢ターミナルから北海道中央バスが運行する29系統夕張線に乗車して夕張市にあるレースイリゾートまで向かい、折り返し高速バス「ゆうばり号」に乗車して札幌まで行ったら、苫小牧まで寄り道しつつ、再び「ゆうばり号」でレースイリゾートへ、そのまま29系統で折り返して岩見沢ターミナルまで戻ったら、最後は翌日の活動に備えて札幌まで移動してゴールとなります。
メインは2024年9月末の運行をもって廃止される29系統夕張線と「ゆうばり号」のさよなら乗車ということになりますね。
北海道中央バス29系統 岩見沢ターミナル→レースイリゾート
それではこの日の活動の一発目となる北海道中央バスの29系統夕張線から本編を始めていきましょう。
まずは例によって解説からですが、この29系統夕張線は岩見沢ターミナルとレースイリゾートを結ぶ路線バスで、2024年9月末まで毎日1往復が運行されていました。
岩見沢市と夕張市を栗山町などを経由して結ぶ路線ですが、運行は朝の夕張行きと夜の岩見沢行きの1本ずつとなっており、特に夕張市内からの利用では便利とは言いかねるダイヤとなっていました。
それもそのはずで、この路線は同じく北海道中央バスが運行する高速バス「ゆうばり号」の車両を車庫がある岩見沢から起点である夕張まで回送するために存在しているような路線であり、回送ついでに営業しているだけなのでこのようなダイヤになっているわけです。
「ゆうばり号」とセットで運行されていたこの路線も、2024年9月末で「ゆうばり号」が廃止になれば運行する意味がなくなるため、同時に廃止されるとあって、今回乗りに行くことにしたのです。
経路としては栗山までは他の路線と重複しており、栗山から夕張までは「ゆうばり号」と重複するため、意外にも単独区間はないのですが、「ゆうばり号」と同じ車両を使用することから一般路線でありながら必ず高速バスタイプの車両が使用されるという点がネタですね。
運行ダイヤとしては朝の夕張行きと夜の岩見沢行きの1往復というのは既に述べたとおりですが、問題はその出発時刻であり、岩見沢ターミナルを出るのが6時45分となっており、札幌方面からでは始発に乗っても間に合わないのです。
旭川方面からならば始発の特急に乗ると間に合うので旭川・深川・滝川・砂川・美唄からは前泊無しで乗車可能ということになりますが、札幌方面から乗車しようとすると岩見沢への前泊が必要になります。
逆に岩見沢行きの方ならば札幌方面への電車や高速バスにも間に合う時間なのでまだ乗車難易度は低いと言えますが、こちらは日没後の運行となるので車窓は楽しめなくなります。
といったところで解説は以上とし、そろそろレポートに進むとしましょう。
まずはバスが出る岩見沢ターミナルへ向かいます。
この建物が岩見沢ターミナルでして、駅とは別の施設となっていますが、隣接しており鉄道との乗り換えも便利と言えます。
コミュニティプラザとも書いてありますが、バスターミナルと一体化しているようですね。
内部はこんな感じで待合室になっています。
切符売り場もあって、バスターミナルとしての機能は一通り揃っていますね。
各路線の運賃表も掲げられていました。
北海道中央バスでもICカード乗車券の導入は進んでいますが、今のところは札幌近郊の路線と高速バスのみがICカード対応で、岩見沢市内のローカル路線はICカード非対応なので未だに現金しか使えず、そのために運賃を事前に確認できることが重要なんでしょうね。
こちらが今回乗車する29系統夕張線の運賃表です。
これは路線廃止に合わせて撤去される表示でしょうから貴重な記録ですね。
ちなみに、バス乗車券の自動券売機もありますが、朝早すぎて稼働していませんでしたw
あと、29系統夕張線の廃止のお知らせもありました。
また、「ゆうばり号」の廃止にも触れられており、29系統と「ゆうばり号」との関連性が伺えますね。
こちらが乗車ホームです。
バスが頭から突っ込んでくる頭端式バスターミナルの構造であり、車道と乗り場の間にガラスなどもないため吹きさらしになってます。
この活動の頃は穏やかな気候だったので問題ないですが、厳冬期とかはとてもホームでバス待ちなんてできないでしょうね。
まあ、そのために立派な待合室があるわけですがw
こちらが乗り場です。
栗山・由仁方面の路線と同じ乗り場になっていますね。
あとはここでバスを待ちます。
カメラを構えてウロウロしている人もいて、私同様にさよなら乗車に来た人もいるのでしょうか?
乗車口にICカードリーダーがあったのでもしかして使えるのかと思って運転士さんに尋ねると、29系統としての運行ではICカードは使えないとのことで、やはり現金で払うしかないようですね。
↑最前列を確保できたので前面展望をどうぞ!
車内は意外にもそれなりに乗っていて、20名以上は乗っているようですが、彼らはバスマニアという出で立ちでもないので、普通に利用している人たちのようですね。
要所要所でキャプチャも交えて車窓を紹介していきましょう。
しばらく岩見沢市内を走行し、道央自動車道の岩見沢インターチェンジに差し掛かります。
札幌行きの高速バス「いわみざわ号」ならばここから高速に入りますが、29系統は引き続き一般道を進みます。
引き続き国道234号を進みます。
堂々たる4車線道路が続きますが、このあたりに工業団地があるようで、そこへの出勤需要なのかちらほら降りる人がいました。
一旦国道を外れて走る箇所もありました。
これは路線バスあるあるですね。
変わったデザインの案内標識がありました。
青看ならぬ白看?w
いつしか国道は2車線に収束し、JR室蘭本線と交差します。
このあたりで岩見沢市から栗山町へ移っていきます。
バスは栗山駅に差し掛かりました。
以前の遠征で訪れたことのある駅ですが、ローカル線の駅とするとなかなか立派な駅舎ですよね。
ここまではJR室蘭本線に沿って来ましたが、ここからは進路を東へ変えて、JRからは離れていきます。
駅を出てしばらくは栗山市街を進みます。
栗山町のコミュニティバスともすれ違いました。
角田交差点を左折して、札夕線の通称もある道道3号に入り、一気に進路を夕張へ向けます。
ここから先は路線バスが消滅する予定の区間ですから、特に味わっていきましょう。
これまで平野を進んでいた車窓が一変し、山がちな景色に変化して、そのハイライトとして夕張トンネルが出てきます。
トンネルを抜けると夕張テニスコートのバス停があり、道道38号と交差する丁字路となる若菜交差点となります。
右へ行けば新夕張駅の方向ですが、バスは左へ曲がり、レースイリゾートに向かいます。
そのあとは夕張の市街地を進みます。
名産の夕張メロンの看板なんかも見えますが、全体的にやや寂しい印象を受ける町並みでしたね。
財政破綻した町であるという知識がそう思わせるのかも知れませんが・・・
運転士さんが執拗にクラクションを鳴らすので何かと思ったら・・・
「シ、シカだぁ~!」
(早くも旭川のフラグ回収?・・・と思いきやまだまだ終わっていなかったのですw
それにしても、車道を堂々とシカが歩いているなんて、さすがは北海道ですw
ちなみに、このあたりの地名は「鹿ノ谷」であり、かつて存在したJR石勝線夕張支線にも鹿ノ谷駅が存在していたのですが、昔からシカが多い場所だったんですかね?
右手に巨大な建物「マウントレースイ」が見えてきたらいよいよ終点のレースイリゾートです。
結局、夕張市内まで利用したのは、私の他には1名しかいませんでした。
やはり栗山までが安定して利用者がいる区間になるのでしょうね。
到着したらまずは撮影です。
「ゆうばり号」と29系統夕張線の廃止で、北海道中央バスとしては夕張市から撤退することになりますから、夕張に北海道中央バスがいるだけでも貴重な記録と言えます。
バスはこのまま折り返し「ゆうばり号」として運行されるわけですが、折り返しまで30分弱あるためか、一旦どこかへ引き上げるようです。
このバス停には夕鉄バスも乗り入れているので、ずっとここに置きっぱなしだと邪魔になってしまうんでしょうね。
レースイリゾートにて
ここからは折返しの「ゆうばり号」まで時間があるので、その間にレースイリゾート周辺を見ていきます。
実はここには”あるもの”が残ってるので、それも一緒にレポートしたいと思います。
バス停のポールです。
夕鉄バスと北海道中央バスがそれぞれ独立したバス停となっています。
路線は新夕張駅方面と石炭博物館方面のみとなっており、夕張市内で完結する路線のみとなっています。
本数は1~2時間に1本程度と決して多くはないですが、夕張市の市内交通を担う重要な路線です。
なお、去年の9月末までは新さっぽろ駅と新夕張駅を結ぶ路線が運行されており、かつて存在した夕張鉄道線の代替路線として機能していましたが、残念ながら廃止され、バスだけで夕張市から出ることができるのは29系統夕張線と「ゆうばり号」のみとなっており、それも廃止されてしまうため、ついにバスだけでは夕張市を出ることができなくなり、公共交通機関では新夕張駅へ出てそこからJRに乗る手段しかなくなります。
ちなみに、新さっぽろ駅と新夕張駅を結ぶ路線については以前の遠征で乗車していますので、その時のレポートもよろしければ併せてご覧下さい。
こちらが北海道中央バスのバス停です。
よく見ると「レースイリゾート」という名称になっており、夕鉄バスと違って”前”がつかないんですね。
北海道中央バスとしては夕張線と「ゆうばり号」の2路線が利用可能で、それぞれ1日あたり1本と3本なので、合計で4本が市外との往来に使える本数ということになります。
それにしても、「攻めの廃線」と称してJR線の廃止を受け入れた夕張市が、それから5年ほどで市外と往来できるバスが全滅するというまさしく「交通崩壊」の状況に陥るとは色々と考えさせられますね。
北海道新幹線関連で函館本線(山線)の廃止が問題になっていますが、同じ轍を踏まないか心配でなりません。
バス停の隣にはこんな巨大な建物があります。
これは「ホテルマウントレースイ」というホテルで、スキー場を併設した総合リゾートということのようです。
名称は所在地の「冷水山」にちなんでいて、バス停名もこれが由来です。
なお、ホテルについてはコロナ禍で休業に追い込まれたあと、運営企業が変わるなどゴタゴタしており、ホテルとしては現在運営されていないっぽいです。
こちらがホテルマウントレースイの全景です。
独特な形状をしていますが、今はスキーシーズンではないこともあってか閑散としていて、夕張市の現状を象徴するようでもあります。
隣に目をやるとゲレンデとリフトが見えました。
スキー場としては営業しているようですが、冬場はそれなりに賑わうんですかね・・・
駅前にある交差点名は「ゆうばり駅前」となっています。
そう、実はここは既に廃止されたJR夕張駅があった場所なのです。
廃止前にさよなら乗車で訪れているんですが、折り返し時間の都合で5分程度しか滞在できず、駅周辺をじっくり見学する時間はありませんでした。
廃止から5年を経て現地がどうなっているのかというのも楽しみの1つだったりします。
というわけでこちらがかつての夕張駅の駅舎です。
1990年にマウントレースイのアクセスのために現在地に移転しており、それほど古い駅舎ではないのですが、廃止後も往時の姿を保ったまま観光案内所や喫茶店に転用されているようです。
驚いたのはホームどころかレールまで残っていたことですね。
ホームが残されるパターンは多いですが、レールって廃止後速やかに撤去されるイメージがあったので意外でした。
だいぶ雑草が生い茂ってはいますが、ここだけを見れば少し整備すれば鉄道として復活させられそうな感じです。
ただ、軽くホーム上を探してみましたが、駅名標は撤去されているようでした。
こんな場所に放置していたら盗難に遭いそうですし、そうでなくとも駅名標を存置したら現役の駅だと誤解する人も出てきそうですしね。
ホテルとホームを絡めて・・・
このマウントレースイがもっと多くの集客ができる場所に育っていたら、駅前直結というアクセスから、夕張支線も存続の道もあったのではないかと思えてきますが、今となっては後の祭りです。
といったところでそろそろ「ゆうばり号」の時間です。
「ゆうばり号」で札幌へ
ここからは高速バス「ゆうばり号」に乗っていきます。
これもまずは解説から入りますと、「ゆうばり号」は北海道中央バスが2024年9月末まで運行していた高速バスで、札幌市と夕張市を、南幌町、栗山町などを経由して結んでおり、1日あたり3往復が設定されていました。
また、札幌~栗山間の区間便的な路線として「くりやま号」も存在し、こちらは引き続き運行されます。
意外なのは高速バスでありながら札幌市内を除いてクローズドドアシステムを採用しておらず、夕張市・栗山町・南幌町相互の利用も可能になっています。
そのため、沿線の夕張市・栗山町・南幌町と札幌市を結ぶだけでなく、沿線のローカル需要にも応えているのです。
歴史的にも札幌と夕張を結ぶ特急バスを高速バスに格上げして成立した路線なので、今でもローカル輸送も重視しているのでしょう。
そもそも高速道路を走行するのは江別東ICから札幌ICまでの僅かな区間であり、運行区間のうち高速道路が占める割合はかなり少ない路線です。
それではレポートに戻ります。
そろそろ「ゆうばり号」の時間ですが、先に夕鉄バスの新夕張駅行きがやってきました。
石炭博物館や夕張市中心部を経由するバスなので、ここで「ゆうばり号」と接続するダイヤなんでしょう。
夕鉄バスとバス停
ここでご高齢の男性が1名下車してきまして、夕鉄バスが出ていくのと入れ替わるように中央バスがやってきました。
夕鉄バスを待ってからバス停に据え付けるのが暗黙の了解になっているんでしょうね。
そして、いよいよ「ゆうばり号」がお出ましです。
先ほど夕鉄バスから降りてきたご老人も「ゆうばり号」に乗り継ぐようですね。
方向幕を撮ったら乗車です。
先ほどと同じ車両ですが、今度は高速バスということでICカードが使えます。
なので、リーダーにタッチしてからの乗車です。
↑今回も前面展望をどうぞ!
ただ、例のご老人に左最前列の座席を取られてしまったので、運転席後方からの撮影となり、先ほどと画角が異なりますがご了承下さい。
そして、乗客2名を乗せて夕張市内を走り始めました。
キャプチャについては栗山までは先程の29系統と同じなので割愛して、栗山あたりから紹介していきます。
この日はお祭りがあっていたようで、迂回運行になっていました。
そして、栗山駅ですが、ここではずらりと行列をなして乗客が待っており、一気に車内が混み合っていきました。
区間便として「くりやま号」があるくらいなので、栗山からの利用者が多いとは予想していましたが、まさかここまでとは・・・
確かにJRだと岩見沢や追分まで出てから乗り換えないと札幌へ行けないため、高速バスが便利なんでしょうけど、地方でも馬鹿にできない需要があるようですね。
バスは国道234号を外れて南幌方面へ向かいます。
南幌町内でも結構乗車がありまして、鉄道がない分、バスが重要な交通機関として利用されている様子が伺えました。
南幌町を抜けて江別東ICへ向かう場面ですが、大々的に道路工事があっていて交互通行になっていました。
どうやら道路を拡張する工事のようですが、そのために渋滞が発生していました。
また、本来はこのあたりに「江別東インター入口」というバス停があったようなのですが、工事のためか休止扱いになっていて通過していました。
なお、その後このバス停は復活することなく廃止となったようです。
これまで長らく一般道を走ってきた鬱憤を晴らすかのように高速道路を快走しますが、高速道路も工事に伴う車線規制があってあまりスピードを出せないようでした。
高速道路上には野幌パーキングエリアに併設された「野幌」というバス停があるのみです。
まあ、高速道路を利用する区間が僅かですからねw
高速道路に入ったと思ったらもう札幌インターチェンジに到着し、あとは一般道で札幌駅を目指します。
ここから札幌駅までは7kmほどあり、ダイヤ上でも20分ほどかかるのですが、札幌市の規模を考えたら都市高速的な道路があってもよさそうですよね。
調べてみると都市高速は用地の限られる都市部に自動車専用道を導入する関係上、急カーブや急勾配を多用し、幅員の狭い道路とせざるを得ず、これが雪国には不向きであるためあえて導入していないという話を聞きました。
確かに急カーブはスリップ事故の元ですし、急勾配は凍結で立ち往生する可能性があり、幅員の狭い高架道路は除雪にも難儀するでしょうから、建設しても冬期はまともに運用できなさそうです。
同じく人口は多いながら都市高速がない都市として仙台市、金沢市、新潟市などがありますが、いずれも雪の降る地域ばかりですし納得です。
札幌市街に入ってきました。
やはり道庁所在地だけあって都会ですね。
そして終点の札幌駅に到着です。
元々は駅前のバスターミナルを発着していましたが、北海道新幹線関連の工事のため廃止され、現在は駅周辺の路上を発着しています。
降りたらもちろん撮影タイムです。
路上を発着するのは北海道新幹線の工事の間だけの期間限定の光景ですから、これはこれでレア?
地下道には発車標的な案内装置があったのですが、「ゆうばり号」の案内も出ていたので撮りました。
これは2本目の便であり、当初はこれに乗って引き返し、石炭博物館を見学するなどして時間を潰してから29系統で岩見沢へ戻るという行程を計画していたのですが、石炭博物館を見学してもなお微妙に時間が待って暇になるのと、3本目の便だと途中で日没となり車窓を楽しめないのがネックだったのが、29系統で栗山→夕張間の車窓を楽しめたので、復路は日没後の乗車でもいいかということになり、この2本目は見送って3本目を待つことにしたのです。
というわけで、私は今晩予約しているホテルへ向かい、活動中には使用しない荷物を預けてから”ある場所”へ向かうことにしました。
それがこちら
「根室花まる」という回転寿司でして、名前の通り根室発祥のお店です。
北海道は海鮮王国というだけあって、回転寿司でもレベルが違うんですよね。
開店直後に訪問したにも関わらず、私の前に十数組が待っているという事実にこの店の人気ぶりを痛感しつつ待ち、ついに私の番号が呼ばれたのです。
まずは筋子ですね。
これも北海道でないとなかなかお目にかからないネタだと思います。
などなど北海道の魚介に舌鼓を打った私は満足げに会計に向かいますが、金額はなかなかでしたw
まあ、たまの贅沢ということでw
このあとですが、3本目の「ゆうばり号」に乗ることにしたため、だいぶ時間が余ることになりました。
ですので・・・
暇つぶしに苫小牧へ
ここからは折返しの「ゆうばり号」を待つ間の暇つぶし編です。
既に見出しでネタバレしていますが、苫小牧へ行ってこようと思います。
どうせこの日は「北海道・東日本パス」の有効期間内であり、JRについてはいくら乗っても実質無料ですからねw
というわけで札幌駅にやってきた私がまず乗車するのは「エアポート」です。
待っていたのは721系でした。
実はあえて特別快速を見送って区間快速にしたのです。
というのは、前日に区間快速に乗っているものの、札幌行きのみであり、新千歳空港行きでは乗っていなかったので余った時間で乗ることにしたのでした。
なお、最終日も新千歳空港から帰路に就くので、どのみち「エアポート」のお世話になるのですが、遅い時間帯の利用になるため、既に区間快速の運行が終了した時間帯になってしまうんですよね・・・
札幌駅発車直後の車窓からはこんな構造物が見えました。
北海道新幹線関連ですかね?
その後は一旦新千歳空港まで行き、即折り返しで千歳駅へ向かいます。
フリーきっぷだからこそできる芸当ですが、暇つぶしなので少しでも列車に乗っている方が楽しいですからねw
千歳駅に引き返してくるとそこには737系が待っていました。
これに乗って苫小牧に行きます。
千歳線での737系の運用は昨春のダイヤ改正より大幅に増えたのですが、実はそれ以前にも札幌運転所への出入庫を兼ねた運用として札幌乗り入れ運用があり、それに乗ったことがありました。
しかし、それは車掌乗務のツーワン運行だったのに対して、昨春から始まった千歳線乗り入れ運用ではワンマン運転となったことから、ワンマン用の放送を聞いてみたいということもあって、737系で苫小牧に行くことにしました。
まあ、ツーマン運行でも自動放送はあったので、そこまでレアというわけではないですがw
苫小牧に到着!
何度も訪れている駅ですが、実は737系のワンマン運転に乗るという以外にもう1つ目的がありました。
そう、”あの娘”に会わねば・・・!
というわけでやってきたのはこちら!
ここは苫小牧駅近くにある苫小牧観光協会でして、このキャラクターは「ウマ娘プリティーダービー」に登場する「ホッコータルマエ」でして、モチーフとなった競走馬のホッコータルマエ号の馬主が苫小牧の実業家であり、馬名も苫小牧市にある樽前山からとられていたり、ホッコータルマエ号が苫小牧観光大使になっていたりと、苫小牧と縁の深い馬の擬人化キャラクターということで、こうして観光案内所にパネルが設置されているのです。
この取り組みは昨年には既に行われており、しかもこの苫小牧観光協会も訪問済みだったりしますが、今年もまだ続いているとのことで行ってみることにしたのでした。
今回も変わらず愛嬌を振りまくタルマエちゃんでしたが、よくみるとレース場の背景が追加されていますね。
タルマエちゃんに会いに苫小牧を訪れる人が増えているという話も聞きますし、観光協会としては頭が上がらない存在かも知れませんね。
表敬訪問を終えた私は駅前でこんな写真を撮っていました。
ご覧のようにタルマエちゃんの缶バッジを買っちゃいましたw
以前はパネルを設置しているだけで、公式グッズは一切売っていなかったので、パネルだけ見て帰るのは冷やかしみたいで悪いということで、カレーラーメンのインスタントと”よいとまけ”を買って帰った記憶がありますが、今回は公式グッズも売られていたので迷わず購入しました。
これは最初の頃は版権元のサイゲームスに許諾を得たうえでパネルを設置するという形だったのが、今は正式なコラボ企画をするようになったためでしょうね。
確かにパネルを設置しておきながら公式グッズが一切売っていないというのは不自然だったので、これはいい変化ですね。
あとは構内に戻って折り返しまで撮影タイムです。
側線には721系がいましたが、日中の乗り入れはなくなったはずなので、夕方の運行までここで待機なんですかね。
↑そこへ789系「すずらん」がやってきました。
これは「北海道・東日本パス」では乗れないので見送りです。
↑続いて私が乗る737系がやってきました。
ここで数分停車するようです。
737系と785系の並び
↑そして、785系の発車です。
千歳行きの表示を撮ったら乗り込みます。
実はこの千歳行き、737系充当の定期列車としては昨春のダイヤ改正から登場した行先ということになりますが、それ以前からある特定の条件を満たす日に限り見ることができるレア行先として存在していました。
どういうことかというと、先述した入庫を兼ねた札幌行きの運用に関連しており、北広島駅近くにあるエスコンフィールド北海道にてプロ野球のナイターが開催される日に限り札幌行きではなく千歳行きに変更されていたのです。
なぜそんなことをしていたかといえば、通常ならば利用が少ない夜間の札幌行きですが、エスコンフィールド北海道でナイターがある際は観戦帰りの利用者が殺到するため2両編成の737系では輸送力不足となるため、千歳で営業を終了し、千歳~札幌では同時刻に721系・731系・733系・735系などを使用した6両編成を走らせているのです。
ですが、昨春のダイヤ改正より、日中のみ737系が千歳まで普通に乗り入れるようになったので、レア度は一気に下がりましたw
↑千歳からは「エアポート」に乗り換えて札幌に戻ります。
札幌に到着したらちょうどいい位置に721系がいたのでこれを撮ってから撤収します。
↑発車シーンは動画でどうぞ
それでは駅を出ます。
駅前にあった商業施設「エスタ」は北海道新幹線の工事のため閉館となったわけですが、今のところは外観がかなり残っていますね。
ただし、1階部分にあったバスターミナルは廃止されており、かつてバスがひっきりなしに発着していた賑やかさはなくなっています。
別アングルから
この囲いの内側にはバスターミナルへつながる道路がありました。
というわけで現在はバスターミナルがない状態の札幌駅ですが、従来バスターミナルを発着していたバスは駅周辺の路上に分散して発着しており、不慣れな人には分かりづらい状態になっています。
将来的には「エスタ」があった位置に新しいバスターミナルが整備されるようですが、この不便な状態は早く解消してもらいたいですね。
なので、写真のように路線ごとの乗り場を案内しているわけですが、仮に道に迷わず一直線に向かえたとしても信号待ちとかも考えると5分や10分はかかるでしょうから、鉄道との乗り換えはやっぱり不便になりましたね。
まあ、新幹線が来るまでの辛抱なんでしょうけど・・・
私が乗る「ゆうばり号」は6番から出るようです。
一応は方向別に乗り場を整理しているみたいですね。
ちょうどやってきたジェイ・アール北海道バスを撮ったらあとは乗り場へ移動して、「ゆうばり号」に乗るとしましょう。
「ゆうばり号」と29系統を乗り継いで岩見沢へ
それではここからは「ゆうばり号」の復路編です。
乗り場を目指して歩いていると高速バスが停まっている一角が見えてきました。
あのあたりが高速バス乗り場になっているようですね。
こちらは函館行きの「はこだて号」ですが、専用塗装の車両なんですね。
ありました!
ここが6番乗り場のようですね。
夕張の案内は消される可能性が高いですから貴重な記録として撮影できてよかったです。
そして「ゆうばり号」がやってきました。
偶然ですがジェイ・アール北海道バスと並びました。
最後に「ゆうばり号」単独で
ところで、これはあとで写真を見返していて気づいたのですが、どうやら朝に乗った車両とは違うようですね。
てっきり29系統で出庫し、「ゆうばり号」で札幌へ向かったら、そのまま3往復運行してから29系統で入庫という運用なのかと思っていたのですが、調べてみると「ゆうばり号」の運用は3行路に分かれていて、29系統で出庫し「ゆうばり号」で札幌へ、そのまま「いわみざわ号」で岩見沢へ戻って入庫する行路、「いわみざわ号」で札幌へ行き、「ゆうばり号」を1往復した後、また「いわみざわ号」で岩見沢へ戻る行路、「いわみざわ号」で札幌へ出てきて「ゆうばり号」で夕張へ向かい、29系統で入庫という行路があるようです。
なので、朝に乗ったバスはあのあと「いわみざわ号」になって岩見沢へ帰ったということになりますね。
ところで、今回は随分とのんびりと撮影していたわけですが、どうせ途中で日没になってしまう時間帯の乗車でしたから最前列にこだわる必要もなかったのでギリギリまで列に並ばずにいたのです。
車内の案内も押さえたらあとはのんびりと乗車していきます。
車内は満席とまでとは行きませんが、窓側は大体埋まっているといった程度の乗車率ですが、往路の様子を見るに栗山までの利用者が大半なんでしょうね・・・
しばらく走行した後、立ち寄ったのは北海道中央バスの札幌ターミナルです。
北海道中央バスが運営するバスターミナルのため、中央バスが関与しない路線は乗り入れないようですが、それでも高速バスのみならず一般路線も乗り入れており、札幌駅バスターミナルの廃止後は札幌唯一のバスターミナルとして活躍しています。
札幌駅から遠いのがネックですが、地下鉄のバスセンター前駅が最寄りになるようで、地下鉄への乗り換えや”すすきの”など中心部への移動ならば割と使えるバスターミナルなのではないでしょうか?
ここでもいくらか乗ってきて、車内はそこそこ混み合ってきました。
いつしかバスは高速道路に入りますが、江別東インターチェンジまでの僅かな区間なので、あまり高速バスっぽさがない路線ですねw
高速道路を降りると南幌町を走りますが、南幌町内で降りる人が多かったです。
南幌町内から札幌市内への一般路線バスもあるようですが、野幌や新さっぽろ、北広島などへ向かう路線しかなく、札幌市中心部へ直通できる高速バスも人気のようです。
このあとはすっかり暗くなってしまいましたので写真はありませんが、やはり予想通り栗山までで大半が降りてしまい、夕張方面まで乗り通す人は片手で数えるほどでした。
それでも空気輸送をしているわけではなく、高速バスは一般路線よりは客単価が高いであろうことを考えれば、路線を維持できないほどの深刻な赤字というよりは、運転士不足でどこかを削らないといけないという状況になり、比較的利用が少なかった「ゆうばり号」に白羽の矢が立ったのではないかという印象を受けました。
ちなみに、廃止後は夕張~栗山間は完全に路線バスが消滅することになりますが、夕張市が以前から運行していたデマンド交通が代替手段となります。
このデマンド交通は夕張市と栗山町・長沼町を往来する利用者に限り利用可能で、一部例外を除いて市内のみの利用はできないという制限はありますが、1日4往復が設定され、運賃は1回600円の均一だそうです。
ただ、市民でなくても利用はできるそうですが、事前に利用者登録票なるものを役場に申請して入手しないといけない他、利用者登録票を持っていても利用日前日の16時までに運行会社に電話で予約しないといけないなど、路線バスに比べると利便性はかなり低いといえます。
それでも、このデマンド交通で栗山まで出れば「くりやま号」に乗り継いで札幌へ行けるので、「ゆうばり号」の代替として機能する唯一の交通手段ともいえます。
予約不要で利用できる交通機関に限った場合は夕鉄バスで新夕張駅へ出てそこからJRですが、遠回りである上、運賃も「ゆうばり号」よりはだいぶ割高になるようです。
そんな廃止後の状況に思いを馳せていると、気付けばバスは終点のレースイリゾートに到着していました。
夕張市内までの利用者はいくらかいたものの、終点まで乗ったのはやはり私だけでしたw
あとは29系統岩見沢行きですが、やはり少し時間があります。
恐らくは運転士さんの休憩時間を兼ねて折り返し時間を長めに設定しているのでしょうね。
せっかくならばここで夕飯を済ませられたらありがたいですが、数少ない近辺にある飲食店はこの時間では既に営業しておらず、唯一利用できたのがコンビニの「セイコーマート」だけだったのでコンビニ弁当を夕飯として食べました。
せっかくの旅先でコンビニ飯はわびしい感じもしますが、セイコーマートは北海道のご当地チェーンですし、これもある意味北海道グルメといえるでしょうw
↑そして、29系統がやってきました。
↑行先表示は動画で撮ってみました。
ところで、降り立ったのは私だけだったのですが、どこから現れたのかもう1名乗られる方がいて、今度は2名でのバス旅となりました。
普通に地元住民という可能性もありますが、私が最初やろうとしていたみたいに昼間の便でやってきて、石炭博物館などで暇をつぶしてから29系統を待っていたのかもしれませんね。
そして少し走行しますが、なんと先程「ゆうばり号」で見かけた顔がまた乗ってきたのです。
マニアだったら普通終点まで乗るでしょうし、乗り過ごしたか何かで本来の目的地に引き返すんですかね。
ところで、29系統は一般路線であり、車載ICカードリーダーが搭載されているにも関わらずICカードは使えないのですが、例の乗客はタッチしても反応しないので「あれ?」となっていました。
運転士さんから「高速バスではないので使えない」と説明されても腑に落ちない顔をしていましたが、マニアでもなければこの違いは分かりづらいでしょうねw
栗山まで行くとまたいくらか乗車がありましたが、往路よりはだいぶ落ち着いた雰囲気で岩見沢へ向かいました。
降りたらやっぱり撮影です。
ところで、出発時は岩見沢ターミナルの内部から発車でしたが、降車はターミナルの前の路上となるようですね。
といったところで活動としては終了ですが、明日の行程の都合で札幌へ移動しないといけません。
ちょうど「いわみざわ号」の最終便に間に合うのでそれに乗っていくのが一番早いんですが、せっかく「北海道・東日本パス」でJRに実質無料で乗れるので、JRで移動することにしました。
ただ、所要時間的には高速バスでもJRでも大差ないものの、接続が悪く30分ほど待たされる分で札幌到着が遅くなってしまうのがネックで少し悩みましたw
結局は翌朝は比較的のんびりした出発であることから、ホテルへのチェックインが遅くなるのを承知でJRを選びましたが・・・
ここは本当にただの移動という感じでしたのでレポートは割愛して、2日目の記事はここで区切りたいと思います