今回は2025年春のダイヤ改正で水戸以南での運用がなくなる見込みのE501系に乗ることを目的に、茨城県へ出かけました。
なお、活動の趣旨からして当然ですが、この活動はダイヤ改正以前に実施したものとなります。
また、時系列としては「キュンパス」で行く北東北遠征から連続して実施したものとなります。
行程の説明
それではこの活動の行程を説明していきましょう。
まずは昨晩宿泊した柏から常磐線を下って土浦へ向かいます。
土浦からはE501系充当の普通列車でいわきまで行き、あとはE531系の普通列車で水戸へ戻ります。
水戸へ戻ったら鹿島臨海鉄道大洗鹿島線に乗車して鹿島サッカースタジアム駅を見学し、再び水戸へ戻ったら今度は勝田へ移動し、勝田からはひたちなか海浜鉄道を1往復乗車し、最後はE501系充当の普通列車で土浦まで乗車して活動終了です。
メインはE501系ですが、土浦発着列車は早朝と夜間に1本ずつなので、空き時間を利用して鹿島臨海鉄道やひたちなか海浜鉄道にも乗るという感じですね。
なお、今回は茨城県内の鉄道全てが乗り放題になる「ときわ路パス」を使用します。
E501系でいわきへ
それでは活動開始です。
柏からスタートですが、これはE501系の時間までに土浦へ行ける範囲の駅で、駅付近にネットカフェがある駅ということで決めた経緯があり、「ときわ路パス」は茨城県内のみ有効なので、極力県外にはみ出る区間を短くした方が追加で精算する運賃を安く抑えられるというわけです。
というわけで早朝の柏駅前から1日が始まっていきます。
柏駅は千葉県内でも主要駅の1つに数えられますが、土曜日の早朝となるとご覧の通りの閑散っぷりです。
こういう普段は混み合っている場所が閑散としているのを見ると、なんだかテンションが上がるんですよねw
乗車するのはこの5時38分発の勝田行きです。
この列車は取手以北へ乗り入れる「中電」としては始発列車となります。
早朝出発ということでさすがに眠く、居眠りしそうになりますが、列車は勝田行きであり、寝過ごせばE501系の土浦始発の運用には乗れなくなってしまうので、スマホでゲームをしたりして意識的に寝ないようにしていました。
というわけで土浦駅にやってきました。
この6時37分発のいわき駅行きに乗車します。
この列車はE501系充当というだけでなく、普通列車で土浦~いわき直通という意味でもネタであり、土浦駅から出る普通列車では唯一の存在となっています。
他は多くが水戸行きか勝田行きであり、勝田を通り過ぎて直通する列車としても出入庫を兼ねた高萩行きがあるくらいで、福島県まで足を伸ばすのはレアですね。
ちなみに、列車自体はダイヤ改正後も運行されるようであり、E501系の運用ではなくなるものの、土浦~いわき直通の運用は存続するようです。
まだ入線していないようなので、入線を撮るべく反対側のホームへ移動します。
実は先程のE531系は当駅で付属編成を増結する運用になっており、付属編成がやってくるのですが、E501系とほぼ同時の入線となるようです。
これはかぶりのリスクが高いですが、今更移動もできないのでここで撮るしかありません・・・
↑案の定かぶられた入線シーンw
行先表示ですが、今ではレトロな感もある方向幕なんですね。
E501系の中でもLED式のタイプに換装されている車両もあるのですが、方向幕を残す車両も健在です。
世代としては209系あたりと同世代であり、交直流版の209系といってもいい車両ですしね。
車内案内表示器でも土浦表示を撮ったらあとは車内で大人しく過ごします。
ロングシートなので車窓を撮るにも向かないですしね。
車内は走行音を収録したり、車内の設備などを撮影したりといろんなファンの姿が見られました。
土曜日の早朝の列車であり、一般利用者がほとんどいないのも大きいですね。
ここでE501系についてざっくり解説です。
詳しくは当サイトコンテンツの聞ける車両辞典に譲りますが、E501系は常磐線の取手以北から東京への通勤客が増えていく中で、従来使用されていた415系などの近郊型電車では収容力に課題があり、取手以北へも快速電車を延長するという意図で導入された交直流通勤形電車でした。
209系をベースにしており、全車ロングシートでグリーン車はありません。
しかしながら、土浦~上野間など、比較的短距離での通勤輸送を主眼においたため、車内トイレも設置されておらず、長距離運用には投入できないという制約があり、増備は途中で終了し、基本編成と付属編成の4本ずつの60両という数に留まりました。
その後の増備はE531系に移行し、2007年にはE501系は土浦以北限定の運用となり、茨城県内の運用がメインとなりました。
2018年には水戸線での運用も交直セクション通過時に故障が頻発したことからE531系への置き換えで撤退となり、移行は常磐線土浦以北(北限は草野)での運行に限定されることとなりました。
交直流電車でありながら交流区間のみ走行となってしまったわけですが、2025年春のダイヤ改正では土浦への乗り入れが終了し、水戸~いわき(草野?)間での運用になる見込みであり、更に活躍の幅が狭まると言えそうです。
また、余談ですが、登場時に搭載していたVVVFインバータは京急でおなじみのシーメンス社製のもので、いわゆる「歌う電車」でした。
更に面白いのは、京急の「歌う電車」は加速時のみ音階が鳴るのですが、E501系の場合は減速時にも鳴るのが特徴的であり、これは唯一無二でした。
しかし、インバータの更新により「歌う電車」ではなくなり、ごく普通のインバータ音になってしまいました。
京急でも「歌う電車」は全車インバータ更新により消滅しており、過去帳入りしてしまいました。
私が初めてE501系に乗った頃には既に換装後だったので残念ながらドレミファインバータを聞くことは出来ませんでした。
友部駅にて特急待避があるので、その間にホームへ出て撮影です。
こちらは扉ですが、4箇所の扉のうち3箇所を閉めるという3/4閉扉に対応しています。
これは車内保温のためですが、今どきの車両ではドアスイッチによる半自動扱いにするのが普通ですから、この3/4閉扉も今の車両では珍しいかもしれませんね。
↑特急の通過です。
そして、発車です。
このあたりまで来ると水戸へ向かう一般利用者が増え始めますが、それでも土曜日の朝ということで混み合うというほどではありませんでした。
水戸駅では少し停車時間があったので軽く撮影しました。
皆さん考えることは同じであり、撮影に出ている人が結構いました。
ここから先は特に停車時間もなく、順当にいわき駅まで進みます。
旅客流動的には水戸駅方面へ向かう人の方が多い時間帯でしょうし、その逆方向の列車ということでやっぱり空いており、最後まで静かな車内で過ごすことが出来ました。
いわき駅に到着!
せっかくなので引き上げを撮りたいところですが、何時に引き上げるのかという情報はなく、ただひたすらその時を待つのみです。
↑どうやら特急の方が先に引き上げるようです。
E501系はこのあと夕方まで運用がないようなので、折返し時間が短い特急の方が優先ということなんでしょうか?
↑そして、いよいよE501系の引き上げです。
思ったよりも引き上げまでの時間がありましたが、今回はE501系に乗るのがメインですから、まあいいでしょう。
過去に降りたことがある駅ですが、なんとなく駅名標を撮りました。
当駅は正式名称もひらがな表記のためか、ふりがなは省略されていますね。
しばらくして更にE501系がやってきました。
実はこの時間帯は立て続けにいわき駅にE501系がやってくる時間帯になっているんです。
それでは一度改札を出ます。
今回は「ときわ路パス」を使用していますが、いわき駅はフリーエリア外なので一度改札を出て運賃を精算する必要があります。
ところで、ちょっと余談ですが、「ときわ路パス」は紙のきっぷとデジタルチケットの2種類がありまして、今回はデジタルチケットを利用しています。
これはフリーエリア外の柏駅から乗車する都合上、スマホでどこでも購入できるデジタルチケットのメリットが大きかったからですが、1つネックなのが、Suicaとの連携です。
「ときわ路パス」のデジタルチケットでは無人駅からや私鉄・第三セクターの路線に乗る場合はスマホの画面に表示した券面を提示して、有人改札を利用することになりますが、JR線を利用する場合はモバイルSuicaを利用して自動改札機を通過することになっています。
普通だったらフリーエリア内の利用は残高が差し引かれることなく利用できると思いきや、一旦モバイルSuicaの残高から差し引かれたあと、利用日の翌月末にフリーエリア内を利用した分の運賃分の残高をチャージして返還するというちょっとややこしい状態になっています。
エリア外からエリア内、あるいはその逆に跨って利用する場合もフリーエリア外にはみ出した区間の運賃を差し引いた額が後日チャージされるのはいいんですが、フリーエリア外からフリーエリアを通過して再びフリーエリア外に出る場合は払い戻しの対象外になります。
今回の行程だと柏駅から乗車していわき駅で降りているので、まさにこれに該当するのですが、一度土浦駅で改札を出ることで回避しています。
休日おでかけパスなどはフリーエリア内の利用では残高が差し引かれないので、技術的には可能だと思うんですが、なんでこんなにややこしいんですかねw
普段からモバイルSuicaを使っている人はいいですが、私の場合、Suicaはカードタイプをメインに使っており、モバイルSuicaはサブなので普段は残高を入れていないんですよね。
そのため、今回はわざわざモバイルSuicaにチャージしてから利用していたのですが、この部分は改善してほしい点かなと思います。
といった余談はこれくらいで、E501系に注目しましょう。
こうして留置線にはE501系が3本並ぶ光景が見られるのです。
ダイヤ改正後のE501系の運用についてはざっくり調べた範囲では、いわき駅で2本が同時に並ぶことはあるようですが、3本同時は見られなくなっているようです。
しかし、せっかくならば綺麗に3本が並ぶ写真を撮りたいなと思い色々試行錯誤してみることにしました。
このようにホームから見て奥側の車両が真ん中の車両に隠れる感じで停車するので、ホームからだと3本並ぶ写真は撮れないんですよね。
編成の反対側まで来てしまいましたが、こちら側も停止位置が揃っておらず、横からのアングルでは並べることは出来なさそうです。
結局、駅の北側にある踏切のあたりまで行ってようやくこれが撮れました。
今後、撮影会などのイベントを除いてはE501系が3本並ぶ光景は見られないでしょうし、貴重な1枚になりました。
このあとは土浦行きの運用まで暇なので、一旦水戸駅へ戻って鹿島臨海鉄道やひたちなか海浜鉄道に寄り道します。
復路は勝田から土浦でE501系に乗車するわけですが、いわき駅から勝田駅にかけての区間は過去に乗ったこともあるので、今回は乗らないことにしました。
鹿島サッカースタジアム駅へ
ここからは暇つぶしパートです。
まずは常磐線で水戸へ向かいます。
今度はE531系です。
まあ、常磐線では嫌と言うほど見られる車両ですねw
水戸駅のコンコースにはこんな展示があっていました。
偕楽園駅といえば、水戸駅の隣にある臨時駅であり、名前の通り偕楽園の最寄り駅ですが、開業100周年なんですね。
同じく水戸観梅号ですが、485系のボンネット型についていたタイプですかね。
651系の前面についていたトレインマーク表示用の電光掲示板
水戸観梅号専用の表示もあったんですね。
しかし、実物を点灯させているというのはかなり気合が入っていますね。
記念入場券なども展示されていました。
コンコースの一角だとは思えない充実した展示でしたね。
ここで時間があったのでお昼ごはんです。
見た目はただのカレーですが、常陸牛を使っているそうで、れっきとした名物ですね。
やはりお肉の味わいが違いました。
それでは鹿島臨海鉄道に乗り換えます。
↑やってきたのは6000形「ガルパン列車Ⅴ号車」でした。
写真でも撮ります。
実は本来この列車は8000形の運用なんですが、この日は鹿島サッカースタジアム駅の営業日であり、サッカー観客輸送があるためか、運用が変更されていました。
どうせならば乗ったことがない8000形に乗りたかったのはありますが、せっかく鹿島サッカースタジアム駅の営業日ならば鹿島サッカースタジアム駅に行ってみようということでのこの行程です。
側面も撮ったら乗車です。
それにしても、ガルパンってTVアニメの放送が2012年~2013年で、OVAとして作られた最終章でも2021年公開ですから、4年前に事実上展開が終わっているといえるわけですが、今でもこうしてラッピング列車が走っているなんてすごいですよね。
もはや単なるアニメ作品という枠を超えて、地域のマスコット的存在になっていますね。
大洗鹿島線自体は過去にも乗っていることもあり、路線自体の解説は過去記事に譲りますが、自動放送で「鹿島サッカースタジアム駅に停車します」と言っていたのが印象的でした。
↑しばらく停車するようなので発車の動画を撮る余裕がありました。
まずは駅名標です。
長い駅名ですからかなり窮屈そうな文字の密度です。
ここで当駅についてざっくり解説です。
この鹿島サッカースタジアム駅はサッカーチーム「鹿島アントラーズ」の本拠地であるカシマサッカースタジアムの最寄り駅であり、原則としてサッカーの試合開催日のみ営業する駅となっています。
歴史としては1970年に北鹿島駅という貨物駅として開業したのが始まりで、国鉄鹿島線と鹿島臨海鉄道臨港線の接続点としての役割がありました。
1994年よりカシマサッカースタジアムへのアクセスの便宜を図って旅客扱いを開始することとなり、その時に現行の駅名に改称されました。
このような経緯から当駅はJR鹿島線と鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の境界駅となっており、実態としては大洗鹿島線の列車が鹿島神宮駅まで乗り入れ、逆にJRの列車は貨物列車以外はよほど多くの人出が見込まれるような大規模な試合時以外はやってこないのですが、会社の境界であることから運賃計算上は重要な駅であり、当駅が営業しない日であっても、例えば青春18きっぷなどJRのみ乗り放題の乗車券を持っている状態で大洗鹿島線を鹿島神宮駅まで利用する場合、鹿島臨海鉄道の乗車券は鹿島神宮駅ではなくて当駅まで買えばいいということになります。
当駅までは貨物列車のために電化されており、やろうと思えばJRの列車が乗り入れることも可能であり、サッカー観戦客向けの臨時特急列車とかも物理的には可能です。
しかし、実際には大洗鹿島線の列車の一部が停車するという扱いになっているだけで、JRの臨時列車が出ても鹿島神宮駅での乗り換えとなるなど、せっかくサッカー輸送という鉄道の大量輸送の長所が活かせる需要があるのに、十分に活かせていない感もあります。
これは、実際に東京駅発着の臨時列車を設定する計画があったものの、明石市での花火大会で起きた群衆事故を受けて、設備の小さな駅に大量の利用者が殺到することのリスクが懸念され、JR側からの臨時列車の乗り入れは中止された経緯があります。
せっかく駅まで作ったんだからもう少し駅を拡張するとかしてもよさそうですが、勿体ないですよね。
ホームです。
島式1面2線ですが、有効長は5両分あるそうで、E257系あたりの乗り入れを想定して駅を設計したんですかね。
ただ、このホーム幅だと大勢が殺到すれば危険なのは確かでしょう。
レピーターです。
鹿島線と大洗鹿島線の接続点というだけでなく、臨港線との分岐点でもあるため、レピーターも2つありますね。
ちなみに、臨港線は貨物専用の路線であり旅客列車は走りませんが、たまに特別運行として旅客列車を走らせることがあるようです。
鹿島臨海鉄道の発祥とも言える路線ですし、私も機会があれば乗ってみたいと思っていますが、特別運行があるときは都合が悪かったりして未だ実現していません。
事実上の臨時駅ということで、恒久的な改札はありませんが、営業日はJRの社員が出張してきて改札業務を行っているようです。
なお、現在はSuicaにも対応しており、鹿島神宮駅方面への利用者はSuicaで乗車可能です。
ただし、水戸方面に乗る場合は使えないので要注意です。
なお、鹿島神宮駅~鹿島サッカースタジアム駅間のみであれば、大洗鹿島線の列車にSuicaで乗れることになりますが、鹿島サッカースタジアム駅営業日のみ可能ということになります。
こちらが駅の入口です。
事実上の臨時駅だけあって簡素な設備ですね。
営業しない日は封鎖するためかゲートがありますが、民家の庭先にありそうなゲートというw
ところで、先程から臨時駅という単語に「事実上の」という枕詞をつけてきたわけですが、それは旅客営業に限ってみれば臨時駅ですが、営業しない日でも貨物列車は発着しており、貨物駅としては通年営業しているため、扱い上は臨時駅とはならないのです。
ふと跨線橋から側線を眺めると「四季島」がいるではないですか!?
どうやら鹿島神宮駅に立ち寄るコースがあるので、待機の間当駅に回送されているんでしょう。
駅の西側は広大な駐車場になっており、高速バスもかなりの台数がスタンバイしていました。
このように、現在カシマサッカースタジアムと東京との往来は高速バスが主力となっているようです。
元々東京都内と鹿嶋市の間には「かしま号」がありますし、道路事情としてもバスが有利な状況ではあるんでしょう。
しかし、バス運転士不足という情勢を鑑みると、鉄道をもう少し活用することでバスの負担を減らすという観点も必要になるかと思います。
いよいよ観客輸送用のバスの運行が難しくなるという状況になれば、鹿島サッカースタジアム駅を更に活用するという議論も出てきますかね。
階段を降りて駅前に出ました。
そういえば、当駅のアクセス手段は階段のみですが、当駅が旅客化された平成初期だとまだギリギリバリアフリーという概念が広まっていなかったんですかね。
ちなみに、この跨線橋は駅の出入口だけではなく、カシマサッカースタジアムと駐車場やバス乗り場を結ぶ役割も担っており、歩行者専用ではありますが市道扱いになっているようです。
市道扱いであるためか、橋梁名の銘板がありました。
若干省略して「スタジアム駅」としているんですねw
駅の全景です。
やはり簡素な印象はありますが、年に数十日程度しか営業しないことを考えればこれでも上等な設備ですかね。
そして、お待ちかねのカシマサッカースタジアムです。
この手の施設名を駅名にしているパターンで、実は駅からはそれほど近くないというのはあるあるですが、当駅の場合はちゃんと駅前にカシマサッカースタジアムがあり、徒歩でもすぐそこの距離です。
スタジアムの入口には多くのサポーターたちの姿がありました。
皆さん同じ色のシャツを着て、団結感がすごいですね。
そういえば、駅に降りた時点から、サポーターの熱い声援が漏れ聞こえていてファンの熱気を体感できました。
スタジアムへの動線は屋根がついた通路になっており、雨でも快適にアクセスできそうです。
さすがはスタジアムというだけあり、巨大なサッカーボールのオブジェもありました。
それではあとは駅に戻って暇をつぶします。
それにしても、スタジアム外にはトイレもベンチもなく、チケットを買って入場しないといかなるサービスも受けられないということのようです。
まあ、ここを訪れる人の大半はサッカー観戦が目的でしょうから、ここまで来てスタジアムへ入場しない人の方がおかしいというのはあるでしょうけどw
↑構内に戻るとEF210形が入換作業をしていました。
ここは鹿島線と臨港線の接続点でもあり、JR貨物と鹿島臨海鉄道で貨車の引き継ぎをする場所でもあるのです。
鹿島線と臨港線で見た場合、スイッチバックになるのもありますし、臨港線は非電化なので同じ機関車で通し運行はできないわけですね。
写真で撮ってもいい感じですね。
普通に貨物列車の撮影目当てで訪れるのもありだと思います。
ただ、営業日が限られるので訪れるタイミングは考えないといけませんが・・・
↑そこへディーゼル機関車がやってきました。
かつてJRの入換機関車の代名詞的存在だったDE10形を思わせるフォルムですが、この機関車は鹿島臨海鉄道のKRD形という機関車です。
臨港線内で活躍する機関車であり、JRへ貨車を引き渡す任務を終えて、神栖へ帰るところのようです。
写真でも撮ります。
ヘッドマークも付いていますが、鹿島アントラーズのサポータートレインのようです。
こちらは「大洗エメラルド号」というヘッドマークでしたが、この「大洗エメラルド号」は大洗鹿島線の開業後しばらくの間運転された臨時列車であり、大宮から東北本線・水戸線を経由して大洗駅まで運行されていたようです。
確かに一昔前は埼玉県民が海水浴に行くとすれば大洗が定番でしたよね。
実際にはKRD形が牽引したことはなく、JRのDE10形が牽引していたそうですが、形が似ていることもあってKRD形のヘッドマークに採用したんでしょうか。
裏面にはこんな表記がありました。
列車名自体はJR東日本のものということもあるんでしょうが、そもそもヘッドマークって商品なの?w
↑そして、発車です。
今やディーゼル機関車自体貴重ですし、迫力あるエンジン音を目の前で楽しめるのは楽しいですね。
↑そして、大洗鹿島線の列車がやってきました。
これに乗って水戸駅へ戻ります。
往路で乗ってきた列車が鹿島神宮駅から折返してきたわけですが、まだサッカーの試合が終わっていないおかげで利用者は少なく座ることが出来ました。
ひたちなか海浜鉄道に乗る
大洗鹿島線を1往復してもなおまだ時間が余るため、ひたちなか海浜鉄道に乗車します。
ひたちなか海浜鉄道に乗るのも2015年以来ですから、実に10年ぶりでした。
今回は暇つぶしで乗る感じなので、詳しい解説はしませんが、現在の主力車種であるキハ3710形・37100形には逆に乗ったことがなかったのでそれに乗っておこうというのがありました。
ひたちなか海浜鉄道といえばキハ20形のイメージが強いですが、今では1両のみとなり、それもイベント時に運行される程度で、ほとんど稼働していないようです。
というわけで勝田駅です。
勝田車両センターを併設することから、当駅を行先とする列車も多く設定されており、常磐線の中では知名度の高い駅だと思います。
かつては駅名と同じ勝田市に所在していましたが、現在は合併によりひたちなか市となっています。
そこへE657系がやってきました。
↑発車シーンは動画でどうぞ
ホームは島式2面4線であり、運行拠点駅だけに余裕のある設備になっています。
なお、そのうち1線はひたちなか海浜鉄道用となっており、JRとしては3線が使える状態です。
改札口です。
県庁所在地の隣の駅だけあって、改札機の台数もなかなかですね。
改札口の脇にはきっぷ売り場があります。
なお、みどりの窓口もあります。
まずは東口から
2002年に建て替えられた駅舎のようで、ガラス張りの今風のものでした。
続いて西口です。
時間がないので急ぎ足でしたが、前回は駅前には出なかったのでちょっとだけでも駅前を見られてよかったです。
構内に戻りまして、こちらがひたちなか海浜鉄道の中間改札です。
Suica用の簡易改札があるだけでなく、有人改札もありまして、ここでひたちなか海浜鉄道の乗車券を買うこともできます。
先程の写真にも映り込んでいましたが、ちょうどE501系がやってきました。
これは水戸行きなので見送りですが、せめて写真ぐらいは撮りました。
こちらがひたちなか海浜鉄道の乗り場です。
JRのホームの一部を間借りしている感じですが、改札が分離されているため、柵で明確に仕切られています。
こちらはひたちなか海浜鉄道の駅名標ですが、かなりデフォルメされた文字になっていますね。
恐らくひたちなか海浜鉄道として再出発した時に導入したデザインなんだと思いますが、面白いと思います。
列車がやってきました。
キハ37100形という車両であり、2002年に登場した車両です。
キハ3710形のマイナーチェンジ版ともいえ、形式名は「3(み)7(な)10(と)」の語呂合わせから来ているようです。
現在はJR東海から移籍してきたキハ11形とともに運用に入っていますが、今後JR東日本から移籍したキハ100形も仲間に加わる予定です。
それでは乗車していきます。
オールロングシートであり、しかも既に日没間際とあって車窓を楽しむのは難しいですが、まあ暇つぶしに乗っただけなのでいいでしょう。
終点の阿字ヶ浦駅に到着です。
ここの駅名標も凝ったデザインですね。
ホームは島式1面2線ですが、実際には1線しか使われておらず、留置線も現在はポイントが撤去されて使用できない状態であるなど、実質的には1面1線で運用されています。
引退済みの車両が留置されています。
この車両はキハ222という車両であり、クラウドファンディングによって構内に保存されることになったようです。
44年間無事故で過ごしたことから交通安全や長寿にご利益があるとして「ひたちなか開運鐵道神社」として御神体になっているんだとか。
ついには御神体にまでなってしまった車両ですが、考えてみれば鉄道ファンという存在は鉄道という宗教の信者といってもいいかもしれませんねw
ちなみに、前回ひたちなか海浜鉄道を訪れた際にも、このキハ222形は既に引退しており、運用はされていませんでした。
駅舎です。
暗くて分かりづらいですが、今では貴重な木造駅舎です。
ちなみに、現在はひたちなか海浜鉄道湊線の終点となっている阿字ヶ浦駅ですが、ひたちなか海浜鉄道では国営ひたち海浜公園への延伸を計画しており、具体的な開業時期は今のところ示されていませんが、既に国土交通省の事業認可を受ける段階まで来ており、実現可能性は非常に高いと言えるでしょう。
最近はローカル線といえば廃止の話ばかりで悲しいですが、こういう明るい話題は嬉しいですね。
それではあとは勝田駅に戻ってE501系を待ち構えます。
E501系で土浦へ
いよいよ活動も終盤を迎え、あとはE501系に乗って土浦へ行くだけです。
↑というわけでE501系がやってきました。
やはり車内には鉄道ファンの姿が見受けられますが、今度は一般の利用者も少なくなく、車内は若干の立席が出る程度の混雑でした。
ところで、この日は常磐線の東京口の方で人身事故があり、それが水戸方面へも波及してダイヤが乱れていたのですが、土浦駅が満線となり、途中駅で運転を見合わせる場面もありました。
E501系に乗れる時間が増えると思えば悪くないですが、あまりに遅延すると元々夜遅くに帰宅する行程だったので、終電に間に合わないようでは困るなぁなんて思っていると、結局10分少々の遅延で土浦に到着です。
↑最後に引き上げシーンです。
E501系自体が引退するわけではないものの、今まではたまたま遭遇した程度で、ちゃんと追いかけたことがなかったので良い機会だったと思います。
水戸以北ではもうしばらく活躍が見られるわけですが、それもそう長くはなさそうですね。
というわけで「キュンパス」1日目から通算では実質2泊3日の活動もこれにて終了です。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
このあとも別の遠征をしていますので、次回はその記事でお会いしましょう。
それでは!