4泊5日で実施した北海道遠征の5日目(最終日)です。
なお、1日目・2日目・3日目・4日目をご覧になっていない方はそちらから先にご覧になることをおすすめします。
本日の行程
昨晩宿をとった札幌から朝一番の函館本線の列車でまず旭川へ向かます。
実はこの旭川までの普通列車こそがこの日の行程のメインとも言える列車でして、詳細はレポート本編で解説しますが、今日の活動の目玉とも言えます。
旭川に着いたらまた普通列車で滝川、岩見沢へと進み、室蘭本線で苫小牧へ行ったら、道南バスの路線バスで新千歳空港へ向かい、空路で帰路に就きます。
なので、この日は普通列車ばかりということになり、せっかく特急にも乗れるきっぷなのにもったいない気もしますねw
札幌発旭川行き普通列車
まず最初に乗るのは札幌発旭川行き普通列車です。
発車標です。
札幌から旭川へは特急「カムイ」「ライラック」が頻繁に運行されていて、旭川という行先自体は何ら珍しいものではありませんが、普通列車に限って言うと実はこの1本だけなんですよね。
滝川行きなら朝夕に何本かあるんですが、旭川まで直通するのは本当にこれだけです。
JR北海道としては旭川へ行くなら特急に乗ってほしいというメッセージなのかは分かりませんが鉄道ファンはこういう列車に惹かれる習性を持っていますからねw
ちなみに、昔711系が現役だった頃に小樽発旭川行きという運用があり、当時も全区間乗り通したことがありますが、この運用は今は存在しないようであり、小樽から最長の運用は滝川までになっているようです。
乗り場へ向かうと・・・いたのはキハ40系!
函館本線の小樽~旭川間は電化区間であり普通列車も基本的には電車が使われるんですが、朝イチの札幌→旭川の普通列車に関してはなんとキハ40系が使われるんですね。
紙の時刻表を使えば列車番号の末尾が”D”という点で気動車が使われることは一目瞭然ですし、私もキハ40系で札幌から旭川まで移動するという体験がしたくてこの列車を選んだのですw
この車両だとローカル線に乗る気分になってきますが、これから走るのはJR北海道で最も賑やかな大幹線の函館本線なんですよねw
そもそも札幌地区の列車は短くても3両、普通は6両くらいはつないでいるのに、この列車はわずか2両ですからねw
キハ40系が札幌駅にいる事自体珍しいので駅名標と絡めてみたり・・・
それではぼちぼち乗り込みます。
いくら北海道最大都市の札幌とは言え、早朝の郊外向けの列車では利用者は少なく、キハ40系2両編成でも全く問題ない程度の混雑具合です。
↑車窓は動画でどうぞ
特急なら1時間半くらいで行けるところを、途中駅での停車を除いても2時間45分と倍近くかかっていますw
札幌を発車しますと普通列車ですからもちろん各駅に停車していくわけですが、駅間が長いイメージのある北海道といえども札幌近郊は流石に駅間が短いので加速力の低いキハ40系では十分加速し切る前に駅についてしまう感じでした。
早朝で列車密度もまだ低いのでいいですが、もっと列車が多い時間帯でキハ40系を走らせたら後続列車に追いつかれてしまいそうですねw
ところで、この列車は札幌駅を6時ちょうどに発車しましたが、同時刻に函館行きの特急「北斗」も走っていて、こんな事ができるのは白石駅までは千歳線へ直通する列車と函館本線の列車それぞれに別々の線路が用意されている複々線区間だからということですが、「北斗」に使われるのは高性能気動車のキハ261系かキハ281系であり、並走するまでもなくあっという間に走り去ってしまったようですw
あと、キハ40系というとワンマン運転のイメージも強いですが、流石に札幌近郊をワンマンで走らせるわけには行かないと思ったのか車掌さんも乗務するツーマン運行でした。
キハ40系でツーマン運行というのもレアですよね。
まだ夜も明けきらない札幌近郊を進むうちに徐々に田園風景が出ていて江別に着きます。
江別は一部の普通列車が折り返す駅ですが、この列車の20分後に発車する江別行きがありまして、札幌では20分の差があったものが江別では14分差に迫られます。
キハ40系とその他の車両では札幌~江別間だけでも6分も差が出るということですね。
続いて岩見沢に着きます。札幌方面からの普通列車の大半は岩見沢までであり、滝川・旭川方面は乗り換えになるのですが、今乗っている列車はそこを直通するレアな列車の1つです。
ここでは札幌を35分後に発車する特急「ライラック1号」を待避するため7分間の停車があります。
しかし、いくら相手が特急とはいえ、35分の差があってもう追いつかれてしまうんですねw
というわけで・・・
岩見沢だと室蘭本線の運用でキハ40系を見る機会もあるのでそこまでレアではないかもしれませんが一応撮ります。
「ライラック」がやってきました。
特急の停車駅でもあるので、緩急接続もできるダイヤになっているのは素晴らしいですね。
「ライラック」は上下が同時に到着するダイヤだったらしく並びました。
それでは列車に戻ります。
711系で乗ったときは岩見沢で40分くらい停車していて、後続の岩見沢止まりの列車にも追いつかれる有様で、のんびりと駅を見て回る時間すらあったのに、この列車は待避が済んだらすぐ発車なので時間のロスは少ないですが乗り鉄として楽しむにはちょっと慌ただしいかも?w
岩見沢を出ると通常は札幌直通の普通列車がやって来ない区間になり駅間も長くなってくるのでやっとキハ40系が似合う区間になってきます。
更に50分ほど走って滝川に到着します。
滝川でも待避があり7分停車するのでホームに出て撮影タイムです。
追い抜いていくのはキハ183系の特急「オホーツク」です。
網走まで走るロングラン特急で、私も乗り通したこともあります。
この列車は札幌を56分後に発車しているのですが、1時間近い差も取り戻してしまうんだから流石は特急ですね。まあキハ40系が遅すぎるだけとも言えますがw
ちなみに、キハ183系自体も古い部類の車両であり、「ライラック」の789系電車に比べれば性能が劣ることもあって、「オホーツク」は「ライラック」の21分後に札幌を出るのですが、旭川着の時点では差は32分にまで広がっていてここでも車両性能の差が現れています。
↑発車は動画で
ところで、滝川まではツーマン運行だったこの列車も、滝川~旭川間はワンマン運行になるようですね。
流石にここまでくれば普通列車の利用者は少ないですからワンマンで十分なんでしょう。
それでは滝川を出発します。
この時の時刻は7時58分ですが、実はその12分後の8時10分には滝川止まりの普通列車が到着します。
その滝川止まりが札幌を出るのが6時41分で、この列車の41分後なんですが、待避を含めると12分差にまで迫られているんですね。
待避の7分を差し引いても19分差ですから車両性能の差を実感します。
滝川を出ると3駅進んで深川がありますが、ここは待避はなく旭川までスムーズに走っていきます。
深川までは比較的平坦な区間でしたが、深川~旭川間は長大トンネルが連続していてキハ40系だとエンジン音が反響して楽しいです。
折返しは滝川行きになるためか既に滝川行きのサボに変わっていました。
キハ40系が並びました。
旭川地区でもH100形の投入が進んでいますが、まだもう少しキハ40系の活躍は見られるでしょうか。
↑「宗谷」がやってきました。
私が乗ってきた列車の5分後に到着するダイヤですが、これの札幌発は7時30分であり、札幌の時点では1時間半も差があったのに、旭川では5分差にまで迫られているということになります。
↑乗ってきたキハ40系が回送されていきます。
といったところで、札幌→旭川の鈍行旅行はここで終了です。
旭川にて
折返しまで1時間ちょっとあるのですが、お昼ごはんには少し早い・・・ということで!
しばらく構内で撮影を楽しみます。
停まっていたのは最新型のH100形・・・ってあれ?この展開なんかデジャブ・・・
そう、実は昨日の朝、旭川からスタートしているのですが、それと全く同じ時間帯なのですw
つまり、昨日の朝見た光景をまた見ていることになります。
これが昨日乗った上川行きです。
つまりは、昨日の行程も札幌から出発でも間に合ったわけで、別日に分ける必要もなかった気もしますが、折返しも岩見沢までキハ40系の普通列車に乗りたいのと、仮に札幌→遠軽→旭川と回る行程にしていても、結局その時間から新千歳空港へ移動しても最終の飛行機に間に合わないということもあって2日に分けての活動となりました。
ちなみにですが、札幌発旭川行きで旭川までやってきて、この上川行きで上川へ、更に遠軽行きで遠軽へと乗り継いでいくと遠軽で網走行きに乗り継げるんですが、これらは全てキハ40系の運用なので、札幌から網走までキハ40系だけで移動できるという、キハ40系好きにとってはゴールデンルートだったりするんですよねw
今回は部分的にしか体験しませんでしたが、キハ40系が残っているうちに札幌→網走の通し利用もしてみたいものです。
さて、停まっているH100形ですが、これは昨日も見た通り宗谷本線の永山行きです。
さっと時刻表で調べるとこれに乗って戻ってきても乗車予定の列車には間に合うみたいなので、まだH100形に乗ったことがないこともあって乗ってみようと思います。
こういう自由な行動ができるのもフリーきっぷの魅力ですよね。
車内です。
さっきまでキハ40系に乗っていたこともあって余計に新しさを感じます。
新しい車両らしく運転台にはデジタルディスプレイがあります。
と、あまり詳しく紹介しすぎると聞ける車両辞典にページを作った時に重複するのでこれくらいにしておきます。
それではそろそろ発車時刻ですが、何故か発車しません。
するとアナウンスがあり、富良野線の列車が遅延していて、接続を取るためにこの列車の前に出る上川行き(=昨日乗った列車)の発車を遅らせており、その後続列車である永山行きも発車が遅れるとのことでした。
あまり遅れるようならば次の滝川行きに間に合わないリスクを避けて断念するかとも思いましたが、結局5分程度遅れての出発になりました。
また、先行の上川行きがキハ40系なためか途中で追い付いてしまい機外停車をするシーンもありました。
降り立ったのは新旭川駅です。
列車自体は永山行きであり、永山はこの次の駅なんですが、私が持っている「ひがし北海道フリーパス」では永山はエリア外になってしまうためここまでにしました。
別に数百円を精算するくらい構わないんですが、ただでさえ遅延している中で、すぐに旭川へ折り返しになるためせっかく永山駅まで乗っても折返しが慌ただしくなるのを避けたというのもあります。
駅名標を見ると分かりますが、当駅で石北本線と宗谷本線が分岐することになっており、当駅から旭川駅までは実質2路線が利用可能なこともあって比較的本数が多くなってます。
また、当駅は日本最北端の分岐駅でもあるらしいです。
ホームは2面3線あります。
基本的には当駅折返しはないはずですが、旭川運転所の最寄り駅であり、回送列車が待機したりすることがあるためこのような構造なのでしょう。
ちなみに、営業列車は気動車しか通りませんが、旭川運転所には電車も留置されることがあり回送で通過することがあるため当駅の前後も電化されています。
ちなみに、これは日本最北端の電化鉄道になるようです。
↑乗ってきたH100形の発車を見届けます。
遅延の影響もあってあまり時間がありませんが足早に改札外も見ていきたいと思います。
無人駅なのでスムーズに出入りできるのはありがたいです。
ちなみに、以前に「風っこそうや」に乗った際に当駅で停車時間があったのでホームには降り立ったことがあるんですが、外へは出なかったので改札外を見るのは今回が初めてです。
旭川市内の駅だけに利用者はそれなりにいるのか待合室は広かったです。
駅前です。
住宅が建ち並び、北海道にしては都会的な駅前です。
駅前は簡易的ながらロータリーになっているんですね。
ちなみに、旭川電気軌道の路線バスが近くに通っているみたいですが、駅前には乗り入れず、そもそもバス停名も「東6条6丁目」といって駅名とは全く違うみたいです。
路線ごとにホームを使い分けるということもなく、石北本線も宗谷本線も下りは4番乗り場を使うんですね。
ホームは広々していますが、ラッシュ時とかは混み合ったりするんでしょうか?
↑キハ54系の回送が通過していきました。
旭川運転所へ入庫するんでしょうね。
↑続いてキハ40系回送列車が通過・・・じゃない停車しました!
回送でも停車する場合もあるんですね。
ここで時間調整でもするんでしょうか?
サボを見ると「遠軽-旭川」になっていました。
あれ、遠軽行きは昨日乗った上川発遠軽行きの1本だけのはず・・・ってこれは!?
ここで気付いたのですが、この回送は昨日乗車した上川発遠軽行きの列車に送り込むための回送であり、旭川運転所から上川へ向かうには新旭川駅で進行方向を変える必要があるために停車していたんですね。
昨日乗った列車の送り込み回送を見られるとは思いませんでした。
↑今度は富良野線カラーのキハ150形の回送が通過していきました。
↑そして、例のキハ40系が発車していきます。
この車両は上川に着いたらあの過酷な北見峠越えに挑むわけですね。
↑別のキハ40系回送が通過していったと思ったら折り返し乗車する旭川行き普通列車が到着しました。
永山で折り返してきたやつなのでさっきと同じH100形でした。
今度のH100形は旭川へ向かう人の流れに合っている列車なためか混み合っていて真ん中のボックス席には座れず、端っこのロングシートに座りました。
気動車だと車端部に乗るとあまりエンジン音が楽しめないという問題があるのですが、H100形の場合は電気式気動車なので台車付近に乗るとモーター音も聞くことが出来て、これはこれで楽しかったです。
↑H100形はそのまま入庫するようで引き上げていきました。
しかし、さっき永山まで1往復したと思ったら、また永山駅の手前にある旭川運転所へ戻るなんて行ったり来たり忙しい運用ですねw
幕です。
旭川行きとして到着後、このまま稚内に折り返すんでしょうね。
「カムイ」もいました。
同じ789系とは言え見た目がかなり違うので別形式にさえ思えます。
↑ここで続いて乗車する滝川行き普通列車が入線します。
朝に札幌から乗っていたのと同じ編成がそのまま充当されるようです。
↑「サロベツ」の発車です。
そして、私の乗る滝川行きもそろそろ発車なので乗り込みます。
鈍行で岩見沢まで
続いてはキハ40系の普通列車で岩見沢まで行きますが、最初に乗るのは滝川止まりなので乗り換えになります。
ここも普段は721系などの電車が使用される区間ですが、たまに気動車の列車もありこれもその1つです。
滝川に到着です。
この駅名標はLEDバックライトの新しいタイプですね。
乗換案内ですが根室本線のホームのものなので逆に函館本線の列車の行先が案内されています。
私が乗ってきた滝川行きはすぐに岩見沢行き普通列車に接続しているのですが、この岩見沢行きは721系が充当されるやつで、今回はあくまで気動車の普通列車に乗りたいのでこれはパスします。
いつの間にかサボは滝川-岩見沢に変わっていました。
ということは私がこの後に乗る岩見沢行きにも同じ編成が充当されるのかな?
側線にもキハ40系がいました。
根室本線でも運用があるのでその合間に留置されているんですかね。
1本普通列車を見送ってしまったため1時間ほど開くこともあり駅前に出ました。
滝川の駅前にもショッピングモールがあって一見都会的ですが、このショッピングモール、前に訪れたときにはテナントの大半が撤退していてとても寂しい雰囲気でした。
今の状況は分かりませんが、外観を見る限りは前に来たときと変わらない気がします。
一方でバスの案内所(?)は最近リニューアルされたのか新しい建物でした。
以前に滝川はエアスポーツで有名な街だと紹介しましたが、ちょうどグライダーが飛んでいるのが見えました。
そして、そろそろお昼どきということでこちらの「高田屋」さんに入ることにしました。
おすすめという文字に釣られて思わず注文した「ポークチャップ丼」です。
北海道名物なのかどうかは微妙ですが、美味しかったので問題なしw
食事も済ませてホームへ戻ってくるとキハ40系の単行がいました。
サボを見るとこれが岩見沢行きのようです。
ということはさっきまで私が乗ってきた編成は滝川でしばらくお昼寝するのか、旭川方面に戻る運用に就くかのどちらかということになりますね。
↑ここで盲導鈴を撮りました。
この音を聞くと北海道に来たと実感する人は少なくないはず・・・!?
今ではすっかり見なくなったカーキャッチャーがありました。
これは暴走した列車を地上から停止させるためのものですが、最近はめっきり見なくなりました。
それだけ列車の暴走という事故が起きなくなったということなんでしょうね。
その先は歩行者用通路にしては珍しいトラス橋になっていました。
ここが誰でも自由に通れる場所だったら留置車両とか見放題ですねw
側線にはキハ40系のうちイベント列車にも使えるようにリニューアルされた「紫水」がいました。
「宗谷」と「フラノラベンダーエクスプレス」の乗車位置案内です。
「宗谷」はともかく「フラノラベンダーエクスプレス」は季節限定の臨時列車ですがちゃんと乗車位置案内が用意されているんですね。
ちなみに、「フラノラベンダーエクスプレス」には以前に乗ったことがありますがまだ「クリスタルエクスプレス」が使われていた頃でして、キハ261系のラベンダー編成が使われるようになってからはまだ乗っていません。
789系「ライラック」がやってきました。
これが出たら私の乗る岩見沢行き普通列車も発車します。
↑発車を見送ったら乗り込みます。
今度はキハ40系でも単行列車ですが、幹線の函館本線で単行列車なんて変な感じですね。
おそらくは根室本線で使われているキハ40系を間合いで滝川~岩見沢間でも使っているという感じなんでしょうね。
ところで、最初に乗った札幌→旭川と、旭川→滝川は同じ編成でしたがこの運用について気になって帰宅後に調べてみたんですが、どうやら苗穂運転所と旭川運転所の間を回送するついでの運用であるらしく、なぜこんな事をするのかというと旭川運転所には車両の大規模な検査などをする設備がなく、全般検査などの大規模な検査を受けるには札幌の苗穂運転所まで持っていかなければならないそうなんですが、その際には私が乗った列車に併結する形で検査する車両を持っていくようです。
そのため、旭川から苗穂へ向かうときは旭川→滝川の運用に入った後、2時間待機して、私が乗った岩見沢の更に後の普通列車で岩見沢へ行き、滝川まで回送されて岩見沢まで営業列車として岩見沢へ戻ってきたら最後は回送で札幌まで行って苗穂に入庫するそうです。
そして、検査が終わって旭川に戻されるときは朝に乗車した札幌→旭川の普通列車に併結されて旭川まで向かいそのまま旭川運転所に入庫するという運用です。
また、苫小牧に所属する気動車を苗穂へ持っていくときにも札幌~岩見沢間でこの運用に併結して回送する場合があるらしく、この場合は最短ルートである千歳線経由ではなくてあえて遠回りな岩見沢経由を選んでいますが、これは千歳線は列車本数が多くて回送のスジを設定しにくいからですかね。
ちなみに、以前は滝川→札幌という営業列車での運行もあって札幌行きのキハ40系もあったらしいのですが、流石に列車の本数が早朝よりは多くなって他の列車への影響が大きいということで、同様のスジで電車による普通列車を設定した上で、岩見沢~札幌間は回送で走るようになったそうです。
それも乗ってみたかったなぁ・・・
もちろんそのような検査は毎日あるわけではなくて回送するべき車両がない日でも時刻表に載っている定期列車である以上は必ず運行しなければなりませんからその場合は今回みたいにキハ40系2両編成で運行されます。
回送車両があるときは3両ないし4両になるみたいですが、回送車両は日高本線色だったり「北海道の恵み」だったり、さっき滝川で見た「紫水」や「山明」だったり、時にはキハ54系とも連結したりと通常の営業列車ではまず見られない編成が見られたりして撮り鉄の間では有名な列車みたいですね。
ばんえい競馬の像がシンボルマークの岩見沢駅に到着です。
ここから札幌方面には気動車の普通列車の運用はないのでこれにて今日の目的は果たしたことになります。
こんなポスターがありました。
JR北海道はこの所廃線続きですから、少しでも多くの鉄路を残していけるといいですね。
私もたまにしか来られませんが出来るだけたくさん乗り鉄してJR北海道の増収に貢献できればと思います。
このあとは室蘭本線で苫小牧へ抜けるのですが、接続が微妙に悪くて1時間ちょっと開くので、暇つぶしに721系で札幌まで行くことにします。
食事は済ませたばかりですし、岩見沢駅には何度か来ていて駅に居ても退屈ですしね。
また、JR北海道になってからデビューした車両ですが紙の方向幕なのもいいですよね。
これで札幌まで行ったら特急で岩見沢に戻ってきますが、特急の1駅使いなんて贅沢ができるのもフリーきっぷ様様ですね。
↑札幌だったかで撮った方向幕回転シーン
ちなみに、岩見沢まで乗った特急は特に撮りませんでしたw
こう何度も見ていると撮ろうという気がなくなってきますねw
室蘭本線 岩見沢→苫小牧
続いて乗車するのは室蘭本線です。
別に札幌から「エアポート」で新千歳空港に向かってもよかったのですが、それだとちょっと早く着きすぎて空港で暇になるので、暇つぶしも兼ねてということですね。
ちなみに、室蘭本線には過去に乗ったことがあります。
キハ150形の単行でした。
前回乗ったときはキハ40系だったので変化が出ていいですね。
サボではなくて方向幕に表示していますが、行先ではなくて運行区間を表示するスタイルはサボっぽいですw
↑ここも車窓を撮りました。
そして、発車です。
前回乗ったときは朝の通学時間帯に当たっていて高校生で混み合っていた記憶しかないのですが、今回はギリギリ夕方のラッシュが始まる前の時間帯でのんびり乗車できました。
ここで室蘭本線についてざっくり解説しておきましょう。
そもそも室蘭本線は岩見沢から苫小牧・登別・東室蘭を経て長万部まで至る路線で、苫小牧(厳密には沼ノ端)から長万部までは札幌と函館を結ぶルートの一部に組み込まれ、特急「北斗」「すずらん」の他、貨物列車も走る賑やかな区間ですが、沼ノ端から岩見沢の区間は特急列車もなく、一応貨物列車のルートにはなっていますが、あとは普通列車が往来するだけのローカル線になっています。
このように苫小牧を境にして大きくその表情を変える室蘭本線ですが、今回乗車するのはそのうちローカル線と化している岩見沢~苫小牧間の方です。
岩見沢から苫小牧へ行くならば函館本線と千歳線を乗り継ぐルートもありますが、室蘭本線は北海道最大都市の札幌を無視して最短ルートを行くという現代の北海道の地理から考えると不自然なルートをとっていますが、これは室蘭本線が建設された経緯を知ればその理由が見えてきます。
実は室蘭本線は元々岩見沢周辺にあった炭鉱で採れた石炭を室蘭の港まで運ぶことを目的に建設された鉄道であり、後に東室蘭~長万部間が延伸されて函館本線のバイパスルートに組み込まれると特急列車や貨物列車のルートとして使われるようになったわけです。
しかし、そのバイパスルートには入らなかった岩見沢~苫小牧間は札幌を通らず沿線に大きな都市もないためローカル線になってしまったというわけです。
元々長大貨物列車が行き交う路線だっただけに今でも多くの区間が複線のままになっていて、本数の少ないローカル線なのに複線という面白いことになっています。
一見すると不経済にも思えますが、旭川方面と本州方面を結ぶ貨物列車の一部は列車密度が高い札幌周辺を通らなくて済むこの室蘭本線を利用する列車もあり、今でも札幌周辺のバイパス路線という役割を部分的にではありますが果たしていることになります。
旅客列車では札幌も新千歳空港も通らないこのルートの需要は少ないので今後も普通列車オンリーのローカル線であり続けるでしょうけどね。
追分で石勝線と交差しますが、この石勝線も元々は石炭のための路線でして、夕張で採れた石炭を室蘭の港へ運ぶために作られた室蘭本線の支線というべき路線でした。
それが、南千歳~追分間と新夕張~新得間に新たな線路を建設して札幌と道東を結ぶ短絡ルートとして生まれ変わった姿が現在の姿ですが、残念ながら開業時の目的だった夕張へ向かう支線は数年前に廃線になってしまいました。
ちょうど初日に乗車した夕鉄バスのルートということになりますね。
沼ノ端からは千歳線の列車も乗り入れてくる区間になり、電化区間が始まります。
この区間では室蘭本線の列車より千歳線に直通する列車のほうが圧倒的に多いため、苫小牧~沼ノ端間も千歳線だと思っている人も多そうですねw
苫小牧からバスで新千歳空港へ
苫小牧に到着し、あとは道南バスの路線バスで新千歳空港へ移動します。
これにて今回の遠征ではJR北海道とはお別れになります。
↑ここで貨物列車の通過です。
パワフルなディーゼル機関車のDF200形も北海道以外ではなかなかお目にかかれませんから、見かけると北海道に来たと実感する車両の1つですね。
コンコースに貼ってあったポスターですが、さっき見た側線のキハ40系はこれだったんですね。
既に廃線になった日高本線に関するポスターがありました。
一応今でも鵡川までの僅かな区間は残っているんですがかつて様似まで通じていたことを考えるとあまりに寂しいですね。
実は私は高波被害で運休になる前に乗る機会に恵まれなかったため、日高本線の廃線になった区間については乗れないうちに無くなってしまった路線になってしまいました。
本当に乗り鉄の鉄則は「乗れるうちに乗っておけ」ですね。
さてここで1つやることがありまして、それは乗り越し精算です。
実は私が使っている「ひがし北海道フリーパス」は室蘭本線では追分までしかエリアに含まれておらず、苫小牧はエリア外なので乗り越し精算をしないといけないんですね。
なので有人改札に行って事情を話して精算してもらいました。
それでは駅前に出ます。
既に暗くなっていますが、苫小牧駅には過去に何度も訪れているのでまあいいでしょう。
これってもしかして元々はバスターミナルだったんでしょうか?
調べてみると2015年まで使われていたバスターミナルで、元々は苫小牧市営バスのターミナルでしたが、その運行を引き継いだ道南バスが2015年まで使用し、現在は使われていないようです。
これだけ立派なターミナルがあったということはかつての苫小牧市営バスもかなりの路線数を誇っていたんでしょうね。
かつてここを発着していたバスから見えていたであろう景色を追体験してみます。
よく見るとこれ信号機ですよね。
バス専用の信号機も設けられていたということはかなり頻繁に発着していたということでしょう。
しかし現地ではリニューアル工事か移転されるのだろうと思っていましたが、使用停止が2015年で既に6年経っていることを考えるとバスターミナルを使わなくなってそのまま駅前ロータリーに機能を集約して放置ってことなでしょうか。
だとしたらちょっと寂しいですね。
そこへやってきたのは北海道中央バスです。
札幌行きの「とまこまい号」ですかね。
後ろからもバスを撮ったら乗車します。
ちなみに、私にとってはこれが初めての道南バス乗車となりました。
さて、これから乗車する路線についてですが、空港へ向かう路線ではありますが、いわゆる空港リムジンバスではなく、一般の路線バス扱いになっています。
30番の系統番号が与えられ、苫小牧市内もこまめに停車していくため、苫小牧の市内バスをそのまま新千歳空港まで直通させているという感じなんでしょうね。
苫小牧駅を出ると沼ノ端駅にも立ち寄ってから国道36号に入り、以前にレンタカーで立ち寄った道の駅ウトナイ湖も経由しつつ新千歳空港へ向かいます。
夜中の乗車だったので景色は全く見えませんでしたが、空港利用者は私の他に2~3名というところで、空港は関係ない地元の方の利用のほうが圧倒的に多く、市内バスの顔と空港連絡バスの顔を併せ持つ路線であることが伺えました。
ところで、驚いたのが道南バスって運賃の支払いにPayPayが使えるんですね。
確かにPayPayならば二次元バーコードを車内に掲示するだけでいいのでICカード乗車券を導入するよりは遥かにハードルは低いと思いますが、なるほど考えたものですね。
ちなみに、自分でバーコードを読み取って金額を入力する方式を採用しているので、整理券を取って運賃表示機で運賃を確かめるという作業は現金払いと同じく発生し、支払いの際は整理券を運賃箱に投入し、運転士に見えるように支払い操作をするという手順になるようで、ICカード乗車券よりはちょっと手間がかかります。
なお、画像の方は悪用されたりしたら困るのでバーコード部分を加工しています。
新千歳空港に到着しました。
空港内には3箇所の停留所があって利用する航空会社によってバス停が異なるあたりは空港リムジンバスに似ていました。
帰るまでが遠征
空港に到着したらもう旅が終わった気分ですが、自宅に帰るまでが遠足・・・じゃなくて遠征ですからね。
なので、帰り道もざっくりレポートしてから記事を〆たいと思います。
今回の遠征では日数の割にはあまり北海道グルメを楽しめていなかったので、空港で食べる最後の晩餐は海鮮丼にしました。
新千歳空港は北海道最大の空港ですからお店も充実していて助かりました。
帰り道は往路で乗ったピーチではなく当ブログではお馴染みのジェットスターです。
往路は「ひがし北海道フリーパス」の購入にピーチの利用が必須だったためジェットスターより割高ながら選びましたが、実は復路については利用する航空会社に制約がないので一番安かったジェットスターにしましたw
つまりは帰りは飛行機でなくとも新幹線やフェリーを使ってもいいということになりますが、日程的な都合で飛行機になりました。
成田空港からはいつもは高速バスか京成線を利用することが多いですが、たまにはと思ってJRを選びました。
ジェットスターは第3ターミナルに到着しますから徒歩で空港第2ビル駅に移動です。
それにしてもいつの間にか新型ホームドアが設置されていたんですね。
駅名標です。
副駅名として「成田第2・第3ターミナル」とも付いていて第3ターミナル最寄りであることをアピールしています。
この区間の空港支線は単線で千葉・東京方面も成田空港方面も同じホームに着くこともあってこんな注意書きがありました。
まあ、最悪間違えて成田空港行きに乗ってしまってもそのまま折り返してくればいいだけなのでまだリカバリーできる範囲ではありますけどねw
↑乗車する列車がやってきました。
E217系の快速です。ホームドアの動作にもご注目下さい。
え?「成田エクスプレス」ですって?
あんな高い列車乗りませんよw
それにE217系もそろそろ引退が近いですし、乗れるうちに乗っておきましょう。
といったところで、4泊5日に及ぶ長丁場の遠征の幕はここに下りることとなりました。
私にとっては1年ぶりの北海道でしたが、去年はレンタカーでの駅巡りのみでJR北海道の列車には一切乗れていなかったので、JR北海道への乗車は実に2年ぶりでした。
言わずもがなでコロナの影響ですが、次回はせめて1年以内にまた北海道で乗り鉄したいものです。
完結!