記事の順番としては「北海道遠征シリーズ」の次となりますが、活動の順番としては「ズイパラ」の後となる今回の活動です。今回は「北海道&東日本パス」を利用して3泊4日(実質2泊3日)で遠征をしました。このきっぷを使うのは一昨年以来ですね。
各日程ごとに旅の趣旨が大きく異なるため、今回はあえて「○日目」という表記を付けずに独立したタイトルを付けていますが、連続した活動となります。つまり、この記事の内容が実質的な1日目となりますね。
本日の活動内容
ということで、まずはこの記事でレポートする活動についての説明から入ります。
今回はタイトルにある通り「湘南ライナー」への乗車がメインであり、そろそろ引退が近いと思われる185系充当便に乗車します。東京駅から乗って終点の小田原まで行くわけですが、利用する便が夜遅い便でありそもそも当日中に帰ってこられる列車が存在しないことに加え、翌朝に折り返し小田原から乗車したい列車があったこともあり、小田原駅付近のネットカフェで夜を明かしました。
翌朝は「おはようライナー新宿」に乗車して新宿へ向かうわけですが、これが251系による運転であり、しかも小田原から乗車する場合展望席がある10号車を割り当てられることも判明したため展望席目当てで乗車したわけです。
その後は、翌日以降の活動の関係上、鈍行でひたすら新潟を目指す行程となります。
ざっくり言ってしまえば、「湘南ライナー」→「おはようライナー新宿」→「鈍行で新潟へ」という内容になります。
ネットカフェとはいえ小田原で宿泊しているため1日目・2日目と分けてもよかったのですが、そうすると1日目の内容が「湘南ライナー」だけとなりあまりに内容が薄くなるので宿泊前後も通しで1つの記事とすることにしました。
まずは「湘南ライナー」で小田原へ
自宅で夕食・入浴まで一通り済ませた私は最寄りのJR駅で今回の遠征で使うきっぷを購入するとそのまま「東日本パス」で東京駅へ向かいました。
まず最初にやることはもちろんライナー券の購入です。
今まで乗車してきたライナーは「青梅ライナー」「中央ライナー」「ホームライナー千葉」「ホームライナー古河・鴻巣」などがありましたが、「湘南ライナー」は初めてであり、特に人気の高いライナー列車だとも聞いていたので発車時刻の1時間前には東京駅に到着するようにしました。
せっかくここまで来てライナー券が買えずに普通列車で小田原へ向かうんじゃ何しに来たのか分からなくなりますからねw
購入方法は他のライナーと同じで、ホーム上にある券売機で購入します。
乗りたいライナーを選んで金額分の現金を投入するかSuicaなどICカードを入れるとライナー券が出てくるというシンプルなUIです。
なお、ICカードで払う場合もICカードの残高を使って支払えるというだけでライナー券は紙で発券されます。Suicaグリーン券みたいにSuicaそのものにライナー券の情報が記録されるとかいう便利な仕様にはなっていないのでICカードで払う場合もライナー券の取り忘れに注意です。
券売機の上の画面に残席数が表示されており、定員分のライナー券が発売されると売り切れとなり以後の購入はできなくなります。
まあ、ライナー券としてはごく一般的な売り方ですかね。
なお、「湘南ライナー」についてはグリーン車は「グリーン車自由席」として発売されており、一般の中距離電車と同額のグリーン券を購入すれば利用でき、その場合はライナー券は不要です。
つまりは、最悪ライナー券が完売していても座れない可能性を承知できるならばグリーン券を買ってグリーン車に乗るという裏技もあるというわけですね。
無事に入手しました。
これまた他のライナーと同じで乗車する駅ごとに割り当てられた車両があり、その車両の中から好きな車両に乗車することができ、座席については自由席となるので窓際がいいなどの希望があるならば早めに並ぶが吉です。ただし、ライナー券自体は座席の数しか発売されないのでライナー券を持っているならば必ず1つは座れる席があるはずなので席を選ばないならばどこかしらに座れることは保証されています。(そうでなければライナーの意味がないですしねw)
「中央ライナー」や「青梅ライナー」は座席指定でしたが、あちらは東京駅のホームが限られておりライナーを長時間停車させられないために全てのドアを開ける運用にせざるを得ない事情から例外的に行われていたものであり、JRのライナーとしてはこのように乗車可能な号車のみ指定されて座席は自由というスタイルが一般的です。
尤も、中央線系統は「はちおうじ」「おうめ」へ特急格上げ、「ホームライナー千葉」「ホームライナー古河・鴻巣」は列車自体が廃止となるなど首都圏のライナー列車はJRに限れば縮小傾向にあり、「湘南ライナー」も特急格上げの噂もありますし、そうなった場合、首都圏からライナー列車が消滅することとなり、このようなライナー券の発売スタイルも過去帳入りしてしまうかもしれませんね。
無事にライナー券をゲットしたのであとは駅で色々撮りつつ待ちます。
こちらは乗車位置の案内で、「湘南ライナー」も他のライナー同様に乗車口を制限しているので実際に乗車する号車に関係なく指定された号車のドアから乗る必要があります。
これはライナー券の改札をドアのところでやってしまうための都合と言えますね。
時刻表も掲示されています。
「湘南ライナー」は下りだけでも9本も運転されており、停車パターンもいくつかあるためこういう案内は大事ですね。
停車駅など「湘南ライナー」の詳細はあとで説明しますのでここでは写真だけで・・・
ここが乗車位置です。この枠に従って整列して乗車を待ちます。
まだ流石に並んでいる人はいませんでしたがw
それでは「湘南ライナー」までの待ち時間は適当に撮影などしながら過ごしましょう。
なんとなく山手線のE235系を撮りました。
山手線ってあまりに身近な存在すぎてあえて撮影しようとならなくて案外写真を持っていなかったりしますが、東京駅においても遠からずホームドアが設置されて駅撮りが困難になると思うと、こういう機会に撮っておかねば・・・と思いましたw
↑せっかくなので動画も撮りました。
内回りも撮ったらこれくらいでいでしょう。
E235系は特に資料が少なかったですからいい機会でした。
E231系とE657系
そして、185系「湘南ライナー」との並び
実は入線シーンを動画で撮ろうと思っていたのですが、新橋方から入線すると思っていたのが、実際には上野方からだったため見事に失敗しましたw
↑数コマしかないですが一応幕の回転シーンを撮ったのでどうぞ
E231系が走り去ったところで「湘南ライナー」単独で撮ったらそろそろ向こうのホームへ戻りましょう。
このカモメがデザインされたトレインマークは「湘南」の名にふさわしいいいセンスだと思います。
方向幕はシンプルに列車名だけ
行き先はどれも小田原で固定だからいらないってことですかねw
それではいよいよ乗車します。
ライナー券の改札を終えたらあとは指定範囲内で自由に席を選べますからM車の台車直上を確保します。
遅い時間の列車で「湘南ライナー」としては最終便を選んでいたので流石に空いているだろうと思っていたのですが、意外と乗車率が高く驚きました。
やっぱり「湘南ライナー」は首都圏のライナーの中でも別格ですね。
来年には特急「おだわら」とかになってそうですが、それでも旺盛な需要を背景に繁栄を謳歌し続けそうです。
乗り込みました。特急型なのに何故か開く窓w
「ムーンライトながら」だと外気が入ってきて冬場は寒いし、窓枠がガタガタ鳴ってうるさいしであまりありがたくないですが、「湘南ライナー」ならばむしろモーター音がくっきり聞こえてありがたいですw
と、ここで「湘南ライナー」について解説を入れておきます。
「湘南ライナー」は東京駅と小田原駅を結ぶライナー列車であり、上下両方向に設定されています。
上りは平日朝のみの運行で7本、下りは平日夜のみの運行で9本が設定されており、上りの一部列車は品川止まりとなっています。
このように通勤に特化した列車となっていますが、この手のライナーにしては珍しく停車駅のパターンがいくつかあり、今回は下りに限って説明すると最も多いパターンは東京駅を出て品川でも乗車扱いをした後、大船・藤沢・辻堂・茅ヶ崎・平塚・国府津・小田原と停車していくもので9本中7本がこれに該当します。最速達系統として品川を出ると藤沢・茅ヶ崎・小田原にしか停まらないものが1本だけありますが、こちらは下りでは唯一貨物線経由となっており、品川からは品鶴線・羽沢線を経てそのまま小田原駅手前まで貨物線を走行します。乗り鉄的にはレアなルートを体験できる列車と言えますが、運行時間帯からして車窓は期待できませんねw
そして、もう1つのパターンは最も多い7本が該当するパターンに二宮を追加したものです。
このように見ていくと、東海道線の中でも主要駅と言える特急停車駅でもある川崎や横浜を通過とする一方、快速が停車しない辻堂や二宮にも停車する設定がなされているなど、東京駅・品川駅からの利用者を大船以遠へ運ぶことに特化した列車と言えます。
川崎は「スーパービュー踊り子」など通過する列車もありますからまだ分かるとして、横浜駅は寝台特急の「サンライズ出雲・瀬戸」ですら停車するのを通過するわけですからそのインパクトは大きいですよね。
また、「湘南ライナー」の特徴として、下り列車に限り大船~小田原間は通常の快速列車と同じ扱いになり、この区間のみを利用する場合はライナー券なしでも乗れるというのがあります。
これはJRのライナー列車としては珍しいパターンですが、私鉄に目をやれば「TJライナー」の下り列車はふじみ野以北のみを利用する場合はライナー券が不要ですし、同じく東武の「アーバンパークライナー」も浅草→せんげん台のみ特急扱いで以北の区間は特急券不要で乗れるようになっているなど類似例はありますね。
ただし、「湘南ライナー」の場合こうなった経緯がちょっと変わっていて、2014年3月のダイヤ改正以前は下り「湘南ライナー」の停車駅のうち、東京と品川が乗車専用駅であることは明言されていましたが、逆に大船以遠の各停車駅が「降車専用」であることは明言されておらず、一方で「ライナー」である以上ライナー券が必要なはずがこれら停車駅ではライナー券を発売していないという「乗っていいのかダメなのかどっちつかず」という状態でした。実際にはこの区間のみをライナー券を買わないで乗車する利用者が一定数いたこともあり、言ってしまえば現状追認という形ではありますが、大船以西(1号は大船通過なので藤沢以西)を正式に一般の快速扱いとしてライナー券がなくても乗れるようになったのです。
そして、歴史ですが、1986年というまだギリギリ国鉄だった時代にデビューしました。これはその2年前に運行が始まった「ホームライナー大宮」(後の「ホームライナー古河・鴻巣」ですが現在は廃止)や「ホームライナー津田沼」(こちらも後に「ホームライナー千葉」となりますが現在は廃止)が好調だったことを受けて東海道線にも導入する運びとなったものです。
もともと東海道線では特急形である185系を特急が走らないラッシュ時間帯に普通列車として運用していたのですが、デッキ付きの2つ扉という構造では乗降に時間がかかり列車遅延の原因となることから問題となり、ライナーとしての運行ならばこの問題を解消できるという意味合いもあったようです。そのため、大宮や千葉のライナーは特急用車両の回送の有効活用という意味合いで始まりましたが、「湘南ライナー」の場合は普通列車への充当が困難になっていた185系のラッシュ時間帯における有効利用という意味合いでちょっと違っています。
しかし、運行開始してみると利用者はかなり多く185系の定員では足りないことが分かり、JR東日本に引き継がれた後にはオール2階建ての215系も登場し投入されています。
以前は中央線特急の間合いとしてE351系やE257系も運用に入っていたようですが、現在は撤退しており、185系、215系、そして「スーパービュー踊り子」用の251系の3車種で運行されています。
今回は185系の引退前に乗りたいという理由もあったので185系をチョイスしています。
また、姉妹列車として「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」もありますが、明朝に乗る予定なのでそのときに触れることにしてここでは一旦流しますw
「湘南ライナー」も含めた東海道線のライナーの最大の見どころはやはり貨物線経由であるということにありますが、それも明朝の記事でがっつり触れる予定なのでここでは触れませんw
と、ここらでそろそろ本編に戻ります。
発車時刻となった私の乗る「湘南ライナー」はドアを閉めて東京駅を後にします。
車内は若干空席も見受けられるという程度ですが、2人がけが相席になっている席も多く最終便だというのに乗車率の高さに驚きました。やっぱり「湘南ライナー」の人気はすごいですね。
あと、時間的には一杯引っ掛けた帰りという人が多そうで車内環境は期待できないかと思っていたのですが、実際には静かなもので拍子抜けでした。
時間がおそすぎてみんな眠くてしゃべる気力がなかったのもあるでしょうが、そもそも単独で乗車している人が多く、グループでの利用は数組しかいませんでした。
冷房の効きが悪かったのか車内が暑かったこともあり誰かが窓を開けており余計に響くモーター音を堪能しつつ10分足らずで品川駅に滑り込みます。
品川駅にも大勢の利用者が待っていましたが東京と品川では乗車可能な車両が分離されていることもあって私の車両に乗ってくる人はいませんでした。
品川を出ると次は大船までノンストップです。通勤快速と並んで川崎・横浜を通過する設定となっているわけですが、同じく185系を使う「ムーンライトながら」でさえ横浜は停まっていますからすごいですよね。
しばらくはぼんやり車窓を眺めつつ乗っていましたが、せっかくなのでいつものあれを・・・w
↑車窓を撮ってみました。
夜中なので見えるものは限られますが、横浜駅通過は是非御覧下さい。
横浜を通過してしまえば、あとはこまめに停車していきますが、快速が停まらない辻堂にも停車したりするのがライナーの面白いところですよね。
そういえば、かつての「ホームライナー古河」でも快速が停まらない東大宮に停車していたのが印象的でした。
ところで、大船からはちょっと騒がしい2人組が乗ってきてげんなりしたのですが、結局1つだけ乗って藤沢で降りていきました。
大船以遠は通常の快速列車扱いという規則を活用している利用者のようですねw
深夜の東海道線を185系で乗車しているとどうしても「ムーンライトながら」にでも乗っている気分になりますが、こまめに停車していくためすぐに「湘南ライナー」であることを思い出しますw
そんなこんなで気づけばアナウンスは小田原駅に到着することを告げていました。
すでに時刻は0時を過ぎており日付をまたいでしまっていますが、こんな時間では既に小田原駅から出発するすべての列車は終了しており、乗換可能な列車はないので降車したら全員改札へ向かうようにという案内もありました。
これは深夜帯ならではですね。
なお、「湘南ライナー」の後続の小田原行き普通列車もあるので、この列車の到着までは小田原駅としての営業は続いていると言えますから、そういう意味では「湘南ライナー」は終電というわけではありません。
小田原に到着しての1枚
これが本当の終電だったら一刻も早く改札を出ないと駅員さんに迷惑になってしまいますから撮影は自重せざるを得ませんが、もう1本後に到着する列車があることを知っているのでちょっと余裕がありましたw
本当は引き上げの動画も撮りたかったんですが、どうせ暗い中で撮ってもあまりいい動画にはならないですし、ホーム上の警備員さんの視線が気になったこともありここらで撤収です。
小田原駅も神奈川県西部の主要駅であり普段は旅客の往来が絶えない改札も今はご覧の通り閑古鳥が鳴いています。
これも終電の時間帯ならではですね。
深夜の小田原駅を撮ったら初日の活動はこれにて終了となります。
まあ、「湘南ライナー」に乗って小田原駅までやってきただけなので活動というのは大仰すぎる気もしますがw
これだけで記事を締めたら流石に中身が薄くなりすぎるのでこのまま翌朝の活動へと続いていくのですが、1つだけ特筆すべきことがありました。
それは私の旅史上初の試みとして、ネットカフェで夜を明かしたことです。
今までの旅だとなんだかんだでビジネスホテルばかりでネットカフェや健康ランドといった施設を利用したことはありませんでした。
理由としては、そもそも利用したことがなくその実態がよくわからなかったことや快適に眠れなくて翌日以降の活動に響いては困るという懸念もあってのことでした。
しかし、今回は到着が0時過ぎであり、ビジネスホテルの中にはこの時間帯のチェックインを認めていないところがある上、そのくせ翌日も朝早く出なければならないわけで、ホテルに滞在できるのは実質5時間程度しかないことを考えるとネットカフェのほうが合っているのではないかというわけですw
最悪眠れなくても翌日の活動は乗ってばっかりの旅であり、「おはようライナー新宿」さえ終わってしまえばあとはずっと居眠りしていても問題ない行程でしたしね。
というわけで、ネットカフェに吸い込まれた私はそのまま夜を明かしました。
朝っぱらからチケット争奪戦
一応2日目ということになりますが、実質1日目の続きということでそのまま書いていきます。
2日目は「おはようライナー新宿」に乗ることから始まりまして、朝は3本ある「おはようライナー新宿」の中でも一番最後となる「おはようライナー新宿26号」を利用するのですが、ある事情から朝の6時過ぎにはもうネットカフェを出て駅へ向かいました。
その理由というのは、ライナー券の確保です。上りのライナーは前日からライナー券を購入可能ですが、昨晩は遅く到着しすぎて券売機が稼働しておらず購入できなかったため朝イチに買うことにしたのです。
ライナーの人気を考えると発車間際に行っては買えない可能性が高いと判断してのことです。
というわけで、昨晩とは打って変わりすっかり明るくなり通勤客の慌ただしさがあふれる小田原駅にやってきました。
さてさて、私の乗る26号は?っと・・・
なんと、まさかの残り5席!危なかったぁ!
この26号は新宿到着が9時を過ぎることもあり、通勤に使うには遅すぎるため比較的空いているという情報だったのですが全然そんなことはなかったですねw
とりあえずライナー券をゲットしたらあとは構内で色々撮影しながら時間を潰します。
案内がどことなく国鉄チックでした。
でも、品川の文字が入っている以上JRになってから設置されているはずなんですよね。
あとは私が乗るやつより先に発車するライナー達を見ていきましょう。
↑発車シーンをどうぞ
ちなみに、このホーム脇を通っている線路は東海道貨物線です。
貨物線はここ小田原駅までであり、当駅以西は貨物列車も旅客列車も同じ線路を走ります。
ところで、ホームにはこんな表示がありました。
今はE257系の当駅乗り入れはないはずですが、「踊り子」への投入に備えて先行して用意しているんですかね。
続いては215系の本領発揮の「おはようライナー新宿」です。
一応「ビューやまなし」では乗ったことがありますが、ライナーとしてもいつか乗ってみたいですね。
↑そしたら発車シーンです。
と、これくらいでそろそろ私が乗る「おはようライナー新宿26号」の乗り場で待機します。
ライナー券を持っている以上乗れることは既に確約されていますが、今回は展望席確保というミッションもあり、車内での座席は早いものがちというライナーの性質上早く並ぶ必要がありますからね。
「おはようライナー新宿26号」で新宿へ
朝から撮影をこなしたら朝食を食べそこねましたがまあいいでしょうw
いよいよ「おはようライナー新宿26号」に乗り込みます。
ここでライナー券の写真を貼っておきましょう。
なお、財布の上で撮ったら色々写ったら困るものが写ってしまったので一部見切れる形で切り抜いています。
ご覧のように10号車が割り当てられているのですが、10号車は新宿行きでは先頭車になるため展望席がある一方、T車になってしまうため録音目当てで乗る場合は残念な結果にw
私もT車にしか乗れないならばいっそライナーじゃなくて普通列車で新宿へ出てしまおうかとも思いましたが、展望席に座れて、なおかつ普通は通らない貨物線を通れることを考えればT車でも乗る価値はあると思いました。
↑いよいよ入線です。
251系もE261系とやらに置き換えられるとか違うとか色々出ていますが、そんなに新しい車両でもないので乗れる機会に乗っておきたい車両ですよね。
↑不意打ちだったので最初がちょっと切れていますが幕の回転シーンです。
なお、ライナー表示に変わった途端にドアが開いて乗車が始まってしまったので写真は撮れませんでしたw
早くから並んでいたおかげで3人目というポジションを確保できまして、これなら展望席を取れる可能性も高そうです。
聞いた話によれば、ライナーの利用者は常連さんが多いのでそこまで展望席にがっつく人も少ないため倍率は低めだそうですが、果たして・・・
はい、展望席に座れました!
ただ、運転士さんがかぶらない右側は先客に取られてしまいましたw
しばらく経ってからぞろぞろと乗ってきましたが、展望席目当てだったのか私の座っていた位置の近くまで来たものの先客の存在を認めると残念そうに後ろの方に座っていました。
ちょっと申し訳ない気持ちにもなりましたが、私だって朝早く並んでゲットしたんですから堂々と楽しませてもらいましょう。
展望席部分は2・3列目もひな壇状になっているためある程度は展望を楽しめる構造になっています。
そのため、窓ガラスも斜めになっているのが特徴的ですね。
モニターに表示されたスタフですが、貨物線を通るため貨物駅が載っているのが面白いです。
発車を待つ間にここで「おはようライナー新宿」について説明しておきましょう。
「おはようライナー新宿」は小田原駅から新宿駅までを結ぶライナー列車であり、朝に3本が設定されています。
逆に新宿駅から小田原駅までのライナーも存在し、こちらは2本ありますが、列車名が「ホームライナー小田原」となり、上下で名前を変えているのが「湘南ライナー」とは対照的です。
確かに朝出勤するのに「ホームライナー」はおかしいですし、夕方帰宅するのに「おはようライナー」もおかしいですからねw
なお、登場時は「湘南新宿ライナー」という名前でしたが、「湘南新宿ライン」が開業すると名前が似ていて紛らわしいこともあり現在のように改称されましたw
停車駅についてですが、小田原を出ると茅ヶ崎・藤沢でも乗車扱いをした後、渋谷・新宿と停車していくものが2本あり、私が乗る26号もこれに当たります。このパターンでは小田原駅を出てすぐに貨物線に入ります。
もう1つは国府津・二宮・平塚にも停車するタイプであり、こちらは1本のみ設定されており、国府津・二宮・平塚には貨物線上にホームが設置されていない都合から平塚駅停車までは旅客線を走行し、茅ヶ崎駅から貨物線に入ります。
そもそもの話、朝のラッシュ時間帯にライナーを設定しようと思うと、通常は線路容量の兼ね合いからピーク時間帯には設定できず、早朝にしか設定がない事が多い中、東海道線ではこれだけたくさんのライナーを走らせられるのは貨物線があるおかげですからね。
なお、下りの「湘南ライナー」と違って乗車可能駅・降車可能駅がきっちりと決まっており、小田原~藤沢間は乗車のみ、渋谷・新宿は降車のみとなっており、藤沢~渋谷を跨がない利用はそもそもできませんし、一部区間だけならライナー券が不要なんてこともありません。
それから、もう1つ、「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」の特徴として、ライナーセット券というものが発売されていることが挙げられます。
このライナーセット券はライナー券を1ヶ月単位で発売するものであり、毎日のようにライナーを使う人にとっては1度買ってしまえば毎朝早くから並んでライナー券を求める必要がなくなり便利ですが、これですら大人気で発売日には争奪戦となるそうです。
実話かどうかは分かりませんが、ライナーで通勤する旦那さんのために奥さんが発売日の前日から徹夜して駅に並んでライナーセット券を買っているなんて逸話もあるらしいです。
なお、セット券と当日券は車両の割当が異なっています。
↑いよいよ発車という所で展望動画を撮ってみました。
まずは小田原を出て貨物線に入りしばらく走るあたりまでです。
いっそ新宿まで通しで撮りたかったですが、私の機材では長時間の録画は困難であり、そもそもメモリーの容量も足りないという問題があるため、要所要所で細切れに撮っていきますw
動画を撮らないところは写真で補完していきます。
貨物線とは言っても小田原から戸塚あたりまではずっと旅客線に並走しているわけですから見える景色もそんなに違いはないというのはありますけどねw
駅通過時は貨物線側にホームがないことでここが貨物線だということを実感できますね。
5両編成のE231系とすれ違いました。
朝の下りは利用者が少ないため5両が充当されることもあるんですかね。
↑旅客線の普通列車との並走シーン
↑相模貨物駅付近
鉄橋の上で再びE231系と並走です。
多分さっき並走したやつと同じですね。ライナーは案外飛ばさないため一旦追い抜かしてもまた追いつかれてしまうようですw
今度は対向列車です。
E231系かE233系しか来ないのがちょっと物足りない感もありますが、それでも次々やってくる列車は眺めているだけで楽しいです。
房総カラーのE257系とすれ違いました。
東海道線で定期運用はないはずですが、回送か試運転とかでしょうか。
そして、最初の停車駅の茅ヶ崎に到着です。
この貨物線上のホームはライナー専用となっていますが、それでも溢れんばかりのすごい数の人が待っていました。
これがみんな乗るんだからライナーもすごい人気ですよね。
留置中の相模線205系が見えました。
今度はあずさカラーの方のE257系とすれ違いました。
こちらも東海道線での定期運用はないはずですが、「踊り子」への投入に向けた試運転か訓練ですかね。
そして、2つ目の停車駅藤沢に到着です。
ここも結構な人数がホームで待っていました。
小田原ではそんなにいなかったのでライナーもこんなものかと思っていたら全然そんなことはなかったですw
おそらくですが、小田原は始発となる列車が多数設定されていることからライナーを選ばなくても座れる可能性が高いことに加えて、新幹線停車駅であることから東京都心への通勤は新幹線に分散していることもあってライナーの需要が少ないのに対して、茅ヶ崎や藤沢は始発列車もなく新幹線も利用できないためライナーの需要が多いんでしょうね。
まあ、藤沢の場合は新宿へ出るなら小田急も使えますし、こちらは実質的な始発駅ですけどねw
さて、藤沢を出るとあとは渋谷まで停車駅はなく走りっぱなしになるわけですが、ある意味ここからが本番です。
そう、藤沢~渋谷間では、羽沢線の通称もある旅客線とは完全に別ルートの貨物線を走行するのです。
今回はこの区間を展望席で楽しむことを最大の目的として「おはようライナー新宿」に乗ったと言っても過言ではないですし、最大の目玉となる区間です。
↑この区間はもちろん動画でどうぞ!
流石に渋谷まで通しは厳しかったのですが、それでも一般の列車のルートと合流する武蔵小杉駅付近までノーカットで撮影し、その再生時間はATSの動画チャンネル史上最長となるであろう約30分です。
なお、モバイル回線の方はパケットをかなり消費してしまうでしょうからWi-Fiのあるところでご覧になることをおすすめします。
肝心の貨物線単独区間はほとんどがトンネルというのがちょっと残念ではありますが、それでも普段は通れない区間を通れるのは貴重であり、ましてや展望席で体験できるなんてそうそうないですから大満足でした。
気づけば品鶴線に入って東海道新幹線と並走です。
ここまでくれば横須賀線や湘南新宿ラインで普通に見られる景色にはなりますが、ここだって元々は貨物列車専用の路線でした。
「湘南ライナー」か「おはようライナー新宿」どちらかの回送でしょうか。
215系とすれ違いました。
いつしか新幹線は頭上へと移動して2段重ねのようになりました。
↑西大井駅から大崎駅までは短絡線を通りますので、別にライナーじゃないと通らない区間ではありませんがせっかくなので動画を撮りました。
再開発真っ只中の渋谷に到着
ここで「おはようライナー新宿」から初めて降車可能となります。
その後も山手線と並走して終点の新宿へ向けてのラストスパートを掛けます。
そして、ついに終点の新宿へ到着となります。
「スーパービュー踊り子」としての運用では基本的に開かないドアが開いている光景もライナーならではですね。
ちなみに、ライナーとして新宿へ到着した後は「スーパービュー踊り子3号」となって伊豆急下田へ向かいます。
通勤に使うにはちょっと遅い時間帯を走っているのは「スーパービュー踊り子」の回送を兼ねているというのもあるようですね。
ところで、この「スーパービュー踊り子3号」ですが、実は以前の活動で乗ったことがあります。その時はライナーとして走ってきていることなど意識していませんでしたが、意外なところで接点が見つかって驚きです。
国鉄っ看板が残っているのを発見!
日本・・・いや、世界屈指のターミナル駅にもこんなものが残っているんですね。
さて、このあとですが・・・
鈍行を乗り継いで目指せ新潟
朝から「おはようライナー新宿」という大きなネタがあって既にお腹いっぱいな感もありますが、元々はといえば
普通列車で新潟を目指そうにも18きっぷシーズンじゃないから無理」→「いや待てよ、東日本パスが使えるじゃん」→「どうせなら余剰になる日数も活用してライナーに乗っちゃえ」
という経緯で計画が決まったので、どちらかといえばライナーがおまけでこの新潟までの移動こそがメインとも言えるわけですが、記事の内容的にはやっぱりライナーに比べれば地味な扱いにならざるを得ませんw
まあ、せっかくですし、ライナーだけでブラウザバックしないで最後までお付き合い頂ければと思います。
新宿からは湘南新宿ラインに飛び乗って高崎へ移動します。ネットカフェで仮眠程度にしか寝ていなかったこともあってここはほとんど寝ていましたw
高崎ではちょうど昼時だったので構内で昼食を食べたりしましたが、別に名物ではないので写真は割愛します。
ところで、ここでちょっと気がかりなニュースが入ってきました。
それは、これから利用予定の上越線でなんと架線切断による運転見合わせが発生しているようなのです・・・
水上~越後中里間が対象らしいですが、代替輸送が実施されない場合、新潟側へ抜けることができなくなるわけで、今日の私にとっては深刻な状態です。
遠回り&新潟到着がかなり遅くなることを承知で郡山経由の磐越西線ルートに切り替えることも検討しましたが、もう高崎まで来てしまっているし、駅員さんのアナウンスによれば代替輸送を検討中とのことなので、それを信じてとりあえず水上までは行ってみようということになりました。
お次に乗るのは211系です。
以前は高崎といえば115系でしたが、今や過去の光景になってしまいましたね・・・
そういえば、側線に埼京線のE233系がいました。
相鉄線との直通運転に向けて増備されているやつが疎開であちこちに回されているらしいですからそれですかね。
それでは発車です。新前橋までは上野東京ラインとして直通がある区間であり、両毛線の列車も混じっているため上越線で最もにぎやかとも言える区間になりますが、相応に車内も賑やかでしたw
その先渋川までは吾妻線からの列車もあってその次に賑やかですが、渋川を過ぎるといよいよ他線区への直通列車はなく、純粋な上越線の列車しか走らない区間になります。
そんな景色を眺めていると列車は沼田に到着です。
実は沼田駅では先行列車が詰まっているとかで停車時間があったのでなんとなく撮りました。
そんなに本数が多いわけじゃないこの区間で詰まっているというのは、言うまでもなく架線切断による運転見合わせのせいでしょうね。
旅客輸送としては臨時列車や観光用のSLを除けばローカル輸送に徹する区間ですが、貨物列車のルートとしては今でも重要であり、行く手を塞がれた貨物列車が立ち往生しているのかもしれません。
とりあえず後閑まで進んでくれました。
元々水上での乗り換え時間は長く取ってあった(接続が悪いともいうw)上、こういう状況ですから仮に代替輸送があるならば流石に私の列車から接続をとってはくれるでしょうが、なかなか進まない状態は精神衛生上好ましくはないですからね。
そして、次はいよいよ水上というところでアナウンスが入り、なんと私が利用予定だった長岡行き普通列車から運転を再開するとのこと!
これは今の私にとってこれ以上無い僥倖でした。
架線切断となると今日中の復旧すらも厳しいと思っていたのが半日程度で終わってしまったのに驚きましたが、貨物列車の運行もあるので急いで復旧させたのかもしれませんね。
作業に当たられたであろう作業員の方たちに感謝しつつ旅を続けることができそうです。
上越国境を越える
奇跡的とも言えるタイミングで運転再開してくれた上越線に揺られて新潟入り出来ることとなりました。
まずは水上駅の駅名標から
どうやら長岡行きの列車は多少遅れて到着するらしいですが、この際動いてさえくれれば多少の遅れはどうでもいいですw
なんと新前橋行きでした。
私が知らなかっただけでしょうが、高崎まで行ってくれない列車も設定されていたんですね。
恐らくは両毛線や新前橋始発の高崎線直通列車と接続するんでしょうが、高崎を目的地としている人も多いであろうに・・・w
駅前にいたのは関越交通
ここから出ているのは谷川岳ロープウェイの駅や温泉へ向かうものなど、観光客向けの路線が多いのが特徴です。
また、上越新幹線の上毛高原駅へ向かうバスも出ているので、行きは在来線、帰りは新幹線なんてことも出来ます。
跨線橋の階段にはちょっと古めかしい駅名標(?)がありました。
あ、なんか駅取材の流れになっていますが、一応以前に訪れている駅ですからあんまり細かくは紹介しませんよ?w
↑そして、長岡行きがやってきました。
やってきたのは「國鐵新潟」に終止符を打ったE129系でして、上越国境越えの区間にまで進出してきています。
・・・以前は115系天国だったんですけどねw
車内はE233系とかと共通するデザインなので全然新潟へ向かう気分にならないというw
むしろ、東京へ戻りそうな雰囲気です。
それでは、発車ですが、E129系には自動放送が搭載されており、首都圏でもお馴染みのあの音源で「この電車は、上越線、各駅停車長岡行きです。次は、湯檜曽、湯檜曽・・・」なんて言うものだから余計に気分が東京へ戻っていってしまいますw
「国境の長いトンネル」である新清水トンネルを抜けるとこんなに曇っていました。
ちょっとだけ国境を越えた感が出ましたかねw
なお、川端康成が「雪国」を執筆した当時は上越線の国境越え区間は単線であり、上下両方の列車が清水トンネルを通っていましたが、後に複線化されて新潟方面への下り列車は新たに作られた新清水トンネルを経由することとなり、従来からの清水トンネルを通るのは高崎・上野方面の上り列車だけになったため、「雪国」に描写されたように清水トンネルを抜けてそこが雪国(新潟県)であったという体験は厳密には出来なくなっています。
まあ、新清水トンネルだって「国境のトンネル」に違いはないのでそんなこと気にしない人がほとんどでしょうけどねw
時期的に真夏ですから雪景色だなんてことはなく、新潟県に入ってもそんなに劇的に車窓が変化した感じはしませんw
車窓から客車が見えたので思わず撮りましたが、調べると越後中里駅付近にある「湯沢中里スノーリゾート」という施設であの客車が休憩施設として使われているんだそうです。
スキーなどのウィンタースポーツにはてんで縁のない私ですが、この客車を見るためだけに行ってみるのもいいかもしれませんw
米どころ新潟らしい景色が続きます。
群馬側から延々と山を登ってきましたが、越後平野に入って車窓が開けてきたのは変化と言えますね。
車窓からほくほく線のHK100型が見えたら越後湯沢駅です。
上越新幹線の停車駅であり、かつては特急「はくたか」への乗換駅でもあり、関東から北陸を目指す旅人は必ず立ち寄る駅でしたが、北陸新幹線開業によりその使命はなくなり、今はスキーなどのレジャー目的で訪れる人のほうが多いんでしょうね。
越後湯沢まではいわゆる県境区間でもあり、利用者は少なくガラガラでしたが、越後湯沢からは日常的な利用者もいるようで車内が混み合ってきました。
浦佐や小出、小千谷などを過ぎて長岡が近づく頃には結構な混雑になっていました。
そして、列車の終点長岡に到着です。ここで乗り換えとなります。
並べてみましたが、乗り換えるのも結局E129系ですw
これは新潟行きなのでこのまま乗っていれば今日の最終目的地となる新潟まで連れて行ってくれますが、それだと18時前には到着してしまって流石にもったいない気がしたのでちょっと寄り道します。
ちょっと寄り道
というわけで、ちょっと寄り道ですw
東三条駅で下車してまた乗り換えます。
新潟の路線図を把握している方ならこれでピンときたでしょうが、弥彦線に寄り道です。
弥彦線は以前に乗ったことのある路線ではありますが、あの頃はまだまだ115系天国だった頃であり、新潟で乗った列車の殆どが115系だった記憶がありますが、それも今やE129系への置き換えが進んで国鉄型は風前の灯火という状況になっており、ならば逆にE129系で弥彦線や越後線に乗ってみたかったというのがありました。
弥彦線自体は暇つぶしなのであんまり詳しくは取り上げませんが、以前乗車したときは当時のレポートの作風もあってあまり詳しくは紹介していなかったため概要くらいはざっくり説明しておきましょう。
弥彦線は弥彦駅と東三条駅を結ぶ全長17.4kmの短い路線です。しかし、短いながらも起点の東三条駅では信越本線、燕三条駅では上越新幹線、吉田駅では越後線とそれぞれ接続しており、三条市、燕市といった地域の足として利用されています。
元々は越後鉄道という私鉄が開業させた鉄道であり、かつては東三条駅から更に路線が伸びて越後長沢というところまで続いていましたが、国有化後の国鉄末期、1985年に廃止されて現在の形となりました。
廃止になった区間を除いて電化までされたため、ローカル線としては恵まれている方ではありますが、特急や快速もある信越本線に比べたら地味な路線ではありますね。
なお、終点の弥彦駅は弥彦神社への玄関口となっており、年始には初詣客で賑わうそうですよ。
以前は115系天国の1つでしたが、今はE127系・E129系に主力の座を譲り、115系による運用はラッシュ時にわずかに残るのみになったため、趣味的にはそんなに面白い路線とも言えず、今回も時間が余らなければ乗りには行ってないでしょうねw
上越新幹線の燕三条駅に差し掛かりました。
この駅は新幹線の停車本数も案外多いのですが、その駅名の由来にちょっとしたネタがあったりします。
この駅は立地からして察せられるかもしれませんが、元々弥彦線だけが存在した時期には設置されてはいなかった駅であり、上越新幹線開通に合わせて設置が決まり、弥彦線の駅も併設することで弥彦山、弥彦温泉や一部直通列車がある越後線の寺泊といった地区と上越新幹線の接続点とすることが意図されました。また、新潟~長岡間に途中駅を設けない場合、駅間が60kmを超えてしまい長過ぎるということもあって途中駅設置が決まったのですが、当初新潟~長岡間の上越新幹線のルートは大雑把にしか決まっておらず、燕市・三条市双方が激しい誘致合戦を展開することになり、結局燕市・三条市の境界付近に駅を設けるという形で落ち着きました。これは周辺が平野部でありルートの自由度が比較的高い条件だったことが逆に誘致合戦を誘発してしまったとも言えそうです。
これだけなら、新幹線や高速道路の計画が浮上するたびに全国各地で見られる騒動の1つで終わりですが、駅の位置が決まったと思ったら、今度は駅の名前で、更に一悶着あったのです。
燕市の名前をとって、なおかつ既存の燕駅と区別の意味で「新燕駅」とか、逆に三条市の名前をとって同様に「新三条駅」とか、双方の市名を併記する形で「燕三条駅」あるいは「三条燕駅」などの案が出ますが、双方とも駅名に自分のところの市名が入らないのは納得できないということで「新燕駅」「新三条駅」は却下となり、「燕三条駅」か「三条燕駅」の二択に絞り込んだまではよかったのですが、燕市と三条市のどちらの名前を先に持ってくるかで議論は紛糾してしまったのです。
最終的にあの田中角栄氏まで出てきて仲裁に入り、御存知の通り「燕三条駅」に決定しました。
更に余談になりますが、当駅近くにある北陸自動車道のインターチェンジの名前は「三条燕インターチェンジ」であり、当駅とは順序が逆になっています。両市の境界に跨るように設置された新幹線駅に対してインターチェンジは完全に燕市側に位置するにも関わらず”三条”が先に来ているのは、一説によれば新幹線駅では譲歩した形の三条市の名前をインターチェンジでは先に持ってくることで妥協点としたのではないかとも言われています。
インターの供用開始が1978年、新幹線駅の開業が1982年で4年しかずれておらず、新幹線や高速道路の計画はかなり前から議論が始まることも多いことを思えば両者の計画が同時並行的に議論されていた可能性も十分考えられますから、有り得る話だとは思います。真相は当時の担当者とかにインタビューでも出来なければ闇の中でしょうけどね(ていうか、私にそれだけのツテも行動力もありませんw)
だいぶ脱線しましたが、列車は終点の吉田駅に到着です。
弥彦線自体はこのまま弥彦駅まで続きますが、大半の列車は吉田駅で分断されており、弥彦駅まで乗り通すとしても乗り換えが必要です。
吉田駅
ここは若干乗り換え待ちがありますので、簡単にですが取材していきます。
まあ、当時は今ほど駅を詳細に紹介するスタイルで記事を執筆していなかったとはいえ、以前に訪れている駅ですしねw
まずは駅名標から
人名としてはよく見かける名前であり、地名としてもポピュラーなようで各地で見られる名前ですが、実は「吉田駅」としては大阪のけいはんな線に同名駅が1つだけあるのを除けば、「浜吉田駅」とか「信濃吉田駅」「吉良吉田駅」「伊予吉田駅」などひねりを入れてきて重複を回避している例が多いようです。
ここでも新潟から国鉄型を追いやった張本人は主力車種として活躍中ですねw
駅構内を見渡せるアングルでも撮っておきます。
何気に3面5線となっており、2路線の交差する駅とはいえなかなかに充実した設備を持っています。
↑越後線のE129系がちょうど発車していきました。
ホーム間の連絡は跨線橋であり、階段を登る必要があります。
この他にエレベーターなどは設置されておらず、バリアフリー化については遅れていると言わざるを得ません。
そのため、たまたま駅舎直結の1番線に入線する列車に乗った場合を除いては階段登り降りをしないと駅から出ることも乗り換えも出来ません。
跨線橋の内部です。
越後線と弥彦線という優等列車も走らないローカル線同士が交差する駅ということで、やはりローカル色の強い駅というイメージがありますが、跨線橋に発車標があるとちょっと都会っぽく見えるのは私だけでしょうか?w
”国鉄型を追いやった”なんてちょっと否定的な書き方をしてしまったE129系ですが、なんだかんだ関東住みの私には珍しい車両でもあるので結局撮っちゃいますねw
1番線からは改札に直結しているので、ここに降りられれば一番楽に外に出られます。
↑もう新潟では会えないと思っていた国鉄型の115系が入線してきました!
今でもラッシュ時にわずかに運用が残っているらしいことは知っていましたが、まさか遭遇できるとは!
↑そこからの方向幕回転です。
今のLED化された行先表示にはない楽しみですよねw
ん?ちょっと待てよ・・・
と思ってホーム端へ行って撮ったこの1枚
よく見ると115系・E129系・E127系の3世代の車両が共演しているという面白い写真になりました。
なお、これだけはおそらくカメラのレンズの関係でスマホの方が広角で撮れたためスマホで撮ったやつです。そのため、いつもの画像とアスペクト比が違っています。
それでは、今度こそ外へ出ます。以前訪れているのは前述のとおりですが、まだ時間はありますし前回訪問からは7年ほどが経過して何か変化もあるかもしれませんからね。
発車標ですが2路線の上下別に発車標が用意されているため何気に4つも用意されるというのも豪華ですね。
待合室は人が多くてじっくり撮れる雰囲気でなかったのでスルーして外へ出ました。
駅前に出ました。
活気あふれる・・・とも言い兼ねますがかといって寂れているわけでもない適度な賑わいですかねw
駅前なのにシャッターを降ろしているスペースが気になりますが、旧吉田町の中心地に当たり、周辺には店舗などが集まっています。
こちらが駅舎です。
可もなく不可もなく・・・一昔前を感じさせる普通のデザインですね。
駅前にはバス停があります。
が・・・民営の路線バスは全て撤退済みらしく、乗り入れるのは「スワロー号」「やひこ号」といういわゆるコミュニティバスのみとなっています。
燕三条駅や弥彦駅方面への路線があって鉄道の補完の役割もありそうですが、運行は平日のみで本数も5往復ずつとお世辞にも便利とは言いかねるダイヤです。
まあ、それでも交通弱者の移動を確保する最後の砦としての役割は重要であることに変わりはありません。
それでは、構内に戻って弥彦線の旅の続きです。
今度はE127系に揺られます。
それにしても、JRになってからデビューした車両なのに昔ながらの方向幕なんですよね。
今やすっかり当たり前になったLEDの行先表示も、思い返せばJR発足からしばらく経ってから普及したような気がします。
弥彦線で弥彦駅へ
弥彦線の名前の由来でもある弥彦駅へ向けて再び旅を再開したわけですが、この区間は最大で3時間ほど列車が走らない時間帯があるなど、弥彦線の中でもローカル色の強い区間であり、私が乗ったときも乗り鉄風の人の割合が高く純粋な地元の利用者であろう人や観光(?)と思われる人たちを入れても空席のほうが圧倒的に多いという乗車率で吉田駅を発車しました。
吉田~弥彦間の弥彦線は途中の矢作駅の1駅があるだけのたった2駅しか無い支線のような状態ですが、列記とした弥彦線の続きとなっています。
元々弥彦神社への参詣路線という意味合いが強かった区間であり、日常的な利用者は少ないのは想像に難くないですが、実際の車内の様子を見てもそれを裏付ける利用実態でした。
5分程度で弥彦駅に到着しますが、ここはすぐに折り返さないといけない行程なので弥彦駅は短時間で簡単に撮影しただけとなりますがレポートしておきます。
というわけで、弥彦駅に到着です。
1面1線という終着駅にしてはなんとも寂しい構造ですが、かつては貨物扱いをした時代もあるそうで、その頃はもっと広い構内だったんでしょうね。
終端部ですが、架線柱と架線に注目です。
よく見ると架線が1本ぶら下がっているだけなのにお気づきでしょうか?
架線が1本なのは当たり前じゃないかと思われる人もいるかも知れませんが、実は鉄道ではこれは珍しいことであり、架線というのはパンタグラフを擦りながら電車や電気機関車に電気を送る必要があるため、常にレールに対して並行を維持する必要があって、架線だけを架線柱で吊るやり方だとどうしても架線柱と架線柱の間は架線自体の重さで弛みが発生してしまい、列車から見ると架線が上下に周期的に動く事となり、これはパンタグラフが架線から外れてしまう可能性が高くなり効率的に集電が出来ないばかりか、アークを発生させて架線・パンタグラフ双方に悪影響を与えるなど好ましくないため、通常は「吊架線」と呼ばれるワイヤーを架線柱で吊って、その吊架線から更にハンガーと呼ばれる金具を使って実際にパンタグラフと擦りながら電気を送る「トロリ線」を支えることで、トロリ線を可能な限り水平に近くすることができ、多くの鉄道ではそれが標準です。
それに対して、今ご覧になっているように吊架線を用いないで架線柱で直接トロリ線を吊る方式を「直吊架線方式」といい、前述のように架線の水平が完全には取れないために列車の運転速度に制限がかかってしまいますが、国鉄末期にはローカル線の電化を低コストに実現する手段としてこの弥彦線の他、越後線、和歌山線、土讃線の一部などに採用されました。
なお、元々スピードを出す必要がない路面電車ではこちらが主流のようです。
それにしても、ホームに面した駅舎は神社みたいな見た目ですね。
弥彦神社に因んでいるのは言うまでもないでしょう。
なんとも荘厳な作りの扉ですが、臨時改札口のようで普段は閉ざされているようです。
三ヶ日などに初詣客を捌くのに活躍するんでしょうね。
すごく雅な見た目ですが、隣の駅もちゃんと載っており駅名標の体裁は守っていますね。
そして、通常時の改札口はこちらになります。
ICカード用の改札機のみ設置されており、紙の切符の人は駅員さんに直接手渡すスタイルです。
なお、当駅は業務委託駅となっており、みどりの窓口もありますが、私が行ったときは駅員不在の時間帯だったのか誰もいませんでした。
無人時間帯は集札箱にきっぷを入れなさいってことなんでしょうが、東日本パスを使っている私はここにきっぷを入れてしまったら旅を続けられなくなりますから仕方なく改札を素通りします。
こういうとき、特に防犯カメラがあったりすると、不正乗車じゃありません!とばかりにきっぷをカメラの方にかざしながら改札を出たりするんですが、小心者過ぎるだけ?w
改札口と一体化したみどりの窓口というのは地方駅の標準的な構造ですが、色使いなんかはやっぱり和風に寄せていますね。
KIOSKも発見!
残念ながら私が訪問したときは閉店時間後だったみたいですが、こういう日常的な利用者が少ない駅だとKIOSKの撤退も珍しくない中、ここは維持されているのがすごいですね。
駅前に出ました。
灯籠を思わせるデザインのオブジェを中心に駅前ロータリーが整備されています。
よく見ると「歓迎」の文字が隠れていました。
いかにも観光地らしくなってきました。
そして、こちらが駅舎です。
ホームの段階からすでに分かっていましたが、神社っぽいデザインです。
正体は靴洗い場でした。
弥彦山への玄関口でもありますから、登山を終えた登山者が電車に乗る前に靴についた泥を落とせるようにってことなんでしょうね。
登山口に近い駅もいくつか訪れてきていますが、こうやって「靴洗い場」と明言された設備があるのは初めて見ました。
ここもバス停がありますが、吉田駅でも見た「やひこ号」のみであり、5往復しかない上に平日限定ですし、ここで乗り換えるくらいなら吉田駅からバスに乗っちゃってもいいくらいですよねw
あと、観光地らしく観光マップもありました。
弥彦神社やその門前町に構える弥彦温泉、それにロープウェイもある弥彦山など観光地は結構あるので休日になれば賑わうのかもしれませんね。
また、弥彦競輪場というのもあるらしく、競輪ファンの人たちも御用達のようです。
なんと神社によくある手水でした。
駅全体が神社を意識したデザインでしたが、ここまで神社に寄せてくるとはw
これまた風流な駅名看板を撮ったらそろそろ発車時間なので急いでホームへ戻ります。
吉田駅までそのまま戻るわけですが、何名か弥彦行きの車中でも見かけたメンバーがいました。言うまでもなく同業者でしょうねw
吉田から新潟へ出てゴール
弥彦線は寄り道という形ではありましたが、記事中では案外字数を割いたところで、あとは吉田駅に戻り新潟駅へ向かう行程を残すのみとなりました。
気づけば2万字を超えている現実には目を背けつつレポートを続けます。
吉田駅では先程撮影したやつと同じやつであろう115系が停まっていました。
これが新潟行きだったらテンションMAXですが、残念ながら弥彦線の東三条行きでした。
一瞬、東三条駅経由で新潟を目指す迂回ルートをとってでも115系に乗ろうかとも思ったのですが、弥彦線は115系で全区間の1往復乗車をしたことがありましたし、昨晩のネットカフェ泊による寝不足が今になって睡魔という形で私に襲いかかりつつあった状況からまっすぐ新潟を目指すこととし、これは見送ることにしました。
↑まあ、動画はしっかり撮ったんですけどねw
というか、私の脳内会議の議事録を読み返せば”乗る”か”撮る”かという2択で”撮る”を選んだ結果だったりもしますけどw
もうだいぶ字数も嵩んでいるため越後線についてはあえて触れないことにしてそのまま新潟まで行きます。
時刻はまさに帰宅ラッシュの最中であり、新潟駅へ向かう方であるためそんなに激しい混雑ではありませんが、大学生と思わしく集団が乗ってきて車内はしっちゃかめっちゃかの環境になったこともあり、どうせE129系なんて今後も嫌でも乗る機会があるだろうってことでほぼ寝ていた記憶しかありませんw
新潟駅に到着!
高架化されたばかりのまだまだ真新しいホームですが、何度か訪れているうちに結構見慣れてきました。
よく見ると試運転幕!
ありふれたレアでもなんでもない車両でも試運転だと急に有難がるのは何なんでしょうねw
かつて列車が行き交っていた地平時代のホーム跡ですが、線路こそ撤去されてもまだ駅があったことが分かる程度に面影が残っていました。
これもあとどれくらい見られる光景なんでしょうね。
というか、私が次に新潟を訪れる時にはこの駅はどんな姿で私を迎えてくれるのでしょうか。
というわけで、これにて行程の中身は終わりですが、もうちょっとだけ続きます。
おまけ
新潟駅ではどうしてもやっておきたいことが1つありました。
それは・・・
撮りバス!
新潟市は私鉄線が存在しないなど、鉄道においては都市の規模の割に微妙な感じもしますが、その分バスが充実していますからね。
その象徴とも言えるのがこの連接バスで「ツインくる」という愛称もあるらしいです。
以前に乗ったこともあるので今回は撮るだけですがw
新潟駅も構内こそあんなに激変していますが、ここだけ見ると何も変わっていないように思えます。
そして、何よりも見たかったのがこれです。
万代口のバスターミナルなんですが、発着するバスはバックして乗り場に据え付けるという「スイッチバック式」の構造を持つバスターミナルなんです。
かつては全国的に見られましたが、一々バックしないといけないのが非効率であり、また安全性などの問題から近年に新規に作られることはまずなく、既存のものも改良の際に通常のロータリー状のバスターミナルに改められることが多く、ここ新潟駅のバスターミナルも高架化完成の暁には高架下に移転の上、現在のターミナルは撤去される見通しとなっているため、この光景ももう長くは見られない光景となっています。
実は同じ理由で以前にもこうやって撮影に来たんですが、前回は日没後の暗い中での撮影であり、今回、明るいうちに新潟駅にたどり着ける行程だったため是非とも撮っておきたかったわけです。
こちらは乗り場側です。
路線ごとに乗り場が決まっていて鉄道みたいですね。
利用者は乗り場の前のスペースでバスが到着するまで待機し、到着したら”ホーム”へ進んで乗り込むという、どことなく地方の鉄道っぽい風景になっています。
バス単体でも撮っておきましょう。
新潟交通ばっかりですが、関東ではまず見られない古いバスもたくさん走っていますから楽しいです。
ここのバスターミナルの醍醐味はなんと言っても発着時のバスの動きですから動画でご紹介します。
たくさん撮ったのでもう列挙する形でまとめて貼ってしまいます。
お忙しい方もあるかもしれませんが、気になったやつだけでも再生してみて下さい。
動画は以上となります。ご利用の端末によっては重くなってしまったかもしれません。そういう環境の方はごめんなさい・・・
実時間の方でも、到着から1時間の余裕を見てホテルのチェックイン時間としていたはずなのにバスの撮影に夢中になり気づけばチェックイン時間ギリギリになっていたので夕飯は後回しでとりあえずチェックインすることにしましたが、記事の方ももう25000字を超えており、いい加減にここで締めたいと思います。
正直、ライナーと新潟への移動は別記事でもよかった気が今更ながらしていますが、それはそれであちこち手直ししないといけないのでこのままアップさせて頂きますw
書いている私も疲れましたが、読者さんもお疲れさまでした。最後までお付き合いありがとうございました。
次回は、時系列的にはこの遠征の続きになりますが、内容が大きく違うのでまた別のタイトルになるでしょうがどうぞお楽しみに!
~追記~
翌日の活動の記事を公開しました。