今回はJR西日本が運行する特急列車「WEST EXPRESS銀河」に乗車してきました。
2024年秋より運行されている山陽コースの下りの列車に乗車しました。
なお、時系列としては「北陸新幹線で行く西日本遠征」の中で実施したものであり、3日目の京都駅到着直後からの続きとなります。
よろしければそちらも併せてご覧下さい。
「WEST EXPRESS銀河」とは
まずはこの記事の主題となる「WEST EXPRESS銀河」についての解説です。
「WEST EXPRESS銀河」はJR西日本が運行する臨時特急列車であり、117系を改造した車両を使用する列車です。
全車指定席の特急列車として運行されますが、座席は一般的な座席のみならず、横になって寝ることが出来る寝台風の座席やコンパートメントなどを設置し、様々なニーズに対応しています。
キーワードとしては「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」があり、様々な座席種別を用意することで様々なニーズに対応する「多様性」、グリーン車だけでなく普通車も設定し、寝台風の座席も寝台ではなく座席扱いとすることで寝台券不要で乗車できるなど「カジュアル」、そして、快適性が高く、落ち着いた車内空間、車窓を楽しめる座席配置、フリースペースの設置など「くつろぎ」ということになっています。
愛称はかつて東京~大阪間を結んでいた寝台急行「銀河」にちなんでおり、2008年の運行終了以来12年ぶりの復活となりました。
運行はシーズンごとに区間を変える方式を取っており、全て京都駅を起点としますが、紀勢本線を走り新宮へ向かう「紀南ルート」、山陽本線を走り下関へ向かう「山陽ルート」、山陽本線・伯備線を通り出雲市へ向かう「山陰ルート」の3種類があります。
また、ルートや上下によって夜行で運行する場合と昼行で運行する場合があります。
歴史としては2020年9月11日より運行を開始しており、当初は旅行商品扱いでの発売のみでしたが、後に一般の乗車券+特急券(+グリーン券)で乗車できるようになりました。
これは当時猛威を振るっていた新型コロナウイルス感染症を受けての措置であり本来は2020年5月に運行開始するはずだったのを延期したという経緯もありました。
そして、今回乗車する山陽コースですが、京都~下関間の運行であり、支線部を除く山陽本線を全線走破するという、今では珍しい列車となっています。
また、山陽本線倉敷以西を運行する特急としては唯一ともなっており、2024年秋シーズンの山陽コースの下りは夜行として運行されることから、かつて存在した夜行快速「ムーンライト山陽」の流れを汲む列車とも言えますね。
今や「WEST EXPRESS銀河」でしか乗ることができない117系という点でもレアですし、夜行列車というだけでも希少価値がありますよね。
今回乗車するのは一番リーズナブルな普通車であり、座席で一晩を明かすことになりますが、かつての夜行快速がそうでしたから全然ありでしょう。
といったところでレポート本編に進んでいきます。
発車標です。
山陰本線の特急と同じ31番乗り場からの出発のようです。
既に入線していました。
これが実車を見る最初の機会であり、ファーストコンタクトだったわけですが、あの117系なのか?と信じられなくらい綺麗にお色直しされていました。
隣の221系が発車したところで反対のホームからも撮影です。
全体的に青いので、かつてのブルートレインを彷彿としますね。
ちなみに、デザインは「えちごトキめき鉄道」の「えちごトキめきリゾート雪月花」や、肥薩おれんじ鉄道の車両を手掛けた川西康之氏が担当しています。
その他、外観上の違いとしては灯火類がLED化されている点があります。
元は国鉄型車両なのにLEDだなんて、ミスマッチなのが面白いですw
こちらが扉ですが、種車が117系なので両開きです。
特急型車両で両開きなんてかなり珍しいですよね。
他に例をあげるとしたら373系くらいでしょうか。
行先表示器です。
よく見るLEDのものでもなさそうですが、液晶ディスプレイなんですかね?
行先表示器に採用しているのはほとんど見たことがないですが、昔の方向幕に見た目を寄せようとしたんでしょうか?
乗り込むとそこはフリースペースでした。
3つあるフリースペースのうち「明星」と呼ばれる場所で、3号車の車端部に位置しています。
金魚のような飾りつけがされていましたが、沿線の柳井市の伝統工芸品「金魚ちょうちん」だそうです。
このハート型のオブジェも小さな「金魚ちょうちん」が集まっていました。
車番です。
こんなに小綺麗になっても117系であるという証明でもありますね。
意外だったのが車内案内表示器がこんな形だったのです。
デザインに溶け込むようになっているんですね。
SOSボタンも同様にデザインに溶け込んでいました。
でも、目立つ赤色で大きくSOSと書いてあるので分かりにくいということはないですね。
あと、ドア開閉ボタンですが、これは近郊型電車でよく見るような感じです。
そもそも特急型でついているのは珍しい気もしますが、「WEST EXPRESS銀河」の場合はおもてなしがある駅で長時間停車する場合もあるのと、構造上デッキがないので車内保温の観点からもドア開閉ボタンは必要なんでしょう。
座席は今風のもので、左右が出っ張っていることで姿勢が安定します。
ところで、シートピッチがかなり広いんですよね。
そのシートピッチは1200mmもあり、これは一般的な特急列車のグリーン車に相当するものだそうです。
これを普通車扱いにしてしまうんだから、「カジュアル」さは普通車でも十分感じられます。
座席コンセントももちろんあります。
ただ、肘置きに内蔵される形であり、ここに充電器を差すと座席側に出っ張ってきてかなり邪魔なんですよね。
たまたまL字型になっている延長コードを持っていたので、それを使うことで出っ張りは最小限にできましたが、これは残念ポイントでしたね。
また、Wi-Fiのサービスもあり、長時間乗車で動画を見たりしても大丈夫です。
「ファミリーキャビン」と呼ばれる半個室になっています。
この写真のように格納状態ではソファのように座り、足を伸ばせますし、ソファ部分を引き出せばマットレスのようになり、簡易寝台としても利用できます。
これも普通車指定席の扱いになっていますが、3~4名のグループのみ利用可能で、1~2名では利用できないようです。
こちらは「遊星」というフリースペースです。
唯一1両丸ごとフリースペースとなっており、特産品販売などのイベントスペースとしても使われます。
また、奥の方のスペースにはボックス席もあり、そこには将棋やチェスなどのボードゲームが置かれており、自由にプレイすることが出来るようです。
更には乗車記念のスタンプもここに設置されていました。
車内各所には沿線の名産などを展示しているのですが、これは萩市の日本酒ですね。
続いて「クシェット」と呼ばれる寝台のような座席があるのですが、これについては空いている区画がなくて撮影はしませんでした。
ざっくり言えば昔のブルートレインの開放型寝台のようなスタイルですが、やはり普通車指定席の扱いなので特急券のみで乗車できます。
こちらはグリーン個室「プレミアルーム」がある6号車です。
全室個室であり、今回は利用しないため通路しか撮れませんが、内部はやはり座席にもベッドにもなる可動式座席が設置されています。
「クシェット」と違うのは鍵のかかる完全な個室となっていることであり、1名用と2~3名用があるようです。
なお、2~3名用は昼行では3名まで利用できますが、夜行では2名用としての発売になるようです。
「WEST EXPRESS銀河」で唯一の完全な個室ですが、グリーン個室という区分になるため、「グリーン個室料金」が必要です。
そして、車端部には「彗星」というフリースペースがあります。
グリーン車の車両に設置されていますが、ここについては普通車の利用者も立ち入れるようです。
ごく小さなスペースですが、運転室のすぐ側であることから、6号車が先頭になる場合は前面展望が楽しめますし、最後尾になる場合でも後ろに流れていく景色を見ることが出来ます。
また、ドアの上にも案内がありました。
写真で紹介しなかった1号車と2号車ですが、1号車は「ファーストシート」と呼ばれるグリーン座席であり、格納時には向かい合った2席の座席となり、展開すると1名用のベッドになります。
そのため、昼行では1区画あたり2名用として発売されますが、夜行では1区画あたり1名で発売されます。
この車両については個室ではないこともあってかグリーン券を持たない人の立ち入りは控えるようにと注意書きがされていることもあって立ち入りはしませんでした。
また、1号車にはグリーン車利用者専用のラウンジもあるようです。
2号車については普通車座席と「クシェット」があり、一部は女性専用席となっています。
元々は車両全体が女性専用だったようですが、今は一部の座席のみとなっているようです。
そのため2号車にのみ女性用の更衣室が用意されています。
4~6号車です。
フリースペースの名前が遊星以外はかつてのブルートレインの名前だったり、そのロゴもヘッドマークみたいですね。
そういえば、6号車もグリーン車ですが、ここについては立ち入りに関する注意書きはないですね。
やっぱり個室であって座席と通路が完全に分けられているから立ち入りを制限していないんですかね。
といった感じで車内探検も終えると、そろそろ発車時刻ですので、あとは自分の席で大人しく過ごすことにしました。
そして発車時刻となりいよいよ動き出しました。
117系は電車なのでモーター音がしますが、普通車については車内の中央付近に設置されていて、モーターからの距離があることもあって、それほどは響いていませんでした。
特に低速走行時は付随車なのではないかと思うほど静かでしたね。
音鉄的にはちょっと物足りない気もしますが、夜行列車ということを考えると、睡眠の妨げになることはないのはメリットですかね。
列車が加速し始めると共にアナウンスが始まり、これから始まる長い長い旅路を盛り上げてくれます。
やはり観光列車的な性格もあるのか、単なる停車駅や到着時刻の案内だけでなく、この列車そのものについてや沿線の案内などもしていました。
ここで停車駅などのダイヤ面の紹介をしますと、停車駅は京都を出ると新大阪・大阪・三ノ宮・神戸・西明石・姫路・広島・宮島口・岩国・柳井・徳山・防府・新山口・宇部・新下関・下関となっていて、姫路~広島間が時刻表上はノンストップになっているあたりは夜行列車らしさですね。
かつてのブルートレイン「はやぶさ」を彷彿とするものもありますが、「はやぶさ」は確か神戸・西明石・宮島口・新下関には停車していなかった一方で、逆に「はやぶさ」が停まっていた下松には停まらないなど細かい差異がありますね。
宮島口については宮島観光の便宜を図ってということでしょうし、新下関についてはそのまま九州方面へ足を伸ばす人へ便宜を図っているんでしょうね。
※「はやぶさ」の停車駅についてはおぼろげな記憶に基づいているので間違っていたらすみませんw
その他の特徴としては一部の駅では長時間停車を行い、駅ごとの催しがあるという点があり、これも観光列車っぽい要素ですね。
今回乗車する山陽コースの下りでは姫路と柳井が該当し、姫路ではホーム上にある「えきそば」で夜食、柳井ではホーム上で軽食販売があるというものです。
なお、姫路については金曜日に発車する列車のみ停車時間があり、月曜日に発車する列車ではこれはないようです。
時刻表では金曜発のみ姫路着が遅くなっているのですが、どこかで運転停車して調整しているんでしょうか?
というか、そもそも長時間停車が金曜日だけというのが謎ですが、「えきそば」を提供する「まねき」サイドの都合なんですかね。
更に面白いのがその所要時間でして、「WEST EXPRESS銀河」は京都を21時15分に出発し、その次の新大阪には22時07分に到着するため、この区間に52分もかけているわけですが、新快速ならば24分でついてしまうんですよねw
それの倍以上かかっているわけで、さらに言えば「WEST EXPRESS銀河」の2分後に京都を出る普通列車にさえ途中で抜かれてしまっていますw
なので「各駅停車に抜かされる特急」という点でネタにされたりもしているようですw
キハ181系が使われていた頃の「はまかぜ」の臨時便である「かにカニはまかぜ」では新快速に追い抜かれる設定もあったんですが、これはキハ181系の性能では223系などの新快速から逃げ切れなかったという理由があるようです。
「WEST EXPRESS銀河」についても117系は元々新快速用として導入された車両とはいえ、その最高速度は110km/hであり、当時の近郊型車両としては速い方でしたが、今の新快速は130km/hで爆走しているので、逃げ切るのはきついんでしょうね。
ただ、それにしても普通列車にまで抜かれるのはどうなんだという気もしますがw
なので、万が一京都駅で「WEST EXPRESS銀河」に乗り遅れてしまっても後続の新快速に飛び乗れば追いつけることになります。
更に姫路でも停車時間がありますから、姫路までは新快速で追いつけるということになります。
↑新快速に抜かれる瞬間を車内視点でどうぞw
アナウンスでも後続列車に抜かされることは案内されていましたが、通過待ちをする列車の列車番号まで言うなど、マニアックな内容でしたw
途中2箇所ほどで運転停車して待避をしつつ、最初の停車駅の新大阪に到着です。
新大阪では10分間停車するようなので車外に出て撮影することにしました。
この停車中にも新快速を先行させており、待避という形になります。
発車標にも「WEST EXPRESS銀河」が出ていました。
なぜか「山陽線経由」とも案内されていましたが、「WEST EXPRESS銀河」は山陰コースもあるため山陰方面へは行かないことを明記する意味で表記しているんですかね。
あと、「WEST EXPRESS銀河」とは関係ないですが、「スーパーはくと」のうち京都発着列車が大幅削減されたことを案内する紙がありました。
確かに新幹線連絡は姫路で出来ますし、実際に乗車したときも京都~大阪間などはかなり空いていた記憶がありますから、これは妥当な改正ですかね。
それでは車内に戻りまして発車です。
続いては大阪に停車しますが、なんとここでも停車時間があります。
ここでは7分間停車がありますが、特に待避があるわけではないようで、正直謎の停車時間ですw
まあ、ここからの乗車がかなり多かったと記憶しているので、乗降に時間がかかってもいいようにという意味合いもあるのかもしれません。
というわけで大阪に到着です。
それにしても、117系が大阪にやってくるのなんて、下手をしたら新快速として活躍していた頃以来になるんじゃないですかね?
京都ならば湖西線やわずかにあった草津線からの直通で乗り入れる運用もありましたけどね。
ブレブレですが大阪環状線と並べて撮ってみました。
117系が新快速でバリバリ現役だった頃の大阪環状線は103系だったでしょうけど、それがほんの7年前まで現役だったんだから驚きです。
発車標です。
肝心な列車名がキレイに写っていませんがあしからずw
それでは車内に戻ります。
ここから先はちゃんと特急らしい走りになり、特に待避などもなく進んでいくのですが・・・
もうすぐ姫路というタイミングでまた運転停車があり、ここで最後の新快速待避です。
というわけで合計3本の新快速に追い抜かれつつ姫路に到着です。
ネタと言えば明石海峡大橋が見えるというのがあり、アナウンスでも案内されていたんですが、肉眼ではそれなりに見えたものの映像に撮るとそうでもなかったので画像はなしでw
停車時間が長いためか半自動扱いとなっており、その旨の案内が出ていました。
といったところで、そろそろ「えきそば」を頂くとしましょう。
なんでも、「WEST EXPRESS銀河」に合わせて特別に営業時間を延長してくれているんだとか。
こちらが「えきそば」を提供する「まねき」です。
キハ58形のような外観の店舗が面白いですね。
「えきそば」というと、駅構内で提供される立ち食いそばの総称みたいに使われることが一般的ですが、ここの「えきそば」は他とは違う個性があり、姫路名物として人気を集めています。
私も前々から好きで、姫路を訪れた際にはよく食べているんですが、こうして列車のイベントとして楽しめるとは・・・
それにしても、撮影でしばらく時間を開けてから向かったにも関わらずまだ行列していました。
こんな深夜にこれだけ行列が出来るなんて、「WEST EXPRESS銀河」が停車する日だけの特別な光景でしょうね。
終電間際の帰宅となったであろうサラリーマンが夜食をかきこむ姿もありましたが、なんでこんなに大勢来ているんだ?と不思議そうな目で見回していましたw
というわけで「えきそば」を頂きます。
ご覧のように黄色い麺となっており、そばと言いつつそば粉は入っていなかったりします。
いわゆる中華麺なんですが、関西ではこういう食べ物を「黃そば」と呼ぶ習わしがあるようで、そのために「えきそば」を名乗っているんでしょうね。
つゆもうどん用よりやや濃いめの専用和風だしだそうで、ラーメンでもそばでもない独特な個性を持った食べ物となっています。
食後もまだ時間があるので腹ごなしがてら構内を歩き回っていたのですが、そこへ223系がやってきました。
行先は上郡です。
上郡は山陽本線としてみると兵庫県内最後の駅となり、まさに関西地方の最果てと言える駅ですが、朝夕を中心に大阪方面への直通が設定されています。
わずかながら神戸や大阪への通勤需要があるんでしょうね。
実はこの0時09分発の上郡行きが山陽本線としての終電となり、更にいうと姫路駅全体で見ても最後に出発する列車ということで、まさしく終電です。
ちなみに、隣接する山陽姫路駅からは0時24分発の飾磨行きがあるので、そちらも入れると最も終電が遅いのは山陽電鉄ということになりますね。
↑発車シーンです。
普通ならばこれを見送ってしまうとあとは改札を出る以外の選択肢がなくなるため発車を撮れるのはレアですね。
「本日の運転は終了しました」というアナウンスもあったりして終電らしい雰囲気を楽しめました。
なお、「WEST EXPRESS銀河」以外の列車はこれにて終了ですが、到着する列車はまだまだありますから、駅としての業務はもう少し続くようです。
ちなみに、到着列車としての最終は1時05分着の列車があり、これは米原からやってくる快速列車です。
といった感じで姫路駅での一時は終わり、あとは車内に戻って寝る準備です。
座席ではありますがリクライニングも深く倒れますし、シートピッチも広いのでなかなか快適です。
発車するとすぐに消灯となり、あとは広島まで停車駅はありません。
ところで、私の隣がずっと空席だったんですが、姫路でもついに乗ってきませんでした。
ネットの空席照会でも満席でしたし、アナウンスでも満席と言っていたのですが・・・
直前キャンセルが出たか乗り遅れたか、あるいは広島から先で乗ってくるのかですが、どっちにしても少なくとも広島までは2席分のスペースを広々と使えることが確定したのでありがたいですね。
そんなこんなで私もいつしか眠りに就きまして続いて目を覚ますと・・・
すっかり日が昇り、マツダスタジアムが見えていました。
ということは・・・もうすぐ広島ですね!
広島では9分間停車するのでストレッチがてらホームへ降りました。
ところで、意外とここで降りる人が多いことに気が付きました。
ほとんどが全区間乗る組かと思いきや、広島までの需要がこんなにあるとは・・・
広島着は6時42分であり、時間を有効に使えるので単純に移動手段と考えても利便性が高いんでしょうね。
となると、「WEST EXPRESS銀河」だからというだけでなくて、純粋に関西~広島間の夜行需要も少なくないということでしょうか。
最近は「ムーンライト信州」が特急「アルプス」として事実上復活したりと、夜行列車復権の兆しが見えつつある状況ですし、また夜行列車が増えていくといいですね。
「WEST EXPRESS銀河」も今はシーズンごとに運行区間を変える形ですが、実用的な交通機関としての利用を考えると通年運行になってほしいところですし、いずれ車両の増備をして各路線ごとに通年運行になったらいいですね。
ただ、種車の117系が他は全て廃車済みなので、もし「WEST EXPRESS銀河」を増備するならば違う車種をベースにするかいっそ新造するしかないでしょうし、そうなったらもはや違う列車となりそうです。
でも「ゆふいんの森」はキハ58・65形を改造(車体は新造)したキハ71系と完全に新造したキハ72系が混在していますし、サービスレベルが同等であれば異なる形式が混在するのもありかもしれません。
もちろん列車も撮ります。
明るくなってからだとまた印象が違って見えますね。
発車標です。
ここまで来ると下関という行先もそこまで違和感がなくなっていますが、広島から下関へ直通するのは「WEST EXPRESS銀河」だけのようです。
以前は直通する普通列車があったと記憶していますが、いつの間にか無くなっていたんですね。
だいぶ降りて車内が空いてきましたが、空いていた私の隣の席にはここで乗客が現れました。
やっぱり広島からの乗車だったようですが、寝て過ごす区間を広く使えたので良しとしましょう。
ちなみに「WEST EXPRESS銀河」では高速バスのように乗車可能駅と降車可能駅が設定されており、山陽コースの下りでは乗車は全ての駅で可能なものの、降車は広島以西の駅でのみ可能です。
なので、京都から姫路とかの利用はできないわけですが、広島から先は事実上自由になるため、広島から宮島口とか新下関から下関なんて利用も可能になります。
関西地区では短距離利用を制限していますが、広島で降りる人が多いから広島以西は短距離利用を受け入れているんでしょうね。
広島を出て20分ほどすると車窓にはボートレース宮島が見えてきました。
というわけで宮島口に到着です。
駅名の通り宮島への玄関口となる駅で、7時16分着なので宮島をたっぷり楽しむにはいいダイヤですね。
山口県に入りまして岩国に到着です。
ここでは5分の停車がありました。
そして発車です。
このあたりも瀬戸内海が間近に見える区間がありまして、車窓という意味ではハイライトと言えそうです。
そして8時13分、柳井に到着です。
ここでは18分停車があり、ホームでは軽食販売があります。
そろそろお腹も空いた頃合いですし、朝食を買いがてらホームへ出ることにしました。
展示なのか置いているだけなのか分かりませんがこんなスペースがありました。
朝食を買ったら最後に撮影です。
もう少し時間がありますが、駅の方は以前に訪れていますしこれくらいで車内に戻ります。
まだ戻ってきている人が少ないうちに車内撮影です。
明るくなると車内も雰囲気が違ってきます。
というわけで朝食です。
自然薯の唐揚げとメンチカツサンドをチョイスしました。
本当に軽食という感じですが、なかなか美味しかったです。
特に自然薯の唐揚げは珍しいですしね。
その先も海を見つつ進みます。
この先はもう長く停車する駅もないため特筆すべき箇所もなく、下関まで行きました。
以前にこのあたりで117系の普通列車に乗ったことを思い出しつつ、旅の余韻に浸る区間という感じですかね。
14時間もの旅は終わり、終点の下関に到着です。
14時間というとキングオブ深夜バスとして知られる「はかた号」の所要時間と同じくらいですが、距離で言えば倍近い差があるので、「WEST EXPRESS銀河」がいかにのんびりと走行しているかが分かりますね。
ちなみに、かつて存在した夜行快速「ムーンライト山陽」は京都~下関間を9時間半ほどで走破していたようです。
幕は回送に変わっていましたが、「回送」の字が小さすぎません?w
113系との並び
↑そこへやってきたのは415系です。
これは小倉方面からやってきた列車で、関門トンネルを潜って九州からやってきた列車ということになり、所属はJR九州です。
今や415系も希少車種となっていますが、小倉~下関間については交流と直流が混在する区間となっており、JR九州が所有する交直流電車は415系が唯一となっていることから、関門トンネルを跨ぐ区間を走る列車は確定で415系がやってくるという、415系好きにとっては天国のような区間になっています。
ただ、さすがにそろそろ後継車種の話が出てきてもいいと思いますが、JR西日本の521系あたりをベースにした新造車としてくるか、既にJR九州で実績がある蓄電池電車を導入してくるかもしれませんね。
交直流電車は割高になりますし、小倉~下関間だと距離的に蓄電池電車の守備範囲なんですよね。
「九州方面」なんてあまりにざっくりした案内がネタですね。
実際に九州に行くので間違ってはいないんですが、今や九州方面の長距離列車は下関にやってこなくなっていますから、いずれにせよ普通列車で小倉へ行って乗り換えるしか無いわけですからやっぱりこの案内は正解なんですかね。
↑そして、「WEST EXPRESS銀河」の引き上げです。
京都では入線シーンを撮れなかったので引き上げだけでも動画で撮れてよかったです。
それでは改札を出ようと思いますが、面白いのがこの光景・・・
実は当駅はJR九州のICカード「SUGOCA」と、JR西日本のICカード「ICOCA」の双方のエリア内となっているのですが、相互のエリアに跨っての利用はできないため、利用するエリアごとに出場用の改札機が分けられているのです。
「トワイライトエクスプレス瑞風」の看板がありました。
そういえば下関にも来るんでしたね。
階段にはドット絵の広告がありましたが、ボートレース下関の広告のようです。
駅前に出てきました。
現在は高架下にコンパクトに収まるよくある感じの駅ですが、2006年までは木造の三角屋根の駅舎が存在していました。
その駅舎は放火事件により焼失してしまったそうで、私も初めて下関に来た時には焼失後だったためその駅舎の姿を見ることは出来ませんでした。
駅前はバスターミナルとなっており、周辺には商業施設が集まるなど、まさに街の中心と言える場所になっています。
駅前からも見えたこれは「海峡ゆめタワー」です。
高さ143mで、西日本の自立式タワーとしては最も高いそうです。
上に登れば関門海峡など下関市内を一望できる展望台もあるんだとか。
マンホールの蓋は地元の名物フグでした。
ちなみに、下関を中心とした地域ではフグのことを「ふく」と濁らずに発音することが多いらしく、これはフグだと「不遇」に通じて不吉であり、「福」に通じる「ふく」というようになったなどの説があるんだとか。
この印象的な門は「グリーンモール商店街」の入口です。
いわゆるコリアタウンとなっており、韓国系のお店が多く集まっているんだとか。
実は下関は古くから韓国・釜山への航路(関釜連絡船)があったこともあり、下関と釜山は繋がりが深く、こうしてコリアタウンが存在するようです。
ちなみに、釜山への航路は今でも「関釜フェリー」という民間のフェリーとして運航されており、関釜連絡船の流れを汲む航路といえます。
日本では珍しい国際航路の1つであり、しかもフェリーであることから自動車を乗せることも出来るんですが、なんと所定の手続きを踏めば日本の自動車・バイクを韓国へ、逆に韓国の自動車・バイクを日本へそのまま持ち込むことができるそうで、日本のナンバープレートで韓国を走ったり、逆に韓国のナンバープレートで日本を走ったり出来るわけですね。
この後ですが、当初は路線バスで角島へ行ってみようとか、宇部へ行って宇部興産専用道路を見に行こうとか色々考えていたんですが、さっきのマンホールの蓋を見たせいというわけでもないのですが、せっかくの下関なのだからふぐを食べたいなと思い、唐戸市場へ行ってみることにしました。
ちょうど昼時でしたし、今から活動となるとどこへ行くにしても中途半端にならざるを得ないんですよね。
さすがに大荷物を持って動き回りたくはないので、駅近くに予約していた今宵の宿となるホテルに荷物を預けて身軽になったら唐戸市場へ向かいます。
唐戸市場へ
というわけで、ここからは観光パートです。
唐戸市場へ向かうのですが、駅からは少し距離があるので路線バスを利用します。
というわけでサンデン交通に乗車します。(写真と乗車したバスは別です)
ちなみに、このサンデン交通は下関市を中心に山口県西部に路線網を広げるバス事業者なんですが、歴史的には「山陽電気軌道」という鉄道事業者の流れを汲みます。
山陽電気軌道は下関駅を起点に彦島口・幡生駅・長府駅などに路線を伸ばしていましたが、利用者が路線バスに移行するなどして不採算となり路線の廃止が進み、1971年に最後に残った下関~幡生間が廃止されたことで鉄道事業を廃止することになり、合わせて現社名であるサンデン交通に改称しバス事業者として存続することになりました。
かつて鉄道事業をやっていたバス事業者の中には引き続き鉄道事業の頃の社名を使用し続ける例もありますが、サンデン交通はしっかり社名を変えているんですよね。
ちなみに、そういった例としては山口県内を走る船木鉄道があり、現在はバス事業者ですが、かつては鉄道事業もやっていました。
バスに揺られて唐戸にやってきました。
写真は「カモンワーフ」という商業施設ですが、唐戸市場と隣接しています。
こちらが唐戸市場です。
下関の魚介が集まる場所で、現在は観光化が進み、観光客向けの飲食店も入居しています。
内部に入ると巨大なフグがお出迎えw
やっぱり下関といえばフグですよね。
でも中はこんな感じで、やっぱり市場という雰囲気です。
既に昼前だったので仲買人などの業者の姿は少なかったものの、朝早く来ればそういう光景も見られるんでしょうね。
ちょうど回転寿司店があり、そこにはフグもあるそうなのでそこでお昼を頂くことにしました。
真っ先に注文したのはもちろんフグ!
フグ自体滅多に食べる機会がないですし、ましてや寿司となると珍しいですよね。
これはクジラの「さえずり」という部位だそうです。
クジラの寿司というだけでも珍しいのに、「さえずり」なんてたった今存在を知りました。
これも美味しかったですね。
もちろんこれら以外のネタも頂きましたが、珍しいものばかりで美味しく食事を楽しめました。
食後は腹ごなしの散策です。
唐戸市場は関門海峡に面しており、景色もいいです。
関門橋も近くにあり、この通り見えます。
高速バスで通過したり、壇之浦パーキングエリアから眺めたりはしましたが、このアングルで見たことは数えるくらいしか無いと思います。
行き交う船を見るのもいいですね。
いつかは橋をくぐる船視点で関門橋を眺めてみたいと思っているんですが、これが意外と難しくて、関釜フェリーについては関門橋の手前に港があるため通らず、対岸の北九州を発着するフェリーについても橋の手前の新門司港なので関門橋は通らず・・・
唯一小倉港を発着する航路である「松山・小倉フェリー」が唯一関門橋を通る旅客航路となるわけですが、小倉行きは早朝5時、松山行きは夜の21時55分発なので、いずれも真っ暗な時間帯となり、明るい時間帯に通る旅客航路がないんですよね。
このあとですが、時刻はまだ昼過ぎ・・・さすがにホテルへ向かうには早すぎますし、何かやることはないかと思ったのですが、結局付近にある赤間神宮など徒歩で巡ってみることにしました。
下関を観光する
食後は観光です。
とりあえず海沿いに歩いてみたのですが・・・
ここでまたサンデン交通です。
かつての山陽電気軌道の路面電車もこのあたりを走っていたはずですが、面影は全く無いですね。
そこへマイクロバスが来ましたが、実はこれもサンデン交通です。
しかもなんとこれ、空港リムジンバスなんですw
下関と山口宇部空港を結ぶ路線ですが、利用が少なくマイクロバスでの運行となっているんだとか。
地方のローカル路線だったらマイクロバスでの運行もなくはないでしょうが、空港リムジンバスがマイクロバスなんてなかなか無いですよねw
かなりクセの強い書体なので読みづらいかもしれませんが、「春帆楼」と書いてあります。
この春帆楼は割烹旅館ということで、宿泊もできるし食事のみでも利用できるお店です。
名物はもちろんふぐ料理でなかなか高級なお店のようですが、フグの提供の公許を得たお店としては第一号であり、さらに日清戦争の講和条約である下関条約を締結したのもここなんだそうです。
そのため、隣接して「日清講和記念館」もあるようです。
歴史に興味がある方は立ち寄ってみては?
そういえば、鉄道唱歌の第2編「山陽・九州編」の30番の歌詞の中で、「世界にその名いと高き 馬関条約結びたる 春帆楼の跡といて 昔しのぶもおもしろや」と歌われていますね。
そして、先程も名前を出した「赤間神宮」です。
壇ノ浦の戦いにて入水した安徳天皇を祀る神社だそうです。
ちなみに、福岡県の鹿児島本線に赤間駅があるのですが、そちらとは特に関係ないようです。
実を言うと子供の頃は赤間駅がある宗像市にある神社だとばかり思っていました。
こちらが赤間神宮です。
敷地はそれほど大きくはないですが、美しい姿をしていますね。
参拝を済ませたら先へ進みます。
このあたりは大雨の際は通行止めになるんですね。
確かに海際まで山がせり出した地形なので、がけ崩れのリスクを考慮してなんでしょう。
国道と関門橋
ちなみに、この国道は実は9号線なんですよね。
国道9号といえば、山陰地方を代表する国道ですが、山口市から下関市の間は大部分が国道2号と重複しており、下関市街でまた分かれて国道2号は関門トンネルへ、国道9号は海沿いに進み市中心部へ向かうようです。
それにしても、関門橋も間近で見るとかなり大きいですね。
見上げるような高さです。
主塔の柱もこの太さ!
ちょっとした家1軒分くらいの太さはありますよね。
恐らく点検用か何かの扉なんでしょうけど、なんか気になりますねw
この先にある火の山にはロープウェイがあります。
ちょうど見えましたが、これに乗って〆にするのもよさそうです。
海上にはしめ縄のついた岩がありました。
「しめなわ祭り」というお祭りでこの岩にしめ縄を張るんだとか。
これは航路標識、つまり船に向けた交通標識ですね。
関門海峡は世界でも有数の船舶の通行量を誇るだけに、通過するときは船乗りも特に気を使うんでしょうね。
こんな橋がありますが、下に川は流れておらず、よく見ると欄干部分しかないので、ある種のトマソンと化していますw
この橋がある「みもすそ川公園」は源平合戦の最後の舞台となった壇ノ浦に近く、歴史を学べる場所になっています。
あと、砲台もありますが、これは下関戦争の際にここに砲台が置かれていたためレプリカを設置しているようです。
なんでもお金をいれると砲撃音と煙まで出るんだとか。
実はこれ、関門トンネルの入口なんです。
といっても、自動車はここよりも山側に入口があります。
では何の入口かというと、歩行者用の入口なんです。
実は関門トンネルには車道とは別に歩行者用のトンネルもあるんです。
つまりは歩いて九州へ行けるわけですね。
地元の方の中には雨でも濡れずに歩けるジョギングコースとして活用している人もいるんだとか。
あと、バラエティ番組「水曜どうでしょう」では原付バイク「スーパーカブ」に乗って関門トンネルを通ろうとしたら原付は車道を通行できないと言われて、この人道の方を押し歩いて通ったという逸話もありますね。
といったところで、このあとは火の山ロープウェイに乗ることにします。
これも観光の一環ではありますが、ロープウェイも鉄道の仲間ですからこれも乗り鉄?w
火の山ロープウェイに乗る
それではここからは火の山ロープウェイに乗っていきます。
この火の山ロープウェイについてざっくり解説ですが、火の山ロープウェイは下関市が運営する全長438.96m、高低差165mのロープウェイで、種類としては交走式というタイプになります。
交走式というのは2台の搬器(ゴンドラ)を1つのケーブルで結び、そのケーブルをモーターで動かすことで動かす方式のロープウェイであり、つるべ式と例えることが出来ます。
方式としてはケーブルカーやエレベーターと同じですが、片道の所要時間が最小の運行間隔となるため、自動循環式に比べると輸送力は小さく、その分搬器を大きくすることで輸送力を確保することが多いです。
火の山ロープウェイは麓の壇の浦駅と山側の火の山駅を結んでおり、関門海峡や関門橋を一望できる景色が売りの観光路線ですね。
そんな火の山ロープウェイですが、頂上まで行ける車道「火の山パークウェイ」が開通したこともあって利用者数が減少し、2003年には一度運行休止となりました。
その後2005年に運行時期を季節限定とする形で復活し、現在に至ります。
しかし、施設の老朽化もあり、2024年11月10日をもって現行の施設を用いての運行は終了することとなり、2027年3月までを目処に固定循環式ゴンドラとして生まれ変わる予定となっています。
なのでこの記事を公開したタイミングでは既に運行終了していることになりますが、運行終了まで残り1ヶ月というタイミングでの乗車をレポートしたいと思います。
普段はロープウェイは乗り鉄の対象外としている私ですが、無くなると聞くと乗りたくなるのが人情ですねw
てっきりすぐに駅が見えてくると思ったら坂を登らないといけないようです。
火の山を見上げるとロープウェイが見えました。
見えるけれども意外と遠いですね。
駅舎のどこにも駅名は書かれておらず、ロープウェイの名前だけが書いてありますね。
中に入るとなんともレトロな空間でした。
昭和か平成初期の観光地という雰囲気ですね。
ここでチケットを購入です。
短い路線ですし市営ということもあってか往復乗っても520円とお手頃価格でした。
場所によっては片道で1000円超えるなんてロープウェイもありますからね。
以前に乗った「YOKOHAMA AIR CABIN」なんて片道だけでも1000円、往復乗ると1800円もしましたからねw
あちらは630mあるので、距離で言えば1.5倍ですが、値段は4倍ですからね。
まあ、開業して間もないので建設費を回収しないといけないですし、大都市にあるので土地代とかが高いという事情はあるでしょうけどね。
この先が乗り場のようです。
意外にも誰も並んでいませんが、土曜日とはいえ連休ではなかったですし、こんなもんなんですかね。
意外にもちゃんとした発車標がありましたが、よく見るとこれっていわゆる「パタパタ」ですよね。
正式名称を「反転フラップ式案内表示機」というこれは、かつては鉄道駅の案内装置としてよく見るものでしたが、今ではほとんど見ることはできなくなりました。
改札口ですが、ラッチが残っていますね。
2000年代に一度休止を挟んでいますが、施設自体は昭和のものがそのまま残っているようです。
時間になり改札を済ませて入場しました。
よくあるロープウェイの駅という感じですが、この駅も搬器も見納めですからしっかり記録したいですね。
ホーム上にのみ駅名が書いてありました。
これが駅名標ってことになるんでしょうか?
こちらが搬器です。
2台ある搬器はそれぞれ「まんじゅ」と「かんじゅ」と名付けられており、これは関門海峡に浮かぶ無人島の満珠島と干珠島にちなんでいるんだとか。
搬器は昭和53年製で、安全索道が製造したようです。
周辺にはメッセージ入りのステッカーが貼られていますが、長きに渡って運行されていただけに大勢の人の思い出に残っているというのはいいですね。
↑前面展望をどうぞ!
山側を向いているので関門海峡は見えませんが、これはこれでロープウェイらしい風景が楽しめるかと思います。
わずか数分で山頂側の火の山駅に到着です。
さすがにここから見る関門海峡は絶景ですね。
こちらが火の山駅の駅舎です。
これまた昭和レトロな雰囲気ですね。
ちなみに、この直下を山陽新幹線が新関門トンネルで貫いており、目には見えませんが新幹線と索道が極めて近接していることになります。
このあたりは瀬戸内海国立公園なんですね。
それにしても看板の風化具合がまたレトロさを醸し出しています。
周辺には公園やかつて存在した砲台の跡があったりするようですが、ここまでの散策でだいぶ疲れていたのであとは駅舎の屋上にある展望台からの景色を楽しんでから戻ることにしました。
巨大なフグが鎮座w
それにしても、黄色いフグって本当にいるんでしょうか?
顔出しパネルもありました。
巌流島の戦いのイメージでしょうか?
SNSを活用して盛り上げようとしていたようですが、ツイッターと書いてあるのがw
今はもうXですよねw
それではロープウェイで麓へ降ります。
↑お待ちかねの関門海峡を見ながらの前面展望をどうぞ!
壇の浦駅に戻ってきました。
今度乗ってきたのは「かんじゅ」であり、図らずも2台の乗り比べになりました。
まあ、名前が違うだけで構造とかは全く同じなんですけどねw
最後に駅舎を撮って火の山ロープウェイの乗り納めの〆とします。
そこへバスがやってきました。
実は壇の浦駅の前には「火の山ロープウェイ」というバス停があり、バスで下関駅へ行くことが出来ます。
本数は少なめですが、麓まで歩いて降りる必要がないのはありがたいので、これに乗って下関駅に行くことにしました。
一旦当駅を通り過ぎたバスは、この先のバス停で折り返して戻ってくるので、それまでしばし待機です。
↑これも前面展望を撮ってみました。
関門海峡を見つつ関門橋の下を潜る車窓をお楽しみ下さい。
そして駅が見えてきました。
短い路線なのでキャプチャはわずか3本でしたw
このあとは普段の活動からすればだいぶ早いですがホテルへチェックインして活動終了となりました。
チェックイン後、ひと休みしたら夕飯を食べに出るつもりだったんですが、ひと休みのつもりが気がつけば夜の10時過ぎまで寝てしまい、この時間ではもう飲食店もやっていないでしょうし、道中でちょくちょく買い込んでいたお菓子などをつまんで食事代わりにすることにw
遠征としてみれば4日目でしたし、そもそもこの遠征の直前にも4泊5日で北海道へ行ったりもしていましたから、だいぶ疲れが溜まっていたのかもしれませんね。
といったところでそろそろ記事は区切りたいと思います。
冒頭に書いたようにこの活動は遠征の中の1日であり、この翌日も引き続いて活動をしているのですが、それは別記事として追ってレポートした思います。
公開までしばらくお待ち下さい。